2020年11月14日

2020 武蔵野S・デイリー杯2歳S レース回顧

 今日は東西ともに清々しいいいお天気で、真っ向力勝負のいいレースになりましたね。
 果たして暮れのGⅠに向けて、上位勢がどういう位置づけになるのか、しっかりと回顧、していきましょう。


★武蔵野S 馬場・展開回顧

 今日の府中のダートは良、含水率は4%台なので、完全にパサパサ、と言う程ではないと思います。
 時計的にも1勝クラスマイルが47,6-50,1=1,37,7ですが、ここはちょっとレベルが低かったイメージですね。

 オキザリス賞が34,8-12,1-37,8=1,24,7と、超ハイペースですがまずまずなので、やはり良馬場としては時計は出る条件だったように感じています。
 その中での、このレースの1,35,0は、予想よりは少し遅かったですけど、他のレースとの比較なら妥当な数字かな、と思っています。


 レース展開は、まずメイショウワザシが逃げて、それをオメガレインボー、レピアーウィット、ケンシンコウ、デュードヴァン、バティスティーニなどが追いかけていきます。
 その後ろにタイムフライヤーがいて、エアスピネルとモズアスコットはその後ろ、後方にソリストサンダーとサンライズノヴァがいて、最後方にワンダーリーデル、という隊列でした。


★ラップ分析

 レースラップは34,4(11,47)-24,4(12,20)-36,4(12,13)=1,35,0(11,87)という推移でした。
 ハーフで取ると46,3-48,7なので、かなりのハイペースになりましたね。

 例によって中盤で緩んでいるのですが、より細かく見ると11,9-12,5で、800-600m地点のブレーキが顕著です。
 前目にいた組は、ここでブレーキして、そこから再加速、という推移なので、かなりギアチェンジ性能が高くないと、という感じで、基本的には差し有利の展開だと思います。

 ラストは12,0-12,1-12,3なので、仕掛けそのものも結構早かったんですよね。
 そこでズバッと鋭い加速を見せたのがソリストサンダーで、それを長く持続で捕まえてきたのがサンライズノヴァ、という構図になっています。
 上位はしっかり能力と適性がある馬が揃っていますが、その中でももう一段噛み合った馬が上に来た、というイメージでいいと思います。


1着 サンライズノヴァ

 ここは、失礼ながら不安要素と感じていた松若Jが上手く乗ってきましたね。
 スタートは良かったんですけど、無理せず自分のリズムで下げて、きっちり3コーナー手前で外に持ち出していた時点で、予想的にはやられた、という気分でした。

 ペースも流れていて、中盤ある程度緩んでと、この馬にとってはお誂え向きでしたし、それでもずっと外々を通して、最後までしぶとく伸び切る辺りは流石のコース巧者でした。
 全体的に上手く噛み合わせた、と言えますし、上位勢はそれなりに展開ひとつで着順は変わるかも、という色合いはあるのですけど、やはりこの馬もこの斤量で、強いですね。

 勿論この馬の場合は中京で狙えるわけではないので、そこが勿体無いと言えばそうなんですけれどね。。。
 まだ6歳でも馬は若いですし、来年のフェブラリーSでも面白い一頭にはなるのかな、という印象です。

2着 ソリストサンダー

 いやぁ、嵌りましたねぇ。
 この距離とペースですと流石に前には行けませんが、潜在的な追走力は持っていて、緩みで押し上げつつ要所で素晴らしい鋭さを見せてきました。

 むしろ坂手前でスパっと切れすぎて、先頭に立つのが早過ぎた分、逆に目標にされて差されてしまったくらいですが、前にタイムフライヤーもいましたし、それは責められないと思います。
 瞬間的な切れに欠けるタイムフライヤーを上手く閉じ込めながらの抜け出しは見事だったと思いますし、この相手にここまでやれれば大健闘、と言っていいでしょう。

 この馬は一周コースの1800mでも対応はしてくるかもですけど、流石にこれ以上切れを問われてどうか?とはなります。
 多分この府中マイルという舞台がベストに近い気はしますし、こういう叩き上げの馬が台頭してくるとまた面白くなりますね。

