2020年09月16日

2020 9月第2週2歳戦 レース回顧(土曜編)

 今日明日は国内の2歳戦回顧を進めていきます。海外編第二弾は金曜日にやります。
 去年からこの時期のスーパー未勝利がなくなり、その分2歳戦の比重がぐんと上がってきます。
 とりあえず今週は頑張って全部短くても触れていくつもりですが、来週以降はある程度未勝利は取捨選択しながらになると思います。三日間開催で、かつ火曜に交流重賞もあり、記事枠も少なめですしね。


★9/12(土) 中京1R 芝1400m未勝利戦

 このレースを勝ったのは、ドゥラメンテ産駒のグランデフィオーレでしたね。

 中京開幕週の芝は、まあ確かに高速寄りではありましたけど、クッション値のイメージほど軽くはなかった、という感覚です。
 前日の雨の影響も少しは残っていて、朝は稍重スタートでしたから、その辺りも考慮すべきでしょう。
 ラップ的には34,3-11,6-35,9=1,21,8と、ハイペースでの一貫消耗戦になっています。

 勝ち馬は、いいスタートから先団の後ろと、まずは理想的な形で入っていきます。
 ただ序盤流れたので、追走に結構苦労していて、どちらかと言うと少しずつ前と離されつつ、という道中でした。
 カーブがきつい4コーナーでも外から押し上げきれずに順位を落としていますが、それでも直線を向いてエンジンが掛かると、外から一気に前を飲み込んでの勝利となっています。

 この馬自身は、坂地点ではスッと加速して、前に楽に取り付けています。
 多分11,8-11,4-12,2くらいの脚を使っている筈で、シンプルにコーナー加速が苦手なタイプ、ではあるのでしょう。
 実際阪神での2戦もそういう傾向はありましたからね。
 ただ、特に2戦目の経験がここでは活きて、追走面を高く問われても楽に一足を鋭く引き出せたのは評価していいと思います。

 ドゥラメンテ産駒だけに馬場が綺麗なのもプラスだったのでしょうね。
 同日の新馬との比較で言うと、向こうがえげつなく走ったとはいえやや見劣るのはあり、スケール感ではまだまだ物足りなさは残ります。
 それでもひとつ勝てた事でスケジュールは組みやすいでしょうし、コツコツ力をつけていって欲しいですね。

 2着のセリシアも、好位からいい競馬はしたと思います。
 新馬が新潟のマイルで、前々からスパッと切れる感じはなかったのですよね。
 それはいかにもエイシンヒカリ×クロフネという持続型2頭の傾向をなぞっている感じで、だから距離短縮と追走面が求められて上積みはあった、と判断していいと思います。
 けどあっさり飲み込まれていますし、もうワンパンチ足りないのは確かですね。1400mなら平均ペースくらいで見てみたいかもです。


★9/12(土) 中京2R ダート1400m未勝利戦

 このレースは、マクフィ産駒のカレンロマチェンコの逃げ切りでした。

 ダートはより雨の影響が残り、朝の時点では重馬場で、時計の出やすいコンディションでした。
 1勝クラスで1,23,8、メインのエニフSが1,22,0なので、2歳戦としては1,24,7はそれなりですが、ほぼ一貫消耗戦なので上積みがあるか?という部分は出てきますね。

 勝ち馬は初ダートだったのもあり、内枠から結構強引にハナを叩きましたね。
 芝地点ではまずまずの行き脚も、芝とダートの切れ目でミスステップしているような感じもありました。
 それでもスピードに乗せてしまえばいい感じで、終始外からプレッシャーを受ける競馬でも、最後楽に突き放してきたのは印象的です。

 これでダート慣れが見込めれば伸びしろはある、と思いますが、揉まれる競馬は未知なので、外枠の方が安心して見ていられるのかな、と感じます。
 あとダートスタートも少し良くないかもですね。距離はこの位が一番安定しそうですが、1200mでもやれる気はします。マイルは今の感じですと長そうです。


★9/12(土) 中山2R ダート1800m未勝利戦

 こちらも初ダートのクリエイター産駒・グローエルディングが内枠から強引に逃げ切りました。
 まあどうしてもこの時期は、はじめてのダート、という馬は番組編成上増えてきますし、そこの適性の見極めが難しいのはありますよね。

