2020年07月13日

2020 7月第2週海外GⅠなど レース回顧

 今週も交流重賞があるのでスケジュールは確定、と思いきや、珍しく夏場なのに土曜重賞があるのですよね。
 といって普段のコンテンツを削るのもですし、新馬を一日にまとめるのも難しいので、多分明日に新馬の半分と水曜の予想の二つ記事を出す形になると思います。
 余力があれば水曜にもう一つおまけも、なんて考えてなくもないですけど、まあ一先ず海外編から、今週も極めて著名なレースは少ないですけど、ソコソコ数はあるのでサクサクと進めていきましょう。



 牝馬限定マイルGⅠのファルマスSは、ゴール前大激戦の中々いいレースになりましたね。
 逃げたのがクイーンアンSでサーカスマキシマスを追い詰めたテレベルムで、それを好位からナジーフが追いかけ、この2頭の一騎打ちか、という所に、インから一昨年のの1000ギニー馬であるビルスドンブルックが追い込んできて、最後はインヴィジブルスピリット産駒のナジーフが外から捻じ伏せる形になりました。
 この馬はデビュー戦で敗れてから、2戦目以降これで6連勝で初GⅠ制覇と、非常に勢いがある馬ですし、今後がとても楽しみですね。

 ビルスドンブルックも、クイーンアンSでは見せ場なしでしたけど、叩き良化型の本領とばかりに、今シーズン4戦目でしぶといレースを見せていますが、今のところ大きなレースでの活躍は年一回、みたいな感じになっているので、今後それを覆せるか注目です。
 テレベルムもタフな馬場で逃げて目標にされつつしぶとく踏ん張っていますし、古馬牝馬路線では暫く主役を張れる馬でしょうね。



 ここもGⅠ初挑戦のメイソン産駒・オクステッドが、早めの先行策から強気に抜け出してあっさりと初GⅠ制覇を初挑戦で飾りましたね。
 鞍上のC・ファロンJは往年の名手K・ファロンJの息子だそうで、去年イギリスの見習いチャンピオンとなっての今年、GⅠ騎乗2回目での勝利となったようです。本当に海外はポンポンと上手い若手が出てくるものですよね。

 馬自身も乾いて時計の出る馬場で遺憾なくスピードを活かした感じで、メイソンはインヴィジブルスピリット産駒なので、今のニューマーケットはとりわけこのダンジグ血統が走りやすい馬場なのかもしれません。
 2着がダイヤモンドジュビリーS3着のスケプティカル、3着がコモンウェルスCを勝ったゴールデンホードと、ロイヤルアスコットの上位勢を楽に一蹴した内容は、スプリント界の新星誕生を予感させるのに十分なパフォーマンスでした。
 ちなみにダイヤモンドジュビリーSを勝ったハローユームザインはややちぐはぐな競馬で5着、やはりこの馬はどこかムラがありますねぇ。



 去年から1400mに距離短縮し、去年はギニー路線で苦戦したトゥーダーンホットが復活の狼煙を上げる一戦になりましたが、今年も同じように、ギニーなどのマイル路線でちょっと足りない競馬が続いた2歳王者のピナトゥボが、後方から目覚ましい末脚を発揮して復活勝利、となりましたね。

 良馬場でラップが25,72-22,61-11,25-11,58-11,87=1,23,03という推移なので、序盤はゆったり入りつつ5Fロンスパ、仕掛けの早い持続戦、というイメージです。
 この中で、馬群の中でじっと脚を溜めていたピナトゥボは、残り400mから追い出すと一気に抜け出してきて、最後は外から伸びた愛2000ギニー3着のロペワイフェルナンデスをきっちりと差し切りました。
 やはりこの距離だと、早仕掛けの展開でも最後までギリギリ鋭さが維持できるのかな、と思えるパフォーマンスでしたし、現状は1400mがベストに感じる内容ですね。
 今後トゥーダーンホットのようにマイル路線に戻して、そちらでも捲土重来が出来るのか、それとも7Fや、或いはスプリント路線まで視野に入れて進めていくのか、楽しみは広がる勝利でした。

 ちなみに同じ日の6Fのリステッド戦で、同じごどのシャマーダル産駒、無敗馬のアースライトが復帰していて、こちらは楽に好位から抜け出して快勝しています。
 ピナトゥボがより短い距離を狙っていくなら、いずれこの2頭の対決もありそうで、それも楽しみですね。


★メーカーズマークマイルS https://www.youtube.com/watch?v=0AHsbbEAMtw

こちらはアメリカの、キーンランドでの芝のマイルGⅠですね。
 勝ったのがウォーオブウィルで、去年のプリークネスSの覇者ですがそれ以降の戦績は芳しくなく、今年から芝路線に転向するものの、初戦のサンタアニタでのシューメーカーマイルSでは、5着入線の上に降着とイマイチな結果でした。
 ただここでは好位からしぶとく脚を伸ばし、そのシューメーカーマイルSの勝ち馬レイジングブルや、去年のBCマイル3着のウィズアウトパロールなどを接戦の末に下しています。

