2020年08月02日

2020 クイーンS レース回顧

 北都の夏の牝馬決戦・クイーンSは、ヴィクトワールピサ産駒のレッドアネモスが、最内経済コースを通して直線抜け出し、近走不完全燃焼続きの鬱憤を晴らす快勝で初重賞制覇を飾りました。レースを振り返っていきましょう。


 今日の札幌もいい天気で、馬場も変わらず綺麗な良馬場だったと思います。
 未勝利の1200mが33,8-34,8=1,08,6、2000mが61,2-60,0=2,01,2、古馬の1勝クラスの2000mが62,3-58,9=2,01,2と、全体的にペース次第の面はあれど素直な時計が出ていました。
 その中でかなりしっかり流れてハイペースでの1,45,9は妥当なレベルかな、と思いますし、ゴール前は大激戦でハラハラ見応えのあるレースになりましたね。

 レース展開は内からナルハヤが逃げました。
 それを押して押してタガノアスワドが追走、アロハリリーとモルフェオルフェが続き、コントラチェックはややスタートで後手、馬群の外に出してからじわっと3番手に取りついていく苦しい形になります。
 好位の後ろにカリビアンゴールドとレッドアネモス、丁度中団にフェアリーポルカ、ビーチサンバはゲートでがたついたもののなんとか普通には出て、それでも流れにはスッと乗れずにやや後方寄りの内目を追走します。
 外目からリープフラウミルヒ、シャドウディーヴァと続いて、スカーレットカラーはスタート良く見えましたが最初から控える作戦で最後方列、サムシングジャストも枠なりに後ろから、という隊列になりました。

 ラップは34,8(11,60)-35,1(11,70)-36,0(12,00)=1,45,9(11,77)という推移になりました。
 意外とすんなり隊列が決まったのでペースがどこまで上がるか?と思ったのですけど、1~2コーナーでコントラチェックがつついていったのもあり、序盤から中盤まで一貫してペースが落ちずの消耗戦型ラップになっています。
 レース後半は11,7-12,0-12,0-12,0なので、追走面をどの位置からでも高いレベルで問われつつ、レース全体は平坦ラップの中でしっかりもう一脚を、切れ味を引き出せるか、という総合力勝負になっていますね。

 全体として淀みがない分だけ、ある程度はタイトに立ち回った組が最後までしぶとく、という形であり、3~4コーナーである程度外々から勝負に行った組は最後にやや失速しています。
 そこにコーナー内目で我慢し、直線もやや進路取りに苦慮して、結果的に仕掛けが遅れた組がズラッと台頭して、最後の最後で様相がガラッと変わる、札幌らしい競馬になっていると思います。
 全体の着差が示す通り、少しの立ち回りや直線のスムーズさで、着順はかなり違ってくるレースだったと思いますし、0,4秒差までの上位勢はそれなりに基礎能力は高い、というのは頭に入れておいていいレースだと感じています。

 勝ったレッドアネモスは、その中で一番完璧に上手く立ち回り、レース質にも噛み合った、という感じですね。
 最内枠でいいスタート、馬のリズムで楽に中団やや前の内目につけられましたし、3~4コーナーもギリギリまで内目で我慢して、4コーナー出口で少し外に持ち出して、きっちり一頭分の隙間を抜けてくるという、これ以上ない理想の立ち回りが出来ました。
 この馬の上がりは35,0なので、自身の走破としては平均からややスローくらいのバランスだと思いますが、一定追走が質的にも問われた中できっちり対応、要所で鋭く反応できる余力を残せていたのは、若駒の頃から比べるとはっきり成長していると思いますね。

