2021年02月20日

2021 京都牝馬S・ダイヤモンドS レース回顧

 文字通り春の足音が聞こえるような、うららかな陽気の中で開催された今日の2重賞は、やはりどちらも一筋縄ではいかない結果に終わりましたね。
 個人的にも、どちらも直線半ばまでは期待を持って楽しめて、けど最後でガラッと、というのが連発したのでぐぬぬ感が半端ないですが、私情は脇において粛々と回顧、していきましょう。


★京都牝馬S 馬場・展開回顧

 今日の阪神は良馬場、クッション値9.7となっていました。
 時計的には、内回りがメインまでなかったのでちょっと判定しにくいところはありますが、1勝クラスのマイルで1.32.9、つばき賞が1.46.2といいう好時計ですから、軽い時計の出る馬場だったのは間違いないと思います。

 馬場のバイアスは、先週ほどインばかり、という感じではなくなっていたので、そのあたりはこのレースでも影響があったかもしれません。
 そういう馬場での1.20.0は妥当な時計かな、と思いますし、ある意味では想定通り、イベリスが阪神Cだけ走れば、というレースでしたね。


 レース展開は、まず抜群のスタートからイベリスがハナを切っていきます。
 それをアマルフィコースト、カリオストロ、メイショウショウブ、リバティハイツが追いかけて、リリーバレロ、ビッククインバイオ、シャインガーネットが先団後ろ、という感じでしたね。
 ギルデッドミラーは中団よりやや後ろ、ブランノワールとアイラブテーラーも後方で、最後方に大きく出遅れたアフランシール、という隊列でした。

★ラップ分析

 レースラップは34,0(11,33)-11,7-34,3(11,43)=1,20,0(11,43)という推移でした。
 楽にイベリスがハナを切れたので、そこからしっかり中盤コントロールしつつ、ラストが11,4-11,2-11,7と一足加速の総合力勝負になっています。

 正直この展開で、逃げたイベリスが残るのは納得なんですけど、それ以外が思いの外差し馬で占められたのは意外でしたね。
 一応このコースにしては中盤ちょっと緩んだ、という所で、外から無理せずじわっと押し上げた馬がリズムを崩さず直線を向けたのか、それともシンプルに実力と適性の問題なのか、そのあたりはここに見ていければと思います。

1着 イベリス

 抜群のスタートから、危なげない逃げ切りでしたね。
 カリオストロがやはり一歩目で出遅れてくれたのもあって、すんなりハナを取り切れましたし、道中もさほどつつかれることなくマイペースでしたから、こうなればこの馬は強いです。

 映像的にも直線で加速して出し抜いたのがわかったと思いますし、総合力勝負に持ち込めば本当に強い馬ですね。
 これが極端なハイペースまで行くとダメなので、その意味では適性としては1200mより1600m向きとは思っていて、ただベストは高速馬場の1400mなのは間違いないと思います。

 この馬にとっては阪神替わりもプラスだったと思いますし、今後も楽しみな逃げ馬になりましたね。

2着 ギルデッドミラー

 この馬も1勝クラスをこのコースで勝ち切っていたのですが、あの時は持続戦を内々で立ち回って、でしたし、外からなし崩しに足を使ってどうか?というところで、このうまなりの成長を見せてきた感じですね。
 潜在スピードがあるので、マイルだと前に行けてしまうのですけど、タイプ的にはやっぱりある程度馬群の後ろで我慢させて、弾けさせるレースの方がフィットしているのかな、という内容でしたし、今日は福永Jで、しっかり折り合いつつ最低限の位置は取れましたからね。

 内枠だったらもっと面白かったかもですが、一先ず目途の立つ内容ではあったと思います。
 ただマイルで後半勝負だと絶対量で足りなさそうですし、現状は1200m~1400mで末を生かす競馬がベターかもですね。

