2020年10月26日

2020 天皇賞・秋 プレビュー

★はじめに

 先週、先々週と、競馬ファンは立て続けに二つの大偉業、奇跡を目撃してしまいました。
 まだその余韻が全身を木霊している中で、それでもまたまた今週、新たなる歴史の扉が開かれるか?という想いにワクワクさせられることになります。
 本当に、どれだけ贅沢な年なのでしょうね。

 ここはその稀代の名牝たるアーモンドアイに恐れをなした、という側面もあるのか、登録時点で12頭と、やや寂しい頭数にはなってしまっています。
 ただ府中2000mの場合、どうしても外枠がかなり不利ではあるので、この位の頭数の方がフェアなレースにはなる、とも言えます。

 サリオスやラッキーライラックの姿がないのは流石に少し残念ですけれど、それでも女帝を筆頭に錚々たる実績を築いてきたメンバーが揃い、今年もきっと素晴らしいレースになってくれることでしょう。
 まずはしっかりと、各馬の適性を分析して、的中の為のヒントに繋げていきたいと思います。


★レース傾向分析

 昨年までのプレビューはこちらになります。

 プレビューを執筆した最初の年に、過去10年の平均ラップを掲載していますが、今の時点での私の所感としては、総括的ではなく、より近似的なトレンド変化に注目して分析していくべき項目だと感じています。

 当時も書いていますが、現時点で取っても過去10年だとシルポートの2度の暴走気味なハイペースが数字を混乱させてしまうのですよね。
 それを抜きにして考えると、それ以外でハイバランスになったのは、トウケイヘイローの逃げをジェンティルドンナが早めに追いかけて自爆した年(まあジャスタウェイは破格に強かったですけど)くらいしかありません。

 基本的にはスローバランスになるレース、と思っていいですし、時計の出る馬場なら尚更、となるでしょう。
 キタサンブラックの年も、当然例外と見ていいと思います。あんな超不良は滅多にお目にかかれませんからね。


 その上で、同じスローでも、近年のトレンドの変化には着目しておきたいところです。
 例えば2015~17年は、序盤と中盤が共にスローで、ラスト3F勝負の色合いが強く出ていました。最速地点も400-200mの坂地点になっています。

 しかしここ2年は、序盤こそゆったり入るものの、中盤から淀みないラップを踏み続けて、そのままラストまで落とさず維持する、高速持久力特化型のレースになっています。
 近年の府中や新潟など、直線の長いコースでは、こういう中盤から分散した推移が、比較的全体としても増えている印象です。

 この辺りは騎手の意識の変化もあるでしょうし、そのスタイルで一定以上の成果を収めたキセキ、アエロリットという開拓者の存在も大きいでしょう。
 ただ、今年は明快な逃げ馬も、そのスタイルで強さを証明している先行馬も特にはいないという組み合わせではあります。

 なので、そのトレンドがあくまで固有の馬に属した、属人的ならぬ属馬的な一過性のものなのか?
 それとも最上位レベルで、総体的・主体的な概念として定着していくのか、という意味でも、今年のレースは注目だと思っています。


 レース傾向として面白いのは、基本的に秋天と言うレースは、逃げ馬が苦戦するレースとして知られています。
 ただ、中盤が緩まず、仕掛けも早い、どちらかと言えば前の馬に苦しそうなイメージのレースで、2年続けて逃げ馬が3着に粘り込んでいるのですよね。

 これは実際のところ、残り3Fからのスパートだと、後続がコーナーでのロスをほぼ受けず、直線で万全に切れ味や持続性能を発揮出来てしまう、という結論に至ります。
 府中の直線は525mですから、残り600mからペースアップしてもコーナー部分は100m足らず、しかも出口の部分なので、半径的なロスがほとんどないのですよね。

 けど逆に、中盤でも11秒台を踏んで息を入れさせず、かつ残り800mから11秒前半に前が踏んでいく事で、はじめて物理的なコーナーロスが後続に圧し掛かる、というメカニズムなのではないでしょうか。
 元々そこまで派手な追い込みが決まるレースでもありませんが、こういうレースになると余計に、ポジショニングと追走力、そしてそこからの高速持久力をバランス良く問われ、総合力の高い馬でないと苦しい、とは考えられそうです。

