2020年08月30日

2020 キーンランドC レース回顧

 先日無観客開催が決定した、秋のGⅠ開幕戦・スプリンターズSの有力なステップレースとなる本日のキーンランドCは、相当に荒れた馬場の中、後方外目から楽に押し上げていったエイティーンガールが差し切って、嬉しい初重賞制覇となりました。レースを振り返りましょう。



 今日の札幌は、天気予報通り朝からしとしととかなりの雨が降り続き、芝は重馬場での開催となりましたね。
 まだ午前中はそうでもなかったのですが、レースを使うごとにインが荒れていって、午後はかなり外差し優位の条件になっていたかな、と思います。
 時計的には、8Rの1500m戦がハイペースで1,30,9、9Rの1勝クラス・小樽特別が34,4-36,8=1,11,2でした。
 これでも両レースとも勝ち馬ぶっちぎりでしたし、相当にタフ馬場に変貌したので、1,10,6というこのレースの時計そのものはあまり気にしなくてもいいのかな、とは思います。
 掲示板に乗ったのが馬番外の5頭、という、清々しいほどの外枠決め打ち競馬が嵌ったレースでもありますね。

 レース展開は、まずクールティアラが逃げて、それを外からアスタ―ルビー、ヤマカツマーメイドが追いかけていきます。
 内からはカッパツハッチ、メイショウショウブ、ビリーバーと先行、中団くらいに内からダイアトニック、間にフィアーノロマーノ、外からライトオンキューと有力馬が並んでいましたね。
 ディメンシオンとイベリスは後方からで、エイティーンガールはスタートはいつものように遅く、序盤は最後方から、という競馬になっています。

 ラップは34,8(11,60)-35,8(11,93)=1,10,6(11,77)という推移でした。
 流石にここまで馬場が悪くなって、前の馬も強烈に引っ張っていく意識は持てずに、バランスとしてはややハイペースくらいで収まっています。
 細かい推移は後半11,7-11,9-11,9-12,0なので、特に大きなメリハリはないじんわりとした消耗戦、平坦戦という感じで、少なくとも流れそのものは、どの位置からでも力を発揮しやすいものだったでしょう。
 それだけに馬場バイアスが今日は絶大に影響した感じで、結局少しでも走りやすい外のコースを最初から最後まで選べた馬しか上位に食い込めていないのですから、相当に特殊な一戦ではある、と感じています。

 勝ったエイティーンガールは、外枠で道中後ろからでも、自分のリズムで追走出来たのが良かったのでしょう。
 元々シルクロードSあたりは、結構なタフ馬場でもしっかり上がりを使えていた馬ですが、流石にここまで重馬場になるとどうか?というのはありました。
 しかし3~4コーナーの行きっぷりの良さを見るに、馬場適性は非常に高かったと言えますし、本質的な部分でスプリント特化の馬ではないのかな、というイメージにもなります。
 洋芝での2戦の内容が良くなかったので、ここは完全に展開と馬場に恵まれた面はあるのでしょう。
 自身は35,9-34,7と明確にスローバランス走破ですし、馬場に関わらず前後半のバランスで相対的に削がれない事がこの馬にとっては最重要なのかな、と再認識する結果でもありますね。

 余裕のある差し切りで強い競馬、ではありましたが、しかしスプリンターズSに繋がるか?と言われればやはり微妙でしょう。
 軽い馬場なら後半要素を高めてこられる馬ですけど、それでも現状前傾ラップを追いかけて、7秒前半を出せるイメージは薄い馬ですからね。
 夏にがっつりレースを使ってしまった事も含めて、正直今年はもうお釣りはないかも、というイメージではあります。個人的には来年の高松宮記念で、今年みたいに少し時計が掛かればチャンスはありそうに感じています。

 2着のライトオンキューは、この馬らしい外から早めに押し上げる競馬でしたが、結果的に少し仕掛けが早過ぎたのと、勝ち馬の馬場適性がかなり高かった、というのはありそうです。
 こちらも馬場自体はこなせる範囲だったと思いますし、自身ほぼフラットでの走破なのでそこも噛み合っていたはずなので、純粋にこの馬場で力負け、と見ても良さそうですね。
 この馬にしても、夏に3走して、そして時計の出る秋開催でどうか?ではあるのですよね。
 以前よりスタートが安定していいので、内枠を引けて楽に好位に入っていければ少し怖さはありますけど、夏のトライアル、という視座では、シンプルに北九州記念組や、ダイアトニックの巻き返しの方が恐いかなとは感じています。