3着 エアスピネル

 この馬もやっぱり府中のマイルで、かつ追走が問われてからの一脚、という展開だとビシッと噛み合いますね。
 道中は砂を被る位置でも怯まずしっかり競馬出来ていましたし、4コーナー出口でも綺麗に前が開いて、そこでスッと伸びてきました。

 実はこの地点でメイショウワザシが一回出し抜いていて、その分後ろも早めに、という意識はあり、この馬としては理想はもうワンテンポ待ちたかったと思います。
 どうしても持続面で足りないので、最後甘くなってしまうのは仕方なく、現状の力は出し切った3着だと思います。

 勿論この馬も一周コースの1800mになっていい馬ではないですし、現状だと来年の根岸Sあたりが適鞍に感じますね。

4着 ワンダーリーデル

 スタート五分に見えたんですけど、芝での二の足がいつも以上に悪くて、流石に最後方ポツンだと物理的に厳しさはありましたよね。
 それでも上手く勢いに乗せつつ丁寧に捌いてきて、最後はいい脚で伸びてきたように適性面では流石でしたけど、齢を経てどんどんポジショニングが悪くなっている分だけ着順を下げている感じです。

 仕方ない、と言えばそうかもですし、難しいところですけど、近走の内容から単穴まで安易に引き上げたのは少し良くなかったかな、と反省材料ですね。
 といって、ソリストサンダーに単穴を打てたか、と言えばですし、全体的に自信があった、と言う割に、終わってから考えると置きに行った感は出てしまっているのがなんともですね。

5着 タイムフライヤー

 こちらはいいスタートから、少しポジションを取り過ぎた感じでしたね。
 その分追走で殺がれた上、中緩みに巻き込まれて難しい立ち回りになりましたし、その結果が坂下でのソリストサンダーとの勢いの差に顕著に出てしまったと思います。

 外の馬があれだけ出していく形なら。もう一列ゆったり入って良かったと思いますし、そこはルメールJにしては珍しくやや焦った感じでしたね。
 最後はジリジリ盛り返しているように能力は確かですけど、少しリズムが崩れると脆い、という点もありますし、やはり最上位とはまだ少しがある感じでしょうか。

★その他の馬

 モズアスコットは思った以上にゲートと二の足が悪くて、フェブラリーSよりもポジションを取れなかったのはいたかったですね。
 直線も前が壁から縫うような立ち回りでしたし、最後は地力で伸びていましたけど、あれだけ位置を下げて、かつ踏み遅れてしまえば厳しかったです。
 状態面も今一歩だったかもですし、どうにも難しい馬ですね。この馬とは正直相性が良くないです……。

★予想・券種回顧&反省会

 いや~、このレース、決して取れない組み合わせではないんですよねぇ……。
 サンライズノヴァを枠の並びで嫌ってしまったのはあるのですけど、リスクは同様にモズにもあったし、その辺りの決め打ちがまずズレてしまったのがひとつ。

 あとやっぱりソリストサンダー強くなってると思ったんですよね。
 枠も本当に良かったですし、当てにならない3歳馬よりは、こちらをせめて連下、というチョイスは出来ても良かったと思います。

 全体的にそこそこ自信のあったレースなので残念ですけど、適性面で拾うべき馬は拾えていた、とは言えるので、予想のプロセスとしては次に繋がる形にはなっていたかな、と思っています。

★デイリー杯 馬場・展開回顧

 今日の阪神は良馬場でクッション値も9,8と高く、先週に引き続き超高速馬場でしたね。
 未勝利の1800mが平均ペースで1,45,6、岸和田Sも平均ペースの超ロンスパで1,58,4なので、時計はいくらでも出る、という風情です。

 馬場バイアス的には、先週よりも前目内目がより踏ん張れるイメージでした。
 そういう条件の中での、このレースの1,32,4は流石に速く、後半型の競馬でも上位2頭がかなり強かったですね。
 ただ結局内から3頭、というのも、バイアスが強く効いていた感はあるので、そのあたりは留意しておきたいところです。


