2020年08月16日

2020 小倉記念 レース回顧

 今日も急遽夕方出かけなくてはならなくなりました。
 なので回顧記事ですが、とりあえず先に終わった小倉記念だけでも先に更新しておきます。
 関屋記念の方は帰宅後、20時前後の更新になると思いますので、その旨宜しくお願いいたします。


 まず今日の小倉の馬場ですが、昨日に引き続き超高速馬場でしたね。
 流石に土曜のレース後にそれなりに散水はしたようで、今日は土曜程桁違いに軽い、とまでは感じませんでしたが、それでも好時計は連発しています。
 1Rの2歳未勝利の1200mが32,8-34,7=1,07,5のレコード、1勝クラスの2000mが59,1-60,0-1,59,1で、直前の博多Sが58,4-59,5=1,57,9でした。
 そのあたりから見ても、58,1-59,4=1,57,5なら、一応ギリッギリ重賞の面目は保った内容、とは言えるでしょうか。
 それでもやはり、今の時期は特に、3勝クラスとGⅢのレベル差はさほどでもない、というのを感じさせる結果でもありましたね。

 レース展開は、まずミスディレクションが逃げて、番手にタニノフランケルがつけていきます。
 その後ろにノーブルマーズとサマーセントが続き、ランブリングアレーがその外から追走していきました。
 アールスターが中団のインでじっくり、ショウナンバルディ、アメリカズカップ、サトノルークスと続いて、道中は後方寄りだったロードクエストが、向こう正面で仕掛けて前に取りついていきます。
 その後ろにレイホーロマンス、サトノガーネットがいて、アウトライアーズが最後方から、という競馬になりましたね。

 ラップは34,1(11,37)ー48,2(12,05)-35,2(11,73)=1,57,5(11,75)という推移でした。
 上でも触れたようにハーフでは58,1-59,4と1秒ちょっとのハイペースですが、三分割で見ると全体のバランスの中では結構中盤に緩みがあります。
 逆にテンの3Fはかなり速く、前の馬が中盤少し日和ってペースを緩めていった事で、中団以降の馬にとってはフラットに脚を使いつつ取り付きやすい、差し馬向きの展開になったのは確かかな、と見ています。

 勿論レース全体で一定の追走は問われていますし、軽い馬場・時計勝負への対応力も必須でした。
 その上で後半は12,0-11,5-11,7-12,0と、一応コーナーでペースは上がってきていますので、ここで無理せず立ち回った組が結果的には最後まで脚を残せた、というレースですね。

 勝ったアールスター(すみません、修正しました)は、内枠を最高に生かした素晴らしい騎乗でしたね。
 いいスタートから行く馬を行かせてシンプルに中団、道中外から捲られても前のスペースを無理に詰める事なくタイトに立ち回った事で、直線で進路を選ぶ余裕と余力をしっかり残していました。
 最後は最内に潜り込んでいくと、あっという間に前を捕まえて抜け出し、後続の追い込みも楽に封じての完勝、だったと思います。

 この馬の場合、ロードカナロア産駒なのでこの距離がどうか?でしたが、時計勝負になった事でその点が上手く補填された格好です。
 実際これまであまり高速馬場で走った経験がない希有な馬でもあり、それがこの馬場でパフォーマンスを上げてくる要因にはなっているでしょう。
 無論道中もほぼ完璧ですし、昨日今日の小倉は、こういう前半流れて、それでも外から動く馬がいて仕掛けが早くなってのイン差しも結構決まっていました。
 その潮流にきっちり乗り切る胆力のある騎乗ぶりだったと思いますし、これは長岡Jを天晴れと褒めたい所です。
 杉山厩舎とのコンビではケイティブレイブで話題になりましたけど、そこである程度しっかり結果を残したことが、こんな風にいい流れ、関係性を紡いでいくのは見ていて気持ちがいいですね。

 馬自身も、軽い斤量だったとはいえ、自身平均くらいのバランスできっちり一脚を使ってきた内容は中々だったと思います。
 実際に垂水S組上位は楽に撃破してきたわけですし、今後も軽い馬場で器用さを活かせる形が見込めるなら、GⅢレベルなら楽しみはあるのではないでしょうか。

 2着のサトノガーネットは、この馬らしい大味な競馬でしたが、こちらも高速馬場と展開は噛み合ったと思います。
 道中はかなり離れた後方で、中盤で取りついていく形なので、この馬としてはややスローバランスで上手く後半の高速持久性能を活かす形が作れたと言えるでしょう。
 コーナーでは少し動けずに、後方外目からではありましたけど、直線を向いてからの持続は流石の一言で、やはり適性舞台・条件であればかなりいい素材を持っている馬ですね。
 どうしても展開に左右される馬ですが、時計勝負に一定対応してきたのも収穫と言えるでしょう。
 正直エリ女向きの馬ではないですけど、また今後、牡馬相手でも一発大きな仕事をするチャンスはあるのではないでしょうか。

