2020年07月19日

2020 函館記念・中京記念 レース回顧

 いやー……今週の3重賞はどれもこれも大波乱の連発でお手上げもいいところでしたね。
 馬場傾向やペース読みなども難しかったですし、例年にない梅雨模様でどこも馬場が凄い事になっていたので、真っ当なアプローチでは全く歯が立たない厳しい結果になってしまっていたと思います。
 回顧は回顧としてしっかりやりますが、とりあえず来週、綺麗な馬場の札幌新潟開催にシフトして、まともな決着になってくれることを切に望みます、はい……。


★函館記念

 今日の函館は、少し夜から朝にかけて雨が降ったようですが表記は良馬場、でも昨日よりはさらに少し時計の掛かるタフ馬場に変化はしていたのかな、とは感じます。
 1勝クラスの1800mがハイペースで1,49,6、1200mも33,7-36,1=1,09,8でしたので、ちょっと2分を切るのは難しいか?と見ていたのですけど、函館記念自体も淀みないハイペースになっての1,59,7は、時計としては上等だと思います。
 ただその分、馬場やペースに対する適性ははっきり出たのかな、というイメージでもあります、が、たとえこの馬場とペースを読めても、2着馬はともかく勝ち馬は拾えないなぁ、というのが正直な実感です。

 レース展開は、トーラスジェミニがスッと馬群を横切るようにハナを取り切り、外連味のないペースを作っていきます。
 番手にはレッドサイオンがつけて、内からレイエンダも早めの競馬、スズカロング、カウディーリョ、バイオスパークあたりが先団の後ろをキープしていました。
 マイネルファンロンがその後ろの外目、中団辺りにランフォザローゼスとアドマイヤジャスタがいて、ニシノデイジー、ベストアプローチがその後ろ、後方にプレシャスブルー、レイホーロマンス、ミスマンマミーア、ドゥオーモという隊列でした。

 ラップは35,3(11,77)-47,3(11,82)-37,1(12,37)=1,59,7(11,97)という推移でした。
 ハーフで取ると58,8-60,9と都合2秒強のかなりのハイバランスで、序盤から中盤にかけて一切淀みがなく、逆に後半はひとつも加速地点がないという、中距離戦では珍しいほどの一貫追走力特化の消耗戦にトーラスジェミニが持ち込んできました。
 後半は11,8-12,0-12,1-12,4-12,6とジリジリ減速していく流れの中で、やはりシンプルに後方待機組の方がコーナーでスーッと進出していける余力を残していた感じですし、追走面とタフ馬場適性が相当特化的に高いレベルで問われていたと感じます。

 勝ったアドマイヤジャスタは、外枠でしたがいいスタートを決めて、自分のリズムで楽に中団の外目を確保できましたし、この馬の位置で丁度平均くらいの走破になると思うのですけど、そこからコーナー外々でもしっかり削がれずに進出、最後までしぶとく突き抜けての嬉しい復活の重賞制覇になりましたね。
 前走は確かに少し復活の兆しはあって、元々質的な追走力は足りないものの、相対的なパワー寄りの追走力ならある、その上で後半タフな馬場での持久力勝負には適性がある、というのは間違いなかったわけで、その辺りが今回は全て綺麗に噛み合ったのではないかな、と思います。

 前走にしてもまだコーナーの11秒半ばでは置かれ加減でしたから、完全にコーナーで減速基調に入ってくれたのもプラスでしたし、タイプ的に12秒ラインでの一貫戦向き、というスポットの狭い馬なのかな、とは感じます。
 色々馬具なども工夫して、少しずつ馬の状態も上がってきていたとは思いますが、ただこれだけこの馬に噛み合う馬場とペースは中々現出しないと思うので、その辺りは今後付き合い方が難しいですね。
 個人的にペースがある程度流れるなら、距離はもう少しあってもいいとは思うので、少なくとも切れ味がそれなり以上に問われてしまう舞台よりは、そういうタフさが生きる設定で頑張って欲しいです。有馬記念や宝塚記念は噛み合うチャンスがある馬ですけど、流石に敷居が高いですかね。

 2着のドゥオーモも完璧に嵌った格好ではありますし、後方から道中内目で進出、直線で少し進路に苦労しつつも、外に出してからの伸びは素晴らしく、こちらもタフな馬場での相対的な差し脚の鋭さは光りますね。
 とはいえやはりこの馬も、前走を見てもまともな後半型のラップを踏む舞台ではうーん、となってしまいますし、狙いどころの難しい差し馬なのは間違いないです。本当にタフ馬場で、ペースが上がりやすい舞台でのみ狙えばいいんではないでしょうか。

