2020年09月05日

2020 札幌2歳S レース回顧

 クラシックに向けての登竜門・札幌2歳Sは、クロフネ産駒のソダシが好位外から早め先頭の強い競馬で押し切りました。
 白毛馬のJRA重賞勝ちは史上初という事で歴史的勝利になりましたね。それにしてもこのレース、本気でゴールドシップ産駒の適性が半端ないですねぇ……。しつかり振り返っていきましょう。


 今日の札幌は、結局殆ど雨が降らなかったようで、綺麗な良馬場のままでの開催でした。
 時計的にも3歳未勝利の1200mが1,08,7、2勝クラスの2000mが61,2-59,3=2,00,5なので、そこまで極端にタフ、という感じでもなかったですね。
 バイアスとしても比較的前目内目でもまだ頑張れる条件で、先週のあの破壊的な外差し馬場はなんだったのか?というレベルで回復していました。それでも総合的にはフラットな馬場だったと思います。

 と、想定よりは時計の出る馬場ではありますが、それでも標準レベルで、1~2週目ほどの軽い馬場ではなかったとは見ています。
 なので、その中でレースレコードの1,48,2は、如何にハイペースとはいえ相当に優秀です。勝ち馬はルックスも素晴らしいですが、実力もバッチリ兼ね備えた、スターホースになれる資質があるかもしれませんね。

 レース展開は、まずいいスタートのピンクカメハメハが迷いなくハナを切っていきましたね。
 バスラットレオンも好スタートでスッと番手、その外からウイングリュックとソダシが続き、スライリー、ウインルーアも好位に入っていきました。
 中団くらいに内からヴェローチェオロ、ジオルティ、アオイゴールドがいて、ユーバーレーベンははっきりド出負けして最後方から、という競馬になりました。

 ラップは35,0(11,67)-36,3(12,10)-36,9(12,30)=1,48,2(12,02)という推移になっています。
 レース全体として淀みなく淡々としたハイペースで、中盤も12,1を3連発、そこから11,9-12,0-13,0なので、追走力と持久力に特化した内容と見ていいでしょう。
 まだ適性も読めない中で、若駒にはかなりタフな展開だったと思うのですが、最後は甘くなったとはいえ、レコードで押し切った上位勢の能力とスタミナは相当なものを感じますね。

 勝ったソダシは、非常に安定した立ち回りで、見た目以上に強い競馬でしたね。
 かなりいいスタートでしたが、外枠の分ポジションは新馬より悪くなって、好位の外で少し折り合いを整えつつ、という道中でした。
 まあこのペースでも楽についていけたのは、血統的な背景もあったとはいえ見事ですし、外から捲ってこられた時にスッと反応出来る操縦性も素晴らしかったと思います。
 直線も抜け出して少し遊ぶ感じはあり、再度ゴール前で詰め寄られてからもう一度踏ん張る感じで、ラップ以上に余裕は感じさせましたね。

 勿論一切切れ味は問われていない競馬ですが、新馬とは真逆に近いペースを楽に克服して、は価値があります。
 これだけの流れで追走が削がれず勝負できるのは武器になりますし、加速性能は本当に中々いいので、後はクラシックに向けては、軽い馬場で瞬発力を求められてどうか?になるでしょう。
 こちらは血統背景的にもあまり期待は出来ないですが、自分でレースを作れるタイプなので、マイルでも前々で流れに乗っていって、仕掛けを強く持っていければ、と思います。
 桜花賞よりはオークスの方が楽しみでしょうけど、能力と気性面の安定感はかなりのものだと思うので凄く楽しみですね。

 2着のユーバーレーベンも中々に豪快な競馬でしたね。
 スタートは失敗して、はっきり最後方からの競馬でしたけど、残り800mで馬群が凝縮したところで一気に動いて、という派手な競馬を見せてくれました。
 全体の流れとしては、追走面で前にいると厳しい、というのはありましたけど、といって後ろから捲るのも簡単なレースではありませんでした。
 道中のラップが緩んでいない中、800-600m地点で一気に最後方から先頭列まで、6馬身くらいは押し上げていて、この馬自身は11,4くらいの脚を使っている計算になります。

