2020年08月24日

2020 8月第4週海外GⅠ レース回顧

 今週はローテーション通り、海外レースの回顧からスタートしましょう。
 第4週、と書きましたが、イボアフェスティバルの2レースも含めて、という形になっています。


★ヨークシャーオークス https://www.youtube.com/watch?v=poW0kj4ZRho

 出走馬6頭中5頭が3歳馬と、今年のヨークシャーオークスはやや古馬混合戦、という趣が薄れてしまった感はあります。
 その中でやはり圧巻の競馬を見せたのは、英二冠牝馬のラブでしたね。

 馬場は良で、全体としてかなりのスローで展開する中、ラブはいいスタートからスッと楽に2番手につけて追走していきます。
 長い直線を向いて、外から早めにナッソーS2着のワンヴォイスが仕掛けて並びかけてきますが、いざ追いだされるとライバルをあっさりと突き放していきます。
 そのまま最後まで全く後続を寄せ付けず、最後は失速したワンボイスに代わってインから伸びてきた伏兵の2着馬に5馬身差をつける圧勝でした。

 時計は2,31,33で、これは馬場を考えると全体としてはかなりゆったり目の時計です。
 前日のグレートヴォルティジュールSが2,30,57ですし、あくまでもスローからの後半勝負での爆発力の差を見せつけたレース、とは言えるでしょう。
 でもこの馬の場合、マイルの速い流れでも力を発揮できる素地がありますし、レースを走るごとに完成してきて、これはちょっと凄味を感じさせますね。
 共に先行脚質ですから、エネイブルとの真っ向勝負は本当に楽しみですし、その前にガイヤースが走っているならなお面白いレースになりそうです。出来れば凱旋門賞本番も良馬場での開催になって欲しいですね。



 ここは欧州5Fチャンピオンのバターシュが、いつものように素晴らしいスピードで駆け抜けて、見事にこのレース連覇を達成しています。
 対抗馬として期待された3歳勢がイマイチで、かつバターシュ自身も、レコード勝ちだった去年に比べると行きっぷりがイマイチかな?と、内容としてはあまり目立たないレースにはなっていますね。

 ただ馬場は良発表でも、少し湿った馬場になって影響を受けていたかもしれず、ともあれバターシュとしては去年と同じローテで、去年以上の成績を上げているのですから流石の一言です。
 おそらく例年通りにアベイユドロンシャン賞を目指す事になるのでしょうが、馬場が軽いほど強い、というのは明確な馬なので、運が巡ってくるか否か、ですね。


★パシフィッククラシック https://www.youtube.com/watch?v=bhkqkHQcj14

 デルマーで行われた古馬10FのGⅠ・パシフィッククラシックは、転厩2戦目のマキシマムセキュリティが、マイペースの逃げから後続を突き放す強い競馬で連勝を6に伸ばしました。

 ラップが47,98-24,39-48,87=2,01,24なので、ペースとしてはハイ寄りの平均ペース、という感じでしょうか。
 全体で大きな波がなく、淡々とした流れに持ち込んで、しっかり後続を捻じ伏せてきたのは王者らしいレースでしたね。
 強いて言えばもう少し後半型で違いを見せられれば鬼に金棒だったのですが、現状はもうちょっと流れてしまった方がより強いレースは出来るかもしれません。
 たださほど消耗なくここをクリアして、この後のローテーションは不明ですけど、おそらく大目標になるBCクラシックに向けては順調な仕上がりと見ていいのではないでしょうか。

 少なくとも古馬相手では、現状この路線ではこの馬が素直に一番強いと思います。
 後は例年にないローテで挑んでくる可能性が高いティズザローを筆頭とした3歳馬との力関係、という事になりそうで、ある意味今年のBCは夢のある対決が見られるのではないかなと期待しています。


★フォスターデイヴH https://www.youtube.com/watch?v=TpNaHxCyVUA

 続いてはサラトガでの芝マイルGⅠ・フォスターデイヴHです。
 このレースは、去年の芝マイル戦線で活躍した、ユニ、ガットストーミー、レイジングブル、ウィズアウトパロールながが出揃いました。
 が、ここで勝利したのは上がり馬のハラデーで、まんまとスローペースに持ち込んでの逃げ切りでしたね。

 ラップが47,19-46,13=1,33,32なので、かなりはっきりと後半勝負に持ち込んで、直線も追いすがるガットストーミーに対し、しぶとい二枚腰を繰り出しての押し切りでした。
 この馬自身が力をつけているのも確かですが、特にハイペース志向の有力馬が流れに泣いて惨敗しているので、力関係の判断としては難しいレースですね。
 特にユニあたりは、パフォーマンスを落としているのか、噛み合っていないだけなのか読みにくく、この路線はしばらく混沌とする事になりそうです。今年は欧州からの遠征馬も多くは見込めないでしょうからね。



 フランス・ドーヴィルでの古馬牝馬10FのGⅠ戦となるジャンロマネ賞は、伏兵のウーダーラがインから押し切る競馬となりました。
 馬場は重でかなり時計は掛かっていたと思います。
 ラップ的にも66,3-62=2,08,27くらいなのでかなりのスロー、それでも上がり3Fがほぼ12秒そこそこを踏み続ける持久力戦です。
 馬群全体が外目外目を狙っていく中で、内目からスッと抜けてきた1~2着馬は、この馬場に対する適性がかなり高かった、という見立てになりそうですね。

 人気に推されていたナジーフは、ナッソーSで最後に伸びてきたように、距離自体はなんとかなる範疇だったでしょう。
 ただここまでタフな馬場になって、本質的なスタミナを求められると難しかったようで、現状はマイル路線の方が安定しているのかな、と思います。
 上位勢はオペラ賞あたりが目標になっていくでしょうが、全体レベルとしてはかなり微妙な一戦だったように感じますね。



 このフランスで最初の2歳GⅠとなるこのレースは、アメリカ調教馬のカンパネルがロケットスタートからそのまま逃げ切って、前走のクイーンメアリーSに続き無傷の3連勝となりましたね。

 時計的には36,1-35,7=1,11,80で、重馬場を考えれば時計は悪くないと思います。
 ワード調教師はこのローテーションを得意としていて、過去にもノーネイネヴァーやレディオーレリアで、ロイヤルアスコットからの連勝を決めています。
 そういう蓄積もあり、デットーリJ鞍上も含めてここは完成度の差で押し切った、というイメージですね。
 今後のローテーションにも注目が集まりますし、とにかくスタートからのダッシュが素晴らしい馬なので、長い目で見てもいいスプリンターに成長していくのではないでしょうか。


posted by clover at 17:00| Comment(0) | レース回顧・海外競馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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