 少なくとも今年のメンバーで、馬場の問題があるとはいえ、暴走的なハイペースを踏んでいく馬は流石に出てこないでしょうし、スローバランスと決め打ってもいいとは思っています。
 ただ同じスローでも、中盤緩い3F戦と、中盤淀まない高速持久戦では、最後に来る馬のキャラが違ってくる、というのは意識しておくべきですね。


 それと、今年はほぼ確実に、去年一昨年よりは低速馬場になると思います。
 勿論Bコース替わりである程度高速化は見込めるでしょうが、天候不順の土台的な問題に、ここ2週の開催での荒れ具合もかなりのものです。

 時計的にも、完全に良に回復した日曜、tvk賞が横山典Jの二日続けての暴走もあって、超ハイペースでやっとこ1,46,9でした。
 10Rの甲斐路Sは61,0-59,7=2,00,7と、上のパターンで言えば中盤も遅い3F戦ですけど、それにしても時計が掛かっています。

 外差し傾向はBコース替わりで緩和されると思いますけど、路盤そのものは極端に回復しないかな、とも思います。
 クッション値の公表からは、あまり極端にGⅠだから馬場を固める、というのも出来なく、しなくなっているように思えますので、今年は少なくとも超高速ではない、と見ておきたいです。

 つまり、中盤からタフなレースを作ると、例年ほど完全な高速持久力特化になりきらないパターンも有り得る、とは頭に入れておくべきでしょう。
 そのあたりは前日の馬場をきっちり見極めたいですね。幸い今週は、金曜に傘マークがちらつく程度なので、ここ2週よりは馬場が読みやすいと思います。

 その辺りの諸条件を勘案した上で、個々の分析を進めていきたいと思います。

★出走馬所感

・アーモンドアイ
 去年同様に、ぶっつけでの府中の2000mがこの馬にとって最適条件なのは間違いありません。
 ヴィクトリアマイルの走りを見ても、去年から衰えがあるどころか進化しているくらいですし、この舞台と頭数で、どういう展開になっても大きく崩れるパターンはまず考えられないと思います。

 ただ一つ考えておきたいのは、安田記念の敗因をどこに見出すか、ですね。

 勿論彼女にとってはじめての中2週で、少し渋りが残った馬場がマイナスだったのは間違いありません。
 それに加えて、ラップ的な推移の中で、いつもの決め手を削がれる要素があったのか?は、今回のレースの肝になる可能性はあります。


 今更の概論的な話から復習しますと、いわゆる追走力には、絶対的な質の面と、相対的なバランスの面があります。
 アーモンドアイのVMと安田記念は、奇しくもこの馬の前半半マイルの通過は46,3~5近辺と推定されます。

 けれど、VMでは悠然と抜け出し流す余裕があったのに対し、安田記念では要所での動きも鈍く、最後はノームコアに差を詰められる形になっていました。
 そう考えると、やはりこの馬は、絶対的な質の壁もあるでしょうが、それ以上に相対的なバランスは重要なんだな、と考えられます。

 この馬が自身ハイバランスで、というレースは実は少なくて、数少ないサンプルがドバイターフになります。
 あれも初の海外とか馬場とか、色々目くらましの要素は多いのですが、あくまでラップだけで見ると、速い流れを追いかけると、そこから一足は使えても、持続面で少し甘くなる傾向はある、と言えます。


 その点を踏まえて今回の天皇賞ですが、やはり馬場レベルは彼女にとってポイントになるでしょう。
 去年みたいに超高速馬場だと、59-57というバランスになってしまいますし、少なくとも2000mなら前半流れても質的に削がれる不安はほぼありません。

 ただ、物理的に59-59=1,58,0くらいしか出ない馬場で、全体が平均、或いはややハイで流れた時に、果たして後半要素で殺がれないか?
 今回のメンバーで、アーモンドアイを撃破するとしたら、この部分で削がれる可能性に賭けるのが一番現実的ではないか、と感じています。

