2020年11月26日

2020 11月第4週2歳戦 レース回顧(阪神編)

 いよいよジャパンカップの枠番が発表されましたね。
 かなりごそっと有力馬が内に入って、グローリーヴェイズだけ大外とは、中々極端な配置になりました。
 例年なら内有利なのですけど、今年はイマイチそうは思えない馬場なので、前日の馬場の見極めと、各馬の立ち回りをどう読み解くかが大きなカギになりそうですね。

 今日明日はいつも通りの2歳戦回顧です。
 ただ三日間開催で分割が難しいので、今日は阪神、明日は東京、という形でやらせていただきます。


★11/21(土) 阪神5R 芝1600m新馬戦

 このレースは、ハーツクライ産駒のレゾンドゥスリールが、好位の外から直線きっちりと差し切っての勝利でしたね。

 阪神は三日間開催通じて、芝・ダートとも良でしたけど、芝は地道に少しずつ時計が掛かるようになっていたように思えます。
 逆に言えば土曜日が一番軽かった、とも思うのですが、それでも前の週よりは、なので、49,9-45,6=1,35,5の全体時計、特に後半ラップは中々優秀だな、と感じますね。

 勝ち馬はそこまでスタートは速くなくて、道中も4~5番手で折り合うのかな?と思いきや、一瞬壁を外したところでブレーキが外れたのか、敢えて行かせたのかはわかりませんが、一気に先団に進出して前をつつく形になります。
 ただそうやって少しペースアップさせてからは、3番手で落ち着いてはいましたし、そのあたりの出し入れの自在性は川田Jらしい巧さではありましたね。

 明確にスローバランスですけど、実は中盤は23,8なので、新馬レベルとしては結構流れていて、スローロンスパからの二段階加速、てきな色合いが強いです。
 後半の11,1-10,8-11,8も悪くなく、かつ勝ち馬派この最速地点でスッと並びかけてきたのが印象的でしたね。

 ラスト少し甘くなった分詰め寄られましたけど、ある程度余裕を感じさせるレースでしたし、いい馬だと思います。
 このレース自体は超距離色がやや強いので、ハーツの仔でもありますし、本質的にはもう少し長い距離の方がより強さを発揮できるかも、というイメージです。

 しっかり上がりを使ってきた2~3着馬、前々で粘り込んだ4着馬まではそこそこのレベルに見えますね。
 特に2着馬は牝馬なのに最後かなりいい持続でしっかり来ていましたから楽しみです。

★11/21(土) 阪神6R ダート1200m新馬戦

 このレースはディスクリートキャット産駒のルシャリーブルが制しましたが、時計も微妙、斜行・降着もあってあまり印象の良くないレースになってしまいましたね。

 ラップ的には35,3-38,7=1,14,0の一貫消耗戦でした。
 時計としては、最終の1勝クラスをどう見るかで、勝ち馬ブッチギリで1,11,9ですけど、2着以降は13秒台なんですよね。
 シンプルに勝ち馬は強すぎ、後続はあまりレベルが高くなかった、中間くらいを適正と見做せば、新馬としてはギリギリ及第点、というラインには来るのかなとは思います。

 勝ち馬は内枠からいいスタートで、逃げた大外の馬が速かったのでそれを行かせ、切り替えて番手外という理想的な入り方でしたね。
 直線もこの馬自身かなりの減速ラップですけど、その中でしっかり踏ん張って身体一つ近く抜け出してきましたし、レースセンスなど含めてそれなりの総合力はある馬と感じました。
 ただ流石にすぐ上で、という感じではないですね。

 3着降着馬の斜行はかなり危なかったですね。
 2着馬がほぼほぼ馬とラチにサンドイッチ寸前でしたし、かなりヒヤッとさせられるシーンでした。降着もやむなしには見えます。
 スタートセンスなどはかなりいいものを見せてきたので、勿体無い競馬にもなってしまいましたね。

★11/21(土) 阪神9R もちの木賞(ダート1800m)