 ラップ的には46,91-47,64=1,34,55なのでややハイくらいですし、馬場自体もそこまで高速ではない、というバランスの中で、程よくダート好走の適性も噛み合ったのかな、と思います。
 むしろレイジングブルが、高速馬場でない条件でパフォーマンスを落とした可能性もありますが、どうあれある程度時計勝負になり過ぎなければ頑張れる、という所を見せて、今後の路線に目途を立てる勝利になったのではないでしょうか。


★ジェニーワイリーS https://www.youtube.com/watch?v=mLrjl0ESl3I

 こちらは牝馬限定の1700mのGⅠですが、ラッシングフォールが番手から楽々抜け出して連覇達成しています。
 上で書いたレースの次の日のキーンランド開催ですけど、馬場は同じ良馬場で、でもこっちのラップは46,94-46,08-6,00=1,39,02とかなり後半型の推移になっており、やっぱり単純比較で言えば上のレースのレベルが低かった、レイジングブルやウィズアウトパロールが能力発揮出来なかったイメージが強くなりますかね。
 もっともアメリカでもこの路線は、去年のBCマイルも牝馬のワンツーだったように牡馬がだらしなく、ラッシングフォールもそのレベルの高い牝馬マイル路線のトップクラスにいる馬ですから、妥当と言えば妥当なのでしょうが。

 ともあれ今シーズンは復帰して2戦2勝と調子のいいところを見せていますし、去年は調子を崩してBCを回避しただけに、今年こそは、という一頭ですね。



 このレースはやはりキーンランドの、牝馬限定ダート7FのGⅠになりますが、今期2戦目のガラナが逃げて、一旦完全に交わされながらも差し返す味なレースで、去年のCCAオークスに続く三つ目のタイトルを獲得しましたね。

 ラップ的には45,92-35.78=1,21,70で、これは正直アメリカのダート短距離戦としてはかなりペースが遅い方ですね。
 だからなのか、直線の加速地点で一度明らかに2着のミアミスチーフの切れが上回ったのですけど、最後は底力の差で内から捻じ伏せた感じです。
 この馬はCCAオークスを見ても、もっともっとハイペースで飛ばしてしまった方が持ち味が出るタイプなのだろうな、と思いますし、今年のガミーンに上書きされてしまったとはいえ、やはりあのエイコーンSの勝ち方は鮮烈でしたから、その強さ、持ち味を引き出せるレース選択と騎乗で、今後もこの路線を盛り上げて欲しいですね。


★アッシュランドS https://www.youtube.com/watch?v=lPTek2q6iuk

 3歳牝馬限定の1700mのダートGⅠですが、ここ4戦2着と勝ち切れない競馬が続いていたスピーチが、人気のベネチアンハーバーを捻じ伏せて久々の勝利を挙げました。
 ラップが47,14-47,76-6,36=1,41,26なので、ここも極端に速い流れではなく、中盤からタイトに流れてのロンスパ戦、という感じです。
 これまで勝ち切れなかったのが嘘のような鮮やかな勝利でしたが、それはある程度ペースに依拠するものもあったかもで、タイプ的にステイヤー寄りの適性が高いのかもしれませんね。

 ちなみにこのレースの面白いところは、この上位2頭をそれぞれ前走で破っているスイススカイダイバーという馬が、何故か同日同コースの、牡馬混合のブルーグラスSに回っているのですよね。
 GⅡなので個別に紹介はしませんけど、ただこっちの方が賞金は高かったのでそれもあっての選択なのかな?というところで、でもこの馬はそこで2着に敗れてしまっているのですよね。
 ラップ的に見ても、100m距離が違うとはいえこっちのレースの方がいい内容で、このあたり時期的にも成長力の差などが出てくる面はあるかもしれません。ただこの3頭はケンタッキーオークス路線で要注目になるでしょう。



 と言いつつ最後はGⅡ戦なのですけど、御贔屓のモノモイガールの復帰2戦目なのでピックアップしておきましょう。
 こちらはベルモントパークの良馬場で、番手外から早め抜け出しできっちり勝ち切ってくれた、のは確かなのですが、ラップ的には45,55-48,58=1,34,13とやや地味な推移になっています。
 特にラスト2Fは、結構しっかり追っていたのに24,73とそこそこのラップを要していて、この感じを見るにまだ完全復活とまではいかないのかな?とも思ってしまいます。

 ただ元々この馬の場合、エイコーンSの時も似たようなラップと勝ち時計で勝ち方も派手さはまるでなく、タイプ的にあまり高速決着向きではない可能性は高いのですよね。
 それこそガミーンはまだわかりませんが、ガラナはその後の2戦を見てもタフ馬場になるほど苦労している感はあるので、サンタアニタのマイル時計勝負では太刀打ちできずとも、というイメージは持てるところです。
 どうあれこれだけの強い牝馬が揃うのも中々ないですし、BCディスタフあたりで、モノモイガール、ミッドナイトビズー、ガミーン、ガラナと顔合わせしてくれれば最高に盛り上がると思うのですけどねー。





posted by clover at 17:14
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