 タフ馬場でも、60-58,5くらいのスローバランスなら、加速と持続、決め手の質の総量が違うので、おそらく無難に勝ち切れるでしょう。
 思った以上に馬場が回復して、時計が出るなら、それも磐石になると思います。

 どうあれ馬券の軸としては、良馬場である限り安定して機能するとは思いますが、頭で狙わない、という構成を考えるなら馬場レベルと、展開の紛れは必要になってくるかな、というイメージですね。

・クロノジェネシス
 宝塚記念の圧勝で、適性条件時のこの馬の強さは満天下に知られた事でしょう。
 ただし、今回の舞台が適性条件か?と言われれば少し違うのは確かで、少なくとも去年の馬場なら間違いなく重い印は打たない、と思います。

 適性、というのも、一口でこう、と決めつけるのが難しいものではあり、適性の幅や、スポットから外れた時の落ち込みの程度など千差万別です。
 クロノジェネシスという馬は、かなり好走出来るレベルでの適性の幅は広く持っていて、そこそこ高速馬場の大阪杯で、スローからの4F戦でも結構やれているように、ここでも大きく崩れる不安は当然少ないです。


 ただ、絶対的な適性と言うのは、相対的な面も持っています。
 若い頃はその辺りに可塑性があっても、古馬になるとそれが固まって、かつてはこなせていた範囲の条件でも難しくなる、というパターンは頻繁に見受けられます。

 この馬の場合、去年の秋からビルドアップして、そして宝塚の様なタフ馬場条件が間違いなくベストだとほぼ判明しています。
 そうなると逆に、スローからのヨーイドンや、高速持久力戦の流れの中で、相対的に下がるものがあるかも?という懸念は出てくるのですよね。
 最低でも、アイビーSの時の様な凄まじい加速と切れを、今のこの馬に求めるのは酷と言うものでしょう。


 でもこの馬にとって追い風なのは、今年の馬場が少しタフ寄り、という所です。
 タフ馬場になるほどに、アーモンドアイは削がれ、この馬には加点材料になるわけで、ここの力関係を判別する上での馬場読みは非常にセンシティブなラインが求められるかなと思います。

 その上で、出来れば前々でペースを引き上げてしまった方がいい、と思うのですよね。
 秋華賞や宝塚記念を見ても、絶対的にどうかはともかく、相対的な質で追走が削がれる馬ではない、というのははっきり適性として見せています。

 もしもタフ馬場で、58,5-59,5くらいのバランスに持っていけるのであれば、後半の持久力を生かしやすいラップ推移になりますし、アーモンドアイに対してもアドバンテージになるでしょう。
 勿論自分自身がそこまで突っ込む必要はないとしても、先行力がある馬なので、やや外枠から逃げ馬をつついてタイトな流れにする、という戦略は有効だと考えています。

 ただ、北村友Jは基本待ちの騎手で、内々でタイトに立ち回るのを好む傾向はあります。
 前走は外から一気に仕掛ける強気の競馬を見せてくれたので、あれをこの舞台でも踏襲してくれればいいのですが、それを絶対的に信頼していいかは半信半疑、といったところです。

 少なくとも言えるのは、アーモンドアイを負かす能力と適性を持った数少ない馬、という事です。
 なので、前日から明らかに時計が掛かる馬場のままならば本命もワンチャンスありますし、逆に軽い馬場で最内など、展開に寄与しにくい並びになったら連下くらいまで落とすかも、という感覚で見ています。

 まあ流石に今の実力なら、やや適性外のレースになっても、連下以下には落とせないとは判断しています。
 出来ればここまでに記載したイメージの中間的なところに収まって、アーモンドアイとクロノジェネシスの一騎打ちが見たいですね。

・フィエールマン
 今回一番評価が悩ましい馬で、少なくとも一概に距離が足りない、と一蹴してはいけないとは考えています。

 3歳時とは言え、そこそこ時計の出ていたラジオNIKKEI杯で、ラスト1Fで猛然と突っ込んできたのを見る限り、そこまで追走面でダメ、と言うことはないはずなんですよね。
 物理的にポジションが取れるかはともかく、常識的な流れで簡単に削がれはしないと思いますし、後半型の競馬で常にしっかりした持続と切れは見せています。