3着 ブランノワール

 ブランノワールも前半流石に忙しそうでしたけど、自分のリズムに徹した分ラストの脚は中々でしたね。
 本質的に阪神コースがいいのだろうな、というのはありますし、ここは団野Jも出負けは勿体なかったものの、外枠なりに無理せず、この馬の良さを引き出す思い切った騎乗で、結果的に展開も少し味方してくれたのかなと思います。

 まぁギルデッドミラーには負けていますし、まだワンパンチ足りないのは事実ですが、個人的に今年は阪神牝馬Sのマイルコースなら楽しみはありそう、と感じましたかね。
 素材的にかなりいいものは持っているので、今後の飛躍に期待です。

4着 アイラブテーラー

 こちらもスタートは少し遅れたかな、くらいで、この馬としては無難に出していけたのかなと思います。
 その上で岩田Jらしく道中はインベタ、コーナーでじわじわ外に持ち出して直線で大外と、理想的な角度で進められたと思いますし、最後はいい脚でした。

 ただやはりここまで軽い馬場だと前も止まりませんし、一瞬の爆発的な切れがあるわけではないので、最後までジリジリ、という感じではありましたね。
 本質的には時計の掛かる馬場向きなのは間違いなく、能力の片鱗は見せましたけど、脚質的にも中々馬券に絡んでくるには条件が付き纏う、という面は今後もあると思います。

5着 シャインガーネット

 スタートは悪くなかったように思えたのですが、やはりあまり前に行かずに道中は折り合いに苦労していましたね。
 まぁ正直このペースでも引っ掛かる、というのは、騎手以前に調教からの問題ではあると思いますけど、もう少し喧嘩せずに先行させてみてもいいのでは?というイメージは持ってしまうのですよね。

 ただ実際、今日も坂で止まってはいます。
 それが折り合いの分なのか距離なのか、コース適性なのかまだ判然としませんけど、とりあえず過去を見ても本当にいい脚は一瞬で、けどそれをタフな馬場でも引き出せるのが強みだとは思うので、こういう馬場なら前目を意識して欲しいのは確かですかね。

★その他の馬

 リリーバレロは流石に一番人気は可哀想でしたね。
 元々この距離でのスピード勝負に担保はないですし、道中流れには乗れていましたけど、追走で足を使い切った感はある負け方でした。

 まぁ引退レースで折角だから重賞に、という面もあったのは確かでしょうし、松山Jはそつなく乗っていたと思うので、これは狙った方が悪い、という事ですね。
 私のスタンスとしても本来は狙わない馬ですし、といって他の上位勢を拾えたかはなんともですけど、全体像としては悪くない組み立てだった中で、ここだけは明確に失敗したかな、と感じる予想になってしまったと思います。

★予想・券種回顧&反省会

 うーん、本命は綺麗に勝ってくれましたけど、ギルデッドミラーが外枠でもしっかり来てしまいましたね……。
 まぁ適性はある馬だけに噛み合えば、というのはありましたし、思ったより人気落としていたので、その意味では事前の想定が甘かったのは反省材料です。それでも重い印で狙えたか、というと難しいですけどね……。

 こちらで単勝押さえておけ、という結果になってしまっていますが、まあやはり難しかったですね。
 シャインガーネットは一度、押さえずに前目で競馬してみて欲しいんですけどねぇ……。

★ダイヤモンドS 馬場・展開回顧

 今日の府中は良馬場、クッション値は8.8とやや低めで推移していました。
 時計的には未勝利マイルが1.34.2、フリージア賞がややスローで2.00.3ですから、全体として数字は出ていたと思います。

 あと今日は、先週ほど顕著な外差しではなかったですね。
 結構内の馬が頑張っていた感じで、これは馬場保全した土曜だからなのか、明日の傾向はどうなるか読みにくいですけど、今日に関してはフラット気味だったと思います。