 レース展開は、まずホウオウアマゾンとカイザーノヴァが先行、ただ逃げたくない?とお見合いする中で、出遅れたスーパーウーバーが外を捲ってハナに行きました。
 その後ろにレッドベルオーブですが、序盤はかなり長く頭を上げて掛かり気味なのを、福永Jが懸命に馬の後ろで宥めます。

 スーパーホープとシティレインボーがその後ろ、ビゾンテノブファロが最後方、という位置取りになって、そこそこ淡々と流れていきましたね。

★ラップ分析

 レースラップは35,0(11,67)-23,1(11,55)-34,3(11,43)=1,32,4(11.55)という推移でした。
 ハーフだと46,6-45,8なので、見た目よりは流れていたんだな、と思いますが、それだけ馬場が軽かった、というのも確かでしょう。

 特にスーパーウーバーがハナを取ってからは淀みなく淡々と流れていて、中盤もフラットに近いのが特徴的です。
 ただその分本仕掛けは遅く、11,4-10,9-12,0と直線で10秒台の切れを求められていますね。

 基本的にはある程度総合力勝負で、かつ要所のギアチェンジと瞬発力が強めに問われていますが、中盤流れていた分だけ底力が最後に問われて、なんとかレッドベルオーブが素材で上回った、というレースだと思います。
 見ての通り、コーナーで外目を回した馬は基本厳しかったですし、これは明日も踏襲されると思うので要注意ですかね。

1着 レッドベルオーブ

 勝つには勝ったものの、課題も沢山あるレースではありましたね。
 特にこの流れであれだけ折り合いを欠くとなると、外枠でスローになった時は怖いです。

 流石に前に馬を置いて落ち着いたものの、それもある程度淡々と流れていたからで、おそらく中盤が淀んでいたらホウオウアマゾンに押し切られていたと思います。
 その意味ではここまで極端な高速馬場はちょっとフィットしていないかもで、年末の荒れ馬場になった阪神の方がむしろ強い競馬はできるかも、というイメージは持てます。

 少なくとも本番で買うならこちら、ではありますが、それでも危うさがあるので悩ましいですね。
 最低限後半型の競馬に対応できたのは収穫ですけど、やはりスパッと切れる感じはないですし、距離も本質的にはもう少しあった方がいいんでしょうけど、気性面、ですねぇ……。

2着 ホウオウアマゾン

 こちらは本当に競馬が上手で、あの形から外を捲ってハナを取られてもリズムよく走れていましたし、しっかり最速地点で鋭く出し抜く脚を使えていました。
 それを高速馬場でも質を高めて使えるのが武器ですし、タフ馬場でもやれるので安定はしてくるのですが、やはり持続戦になった時にどこまで踏ん張れるか?という観点ですと、少し甘さは感じたレースでもあります。

 本番はもう少し時計の掛かる馬場になって、ペースも上がる可能性が高いです。
 そうなればなったで、位置を調整していける馬なので、大きく崩れる不安はこちらの方が少ないですけど、ただ勝ち切るビジョンもかなり恵まれないと見えにくい、というのはありますね。

 でもやはりいい馬ではありますし、乗り方と展開次第では今後も楽しみです。
 この馬も距離は伸ばして大丈夫でしょう。2000mくらいでこのギアチェンジを生かす競馬が一番フィットしそうな気もするのですけどね。

3着 スーパーホープ

 こちらは川田Jらしく1~2着馬の後ろをがっしりマーク、直線だけ外に出して、という綺麗な正攻法でしたけど、こういう加速型の競馬だとやはりホウオウアマゾンに要所の反応の差で負けますね。
 この馬も少し時計の掛かる馬場で、後半型でも持続戦になれば結構面白いとは思うのですけど、本番は賞金的に厳しそうですしねぇ。

 堅実に走ってくるタイプだと思うので、今後力をつけていけば一線級でも、という期待は持てると思います。
 そういう経験を糧に、という成長力は高いキズナ産駒なので楽しみですね。

4着 ビゾンテノブファロ

 この馬も地味だけどいつも自分の力は出すのですよね。
 今日も道中全くロスなくタイトに立ち回って最後はじわじわきていますし、どこかで穴を開けそうで結構注目している馬です。