 むしろこの馬が苦手なのは、タフ馬場と一貫戦だと思っています。
 今年の春天や、去年の札幌記念などはそんな感じで、ラップの淀みが少なく、後半でメリハリのある足を求められない場面では、どうにも歯痒いレースになっています。

 有馬記念なんかは逆に、前半ハイペースから少し息が入って、もう一度後半スパートと、ギアの上げ下げが問われる中で良さが出ている気はするのですよね。
 その点で言うと、スローで入っての高速持久力戦がベストか?と言われれば、それはちょっと違うかも?という印象にはなります。

 おそらくこの馬が好走するとすれば、序盤そこそこ流れて、中盤で緩み、そこで取りつきつつ最後の持続を生かす、という競馬になるのではないでしょうか。
 ただそれは近年の秋天のトレンドとはかなりズレがありますし、いくら福永Jが乗るとはいえ、この距離で前々を取れる気はしません。

 基本的に近年の府中は、最初のポジショニングが決まると、そこから中盤で挽回する余地が薄くなっている気はします。
 そうなると後ろからのこの馬が一気に差し届く、という光景は想定しにくいでしょう。

 三冠ジョッキーと、GⅠ3勝の金看板でそこそこ人気するのは確かです。
 ただこの馬がこの舞台で力を出し切るスポットは広くないと思いますし、その展開であってもアーモンドアイとクロノジェネシスは一定以上強いです。

 なので流石に重い印は打ちにくいですし、馬場など踏まえて消すところまで視野には入れておきたいですね。
 当初の予定通りJCならまだ楽しみだったんですけど、馬場次第ですが、基本マイル色が強く出がちなこのレースでは、流石に総合スピードで苦労すると思います。

・ダノンキングリー
 この馬の場合は、改めて見直しても、抜けて去年の毎日王冠のパフォーマンスがいいのですよね。
 なのであれを再現できるなら、このメンバーでも圏内以上を狙える可能性はある、とは思っています。

 勿論再現と言っても、出負けして後ろから行けと言うわけではなく、あくまで高速持久型の競馬を、好位からそつなくこなしてくれれば、という話です。
 アエロリットとの着差を考えても、アーモンドアイ相手はともかく、去年の2着馬以降相手なら足りていいでしょう。

 この馬も典型的ディープ×米国型で、スピード持続型なので、馬場は軽い方がいいに決まっています。
 勿論府中なら少しタフなくらいは問題なくこなすでしょうけど、その場合相対的にクロノジェネシスが手強くなりますからね。

 正直馬としてのスケール感・底力はここでは一枚足りない気はします。
 なので、かなりの高速馬場ならアーモンドアイとセットで強く狙い、タフ馬場なら少し評価を下げる形が妥当になるでしょう。

 どちらに転んでも本命を打つだけの決め手はないですが、アーモンドアイの対抗、というパターンはそこそこの確率である馬かなと思っています。

・ダノンプレミアム
 この馬も去年が思いのほかやれていますし、元々ギアチェンジが最大の武器、というタイプなので、この舞台では適性の幅は存外広いのですよね。

 安田記念が海外明けとハイペースで殺がれて惨敗だったのが気掛かりですが、去年も安田惨敗からの巻き返しでした。
 その意味でこちらも状態がフレッシュな事がマイナスにはなりません。

 今年のメンバー構成ですと、この馬で内枠なら、思い切って逃げる、という手もアリなんですよね。
 川田Jは基本正攻法ですけど、対アーモンドアイ、という点ではかなり工夫して乗ってきますし、同じように淡々と中盤を流しつつ、例年よりちょっとだけ本仕掛けを遅らせる、というアレンジが出来れば、意外と面白いと見ています。

 この馬は、余力を残している時の坂加速の鋭さだけなら、アーモンドアイも凌ぐと思います。
 その最大の武器を万全に生かせる形にいかに持ち込むか、となると、個人的には逃げで勝負してみて欲しいですね。