 このレースはパイロ産駒のホールシバンが制しています。
 前走がやや地味な競馬でしたし、ここはブランド的に人気する馬も多かった中で、しっかり外から自分の力は出し切ってきた、という感じの走りでしたね。

 時計的には、37,8-38,4-37,6=1,53,8という推移になっています。
 ペースとしては平均ですが、中盤もそこまで緩んでおらず、絶対的に13秒台を3F目以外は踏んでいない、というのは中々珍しいとは感じますし、ラストもしっかりまとめてきていて、前の馬は結構強かったイメージです。

 ここも時計比較が難しく、2勝クラスが1,52,6なのですけど2頭でブッチギリ、3着以下は1,53,9なので、どうにも両極端と言うか……。
 一応ここも中間的に取るなら、古馬2勝クラスにはちょっと足りないけど悪くない、水準級のレース、と見ておけばいいかなと思います。

 勝ち馬は外枠からいいスタート、前走逃げてますけど、ここは無理に行かずともしっかり折り合っていましたね。
 向こう正面からじんわりと差を詰めていって、直線で外から射程圏に入れると、前もしぶとかったですけど、ラスト1Fの踏ん張りでしっかりと競り落としてきた、という感じです。

 レースを見ていても素直そうな馬だな、って感じで、外枠で砂を被らなかったのも良かったでしょうが、ラップ的にもラストで違いを見せてきたというのはスタミナ適性がありそうですね。
 まあパイロ産駒なのであまり高望みは、とも思いますけど、地味ながら結構いい馬だなと思いますし今後が楽しみです。

 2着のダノンハーロックは、2戦目で窮屈な競馬を強いられつつも最後にしっかり伸びてきたのは、実力と気性面での成長は感じましたね。
 外に出して早めに踏んでいく形が作れればわからなかったと思いますし、この競馬でも結果を出せたのは大きな収穫になると思います。

★11/22(日) 阪神5R 芝2000m新馬戦

 ここはハービンジャー産駒のサトノハンターが、ゴール前の接戦を制してデビュー勝ちしています。

 ラップは65,4-59,8=2,05,2、新馬らしく超スローで、3F目からゴールまでずっと加速ラップを踏み続けるレアケースです。
 ラストは11,9-11,5-11,4なので、まぁ前の仕掛けが弱すぎたとも言えますし、その流れの中で勝ち馬は上手く最短距離から、アクセルもしっかり早めに吹かせていけたので、恵まれた、という面はありそうです。

 ただ外枠の馬が主導する中、馬の後ろで最初から我慢できているのは中々ですし、松山Jも丁寧にスペースを残しつつ、内外両天秤でしっかり進路取りを意識していたなと思います。
 スパッと直線内に切ってからの伸び脚は中々で、ハービンジャー産駒としては機敏な感じですし、その辺りは鞍上の好プレーでもあったかな、と感じています。

 この馬としてもラストはほぼ落としていないと思いますが、逃げて出し抜かれて、もう一度2着馬に食らいつかれてはいたので、高いレベルでは持続は武器にならないかも、というイメージにはなります。
 日曜の内回りと考えてもラップ的に平凡なのは確かなので、さてこれをどこまで評価するか、ですね。

 2着馬は、馬場のいいところを選んでいる内に内を掬われて負けた、というのは正直少しカッコ悪いのですけど、逆にコーナーで惰性を殺さずにニュートラルに回って、というのは戸崎Jらしいとも思います。
 最後はやや勿体ない形でしたけど、そこからもう一度踏ん張れているように中々面白い素材ですし、未勝利ならすぐに勝てそうな雰囲気はありますね。

★11/22(日) 阪神6R ダート1800m新馬戦

 ここはマジェスティックウォリアー産駒のロードエルピスが、道中番手から楽に抜け出しての完勝でしたね。

 この日のダートもタフ寄りに思えましたが、未勝利で1,54,4、2勝クラスで1,52,8は出ています。
 どちらも勝ち馬が強い競馬ではあるものの、その辺りを差し引いて比較しても、37,5-39,3-39,7=1,56,5と、ある程度出し切ってのこの時計だと少し物足りないかな、って思います。

