2020年09月22日

2020 オーバルスプリント レース回顧

 JBCスプリントの前哨戦となる交流重賞・オーバルスプリントは、そろそろ古豪の域に入ってきたサクセスエナジーが、大外から自分の競馬を貫いて捻じ伏せ、一年半ぶりの重賞制覇となりました。
 レースを振り返っていきましょう。


 今日の浦和は良馬場で、時計は思ったより掛かっていたな、という感覚です。
 近年のイメージですと、Cクラスでも1400mで30秒ラインは楽に切ってくる感じだったのですが、今日はC1クラスでやっとこ1,29,8でした。
 想定よりは1秒くらいタフな馬場だったと思うので、超ハイペースでの1,26,7は、抜群とは言えないものの悪くはない、というラインに据えておきましょう。

 レース展開は、まず抜群のスタートを切ったのがベストマッチョでした。
 この馬がハナを窺うところ、内から出鞭を入れてノブワイルドが一気にハナを取り切り、その外からサクセスエナジーが続いていきます。
 その後ろにトップウィナーがいて、ブラックジョー、サヴィあたりも続きますが、この辺りの馬はみんな追走に汲々としていましたね。

 ラップは34,6(11,53)-12,8-39,3(13,10)=1,26,7(12,39)という推移でした。
 ベストマッチョも前走35,1で入っている馬ですし、速そうとは見ていましたが、それにしてもノブワイルドの外から互角以上に、とまでは想定しませんでした。
 ノブワイルドとしては、被せられてしまえば行き切るしかないですし、その結果としてのテン34,6は、良馬場としては異常なレベルで速いラップと言えますね。

 そして、流石に飛ばし過ぎた、と考えたのか、ノブの左海Jが中盤で一息入れたところに、容赦なく2~3番手の2頭が早めに押し上げる形になっています。
 その結果、そこから11,6-13,4-14,3とギアの上げ下げも問われつつ、最後は尋常でないレベルでの消耗戦になっており、レース全体としてバランスのあまり良くない競馬だったようには思えます。
 ともかくパワー馬場での質的な追走面が第一に問われ、そこからの機動力と持久力勝負、という中で、サクセスエナジーのパワーとスムーズな立ち回りが綺麗に嵌ったのかな、という印象です。

 ただサクセスエナジーもここは58kgでしたし、強かったですね。
 やっぱり外枠で、一切砂を被らず自分のリズムで先行出来れば、多少のハイペースは苦にしない、というのがこの馬の強みになります。
 前の2頭が強烈なペースを演出しても、特に無理に押っ付けるでもなく楽に3番手外で入れましたし、馬の体調もここは良かったのでしょう。

 松山Jも、そのハイペースの中で前の緩みを察知し、それに合わせずあくまでリズムを保ったまま仕掛けていく作戦を取ったのは、強気でしたがこの馬にはプラスでしたね。
 勿論この馬とてラストは14,3ですから相当に消耗しており、この競馬がベストか?と言えば、流石に前傾度が高すぎたのはあるでしょう。
 それでも変に溜めるよりは、という判断は、このメンバーの中では正解だったと言えそうです。
 追走面で苦労しなかったのが上位3頭だけ、というメンバー構成に恵まれたのは否めませんが、まだまだ交流重賞でやれるところを見せてくれましたね。

 流石に次、大井の1200mになってどうか?というのは出てきます。
 パターン的に好走するなら外枠は必須だと思いますけど、相手もかなり強くなりますからね。
 スムーズなら強いのは改めて分かり、馬自身の復調もあるので、警戒すべき一頭になるのは確かでしょう。

 2着のベストマッチョは、森Jらしくいいスタートからの強気の組み立てで、ただ要所の仕掛けで一歩サクセスエナジーの方が強気に徹した、その分の差という感じですね。
 前走のテンの入りがかなり速かったので、全体時計としてはともかく面白さがあったのは確かですが、ここまで出足でノブワイルドと互角に戦えたのは驚きです。
 とはいえこの馬もここまでの消耗戦がベスト、という程ではないですし、斤量も楽だったので、その中でもう一歩足りなかったのは確かでしょう。
 ただ交流重賞レベルでも、相手関係次第で十分やれるのはわかりましたし、今後の活躍も楽しみですね。

 3着のノブワイルドは、結果的に自分のリズムを貫き切れなかった面はありそうです。
 まあそもそも、馬体検査に引っ掛かっている時点でなんか嫌な感じでしたけど、レースでの影響はそこまで大きくはなかったと思います。
 結果的には、テンの34,6よりも、そこから12,8-11,6と、一気にペースを落としてしまって、外の2頭に出し抜きを許す形を作ってしまった方が悪かったと感じています。