 金鯱賞でも強かったように、意外とタフ馬場そのものは苦にしないのも強みではあります。
 相対的にも絶対的にも、ハイペースはプラスではないので、少しタフ馬場で59,5-58,5くらいにコントロールするのがベストでしょうか。

 それでも勝ち切る、とまでは言えませんが、勝ち負けに肉薄できる能力と適性面の武器はある馬です。
 人気次第の面もありますが、単穴として狙っても面白い、と見ている一頭ではありますね。

・キセキ
 この馬も能力の衰えはなく、軽い馬場も得意なので、一定の怖さはあるのですが、ただ今はいかんせんゲートがまずいです。
 一昨年は外枠から果敢にハナを切った事で粘り込めましたが、それでも2000mのスピード勝負は少し短く、JCとのパフォーマンスの差を比べても、よりチャンスがあるのは次でしょう。

 武Jがここでどう乗ってくるかですけど、ここ2走は差しで形を作れていますし、無理に出していくかは微妙なラインです。
 でもどういう展開であろうと、後半型の競馬でポジション差を武器に出来ない、となれば、アーモンドアイとクロノジェネシスに勝つための絵図はほぼ見えない、というのが本音です。

 だから、どちらかと言えばこの頭数なら大外枠がいいですね。
 奇跡的にポンと出て、内の馬がみんな出方を窺っている内にサッと逃げに持ち込んでしまう、それくらい出来れば圏内候補としては上がってきますが、内枠なら基本的にはここは軽視してもいいかな、というスタンスです。

・ブラストワンピース
 この馬も、持久力タイプながら追走面が問われると脆い、という幅の狭さがネックにはなりますね。
 大阪杯でも完敗しているように、当然後半速いラップを連続する形で強みが出るタイプではないですし、と言ってこのコースと距離でタフな後半ラップになるには、前半がネックになります。

 渋った馬場もさほど得意ではなさそうですし、一応新潟記念で持ち時計だけはありますけど、それでもこのメンバーに入って武器になるほどではありません。
 この条件だとそれこそ新潟記念の覇者レベル、ジナンボーとどっこいのパフォーマンスレベルだと思いますし、素直に嫌っておきたいですね。有馬記念で狙うべき馬だと思います。

・スカーレットカラー
 ダノンキングリーと似たような所感にはなるのですが、この馬も府中牝馬Sのパフォーマンスだけ図抜けています。
 やや覚醒前とは言え、ラッキーライラックを楽に差すのは簡単ではないはずですし、時計・ラップ的にも超優秀でした。

 ダノンキングリーよりは少しタフ馬場でも強い、という感はあり、やや時計の掛かる馬場で後半型の高速持久戦なら、ここでもかなり面白いものはあると思います。
 どうしても後ろからしか行けない馬なので、少しでも取り付けるように内枠は欲しいな、と感じますが、嵌れば一発、の怖さはあります。

 今の古馬陣は本当に牡馬がだらしない傾向ですし、この馬が激走して、牝馬のワンツースリーまで現実味はあると思っています。
 馬場と展開が噛み合いそうならば、この馬も単穴候補の一頭になりますね。正直この馬の走りが一番楽しみなくらいに期待しています。

・ウインブライト
 去年はあの馬場と時計の高速持久力戦で手も足も出ない結果でした。
 その意味で、今年は少しでもタフ寄りの馬場なのはプラスと言えますし、追走面も保持しているので、内々でタイトに立ち回れれば、という期待が持てなくはありません。

 ただ人馬ともに休み明けで、馬は特に叩いて良化型の傾向は強いです。
 ノーザンのぶっつけとは話が違いますし、去年のオールカマーのだらしなさを見ても、中々ここで強気に一発、とは言えないですね。

 脚質的に展開の鍵を握るパターンはあるので、外目の枠で前に絡んでいきそうなら、そこは意識した方がいいでしょう。
 ただタフ馬場でややハイバランスとかなら、当然クロノジェネシスが上に来ますし、そちらの展開決め打ちでも紐までかな、というイメージです。