 3着のディメンシオンも、この距離でもタフ馬場でバランスが取れればやれるんだな、というのを感じさせました。
 この馬の場合、スプリント戦でも行こうと思えば行ける、というのが難儀なところですけど、質的にも相対的にも、あまり追走面は問われない方が結果に繋がる、というのは、今日の走りを見て感じたところです。
 馬場も特殊なので何とも言えませんし、改めていつ走るか、展開と乗り方次第の面が強いので扱いに困るタイプの馬ですけど、実力はあるので今後もこの馬のパターンが噛み合いそうなレースでは積極的に狙ってみる価値はありそうです。

 4着アスタ―ルビー、5着のヤマカツマーメイドは、外枠からスムーズに先行しての粘り込みですけど、この辺りの馬になると2秒近い前傾になるので、馬場に対して前半突っ込み過ぎた、というのはあるかもしれません。
 シンプルに馬場適性の差、とも言えますし、この好走が次に繋がるか?も含めて難しいところですね。

 15着ダイアトニックは、もう完全に内の馬場にやられてしまっていましたね。
 ある程度タフ馬場もこなせると思っていたのですが、序盤から全く脚色が良くなく、また外からもガッツリマークを受けて動けない、という中で、人馬ともに戦意喪失の色は濃かったと思います。
 逆に惨敗で、半端にダメージを残さない、という点では悪くないので、本番での巻き返しは警戒しておきたいですね。この馬も7秒前半まで上がってどうか?ではありますけど、レースセンスがいいので内枠を引けばやはりかなり楽しみだとは思っています。

 券種的には、ここまで極端な馬場バイアスになってしまうと、それを決め打ちで行かない限りは理詰めで狙えないので、前日予想ではお手上げの部分も大きいです。
 勿論全く想定できないわけではなかったですけど、雨も必ず降るかはわからない難しさがありますし、最低限どちらに振れても安定するであろうライトオンキューの方を本命に出来た事だけが光明でしょうか。
 実際レース傾向的にも外枠が強い、というのはありましたし、そのあたりはもう少ししっかり考えなくてはいけなかった感じですね。流石に12~16番で掲示板独占は、もはや何か違う競技にも感じますからねえ……。


posted by clover at 16:10| Comment(2) | レース回顧・中央競馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
夜分遅くに返信失礼します。
更新お疲れ様です。

札幌がここまで重い馬場になるのも珍しいですねぇ。
ただでさえ難しいメンバーなのにこの特殊馬場。真面目に予想したのに、ここまで外枠が有利なのが顕著に出てしまうと...なんか力抜けちゃいました(笑)

特殊な展開すぎましたし、使い詰めて来た中でこの馬場ですから、やはりもうお釣りはなさそうですね。
ディメンシオンなんかはこの距離でもうまくハマれば後に重賞獲れるのでは?と思わせてくれましたけど、おそらくこれで引退なんですよね。まだやれそうなんですけど...。

私はフィアーノロマーノからだったのですが、やはり1200は短いんですかね?函館スプリントもそこまでペースは速くなかったですし、個人的にはやっぱ1400か1600が良いのかなぁという印象でした。

ダイアトニックはもう敗因が明確ですし、むしろ本番で人気落とすなら美味しいのかもしれませんね。まぁとはいえ人気なんでしょうけど...。

来週の重賞もなかなかに難しいですね。
想定見てるだけで暑さも相まって頭がクラクラしそうですけど、何とか良い形で秋を迎えたいですね(ーー;)
Posted by ダイ at 2020年08月31日 02:00
>ダイ様

 いつもコメントありがとうございますー。

 この時期は雨が降る、と言っても基本的にはまともに悪化はしきらないイメージはどうしてもありますよね。
 時計水準的には普通の重馬場でも、ただでさえタフな札幌で、となると、やはりかなりはっきりと適性が求められてしまうのでしょう。
 流石にここまで外枠しか走れないとなると空しいのはわかりますけどねー。

 ディメンシオンは引退レースだったらしいですね。後々から知りました。
 自身の好走スポットに噛み合う立ち回りが出来れば、どんな距離でも相手でも頑張ってきた馬だけに、重賞のひとつくらいは獲らせてあげたかったですね。繁殖としての活躍に期待しましょう。

 フィアーノロマーノは、少なくとも質的に追走で苦慮する、とは思わないんですけどね。
 昨日の場合は馬場が余りにも特殊だったとはいえ、この馬も外目の枠でしたから、もう少し頑張って欲しかったのは確かです。
 タイプ的に7秒台の決着向きでもないのは確かで、ベストが1400mなのは間違いないですけれど、8秒半ばくらいの決着で積極的に入れる条件ならやれる、と思うのですけどね。

 今週も非常にカオスメンバーで難しいですね。何気に小倉2歳が、登録数も少ないし、スピード勝負になりそうなのでまだわかりやすく見えてしまうレベルです。。。
 札幌と新潟はバイアスもそのまま残りそうですし、ある程度割り切った予想が必要になってきそうですね。
Posted by clover at 2020年08月31日 03:50
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