 勿論中盤を12,0くらいで緩めず入って、最後まで残せたか?はやってみないとわかりません。
 ただ少なくとも、無駄に11,9-12,8-11,6というジグザグラップを踏む形にしてしまったのは、序盤がこういう形になった以上マイナスだったとは感じます。
 結局左海Jとしても、馬体検査からの流れで半信半疑、この馬の競馬を強気に押し通せなかったというのはありそうですね。
 馬自身は、逃げ馬が一度完全に交わされて、それでも最後もう一度外から盛り返してくるとか、頭が下がるとしか言えません。特に最後の14,3地点では一番頑張っていた位なので、それを考えても、中盤でリズム重視を貫いてくれれば……とは思ってしまいますね。

 4着サヴィは、結果的にタフ馬場で質的な追走力がまるで足りませんでしたね。
 前走も一応48,0で入れていますが、今日は47,4ですし、特にテン3Fは早過ぎて、パワー馬場でそこまでのスピードは出せない、という走りでした。
 物理的にポジションが取れない、というだけで質的な部分では極端に削がれていないのか、最後は断然の脚色で伸びてきましたけど、まあ小回りコースであそこまで置かれてしまってはどうにもなりませんね。
 左回りがイマイチの可能性もありますが、やはり時計の出るダートの方が本質的には強い、と見た方がいいのでしょう。

 5着トップウィナーも似たような感じで、こちらも追走面で殺がれてしまって、後半の決め手を活かせなかった感じです。
 この距離なら平気か、と思ったのですけど、流石に34,6はえげつなかったですし、相対的にもこの馬は前傾度が高くなるだけパフォーマンスを落とすタイプのようですね。
 この感じですと交流重賞は忙しそうですし、府中1400mやマイル位が現状ベスト条件になるのかな、という感じはしました。

 予想・券種的には、ノブワイルドの馬体検査でダメそう、ってなりましたけど、それ以外も追走面での潜在能力を甘く見積もってしまった分、ピント外れになりましたね。
 先週末から、競馬以外でも色々とダメダメでげんなりの連休になってしまいましたが、気持ちを入れ替えてまた土曜日頑張ります。



posted by clover at 17:16| Comment(2) | レース回顧・地方競馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
森泰斗の浦和1400mによる強気の好発競馬とベストマッチョによる追走力が相まって、浦和ダート1400mの王様である森泰斗による矜恃も見せてくれて参りました。
流石に、軸までは買えませんでしたが。(苦笑)

又、サラウンドキアラやデアリングタクト然り、松山による馬の能力を信じる騎乗ぶりが板に付き良い競馬でした。
ただ、中距離戦となって内枠に入った松山は昨年によるJBCのトラウトがあり躊躇しますが。
サクセスエナジーは、芝スタートない地方交流戦では真ん中から外枠を引いた場合にはまだまだ侮れんですね。
そしてノブワイルド、レース後の陣営側によるコメントには注目したいところですね。

この上位3頭サクセスエナジー:ベストマッチョ:ノブワイルド。
来シーズン、さきたま杯に出て来たら要注目で。(笑)

それと此方は先だっての紫苑ステークスでスカイグルーヴの控える競馬に徹する展開予想を立てずに馬券を外し(苦笑)、とにかくデアリングタクト以外は以下同群とこのシルバーウィークはローズステークスも見に回りこのオーバルスプリント一本で挑むも。
前走相手からのプレッシャーも受け止め勝った事を評価した上で、サヴィによる追走力の無さを見誤り馬券を外しましたが。(笑)
大一番であるJBCスプリントに向けて、東京盃もガッツリと注目したいですね。
マテラスカイも、コロナ渦で渡米せず東京盃参戦気配もあって。
ジャスティンも出て来たら、坂井も強気に行きそうなので。
そこで、各馬による追走力の頼もしさを見定めたいところです。

しかし、大井のワンターンスプリントは3コーナーから一旦息が入れられるから。
前で行ける有力馬で良いだろう他に、大井による特殊な馬場バイヤスにも要注意したいですね。
雨や風の気象影響から、やたらと内が深いとか外差しとか難易度を上げてしまうので。
Posted by ギャロップ at 2020年09月22日 20:00
>ギャロップ様

 いつもコメントありがとうございますー。

 浦和1400mは展開が固定化しやすいですし、ましてノブワイルドがいるなら、ですよね。
 その流れの中でしっかり強みを発揮出来たのは、リピーター活躍が期待出来る要素でもあるので、仰る通り来年以降のこの舞台では軽視できないでしょうね。

 サクセスエナジーは本当に砂を被ると別馬のようにダメなだけに、評価の難しい馬です。
 1200mですとポジショニング面でより苦労すると思うので、そのあたりを松山Jがどうフォローしてくるか、でしょうか。
 その時点で三冠ジョッキーになっているか否か?なんてところもポイントになるかもですね。

 やはり競馬においては、やるやらないはともかく、出来る出来ないのラインで、しっかり先行する事が大切だなと感じる一週間でしたね。
 東京盃などはガンガン飛ばしていく馬がズラッと揃いそうですし、大井の馬場も日替わりでコロコロなので難しいでしょうが、その中からしっかり粘れる馬を丁寧に見極めたいところです。
Posted by clover at 2020年09月23日 03:48
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