 中山のダートは、この時点では雨の影響をほぼ受けずに良でした。
 3~5Rあたりでまとまった雨が降り、ダートも稍重になったので、その後に行われた1勝クラスが1,53,2、というのを、どのくらい雨の影響を見込んで比較すべきかは迷い所です。
 ただ少なくとも、36,7-38,7-39,8=1,55,2とほぼ一貫消耗戦とは言え、この時期の2歳馬が、良馬場で1,55,2は悪くない時計ではあるでしょう。

 レース内容としても、スタートはまあまあでしたが、内枠を利して、外から速い馬もいましたけど、コーナーワークで譲らずハナ、と決め打ったのが正着だったように思えます。
 芝戦では普通に馬群の中で競馬出来ていましたけど、さほど加速や切れがあるタイプでもないので、行けるなら前に、は常道でしょう。
 こちらも血統的に、クリエイター×クロフネですから明らかなダート向きではあり、上手くパワーと追走面を活かしての勝利だったと思います。
 上でもスムーズなレースが出来れば楽しみはありますね。北海道2歳優駿あたりでもチャンスはあるかもしれません。


★9/12(土) 中京3R 芝2000m未勝利戦

 このレースは、エピファネイア産駒のワールドリバイバルが番手追走から押し切りました。

 この馬は、ラップ的にはそうでもないのに、何故か完全な差し競馬になったコートダルジャン戦で、内枠からやや窮屈な競馬で3着でした。
 あの時はスタートが良くなく、後ろからの競馬でしたが、この日はふわっと柔らかいスタートから、すんなりスピードに乗せていけたのが印象的でしたね。
 ラップ的には62,9-59,7=2,02,6と、ややスローの流れでもしっかり折り合えていたと思います。

 後半は11,5-11,4-12,3と3F持続戦、という感じでしたが、坂地点でスッと抜けてきたのは中々見栄えがしました。
 ラストはその分少し甘く感じましたし、2着馬に追撃を受けましたが、しぶとく踏ん張って、というあたりのスタミナ性能も中々だと思います。
 現状これと言って後半要素で目立った武器はないので、この日の様なポジショニングが上のクラスでは生命線になりそうですね。もう一段成長してきてくれればいいのですが。

 2着のアズユーフィールは、ベルシャザール産駒ですけど、意外と芝での持続性能とスタミナを見せてきましたね。
 新馬がやっぱりコートダルジャン戦で最低人気、後ろからちょっと差を詰めた程度でしたが、この馬も2戦目でガラッと変わり身を見せたなと思います。
 この距離やタフ寄りの馬場がフィットしているのは確かですし、いずれ勝ち切れなければダート1800m、という感じですけど、最後の持続性能は中々いいものがあるので楽しみですね。


★9/12(土) 中山3R 芝1200m未勝利戦

 このレースを勝ったのは、リオンディーズ産駒のヒロインカラーズでした。
 というか、本当にたまたまですけど、昨日クロフネの列伝を書いて、今日この記事を書く中で、やたら母父クロフネが多いのは面白い符号ですね。

 中山は、このレースのあたりから強烈な雨に見舞われています。
 特にこのレースは、雨で煙って映像が見難いレベルですし、まだ表記は良でも、相当に悪化していたことは間違いないでしょう。
 その中での33,9-35,9=1,09,8は、初見の時は遅い、と思ったのですけど、中山の芝が思ったよりタフだとわかった今では、このレベルなら水準クラスは出ていると判断すべきでしょうね。

 もっともラップ的には一貫消耗戦で、かつ前が止まらない馬場なのは確かなので、勝ち馬としては恵まれた部分も大きかったと思います。
 むしろ外目から追い込んできた2着馬や4着馬の方が先々は、というイメージも持てるレースではありましたね。
 しかしやっぱり、内枠のミルコJはほぼ出負けするのがなんとも……。お父さんの件があったとはいえ、本当に精彩を欠く期間が長いので、この先有力馬の扱いに困ってしまいますね。


★9/12(土) 中京4R 芝1600m

 変則9月開催の中京最初の新馬戦は、ディープインパクト産駒のサトノルーチェの、好位外からの鋭い差し切りでした。
 しかし番組編成上の必然かもですけど、このレース、ディープインパクト産駒ばっかりでしたね。。。