・ダイワキャグニー
 府中は安定して強いですし、前走去勢明けでもしっかり走ったのは褒められていいですが、流石にここは敷居が高いですかね。
 サリオスには完敗だったように、GⅠ級にはきっちり足りない馬なので、ここで前々から粘り込むとなると、雨が降って渋馬場になったり、余程トリッキーなペースになったりの恩恵は必要だと思います。

 去年のJCが悪くはなかったので、ああいう形なら紐に一考、ですけど、それでもクロノジェネシスがいる限り重い印は難しいでしょうね。
 勿論スローでは後半要素で足りないと思います。

 どちらかというと、誰も逃げたくなくて、この馬が押し出されて先頭、という場合、ペースがかなり淀む可能性があるのでそこは注意です。
 内田Jはあまり緻密なレースメイクをしてくるタイプではなく、前後の相手関係で相対的にペースを上げたり下げたり、というイメージなので、この馬が逃げそう、と考えた時は、展開の幅を意識した方がいいと見ています。

・ジナンボー
 この馬も先行したいクチですが、最近は出負けも多いですし、前走の様に内からリカバー出来る僥倖は中々ありません。
 勿論前々の競馬でも大阪杯で完敗でしたし、現状GⅠクラスで戦えるだけの武器は持っていないと判断していいと思います。

 ミルコJも相変らずリズムの悪い競馬が続いていますし、基本的には軽視していいのではないでしょうか。

・カデナ
 この馬も、前走ラストでもう少し持続で食い込んでいたら、なんですけど、府中だとダラッと脚を使って終わってしまう感じですよね。
 持続面はそれなりにありますけど、自身が本仕掛けして、そこから使える脚は長くない感じで、だから今は小回りでの差しが一番噛み合うのでしょう。

 府中の2000mは、コーナーでの機動力面なども問われる舞台ではないですしね。
 完璧に噛み合った大阪杯でも、適性不利なクロノジェネシスに完敗していると思えば、ここで狙える論理的な道理はないかな、と判断します。


posted by clover at 09:01| Comment(10) | 雑談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
お疲れ様です。
確かに、コース替わりで馬場がどう変化するかは注目ですねー。
乾いた日曜日は超高速ではなく、内外比較的フラットな馬場だと感じましたが、果たしてどうなるか。

今の所、◎アーモンドアイ 対抗ダノンプレミアム ▲クロノジェネシスでキングリー、キセキ、スカーレットカラーを抑えの予定ですが、ペースがまったく読めないのが困りものです。

一応、ダイワキャグニーが逃げる……とは想定しているんですが、仰る通り、どんなペースで逃げるかは難解すぎます。どちらも想像できるんですよね(笑)

だから上位はどちらにも最低限対抗できる印になる訳ですが。
ダノンプレミアムとクロノジェネシスはどちらも武器がありますからね。ハイレベルなギアチェンジを求められる展開になれば、人気がガタ落ちしそうなダノンプレミアムがアーモンドアイを焦らせるシーンがあっても、と思います。

もしサートゥルナーリアが出て来ていたら、展開決め打ちで単勝勝ってもいいメンバー構成なのですが……。
Posted by ハル at 2020年10月26日 17:57
アーモンドアイの新記録達成のための天皇賞というのは腹立たしさを覚えますが、JRAはどう考えるのかなぁと気になってはいます。馬場をどう作ってくるのか、
ここから1.57前後の馬場作って来たら凄いなぁ
Posted by I.C.スタッド at 2020年10月27日 00:20
かれこれ3年ほど拝見しておりますが
初めてコメントいたします。

アーモンドアイ芝GⅠ8勝目で3週続けての史上初なるか、が
注目されていますが、もう一つの初めて
「東京2000m天皇賞の連覇」
なんてのもかかっていたりするんですよね。

テイエムオペラオー、ゼンノロブロイ、ダイワメジャー、
ウオッカ、ブエナビスタといった面々でも達成できませんでした。
アーモンドアイでこの相手なら、とは思いますが
去年と様子の違う馬場はちょっとひっかかりますよね。
Posted by waka at 2020年10月27日 01:17
>ハル様