 レース展開はブラックマジックがハナ、その後ろにジャコマルが続き、タイセイトレイル、ヒュミドールが早めの競馬、その後ろにオーソリティが続いていきます。
 スタンド前でじわっと捲ったメイショウテンゲン、パフォーマプロミスがその後ろで、グロンディオーズもオーソリティをマークする位置、ポンデザールは思ったより道中後ろから動かず、ナムラドノヴァンも後方内目、サトノガーネットやミスマンマミーアが最後方列、という並びでした。

★ラップ分析

 レースラップは63.8(12.76)-88,8(12,69)-58,6(11,72)=3,31,4(12,53)という推移になっています。
 全体的にスローバランスなのは確かですが、序盤よりも中盤の方がわずかとはいえ流れていて、かつそこから後半の5Fロンスパ勝負になっています。

 ラストは11,9-11,6-11,4-11,8-11,9なので、仕掛けも早く、相当に長く脚を問われている形で、高速型のステイヤー適性を問われたレース、と考えていいと思います。
 結果的に上位2頭が千切っていて、この距離での持続性能は抜けていた、という形になりますし、やはりこの距離はやってみないとわからない、という部分も大きいですね。

1着 グロンディオーズ

 適性は合うと思っていたのですけど、思った以上のパフォーマンスでしたし、騎乗も中々積極的で、しっかりオーソリティを目標にいい競馬が出来たのではないでしょうか。
 スタートからリズムよく走れていましたし、やはり前走は2000mで追走が忙しかったですが、その分馬自身にもゆったり走れての余裕があったのかな、とも感じます。

 勝負所も馬群の中でタイトに立ち回って、直線坂下で外に持ち出してからの伸びは圧巻でしたね。
 今年は馬場も悪くないとは言え、全体時計も中々優秀ですし、3~5着馬もこの路線で弱い馬ではないと思うので、それをこれだけ千切って、オーソリティも捕まえたのは評価していいと思います。

 勿論斤量が楽だった面はありますけど、晩成の大器、という感じで、やはりそこは名血ゆえの底力と解釈すべきでしょうか。
 春天辺りでも噛み合えば圏内くらいは狙える馬になったとは思いますが、府中がベストなのも確かなので、その辺りも踏まえて今後付き合っていきたいですね。

2着 オーソリティ

 こちらは川田Jらしい、ザ・正攻法で、けど内枠でもリズムよく、詰まる事なくスムーズに、というあたりは流石と言うか、正直お隣の馬との騎手の差をまざまざと痛感させられてしまう結果でしたね……。
 勿論馬自身もこのコース向きですし、距離が伸びても折り合い不安なくリズムよく走れていて、抜け出す時のフットワークの雄大さは素晴らしいものがありました。

 最後もこの馬自身11秒台では乗り切っているわけで、決してロンスパで止まっているとは言えませんし、勝ち馬がこの展開で適性が爆発した、と見ておくべきでしょう。
 この馬の方がより春天路線では軸にしやすい脚質とパワーがありそうですけど、現状府中に良績が偏っているのも事実なので、その辺りを踏まえつつ今後の評価は定めていきたいです。

 ただステイヤーとしてのポテンシャルは本物だと思うので、これは今後楽しみな一頭ですね。

3着 ポンデザール

 外枠からやはりスタートはもっさりで、どこかで捲るかな、と思ったのですけど、結果的に見て道中極端に淀んだ地点がなかったですし、仕方ない面もあったのかなと思います。
 直線もロンスパで全体的に早仕掛け、あまり切れを問われなかった分最後までじりじりきていましたけど、上位2頭には完敗で、やはり府中向きではないなぁ、というのは感じました。

 こちらもこれが引退レースっぽいのですけど、最後は長距離路線で堅実に走りましたし、個性的ないい馬でしたね。
 スピードタイプを配合すればいい馬が出そうですし、繁殖でも頑張って欲しいところです。