 ラップは36,5-24,1-34,9=1,35,5となっています。
 前半はややスローですが極端ではなく、そして新馬としては珍しく中盤の緩みが殆どありません。
 後半勝負の色合いは強いですけど、最後も11,8-11,5-11,6と一定分散はしていて、後半寄りの総合力&底力勝負、と見ていいでしょう。
 ラップバランスの割に差し競馬になっているのも、息の入らない能力が問われるレースだったから、だと思います。

 勝ったサトノルーチェは、外目の枠からそこそこのスタートで、楽に先団の後ろに取りついていけましたね。
 そこからもスムーズに流れに乗って直線、坂の登りで楽に抜け出してきて、そのまま後続を寄せ付けずの完勝でした。
 この馬のラップは11,6-11,0-11,6くらいでしょうか。明確に400-200m地点で3馬身ちょっとは詰めて一気に先頭ですから、ラストが自身のラップなのは確かだと思います。

 なので高いレベルで言えば加速性能が一番目立ち、持続も瞬発力もかなりのレベル、と判断出来るでしょう。
 より追走が問われて、この後半要素がどこまで維持できるか?という課題は出てきますけど、現状あまり欠点のない、ディープインパクト産駒らしい基礎性能の高さと操縦性の良さを感じましたね。
 普通に阪神JFや桜花賞路線で面白い馬になると思います。

 2着のスパークルは、やや太め残りだったようで、その分前半流れに全く乗れていませんでしたね。
 出遅れもあり道中後方インから、直線上手くスペースを縫って抜けてきましたし、上がりは勝ち馬と同じなので強い競馬ですが、この日はポジショニングが致命的でした。
 そのあたりが叩いて改善されれば、未勝利はすぐに勝てる馬だろうと思います。
 サンデー3×4の、いかにも走るエピファ牝馬、という感じなので楽しみですね。

 3着のジェラルディーナも、やや距離が足りないかな、という感じの競馬の中で、底力は見せたと思います。
 こちらは純粋に追走面で少し苦労していた感じですし、モーリス産駒だけに坂加速で置いていかれて、マイルでメリハリのある競馬は難しく感じました。
 1800~2000mで面白いタイプではないか、と思いますし、母のように長い距離で真価を発揮してくれれば面白いと感じます。

 このレースは全体的にレベルは低くないと思うので、掲示板組はもとより、差し競馬で前々で踏ん張った6~7着馬辺りまで次走注目ですね。


★9/12(土) 中山4R ダート1200m

 中山の新馬はダートスタートでしたが、勝ったのはサウスヴィグラス産駒のジェセニアでした。
 それにしても、ラストクロップになってもサウスヴィグラスはどこまでもコンスタントに走りますねー。

 馬場はこの時点であっという間に稍重に悪化していました。
 まだ雨脚も強そうな中で、ラップは34,8-38,8=1,13,6と強烈な前傾戦になっています。
 後半も加速するところのない一貫な消耗戦の中、勝ち馬だけが多少なり加速する余力を残せていた、という感じでしょうか。

 同じく稍重での1勝クラスが1,11,7ですし、新馬を加味してもこのペースでこの時計はそこまで評価は出来ません。
 勝ち馬とて、相手が弱かったから圧勝だったという感じで、特に後半要素も目立ったものは見せていないので、次はかなり苦労するかなと感じます。
 どちらかと言えば距離を伸ばして、府中1400mとかで要所の反応を活かす競馬の方が、追走特化より味が出るかもしれませんね。


★9/12(土) 中京5R 芝1400m

 このレースは、先手を取ったオルフェーヴル産駒のポールネイロンが、正に逃げて差す、という競馬で後続を圧倒、大差をつけての強烈なデビュー勝ちを飾りました。

 ラップが34,4-12,1-35,0=1,21,5で、この時点で良に回復していたとはいえ、1Rの未勝利との比較でもかなり優秀です。
 いいスタートから自分でラップを作り、中盤で少し息を入れて、後半は11,9-11,3-11,8と坂地点で素晴らしい加速を見せています。
 正に前傾型の総合力の塊、という競馬で、見た目通りに素晴らしく強い内容だったと思います。

 タイプ的にはそれこそレシステンシア型で、より後半型にシフトしてどうか?距離を伸ばしてどうか?という課題は残ります。
 ただ逆に、レシステンシアのように追走面でゴリゴリ押して、後続の脚を削ぐ競馬が出来そうで、それこそ4Rの勝ち馬・サトノルーチェタイプの天敵になり得る適性の持ち主ですね。
 こちらも牝馬なので、阪神JFや桜花賞路線でかなり楽しみな逸材です。