 3着のアウトライアーズも展開利は大きかったですが、この馬自身小倉巧者でもありましたし、その辺りも含めて噛み合ったのかな、と思います。
 道中は丸田Jらしい溜め方で、そこからじわっと動いていく綺麗なレースプランでしたし、噛み合うと本当に丸田Jの追い込みは気持ちよく嵌りますよねぇ。
 こちらも他力本願な馬ですし、レースレベルも3勝クラスに毛が生えたラインなのは確かなので、今後安定しての好走は期待しにくいでしょうが、また小倉に出てきたら注意したいです。

 4着のアメリカズカップも、こんな高速馬場で走れるイメージがまるでなかったのですけど、ペースと展開が噛み合ったのでしょうね。
 後半速いラップを踏まなかった事で、要所でも置かれずについていけましたし、直線も少し前が壁のシーンもありましたが、ジリジリとしぶとく伸びてきました。
 この感じですと今はこの位の距離でも良さそうで、タフさやしぶとさが生きる展開ならまだ頑張れそうですね。

 5着のノーブルマーズは、位置は良かったですけどこの馬にとっては質的にややハイペースでしたかね。
 その分直線弾ける感じがなかったですし、常に好走はするけれど、本当にベストのスポットは狭い、というのがもどかしい限りです。

 6着ランブリングアレーは、外枠で厳しい立ち回りでしたし、ロードクエストの捲りで動かざるを得なかったですからね。
 あの形でもそれなりに踏ん張っていますし、牝馬重賞なら、という感じでしょうか。

 11着サトノルークスは、もうシンプルにこの距離での総合スピードが足りない、というべきでしょう。
 ポジショニングも良くないですし、潜在的な追走力もないので、全体で流れてしまうと脚を引き出す余地がなかった感じです。
 やはり菊花賞で見せたような、持久力ラインでの勝負がベストの馬ですし、距離は最低でも2400mは欲しいですね。少し渋った時のアルゼンチン共和国杯とか、ステイヤーズSで狙いたいと思います。

 予想・券種的には、少し展開予想が甘すぎたのが最大の敗因ですね。
 まあ正直、昨日も用事があって結構早めに決めてしまったのですが、家に戻ってきてから改めてレースを見て、あまりに高速馬場過ぎて、騎手の意識もかなり前掛かりになってしまっているな、とは思っていたのです。
 並び的にはすんなり隊列は決まりそう、とは言っても、このコースですからペースが上がる可能性も高かったですし、実際にミスディレクションの出足が余り良くなく、出鞭を入れて、という形でテンが相当に速くなりましたからね。

 今回重い印を打った3頭はみんな、追走面に課題があって、ハイペースになったら全ておじゃん、という組み立てになってしまっていたのですよね。
 その点はあまりにもペース幅に対する柔軟性がない予想でしたし、勿論嵌り切るチャンスもあったとはいえ、意識的な面を踏まえればその率は低かったと、今からすれば冷静に判断出来ます。

 もっともハイペース想定でも、内枠のアールスターはともかく、アウトライアーズはまず拾えていないと思いますけどね。サトノガーネットにもう少し重い印は打てたと思いますが、どちらにせよ当て切るのは相当にシビアな一戦だったとは思います。
 中盤以降の展開もかなりカオスでしたし、それこそしんぷるなハイペース、というだけでなく、中緩み含めてまでで見れば、こうなる確率もそこまで高くはなかったはずです。
 なので裏を返せば、前特化とは真逆の、差し追い込み特化で決め打ちしないと取れない馬券だったとは感じますね。その意味では、敢えて大穴を狙ううえでは、展開特化に寄せるのもアリと言えばアリなのですけどね。

 ともかく、お出掛けの時間になってしまいましたので先にこちらだけ更新します。
 関屋記念も結構悔いの残る結果だったので、帰ってきてからしっかり反省会をやりたいと思います。


posted by clover at 16:31| Comment(7) | レース回顧・中央競馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
勝ち馬がサマーセントになっていますよ。
Posted by 匿名希望 at 2020年08月16日 18:49
ブログ更新おつかれさまです。
いつも拝見させていただいていましたが、今回初コメントさせていただきます。

私も同じく◎タニノフランケルでしたが、速い流れ、かつ3〜4角でロードクエストが外からまくりましたから、前にとっては厳しすぎる展開でしたね...。
去年も本命にして無念の4着、今回も個人的に思った通りの立ち回りをしてくれたんですけど...展開が向かなかっただったのか、もう終わってしまった馬なのか、判断が難しいですね。

にしても、アールスターの長岡騎手には脱帽です。
移籍や手術を乗り越えて、今年は飛躍の一年ですね。
また乗鞍が増えてきそうですd(^_^o)

(あと揚げ足取りみたいで申し訳ないですが、各馬の回顧の勝ち馬がアールスターじゃなくてサマーセントになってます...)


