2021年01月10日

2021 シンザン記念 レース回顧

 遅くなりました、シンザン記念の回顧を進めていきましょう。
 時計は出るものの砂埃が舞う、パワーを要する冬の中京の馬場で躍動したのは、ポンとハナを奪ってそのままハイペースに持ち込んで押し切った、モーリス産駒のピクシーナイトでしたね。

 2着もルークズネストでモーリス丼となったこのレース、どんな内容だったかしっかりと振り返っていきましょう。


★馬場・展開回顧

 今日の中京の芝は良馬場、クッション値は10,3でしたね。
 時計的には、渥美特別が60,0-59,7=1,59,7と2分を切ってきましたし、見た目はあまり良くはないですが、時計自体はそこそこ出る、やや高速馬場という判定でいいと思います。

 その中で、ハイバランスに転じたとはいえ、1,33,3なら中々優秀な時計ではないでしょうか。
 未勝利が1,34,5でしたし、そことはしっかり一線を画した、それなりにレベルの高いメンバーが集った一戦らしい内容だったと思いますが、それにしても展開としては中々読みにくいところでしたね。


 まず逃げたのは、完璧なスタートを決めたピクシーナイトでした。
 確かに短距離からの転戦なので位置取りは良くなるか、と思っていたんですけど、ここまでガラッと良化するとは……です。

 何か内の馬が逃げて、強気にハイペースに持ち込むか?とまでは頭の片隅で考えていたのですけど、この馬の逃げは一切考えなかったですね。そこは大きな反省材料です。
 ともあれそれに続いてトーカイキング、バスラットレオンが先団、そして外のロードマックスは、少し促して入ったら思い切り引っ掛かって、先団外目で厳しい立ち回りになりました。

 ブルーシンフォニー、カスティーリャ、ダディーズビビットあたりがその後ろにつけますが、流れている割にみんな折り合いを欠き気味に見えました。
 ルークズネストは丁度中団くらい、その後ろにククナがいて、セラフィナイト、レゾンドゥスリールは後方から、という隊列でした。

 

★ラップ分析

 レースラップは34,7(11,57)-23,4(11,70)-35,2(11,73)=1,33,3(11,66)という推移でした。
 ハーフだと46,3-47,0なのでややハイペース、中盤も緩みがなく、その分後半も加速地点がほぼない形で、11,6-11,6-12,0と一貫スピード持続戦、という感じになっています。

 まぁ確かにこれはモーリス産駒が力強く走れる展開だな、と思いますし、しかしそれを自分でピクシーナイトが主導して、距離延長でも押し切ってしまったのは中々のインパクトでしたね。
 馬場自体はそれなりにボコボコして、力のいる感じはありましたし、パワー兼備の追走力を高く問われて、その上でもう一脚が使えるか、そんな前半型寄りの総合力勝負だったと思います。

 

1着 ピクシーナイト

 元々素材的にはかなりいい馬と踏んでいましたし、それなりに評価はしていたのですけど、ここでは想像以上に素晴らしい走りを見せてくれましたね。
 スタートが完璧に決まって、福永Jも躊躇いなくハナを、という形は、今日の馬場バイアスを踏まえても正着だったと思いますし、前走厳しい流れを追走した経験がしっかり生きたレースになっていると思います。

 直線も流石に加速は踏めていないものの、長く11秒後半を踏み続けて、ラストも12,0でまとめているのは立派です。
 シンプルなタイムトライアル的競馬で、全く後続を寄せつけなかったのはかなりのものですし、潜在能力は相当に高いなと感じさせる走りでした。

 勿論今後、常に自分からこういうレースを作れるのかとか、スローでどうなのかなど、課題は出てくると思います。
 でもこれは、マイル路線でかなり楽しみな馬になりそうですし、走りのシルエットが本当に綺麗なので、これからももっと出世していくイメージは持てますね。

2着 ルークズネスト

 こちらも前走好時計での未勝利勝ちは伊達ではない、というところは見せたかなと思います。
 ただやっぱりこちらもモーリス産駒で、あまり緩急のない流れで、スムーズに外に持ち出せたのも良かったと思いますし、最後までしぶとく差し込んでいましたけど、それでも勝ち馬には完敗、持続面でもそこまで特筆するほどではないかなぁ、というイメージです。

 こちらも淡々と流れる競馬で良さが出ているので、改めて淀んだ時、スローでどこまでやれるかなど課題はありますが、中々スケール感のある走りをするので、次走以降も楽しみはありますね。

3着 バスラットレオン

 この馬も、このメンバー構成ではどうしてもポジションありきの競馬をしちゃいますけど、結果的にハイペースのマイルを追いかけてしまうと追走面で苦しいのは前走同様なんですよね。
 ただそれでも一定頑張れてしまう馬ではあるので、今日も勝ち馬には完敗とは言え、最後までしぶとく踏ん張ってはいて、好走スポット自体は広い馬だなと改めて感じました。

 ですが3着だと、本賞金的に苦しいんですよねぇ。
 せめて2着なら、と思いますし、結局新馬以降、この馬の出るレースは全部ハイペースで、適性的にも運がない馬だなと感じます。

 勿論スローなら抜群に強いか?と言われて、まだ確信をもって答えられるわけではないですけどね。
 ただハイよりはスローの方がこの馬の良さは活きるとは感じているので、どこかでパチッと噛み合ってくれれば、と思うんですけど。いい馬なのにもどかしいです。