 3着バイオスパークは、スタートでやや躓き気味でしたけどリカバーして3列目には入れましたし、コーナーでも少し手応えが悪いかな?というところから追われて追われてしぶとく、ですので、追走面での幅の広さとタフ馬場適性の高さは見せられたのかなと思います。
 基本的にはある程度前半ゆったり、という組の方が楽なレースでしたから、タイトに立ち回れたとはいえ強い競馬はしていると思いますし、一貫戦のトーラスジェミニをしっかり捕まえたならこの距離での適性もそれなりにあったのだろうと感じます。
 この馬の場合はある程度ならスローに振れても対応力はありますし、中々勝ち切るところまでは、かもですけど、軽い馬場でも先行力を行かせれば楽しみはあるでしょう。小倉記念とかは普通に面白そうですけどね。

 4着のトーラスジェミニは、昨日の予想で書いたように基本的にギアの上げ下げを極力減らした方が強いタイプで、この舞台ですとこういう形しかないから苦しいかな、と思ったのですが、思った以上にしぶとく粘り込んできましたね。
 流石に消耗戦に持ち込んで、だと2000mが少し長いのは確かだと思いますが、それでも他の馬の脚を削ぎつつ粘り込めるラインまで引き上げられるのは独特な個性・適性になりますし、今後もこの位の距離で楽しみな逃げ馬に成長してくれそうです。
 木幡育Jもペースを怖がらずにしっかりこの馬の競馬を希求できたかなと思いますし、このコンビで逃げの様々なパターンに開眼してくれば、と思いますね。

 5着のレイホーロマンスは、ちょっと序盤の流れが速くて、スタートも悪くて後ろからになってしまいましたし、コーナーの立ち回りでも後ろにいたドゥオーモにインに潜られて、やや消化不良な立ち回りになってしまった感はあります。
 直線は進路が出来てからはこの馬らしいしぶとい伸びを見せていますし、引退レースでメイチ仕上げだったっぽいとはいえ、まだまだやれるところは見せてくれましたけど、それでもギリギリ届かないのがこの馬らしい所です。
 本当にレイホーロマンスには、二度愛知杯でお世話になって有難い穴馬でしたし、いい仔をまたターフに送り出して欲しいですね。

 カウディーリョやレイエンダは、ペースに対しての位置取りがやはり前々で苦しかったのはあるでしょうし、適性としてスロー向きなのは間違いないので、そのあたりでの巻き返しがあるかなとは思います。

 予想・券種的には、正直この馬場と展開です、と提示されても勝ち馬は拾えないと思うので完敗と言っていいですし、本当に今日はチャンスがあったとしてバイオスパーク複勝一点しかなかったですね。。。
 まあこっちは最低限本命が3着に来てくれて、拾った穴馬もそこそこは走っているので阪神程どうにもならない、って感じではないのですが、やはりもう少しこの時期は思い切った狙い方、買い目の構築もある程度割り切っての決め打ちがないと難しいのかなと痛感させられますね。


★中京記念

 阪神の方は一切雨が降らなかったようで、ただ馬場はもはやカオスそのもの、良馬場で乾いてそれなりに時計自体は出るものの、馬場に対する適性差はかなり明白に出てしまっていた感じです。
 あと今日は、レースが進むにつれて一気に外差し傾向が加速してきて、特別辺りでは内の馬は追走から苦労するような状況になってしまっており、このあたりも中々事前に読み切るのが難しかった要素です。

 レース展開は、トロワゼトワルが逃げてリバティハイツが早めに番手外、その後ろにレッドレグナント、ギルデッドミラー、ストーミーシーと、比較的外枠の馬が前に入っていきます。
 ベステンダンクはいいスタートの割に内で全く進んでいけずに3列目、プリンスリターンとソーグリッタリングもその前後で少し行きっぷり悪く、それを見ながら外目をミッキーブリランテが押し上げていき、メイケイダイハードは中団外目、後方にかけてエントシャイデンとケイアイノーテック、ラセットはほぼ最後方列からのレースになりました。

 ラップは34,0(11,33)-23,5(11,75)-35,2(11,73)=1,32,7(11,59)という推移でした。
 確かに外回りの方が馬場はマシだったとはいえ、32秒台が出る馬場まで戻るとは、という感じですし、ペース的にも45,8-46,9とややハイペースで、結果的にほぼほぼ馬場のいい外目を通した馬ばかりが上位に来る形になっています。
 ただ同時に、上位2頭がハードスパンにモンテロッソと、露骨にダートみたいな血統ですから、それだけパワーを要する馬場だったでしょうし、そこで追走と要所の加速、持続性能も問われて、相当にタフなレースだったのは想像に難くありません。