 そういうラップ的に見ればかなり強引な仕掛けをしても、直線でもう一度勝ち馬に肉薄していけるだけのスタミナとパワーを見せてきたのは中々で、こちらも能力的にはかなりいいものを持っていると思えます。
 ただレースセンスという点では勝ち馬よりはかなり見劣りますし、こちらははっきりマイルは短そうで、狙うなら牝馬でもホープフルS路線の方が面白いかもしれません。
 それにしてもやはりゴールドシップ産駒の札幌適性は素晴らしいと言うべきで、こちらも色々課題はありますけど、時計的にはかなり優秀なので楽しみな一頭になりましたね。

 3着バスラットレオンも、素材的な良さはしっかり見せてくれたのではないか、と思います。
 新馬の超々スローから一転してのハイペース先行でしたが、それでも直線半ばまではしっかり抵抗出来ていましたし、適性的にはおそらくフィットしない展開でここまで頑張れたのは、将来的に勝てになると感じます。
 この馬は切れ味の質と加速性能は既に折り紙付きで見せていますし、追走面を質的にもクリアした事で、はっきりマイル~10F路線で楽しみを感じますね。
 賞金を加算出来なかったのは残念でしたが、それでも東スポ杯とかデイリー杯とか、位の高いレースでも充分勝負出来そうな能力は見せてくれたので今後が楽しみです。ただ2400mは現状では少し長いかな、という印象です。

 4着のアオイゴールドは、大外枠だった分ソダシより更に外&後ろで、立ち回りの不利が沖かったですけど、その中でジリジリジリジリしぶとく最後まで差し脚を引き出していましたね。
 こちらも血統通りの良さを見せた感じですし、逆に言うと上位勢に比べて、2戦続けて似たような競馬で決め手を感じないのはありますが、長い距離ならチャンスはあるのではないか、と思えます。

 5着のヴェローチェオロも、連闘で内で包まれる苦しい競馬ながら、馬群を縫って最後まで諦めずに詰め寄ってきたのは評価していいと思います。
 こちらも適性としてはまだ見えない部分もあり、血統的に嵌ったのも確かではあるので評価が難しいですけど、タフな馬場や速いラップを踏まない条件ならそれなりにやれそうです。

 13着ピンクカメハメハは完全に追走負け、という感じですね。
 新馬とは真逆の速い流れに馬が戸惑っていたようにも見えましたし、4コーナーで捲られて全く無抵抗でしたから、現状はスロー向きが明確でしょう。
 後半型の馬だけに、スタートが良くても逃げに拘る必要はなさそうで、今後は色々な競馬を試しつつ、素材の良さを一番活かせる条件を見出していければと思います。この馬も間違いなく強いとは思うのですよね。

 予想・券種的には、ユーバーレーベンの素材を完全に見誤っていたのが反省材料になりますね。
 それと、思った以上に上位勢のレベルが高く、前走で時計的にはある程度リミットを出していたウイングリュックあたりではスケール的にまるで足りなかった、というのも、もう少ししっかり吟味しなくてはいけない材料だったかな、と思っています。
 ユーバーレーベンが出負けしたのでしめしめ、と思って見ていたら、あっという間に捲り切られてビックリでしたし、;20kgであの競馬となるとやはり素材的には確かなのでしょうね。あの新馬からそれを見出すのは難しかったですし、成長もあったのかもしれません。

 といって、ソダシ単勝一点とか、バスラットレオンとのワイド一点とか、そういう攻め方をすべきレースだったか?と言われると微妙ではあります。
 シンプルに素材はともかく、適性としてゴルシ産駒がフィットするのは間違いないのだから、ある程度適性や枠には目を瞑って、ユーバーレーベンも紐に加えられていれば、せめてもトントンには持ち込めたのですけどね。ここはむしろ積極的に嫌った面もあるので、自分の見立ての甘さを怨むしかないでしょう。
 とりあえず教訓として、シンプルに加速ラップは間違いなく余力がある証拠、という事ですね。
 手応え的に楽そうに見えても、実際のラップを落としている馬が、いざ追って良さが出るかはわからない面もあるので、スケール感を図る上ではそこはシビアに見たいですし、その点でソダシに本命を打てたのは良かったと思っています。


posted by clover at 16:13| Comment(0) | レース回顧・中央競馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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