 オルフェーヴル産駒も、一時評価が落ちたものの、ここにきてしっかり晩成型らしく盛り返してきていますね。
 育成面でのノウハウが蓄積されてきたのもあるでしょうし、今年は種付け数もV字回復したようなので、ディープ亡き後唯一の三冠馬として、改めて存在感を見せつけてもらいたいものです。

 あまりに勝ち馬が強烈なのですが、新馬としては2~4着馬辺りでもそこまで悪い時計・内容ではないので、この辺りの馬が次にどのくらい走るかはきちんと見ておきたいですね。


★9/12(土) 中山5R 芝2000m

 こちらは人気薄のルーラーシップ産駒・マーサーアンが、まんまと超スローに落としこんでの逃げ切りでした。

 ラップは65,4-60,6=2,06,0となっています。
 まあ超スローバランスなのは確かですけど、馬場も渋ってタフでしたし、新馬ならこの位のバランスは日常茶飯事ではあるので、目くじらを立てる程ではないですね。
 この流れにしびれを切らして、向こう正面でクラックステソーロが一気の捲りを敢行した事で、後半は11,7-11,6-12,3-12,2とコーナーで速い脚を問われる4F勝負になっています。

 勝ち馬はその点、捲りを受けて立って、一気の加速からもうひと踏ん張りが出来ているように、見た目以上に器用で強い競馬ではあったと思います。
 この距離と馬場適性が噛み合った面はありそうなので、より総合スピードが問われてどうでしょう?とはなりますけれど、スタートも良かったですし、長めの距離なら堅実に走ってきそうです。

 2~3着馬は、コーナーを比較的内目で立ち回れていますし、それでいて勝ち馬を交わせていない、というのは、やや物足りなさはあるかもしれません。
 まあでも新馬らしい面とそうでない面が絡み合った、特殊な展開ではあると思うので、真っ当な流れでどこまでやれるかは楽しみです。


★9/12(土) 中山9R アスター賞(芝1600m)

 1勝クラスの特別戦・アスター賞は、圧倒的人気のドゥラメンテ産駒・ドゥラモットが、出遅れから大外ぶん回しで差し切る豪快な競馬で2連勝を決めました。

 ラップ推移は36,1-24,9-36,1=1,37,1となっています。
 バランスとしては綺麗な平均で、ただ中緩みはそこそこあり、そこから前の仕掛けも遅く、12,2-12,1-11,8とラスト1F最速ラップを踏んでいます。

 なので、勝ち馬はかなり強い競馬に見えますけど、実はラップ的には恵まれています。
 後半の12,5-12,2-12,1と上がり切っていない所で外から押し上げるのは、そこまで大きなロスではなかったでしょうし、勢いに乗せて坂に入っていけたのもプラスだったはずです。
 この馬自身は11,9-11,6-11,8くらいで、ラストは少し落としている筈で、この馬場で後半特化に持ち込んで、そこまでインパクトのある走りでもなかった、とは言えるでしょうか。

 スタートも悪く、ポジショニングが今後の課題になりそうですね。
 ただここ2戦はタフ寄りの馬場で、血統的には軽い馬場で上積みがありそうなので、次に府中の1800mあたりでどんな競馬が出来るかで、その先への評価が定まってくると思います。

 逆に2着のイル―シヴパンサーはちょっと勿体ない競馬ではありました。
 スタートは良かったですけど、少し下げて道中後方寄りの内目、そのままインでじっと我慢するも、前が動けずに外に進路を切り替えるロスがあってのクビ差ですからね。

 勿論ずっと内目にいたアドバンテージはあるとはいえ、外に出してからのラスト100mの脚は中々でしたし、もう少し早めに進路が作れていれば勝てていたレース、という感じはします。
 この馬ももう少し距離があっていいと思いますし、府中の1800~2000mあたりでのリベンジを期待したいところです。

 3着以降は、この平均の流れではっきり決め手の差が出てしまっていますし、ちょっとこのクラスでは現状厳しそうな印象を受けました。勿論条件次第で、とはなるでしょうけど、マイルより長い距離で狙いたい馬は見受けられなかったですかね。


posted by clover at 16:43| Comment(0) | レース回顧・中央競馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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