 しかしメイケイダイハードとは……ですねぇ。
 確かに阪神のパワー馬場は悪くない適性があったでしょうけど、リゲルSの内容からもここでこれだけ走れたというのは驚きで、馬場とポジション、ペースバランスがこれ以上なく噛み合った、としか思えない激走でした。
 実際レースそのものは非常にスムーズでしたし、加速地点でミッキーブリランテがスーッと上がっていってくれたので進路取りも楽、ラストの減速地点でもしぶとく踏ん張れていましたから、マイルの距離そのものもハイバランスならこなせる範疇だった、という事にはなるのでしょう。
 とはいえこれは流石に拾える馬ではないですし、今後の狙いどころも難しいの一言ですね。タフ馬場のスワンSとか阪神Cでどうか?ってあたりでしょうか。
 しかしこの夏は、酒井Jが本当によく穴を開けますね。そう思って私が狙った時だけ来ませんけど。。。

 2着のラセットは、こちらは秋山Jらしいリズム重視の消極的な位置取りからの決め手勝負で、バッチリ展開が噛み合っていたと言えるでしょう。
 後半も仕掛けが早く持続特化の形ではあるので、そこで無理せず中目から上手く進路を作ってきましたし、馬自身が自分の形を確立させて自信をつけてきているのかな、という感覚もあります。
 勿論この馬も馬場や展開に相当恵まれたとは思うのですけど、それでもラストの持続地点でケイアイノーテックよりもいい脚を使えていたのは印象的で、マイルCSあたりでも流れひとつでは?と思えるラインまでは伸びてきているのかなと感じますね。

 3着のエントシャイデンは、最後伸びない内目に潜った分伸びが鈍化した感はありますけれど、逆に大外枠で道中はある程度ギリギリのいいところを選んで走れていたと思いますし、追走面とパワーを上手く活かせたのかなと思います。
 直線もかなり馬群に揉まれて、この馬自身は追いだしが遅れていたのでそれは勿体なかったですが、元々タフ馬場で一足が武器の馬だけに、逆に待たされた分だけ鋭さを引き出せた気もしています。
 この馬は軽い馬場でも質的に高めてくるタイプなので、今の充実ぶりは結構面白いなと思います。

 4着のケイアイノーテックは、まあ競馬として安全策ではありましたし、中枠から馬場のいいところを選んで悪い乗り方ではなかったですけど、より馬場適性のある馬や、完璧に立ち回った馬達に出し抜かれてしまった感覚にはなりますね。
 けれど本当にある程度馬場不問で堅実には差し込んできますし、最近は追走が問われても崩れなくなったので、その辺りは今後の収穫でしょう。まあGⅢレベルだとどうしたって中々人気の落ちない馬なので、どこで圏内まで来るか?という狙いどころを見極めるのも難しいですけど、今の充実ぶりなら安芸が楽しみです。

 5着のミッキーブリランテも、この流れであのコーナーの手応えは中々に痺れましたし、結果論的には少し早仕掛けでしたけど、こちらも馬が成長・精神的にも安定してきたのが確かにわかるレースぶりでしたね。
 この馬も今は追走が問われても頑張れますし、個人的には1400mの方が高いレベルではフィットするのではないかな、と思うので、その辺りで楽しみはある馬だと思います。

 6着ギルデッドミラーは、ややギャンブル的にポジションを取りに行く形で、流れてくれたので折り合いの不安はなかったものの、やはりここまで追走が問われて、後半要素の比重が低くなると、古馬牡馬のパワーに太刀打ちするだけのポテンシャルはまだなかった、というイメージになるでしょうか。
 結果的に言えば枠はいいところだったので、中団くらいから進めていれば勝ち負け出来ていたかもですけど、ただその入りでスローになって脚を余すよりは好感を持てる負け方ではあったのではないでしょうか。

 予想的には、完全に馬場を読み違えたのもありますし、よしんば外差し想定でも多分重い印がギルデッドミラーやリバティハイツあたりになるだけで、流石に上位勢にまで手を伸ばせなかったと思います。
 いくらなんでもここまで馬場の変貌が唐突で、かつ顕著だともう仕方ないと割り切るしかないですし、正直こういう意味不明な荒れ方も有り得ると思ってレート低めにしておいただけ正解と思っておきましょう。

 正直今週は、ワンチャ函館2歳がどうにか出来たかも?くらいで、私のスタンスではまず拾えない馬にバシバシ勝たれてしまったので諦めモードです。
 不調が続いてめげ気味ですけれど、来週からコース替わりでもう少しは堅くなると信じたいですし、気を取り直して頑張りましょう。まあその前にマーキュリーCもありますけどね。


posted by clover at 16:49
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