 今日はテン乗りの吉田隼Jもかなり上手く、そつなく乗ってくれたと思いますし、中々ここまで噛み合うのはレアなのでこの勝ちっぷりをそのまま能力差、と鵜呑みには出来ません。
 でも近走ずっと不利続きだった事も踏まえると、一気に運が逆転して回ってきたのかな、という感じで、今後の活躍が楽しみな一頭です。
 距離はこの1800mが追走のバランス的にもベストに感じますけど、スローからでも一瞬の加速はかなり武器に出来る馬なので、意外とエリ女とかで、スッと3番手インとかに収まってのスローペース、になれば侮れないタイプかも、とは思っています。

 2着のビーチサンバは、やはり能力はあるものの、スタートの分色々と少しずつ後手に回ってしまった分の差、ではありそうですね。
 今日もかなりゲートでガチャついていて、それでも一歩目はここ2走よりはマシでしたが、秋華賞の時を思えばやはりこのゲート難は克服してくれないと、より高いレベルではどうにも、というのはあります。

 それでも最低限馬群の中でしっかりついていけましたし、道中は福永Jらしくコースロスのない内目、そこからじわっと外に出して、ですが、少し直線入り口で交錯するシーンもあり、やや踏み遅れ、という形になってしまっています。
 でもそういう不利を受けるのも、立ち回りの選択肢が少ないが故、とも言えますし、おそらく馬群の中を狙っていたら最後の並びからしてもずっと壁、で終わっていたと思うので、ベストではないにせよ最低限の脚は引き出せるレースは出来た、というイメージです。
 ただやはり質的なハイペースは得意で、こういうラップの淀まない展開も合うので、本当に昔みたいにポンと出て淡々と自分でレースを作れれば、アエロリット型の面白い馬になれると期待しているのですけどねぇ。
 洋芝適性も高かったと思いますし、噛み合えば強敵相手でもやれる潜在能力はあるのですが、改めての狙いどころは難しく、やはりゲートがまともにならない内はもう重い印を打つのは躊躇ってしまうなぁ、とは考えています。

 3着のスカーレットカラーは、なんとも勿体ない競馬ではありましたね。
 比較的スタートは五分に出たと思ったのですが、そこから一気に下げて最後方列は流石にちょっとやり過ぎだった気はします。
 そのくせ後続が差を詰めていった3~4コーナーでは、早い段階でスペースを詰め過ぎて、直線入り口で完全に前が壁になり、ほぼ100mくらい待たされる格好になっていたのは、岩田Jにしては雑なバランスだったなと正直思ってしまいますね。

 前が開いてからの伸び脚は流石の一言ですし、コーナーで外々回していたらどこまで?というのもわからないので難しいところですけど、序盤の入り、仕掛けどころの構成が共に駄目で3着まで押し上げたのなら、馬は強い、と言うべきなのでしょう。
 今年も府中牝馬Sならかなり楽しみですけれど、この距離がベストの馬だけに中々その後の狙いどころは難しいですね。エリ女は基本的にあまり合わないタイプですからねぇ……。

 4着のシャドウディーヴァは、近走だらしなかった上に外枠だったので苦しいかな、と思ったのですけど、やはり底力はありますね。
 枠なりに道中も後方の外から、早めに捲っていって直線入り口で先頭列のすぐ後ろまで押し上げるのは、まあ距離ロスはあるにせよ、ストライドロスはない出し切る形は作れていたと思いますし、内田Jらしい豪快な形作りではあったでしょう。
 ただ流石にそれで捻じ伏せられるほどの素材の違いはなかった、という感じでの最後の止まり方で、この馬はある程度器用な立ち回りも出来るので、今回は外枠が確実に仇になってしまいましたね。
 ただこれで復調気配は感じられましたし、1800mを中心に、今後も堅実に走ってきてくれるのではないか、とは感じています。

 5着のカリビアンゴールドも正攻法で、この馬の力は出せていると思いますけど、やはりより強い馬がソコソコまともに走るか、或いはやや力の足りない馬でもバチっと嵌る馬が出てくれば序列が下がるだろう、と、ある意味そこは読み通りでしたね。
 このペースですからあれより追いかけていくのも難しく、コーナーでのコース取りも最低限はタイトに、上手く乗れていると思うので、ここは素直に力負けだと思います。