4着 ナムラドノヴァン

 こちらはスタートでやや出負けして、ポジションが少し後ろになり過ぎたのが勿体無かったですね。
 直線も外に持ち出すまでにちょっとタイムラグがあり、坂上からはぐいぐい伸びていただけに、もうちょっとスムーズだったら3着はあったのかな、という内容だったと思います。

 こちらも斤量は軽かったですし、上位2頭には完敗なのでまだ高いレベルでは、という話ですけど、この条件そのものはフィットしていますね。
 リピーターが走りやすいレースでもありますし、来年あたりに出てきたら覚えておきたい一頭ではあります。

5着 ヒュミドール

 うーん、結果的に言えば序盤位置を取り過ぎたのと、終始オーソリティに外からブロックされて、スムーズな競馬が出来ない位置に落とし込んでしまった、というのはあるかもしれませんね。
 状態もう一歩、というコメントもありましたが、この展開であの4コーナーの手応えなら圏内には来てくれる、と感じたのですけど、少し仕掛けで手間取ったとはいえラストは甘くなってしまったので、本質的にはここまではっきりステイヤー的展開だと距離が長かったのかもしれません。

 まぁ悪くはない競馬でしたけど、この馬のポテンシャルは高く評価していただけに残念です。
 というか、今日は東西とも残り50mくらいで、当たりそうな所から一気に変わって、というパターンが二つで切ないですね……。

★その他の馬

 タイセイトレイルは思ったより位置取れましたけど、基本はっきりステイヤー型の競馬になってしまうと甘い馬なので、これは仕方ないのかな、とは思います。
 ボスジラは出負けもありましたけど、基本ステイヤーではないと思っているので、ここはこんなものでしょう。

 ブラックマジックは謎に人気してましたけど、普通に前走内容からすればまだ力不足ですよねぇ。
 メイショウテンゲンも横ポツンをワクワク楽しみにしていたのですけど、形だけ半端に、という風で盛り上がりに欠けましたし、気持ちの面で折れてしまっている感じはしますね……。

★予想・券種回顧&反省会

 うーん、一応掲示板全部印打てていて、重い印3頭も入っているのに全く惜しくないという、私らしい外し方でした。
 素直にオーソリティ本命にしておけば、というのもありますけど、どちらにせよリスクはありましたし、ここは攻めて負けた、と前向きにとらえておきたいです。

 まぁやはり騎手の差って長距離だと大きいよね、というのも改めて痛感させられましたけどね。
 その意味でもグロンディオーズはうーん、確かに波のない淡々とした流れなら、というのはありましたけどねぇ……。二つともなんとも煮え切らない結果で申し訳ないです。明日巻き返します!!……多分。。。


posted by clover at 16:47| Comment(2) | レース回顧・中央競馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
お疲れ様です。

京都牝馬Sは週中から「イベリス内枠引け」と思っていたところにcloverさんの後押しもあったのでひとまず単勝的中できました。今回は諸々条件バッチリでしたね。2,3着は枠で嫌ってしまったのでシャインガーネット残っていればなおよかったですが・・。

東はさっぱりだったので片方でも当たってよかったです。東西ともに特殊な条件だったと思うので、上位馬はまた噛み合いそうなら、また今回発揮できなかった馬を見極めて次に活かしたいですね。
Posted by waka at 2021年02月20日 17:09
>Waka様

 いつもコメントありがとうございますー。
 的中おめでとうございます!

 イベリスは今回は全てが噛み合っていましたね。
 ただ結局古馬牝馬が、中々限定戦で阪神1400mって条件はないので、その点で差しが決まったのも舞台適性の差は大きかったのかもです。
 私もシャイン残して欲しかったです……。

 ダイヤモンドSもステイヤー向きのレースになりましたしね。
 全体として難しさはありましたが、いいレースではあったと思いますし、今年は春天が立ち回り勝負になりにくい阪神内回りなので、その意味では適性次第でこのレースからでも出番はあるかもしれませんね。
Posted by clover at 2021年02月21日 02:17
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