 高速馬場でもやれたのは面白いところで、今後も相手次第では楽しみはあっていいと思います。

5着 カイザーノヴァ

 やっぱり予想通り高速馬場のヨーイドンではダメでしたねぇ。
 思ったより位置が取れたのは収穫ですけど、自分でハイペースに持ち込んで、というのも難しいですし、色々仕方ない面はあると思います。

 こちらは賞金があるので、朝日杯がタフ馬場になれば少し狙ってもいいと思います。
 追走面は不安がないので、上がりが35秒台でも食い込める、去年みたいなハイペースが理想ですね。

★予想・券種回顧&反省会

 予想以上に馬場が軽すぎて、綺麗に裏を食らったのでもうこれは仕方ないでしょう。
 こういう展開ならこの3頭だと予想にも書きましたし、といってそれを両天秤で押さえても仕方ないオッズでしたから、これは諦めのつく負け方です。

 ただ阪神は、レースを重ねるごとに踏み固められて、より高速馬場になっていく気がしますね。
 実は今日も色々用事があるので、レース回顧の前にエリ女の予想は書き上げてしまっているのですけど、想定以上に前目内目が良さそうで……まぁ一定以上そのイメージは取り込んでいるので大丈夫と信じましょうか。


posted by clover at 16:23| Comment(2) | レース回顧・中央競馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
お疲れ様です。

武蔵野Sは、自分もサンライズノヴァにやられてしまいました。というか、プロキオンSでもやられているんですよね(笑)

モズアスコットはいかにスムーズに回ってこられるかが重要ですよね。芝を走っていた頃からあまり器用さはありませんし。


デイリー杯の方は、馬場が早いのは認知していましたが、あの流れで10秒台の脚が求められているのは、予想よりもちょっと軽かったかな、と。

レッドベルオーブは勝ち切る事まで考えれば、本番はリスクは承知でも内より外の方がいいかもしれませんね。それなりのものは見せてきましたが、やっぱり決め手には限界がありそうです。

ホウオウアマゾンは競馬が上手いですね。うろ覚えですが、母のヒカルアマランサスも似たような脚の使い方だったような?

スーパーホープの賞金が足りなそうなのは残念ですね。マイル路線でもNHKマイルとなると厳しいので、チャンスがあれば朝日杯にいって欲しいのですが。

阪神マイル繋がりですが、今の阪神の馬場だと、来週のグランアレグリアも内枠に入ったら危険ですよねー。一雨降ってちょうどいい感じですかね。

エリ女はまだ迷い中ですが、ノームコアの単勝と前走儲けさせてもらったソフトフルートとのワイドでいこうかなと固まりつつはあります!
Posted by ハル at 2020年11月14日 17:22
>ハル様

 いつもコメントありがとうございますー。

 枠を見た時に、サンライズノヴァとどつちかは消したいと思っちゃったんですよね。
 その上で前走の残像があり、モズはある程度前に行けそうだから、と安易に考えてしまったのが失敗でした。好走に条件が付く馬は難しいですね。

 阪神はいかにも超高速馬場らしい超高速馬場ですよね。
 元々シャタリングのみなので外差しは?でしたけど、一週使って完全に内伸び馬場になりましたからねぇ。

 レッドは確かに、ある程度外から出し切る競馬の方がいいですね。
 兄もそうでしたけど、スパッと切れる感じはないですし、昨日はコース取りが完璧に噛み合ったのもありますからね。

 ヒカルアマランサスもタキオン産駒で一足タイプ、というイメージではありましたね。
 VMでスパっと抜け出して、ブエナビスタに冷や汗をかかせたレースは印象深いです。

 スーパーホープはいかにも少し時計が掛かり出した阪神マイル向きに思えるので惜しいですよね。
 ただコメント通り、昨日の馬場ではあれが精一杯でしょうけど。 

 私もその2頭は重めに評価してみました。
 逆に内が渋滞して、全部が全部、とはいかないかもですけど、やはり内枠の優位性はかなり高そうですしね。楽しみです。

Posted by clover at 2020年11月15日 03:58
コメントを書く
コチラをクリックしてください