これからもブログ楽しみにしています(^^)
お身体には十分お気をつけ下さい。
Posted by ダイ at 2020年08月16日 18:56
ブログ更新おつかれさまです。
いつも拝見させていただいていましたが、今回初コメントさせていただきます。

私も同じく◎タニノフランケルでしたが、速い流れ、かつ3〜4角でロードクエストが外からまくりましたから、前にとっては厳しすぎる展開でしたね...。
去年も本命にして悔しち4着、今回も個人的に思った通りの立ち回りをしてくれたんですけど...展開が向かなかっただったのか、もう終わってしまった馬なのか、判断が難しいですね。

にしても、アールスターの長岡騎手には脱帽です。
移籍や手術を乗り越えて、今年は飛躍の一年ですね。
また乗鞍が増えてきそうですd(^_^o)

(あと揚げ足取りみたいで申し訳ないですが、各馬の回顧の勝ち馬がアールスターじゃなくてサマーセントになってます...)


これからもブログ楽しみにしています(^^)
お身体には十分お気をつけ下さい。
Posted by ダイ at 2020年08月16日 18:57
間違ってコメント重複してしまいました...申し訳ないですm(_ _)m
Posted by ダイ at 2020年08月16日 19:01
>匿名希望様、ダイ様

 コメントありがとうございますー。
 ご指摘もありがとうございます!初歩的な凡ミスで大変申し訳ありません!
 ちょっと出かける時間が迫っていて、きちんと推敲しきれずに出してしまいました。失礼いたしました。

 タニノフランケルは結局ペースに依存するタイプなんでしょうね。
 前半から徐々に加速していく流れならいいのですが、急⇒緩⇒急のように、一度ギアを落としてしまうとリズムが崩れてしまうのではないかな、と。
 予想のベースがスローロンスパ想定でしたので、この流れになってしまうと厳しかったと思います。
 特に中盤緩めば、後ろも早めに押し上げてきますから余計にですね。

 馬自身が終わってしまったかは、もう一回適条件で判断したい、とは思います。
 フランケル産駒自体、燃え尽き症候群にはなりやすいですが、モズアスコットみたいに復活するパターンもありますからね。
 いまならもう少し距離を伸ばして、2200mくらいでゆったり入れるレースの方がいいかもしれません。

 長岡Jはコツコツ頑張ってきて、今年は見事に飛躍の年になりましたね。
 これを一過性のものとせずに、しっかりチャンスを生かして、今後も活躍を期待したいところです。今日の乗り方は普通に凄く上手かったですしね。
Posted by clover at 2020年08月16日 19:18
昨日・今日の小倉芝レースを見ていたら、騎手の頭の中に超高速馬場が意識されているせいか前半ハイペース(馬場考慮すればややハイぐらい?)からの後半早仕掛けが多いような気がしました。
開幕週で平坦の割に差し・追い込みが決まっていたのは騎手の心理+スパイラルカーブの影響があったのかなと思いました。
ただ、ロードクエストと西村騎手があそこまで早めに仕掛けるとは思っていなくて、この馬の動き1つで結果が大きく変わったでしょう。

ちなみに馬券はそれを考慮して差し・追い込み中心までは良かったのですが、レイホーロマンスを軸にして大失敗。
アールスターとサトノガーネットは相手なので完全に縦目…。
アウトライアーズは速い時計が駄目と考えて差し勢でも無印、アメリカズカップも同様で3連系はどっちにしろ無理でした。

来週になって小倉での騎手心理がどう変わってくるのかが個人的に楽しみです。
Posted by が茶 at 2020年08月16日 21:56
>が茶様

 いつもコメントありがとうございますー。

 やっぱりエアレーション+シャタリングですから、開幕週こそ差しが決まる設定、ではあるのですよね。
 これがある程度踏み固められて、かつ雨が降らずに内馬場が保全されると、完全に内有利の馬場になっていくわけですし。

 ただ例年以上に土曜の時計がヤバかったので、前にいないと勝負にならない、という意識はすぐに共有された感はありますね。
 最近は前半のペースに関わらず、動けるところではガンガン動いてくる若手も増えてきたので、そのあたりは注意が必要だなぁと思いました。

 しかしその外し方は悔しいですね。
 差し決着と決め打てても、アールスターを重く狙えるかはまた別物ですしね。
 個人的にレイホーロマンスは、そもそも前走引退レース、みたいな話もあったのに、なまじ走ったせいで続戦、という空気が濃厚だったので、状態面を疑っていました。
 やはり-20kgとかの一気の馬体の増減は、そのレースよりもむしろ次のレースに影響すると思うのですよね。

 今週の北九州記念も、モズスーパーフレアにジョーカナチャン、ラブカンプーと揃って前のめりは必至ですね。
 今の馬場のままならレコードまで視野に入りますし、その流れの中で差し込んでこられる馬がいるかはしっかり見極めたいところです。
Posted by clover at 2020年08月17日 03:55
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