 いつもコメントありがとうございますー。

 ダイワキャグニーの内田Jのレースメイクですと、モーリスの年みたいなギアチェンジ特化に高い形になりそうなんですよね。
 確かにそれだとサートゥルナーリアにはベストに近い条件ですし、ダノンプレミアムも適性は合うはずなんですよねぇ。

 逆にクロノは今、高いレベルでギアチェンジに対応できるのか?って疑問は頭の片隅にあります。
 勿論最低限の対応はしてくるでしょうが、ラップ偏差が小さいレースになってくれた方が現状は崩れない印象ではありますね。

Posted by clover at 2020年10月27日 03:49
>I.C.スタッド様

 いつもコメントありがとうございますー。

 メンバー構成、特にノーザンの配置を見ると、そう思わざるを得ない面はどうしてもありますよねぇ。
 ただ育成ノーザンのダノンキングリーや、当然能力的にクロノジェネシスは手強いですし、馬場次第ではわからない、という面が僅かに面白さを残しているとも言えそうです。

 本文でも触れましたけど、今いきなり高速馬場にしたら、クッション値が一気に跳ね上がりそうな気はするのですけどねぇ。
 少なくとも路盤の荒れ方はかなりのものだと思いますし、どこまで保全してくるか……週中も雨が少ないので、結構回復させる可能性はあります。
 土曜日の時計と伸び所、バイアスは注視が必須ですね。
Posted by clover at 2020年10月27日 03:53
>waka様

 コメントありがとうございますー。

 秋天ってリピーターレースっぽいイメージですけど、意外とそうじゃないんですよね。
 仰る通り錚々たる名馬がその壁に跳ね返されていて、中山⇒府中のシンボリクリスエスが唯一の連覇、後はバブルガムフェローも3歳で制して、4歳時はエアグルーヴに惜敗でした。

 そんな風に見ていくと、秋天は、純粋な年齢的フレッシュさと、このレースそのものに対するフレッシュさを保持している馬に有利なのかもしれませんね。
 勿論カンパニーとかエイシンフラッシュとか例外もいますけど、秋天の挑戦自体ははじめて、という馬が比較的勝ち切っている感じはありますから。

 その観点で言えば、今年のアーモンドアイは少し危なくて、それを負かすのは秋天はじめての若駒、ダノンキングリーかクロノジェネシス、みたいな感じになるでしょうか。
 若さが武器になる、という事は、それだけ柔軟性とスピードが重要なレースなのでしょうし、その壁を乗り越えてなら、アーモンドアイの強さはより浮き彫りになるとも考えられそうです。

 馬場レベルの問題はありますけど、良馬場なら多少タフでもこなして欲しいですし、本当に楽しみですね。
Posted by clover at 2020年10月27日 04:02
こんばんは★ 絶対的な存在がいる今年の秋天ですけど、小頭数になった時って断然の1番人気馬が不可解な負け方したりもするイメージがあります。

という、また欲を出して失敗するパターンになりそうですが(笑)

高速馬場にしてくれた方が予想する分には楽なんですけどね〜。

個人的には、やっぱりキセキに頑張って欲しいです。

あの馬、勝ち切れはしませんが、思ってた以上に懐が広い馬でしたねえ。

多分、後ろからになるでしょうけど、前目、逃げたりでもしたら胸熱です(笑)
Posted by J.N at 2020年10月28日 17:37
Cloverさん、本当にお久しぶりです。
当方、屈腱炎を発症して休養をしておりまして、久々、ここホースレースロマネスクのターフに戻ってくることができました(笑)

その間もずっと愛読させて頂いていました。いつも本当にありがとうございます。

デアリングタクト、コントレイル、同一年度に無敗の3冠牝馬、牡馬誕生する事は多分、私の生きている間は恐らくないであろうとは思います。とても素晴らしい事だと思います。

私見として、コントレイルは恐らくコンディション的にはあまりよくなかったと思う中での偉業達成だったのかなと思っています。
コントレイル、菊花賞終了時点でいえば厳密には違うのですが、ナリタブライアンに続く4冠馬なのですけどね。しかも無敗なので史上初の快挙といえます。