 レース自体は非常にスムーズな形で、正にダート中距離の王道的な立ち回りでしたけど、ラストも結構甘くしてはいるのですよね。
 最後それなりに差し込んできた2着馬はまだ伸びしろがありそうですけど、それ以外は少し色々まだ足りないのかな、というイメージでは見ています。

★11/23(月) 阪神5R 芝1200m新馬戦

 このレースは、ダイワメジャー産駒のメイショウフンケイが制しています。
 ラップは35,6-34,5=1,10,1とかなりのスローバランス、新馬戦としても時計的には今一歩、と言えるでしょうか。

 勝ち馬はそこそこのスタートから押していって3番手、そのまま外を回して、このメンバーでは能力、特に後半要素は違う、という勝ちっぷりでしたね。
 自身35,9-34,2なのであまりスプリンター向きではないかも?と思いますが、最速地点でスッと伸びて、この馬自身は11,0くらいは使えているのですよね。

 こういうタイプは、追走面で良さが出てくれば一気に化ける可能性はあります。
 ダイワメジャー産駒でその可能性も強いので、次に距離延長などがあっても、一定はやれるタイプではないか、と感じました。

★11/23(月) 阪神9R 秋明菊賞(芝1400m)

 このレースは函館の新馬以来のブルースピリットが逃げ切って、2連勝を飾りました。

 ラップは33,8-11,6-35,7=1,21,3となっています。
 土曜の未勝利が1,21,2でしたけど、馬場も悪くなってきていましたし、その差を考えるとそれよりは上かな、という内容です。

 後半ラップが11,7-11,5-12,7と、この前半からでも加速出来ているのは好感ですが、逆にラストはかなり落としています。
 この感じから、勝ち馬は本質的には1200mの馬だと思いますかね。

 勝ったブルースピリットは最内で、スタートは普通、外の馬の方が序盤前に出ていたのですけど、そこから藤岡佑Jが上手く譲りませんでしたね。
 決して強引に取り切ったという感じではなく、最低限外に合わせて馬のリズムも保ちつつ、それでも身体一つ出さなければ前には入れない、というバランスを意識して、最終的にコーナーワークで取り切った感じでしょうか。

 個人的にこういうじわっとした無理のない構成は好きで、ラップ的には33,8ですから質的にかなり速いのですけど、それでも無理にギアアップしていない分だけ最後に余力をいくらか残せた、という気もします。
 そこでガーッと取り切っていたら、ラストはもっと甘くなっていた気はしますし、そこは藤岡佑Jの好騎乗でしたね。こういうエネルギーの余裕があればこそ、4角で一足使える余地も生まれると思えば奥深いものです。

 勿論ここは相手も強くなく、最終的には1200mでどこまで?という感じですね。
 新馬は逃げずに勝てているので、その辺りの自在性が今回の逃げで損なわれていなければ、6F路線なら結構やれる馬になる気はするのですけど。


 2着グランデフィオーレは、枠なりにずっと外々で、ラップが緩む地点のない、ほぼ一貫消耗戦に近い形なので、地味にそのロスはあったかな、と思います。
 その分ラストは甘くなりましたけど、ただ時計の出る1400mが現状一番フィットしてそうなのは間違いないですね。

 3着のピクシーナイトは、福永Jとしては珍しい大きな出遅れで、道中インベタから最後内を突く形で格好はつけたものの、という感じですね。
 新馬はスローからの加速力で勝ち切ったイメージでしたし、いきなりハイペースに戸惑うところもあったはずで、それでも出遅れてここまで来ているなら、シンプルに素質的にはこのメンバーでもトップクラス、とは思うのですけどね。


posted by clover at 16:56| Comment(0) | レース回顧・中央競馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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