4着 ククナ

 正直もう少しスローで、取りついていくタイミングがあるかなと踏んでいたんですけど、結局淡々と平坦ペースで、枠の差をひっくり返すだけのプラスアルファを見出しにくいレースにはなっていましたね。
 それでももう少しやれるかな、と思いましたし、道中の位置取りや進路取りなどもルメールJらしくそつのない運びで、これで伸びなかったのはやはり前半なのか、という結論になります。

 そうなると総合的に言えばマイルだとちょっと忙しくて、アルテミスSはあのスローだからかえって良かった、という話にはなりそうです。
 マイルだと流れてしまうと安定感が足りなさそうなので、オークス路線にシフトした方が適性としてはフィットするのかもしれませんね。ここは少し見込み違いでした。

5着 セラフィナイト

 スタートイマイチで道中も後方、かなり行きっぷりが悪く見えたんですけど、外に出してからは中々の伸びでした。
 コメントを見る限りでは荒れた馬場を気にしていたようで、中々気難しさはある感じですね。

 最後の脚を見ても能力は確かなのでしょうけど、大成するには色々改善すべきポイントは多そうです。
 距離ももう少しあった方がいいですし、府中の2000mくらいで見てみたいですね。

★その他の馬

 レゾンドゥスリールはスタートが悪かったですし、終始流れに戸惑っているような走りだったので、顕著に経験不足と見ていいでしょうね。
 ダディーズビビットはやっぱり折り合いで難しかったか……という感じ、カスティーリャは正直この展開で走らなかったのは意外だったんですけど、こちらも少し折り合いを欠いていたのが悪かったのでしょうか。

 ロードマックスに関しては、確かに今日は前残り馬場で、勝つために位置を取りに行きたい気持ちはわかります。
 けどやはりそれは、馬の個性や適性を無視してまでやっていいことではない、というのがはっきり出たレースぶりだったかなと感じますし、折角差しの競馬でスタイルが固まりつつあったのに、正直着順もそうですが、今後を考えても勿体無い競馬をしてしまったな、という感想です。

★予想・券種回顧&反省会

 うーん、確かにルークズネストは気になる面はありましたけどね。
 ただ、ハイペース想定をあまりしなかったのもありますけど、それならそれでセラフィナイトとかカスティーリャに重い印を打って、精々この馬は紐、程度しか無理だったと思うので、この辺りは見込みが甘かったと反省です。

 今日は同時に、勝ち馬が自分で自分に有利なペースを作って、だったので、それを読めなかったのがダメですね。
 まぁこの時期の3歳戦を全て綺麗に見切るのはそりゃあ無理ですけど、少し淡泊に人気馬を信頼し過ぎたか、とは思いますし、実際ハイペースなら怪しい、とは言っているので、そのあたりバランスを取って考えるべきでした。

 幸いというべきか、今週が終わってもまだ明日、取り返すチャンスはあります(笑)。
 まぁここに輪をかけて難しいレースですけど、ブログ予想としてもそろそろひとつくらいは、なんですけどね。


posted by clover at 20:00| Comment(4) | レース回顧・中央競馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
お疲れ様です。

私もピクシーナイトがここまでスタート変わってくるのはイメージ出来なかったのでこれはともかく、単勝とワイドがメインの自分としては、バスラットレオンが3着には残ってる以上、内枠で中京マイル経験もあったルークズネストは拾えたのではという悔しさはありますね。。

今年は中京競馬の開催日数が多いので、同じ左回りでも府中とはまた違うこのコースへの適性を読んでいくのは大事だなと感じた次第です。
Posted by waka at 2021年01月10日 20:41
こんばんは★ ピクシーナイト、ルークズネスト拾えてましたが、馬連流しだったので悶絶しました(笑)

バスラットレオンは最後も垂れてはいませんがマイルだとワンペースのまま終わってしまう感じですねえ。

2千だと、少し長いでしょうか?

好走スポット広そうなので、一度走らせて欲しいですね。

こういう堅実で常に頑張ってくれる馬は個人的に好きなので、一度リセットしての次走が楽しみですね。


Posted by J.N at 2021年01月10日 23:22
>Waka様

 いつもコメントありがとうございますー。

 私も今回はちょっとスローに決め打ちし過ぎましたね。
 ピクシーナイトの逃げまではともかく、誰かが行ってハイペースバランスなら、時計があってハイバランスとコース実績があるルークズネストは狙えたというのは確かです。

 実際バスラットレオンに関しては、ハイペースでも一定はやれる担保があったわけですし、どちらに振れても、という軸の信頼度に対して、上手くハイとスローを振り分ける感覚も大切ですね。
 それとやはり中京は、府中と似ているようでちょっと違う適性が問われるので、その辺りの吟味も丁寧にしていきたいところです。

 
Posted by clover at 2021年01月11日 06:49
>J,N様

 いつもコメントありがとうございますー。

 うわぁ、その縦目は悔しいですね。
 ワイドでも結構ついてましたし、そっちなら2点取りですものね。つくづく券種選択は難しいなと感じさせますね。

 バスラットレオンは追走で脚を使ってしまうと、後半加速まで持っていけない感はありますよね。
 京都2歳Sのラストの止まり方が、休み明けなのか距離なのかの判定が難しいんですけど、高速馬場で59,5-59くらいのレースならやれる気はしているのですけど。

 ただ賞金的に流石にクラシックは難しくなってきましたね……。
 きさらぎ賞あたりに続戦して一発回答できればいいんですが。ともあれもう一度スローバランスでの走りが見てみたい馬です。
Posted by clover at 2021年01月11日 06:52
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