快挙といえば、秋のG1シリーズ、スプリンターズステークス、秋華賞、菊花賞の3レース、1番人気が勝利するのはディープインパクトが無敗で3冠達成の2005年を更に遡って、スプリンターズステークスが秋のG1シリーズ最初のレースになった2000年迄遡っても、それを無視してシンボリルドルフが無敗で3冠を制した1984年まで遡って、秋のG1シリーズ3戦消化時点で見ても初めてなのですよね。
今回、アーモンドアイが勝利すれば、恐らく暫くは破られない記録となるのか、はたまた皆さんの予想の精度が上がって、人気=結果という時代に突入していくのか興味深いです。
JRAプラス10の制度、とりわけ1番人気の複勝が今後は確実な投資対象になるのかも・・・などとせこい事を考えたりしています。
Posted by MOMO at 2020年10月29日 00:43
>J,N様

 いつもコメントありがとうございますー。

 そうですねー、今年は一にも二にも馬場状態の見極めが最重要だと考えています。
 少頭数の方が紛れが少ない、と思いがちですけど、逆に人気馬をみんながマークしやすくなって、という面はあるのかもしれません。

 基本的に外の13~18番に入ってしまうとも、物理的に前に行くのは相当難しい、と言う特殊コースですしね。
 少頭数だからこそ、枠の並びも大切だろうなって思います。楽しみですね。


 キセキは結局、まともに潜在能力の全て発揮出来たレースって少ないんでしょうね。
 あくまでも気分良く、が大前提ですし、出来ない事は出来ない、というタイプなので、前に行けなくなったのは、勝ち負け、という観点では痛恨です。

 今回も武Jは出たなりに、と言っているので、おそらく後方からの競馬にはなるでしょう。
 そうすれば少なくとも、直線半ばではこの馬らしい脚は使ってくれると思うので、上手く展開が噛み合えば圏内食い込みくらいは、の期待はしておきたいです。

 勝つならJCだと思うんですよね。
 まあデアリングタクト負かしちゃったらそれはそれで大変な事になりますが。。。
Posted by clover at 2020年10月29日 05:34
>MOMO様

 いつもコメントありがとうございますー。
 色々大変だったようですが、お帰りなさいませ。また改めて宜しくお願いいたします。

 おそらく牡牝当時の無敗三冠達成は、空前絶後の記録になると思いますね。
 勿論今後どちらかは、それなりのスパンで出てくるでしょうけども、それが同一年度となると本当に天文学的な確率だろうと思います。

 仰る通り、コントレイルはローテーション含めて真の意味で絶好調、ではなかったでしょうね。
 ただ本当に強い馬が、このくらいのレース間隔を苦にして欲しくはないので、この経験を糧にまた一回り大きくなってほしいです。

 まあブライアンやアパパネが、三冠達成時点で四冠馬、と呼ばれていたかは定かではないですし、やはり2歳戦は2歳戦、という括りはあると思います。
 もっとも、まだまだホープフルSの、GⅠとしての認知度が低いというのは否めないでしょうけどね。。。

 今週はアーモンドアイが8冠に挑戦しますけど、そういう視座ですと、2歳GⅠを取っている馬は少し有利ではありますよね。
 コントレイルにしてもあと4つ、と考えればかなり期待が持てますし、そのあたりの匙加減の曖昧さも日本らしいです。。。

 まあ3~4歳の2シーズンだけで7つGⅠを取ったディープとルドルフがとてつもなく偉大、というのは間違いない話ですね。


 確かに、ここまで人気馬が勝ち続けるのもレアケースなんですよねぇ。
 実際に一戦必勝ローテが主流になって、強い馬の取りこぼしが減ってきているのも事実だと思います。
 でもそれは馬のレベルの問題もありますからねぇ。

 少なくともグランアレグリアからアーモンドアイまで、全て歴史に名を刻むスーパーホースなのは間違いありません。
 なのでそういう馬の見極めは大切になるでしょうし、それが出来れば投資選択としてアリ、なのかもですね。

 まあ一度でも失敗したらおじゃんですし、余程元手がないと出来ないやり方とは思いますが。
 少なくとも小市民&小心者の私には絶対無理です(笑)。

Posted by clover at 2020年10月29日 05:47
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