2020年09月23日

2020 9月第3週海外GⅠ レース回顧

 恒例の海外回顧ですが、この週はあまり著名なレースが多くなかったんですよね。
 今週は記事枠が多くないので、スキップしてもいいか、とも思ったのですが、三日間開催分すべてをつぶさに2歳戦回顧だけで埋めるのもなぁ、という感じで、やや手抜き気味にはなりますが海外もちゃんとやる事にしました。

 明日明後日は、中京編と中山編に分けて、2歳戦を新馬中心に見ていきます。
 流石にどこかで未勝利は見切りをつけないと、ですし、そちらは見所があったレースのみ取り上げる形になるのでご了承ください。



 まずはオーストラリアの、ロイヤルランドウィックで開催された古馬のマイルGⅠ・ジョージメインSですね。
 このレース、去年迄は名前が違った気がするのですが、どうにも海外のレースはコロコロスポンサーが変わって、その都度レース名も変わるのでわかりにくいですね。
 そして今年は、レース名の頭に、正式には富士通がついているようです。。。

 そういう番外でクスっとおかしみを感じるのはともかく。
 レースは番手追走したコールディングが、直線早め先頭から押し切っての勝利でした。
 お馴染みウォーラー厩舎が1~4着独占ですけれど、大本命のベリーエレガントは4着完敗というのも面白いところではありますね。まあ確かにベリーエレガントって、マイルは短いイメージしか持っていませんでしたけど。

 ドリームフォースが逃げてのラップは46,94-46,36=1,33,30となっています。
 日本式で見ればややハイ寄りの平均ペース、というところで、中盤も11秒半ばで緩みない持続力戦になっています。
 この流れですと、追走面は当然問われた上で、道中前目内目でロスなく立ち回っていくのがプラスにはなったでしょう。
 後方や外目からは厳しい展開で、実際にベリーエレガントやアヴィリオスなどは、完全にその罠に捕まってしまっている内容ですね。

 このレースはドンカスターマイルやコックスプレートに繋がっていくので、その点ではここから路線が分かれていくイメージにはなります。
 勝ち馬などはマイル路線、ベリーエレガントはおそらくコックスプレートでしょうか。
 流石にウィンクス引退後、あれほどの絶対的な馬は出てくる由もなく、ではありますし、今年は遠征馬も少ないと思うので、その意味では地元勢に大きなチャンス、ではあるのでしょう。



 3歳牝馬限定・芝2000m戦のベルモントオークスは、仏オークス5着のマジックアティテュードが、物の違いを見せる走りでの快勝でした。

 正式に移籍したのか、遠征競馬なのかはちょっと調べてませんが、相手関係も弱い中で、ここは明らかに能力が違うレースでしたね。
 ラップもざっくり見て、50-24,2-47くらいのかなりのスローですが、道中は最後方からピクリともせず、淡々と追走していきます。

 4コーナーの残り600m過ぎからようやく鞍上が軽く促すと、唸るような勢いで内の馬を一気に飲み込み、正味1Fくらいで勝負をつけてしまいましたね。
 最後は手応えの割に伸びていないようにも感じますが、それでも前有利の流れであれだけ大味、ノープランな力任せの競馬で楽勝するのですから、大したものです。

 結果的にアメリカの水が合った、というのもあるのでしょうが、しかし改めて仏オークスの評価が難しいんですよねぇ。
 確かに上位4頭はその後も一線級でそれなりの競馬をしていますけど、それぞれ路線にもばらつきはあり、そしてレースラップ的にはイマイチだったのも事実です。

 この馬はこの後、BCフィリーメアターフが目標になりそうで、欧州からどれだけ馬が来られるか?と思えば、鬼のいぬ間に、は出来そうなくらいの能力は感じます。
 それでもシスターチャーリーあたりは復調してくれば手強いでしょうし、ラッシングフォールもどっちに回ってくるか次第では、となるので、その辺りとの対戦は素直に楽しみですね。



 カナダ競馬では最高級の格を誇るレースであろうウッドバインマイルですが、こちらは冠名にリコーがついていますね。
 まあリコーがそのまま日本の社名なのか?ってのはわかりませんが、近年カナダでは日本人騎手の活躍が目覚ましいですし、その辺りの広告効果も見込んで、という青田買いの香りはしますね。

 良の超高速馬場開催になったレースは、古豪牝馬のスターシップジュビリーが、早めの競馬から抜け出して見事にビックタイトルを手中に収めましたね。
 ラップ的には46,14-45,92=1,32,06ですから、日本式で言えば31秒そこそこの決着で、相当な時計勝負、総合スピード勝負になっていると思います。
 バランス的にもややハイペースですが、後半も11秒半ばから前半を踏み続けていて、高速持久力戦の中で最後までしっかり、という馬が上位に来ている感じです。

 勝ち馬は、元々去年もEPテイラーSを制しているように、ウッドバインには高い適性を見せている馬です。
 ただどちらかと言うと主戦場は9~10Fで、前走のダイアナSなどは、ラッシングフォール相手にスローのヨーイドンで流石に完敗、という内容でした。
 だから如何に追走が強めに問われたとはいえ、この年の牝馬が、その時計で楽に突き抜けてきたのは驚きではありますね。
 勿論今年は前走以外無敗と非常に好調だったでしょうけど、こちらも大したものです。

 ウォーオブウィルなども踏ん張ってはいますが、流石にここまで高速決着になると忙しかった感はありますね。
 そして福元Jが、最低人気馬を僅差4着に持ってきていますが、しかしよくこの馬、道中外々で持続を問われて、ラストまでしぶとく差し込んできていますね。
 このレースはBCマイルにも繋がる内容だと思いますし、勝ち馬はフィリーメアターフ、という選択もあるでしょうから、そのあたりは注目しておきたいところです。



 カナダでの2歳GⅠという、パッケージとしてはかなり地味なレースなのですけど、折角日本人騎手の木村Jも初GⅠタイトルを、というレースなのでピックアップしておきましょう。

 ラップ的には47,82-46,71=1,34,53で、平均ペースからの総合力戦、という感じです。
 同日の2歳牝馬GⅠとも時計・ラップ的には互角の内容で、前日がウッドバインマイル、と考えると、もうワンパンチあってもいいのかな、というレースレベルには感じます。
 ただ勝ち馬は番手から抜け出して圧勝でしたね。直線内に刺さり続けて、少し迷惑をかけている感じはありますが、強い競馬だったとは思います。

 父が新種牡馬のナイクィストで、これで芝ダート両方で初年度からGⅠホースを出してきた事になるようです。
 ナイクィストは、以前アンクルモーの話をした時に触れた、アメリカでは希少なグレイソヴリン系の種牡馬になります。
 それが初年度からしっかり結果を出しているのは素晴らしいですし、まだまだ父のアンクルモーも老け込む齢ではないですから、この2頭がアメリカにおけるグレイソヴリン系の復興の祖になるかも、という期待感はありますね。
 日本のグレイソヴリン系は、ほぼ父系としては先が見えない状況でもありますし、そういう視座でも面白いレースでした。

 また、この勝利で勝ち馬はBCターフジュヴェナイルへの優先出走権も確保したようです。
 デビューからずっと木村Jが乗り続けているだけに、コンビ継続でBC挑戦、となれば非常に楽しみですし、こういう形であっても、日本人騎手の初のBC制覇が見られたらいいなぁと考えてしまいますね。


posted by clover at 16:35| Comment(0) | レース回顧・海外競馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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