 6着のフェアリーポルカもそつのない競馬は出来ていますし、最後は斤量と馬体重なのかな、と思います。
 流石に夏場で+18kgは少なからず重かったとは思いますし、パドックで見て極端に、とは思わなかったですけど、最後の踏ん張りが甘くなったのには影響はあったでしょう。
 逆に言えばそれでもこの着差ですから、悲観する負け方ではないですし、距離はもう少しあってもやれるタイプなので、エリ女に向けて収穫はあるレースだったかなと思います。でも確かに、まだワンパンチ足りない気はしますけどね。

 コントラチェックは、ハイペース自体は対応できる馬でも、やっぱり前に馬を置くと道中力んでしまって、本来引き出せる筈の要所の加速まで持っていけない感じですよね。
 馬場やコース自体はフィットしていたから大負けはしなかった、という見立てでいいと思いますし、やはり狙うなら楽に逃げられそうなタイミングで、出来ればルメールJが降りて人気も少し落ちた時にガツンと狙ってみたい馬です。

 予想・券種的には、心からビーチサンバ消さなくて良かったぁ、と超安堵しております。流石にレッドアネモスに重い印が打てていて外すのはダメージが大きすぎますからね……。
 このレースに関してはある程度展開も馬場もピシャリと読み当てられたので、その中でやはり強い馬は強い、というのを最後の最後で重石に出来たのがいい判断ではありました。しかしスカーレットカラーも一歩間違えれば……の競馬ですから、ここまでくると最後は本当に運ですね。

 ともあれ、贅沢を言えば馬連まで届いて欲しかったですけど、久し振りのまともな的中でホッと一息つけましたね。
 また来週からは2重賞に戻りますし、それでも精度を落とさず丹念に予想していければ、と思います。


posted by clover at 16:27| Comment(7) | レース回顧・中央競馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
お願い。
ワンセンテンスを短くお願いします。
長すぎて、主旨が分からなくなります。
Posted by shobo at 2020年08月02日 19:15
いやいや。短文のわかりやすい見解が見たいなら、それこそ競馬新聞でも見てればいいのでは。
このブログの良さは、とことん掘り下げた見解であり、素人が見ても理解できなくて当然だとで、競馬をある程度分かっている人のみ楽しんで見れば良いブログだと思います。
Posted by at 2020年08月02日 20:21
予想、回顧お疲れ様です。
スカーレットカラー、ビーチサンバの2頭軸は決めてましたが、レッドアネモスはブログ読んでないと拾えませんでした!お陰様で3連複的中できました。
今後とも、キレッキレな単穴(もちろんそれ以外も)楽しみにしております^_^
Posted by ミスターレッズ at 2020年08月03日 01:27
>shobo様・名無し様

 コメントありがとうございますー。

 まあ私の文章・文体がくどい、という自覚はあります。
 どうしても文章を、「し」とか、「けれど」で繋げたくなるのですよね。
 無論私なりの意図はあっての書き方ではあります。
 けれど、もう少し明快にする努力は出来ると思います。

 あと、以前にも書きましたが、基本私はPCでしか自分のブログを見ないんですよ。
 なので、PC画面で見た時のバランスはそれなりに意識しています。
 ただ、スマホで閲覧される場合、ワンセンテンスで5~6行になるのは読みにくいだろうな、とは思っています。
 その点は申し訳ないです。

 ですが、文体は一朝一夕に変えるのは難しいです。
 このコメントは敢えて、文章をぶつ切りにして書いています。
 けれどこれ、やっぱり自分で書いていて、無味乾燥に思えるのですよね。

 なので、今後も読みやすくする意識と努力は致します。
 ですが、私のブログは基本趣味でやっているものです。
 読者様からお金を頂いているわけでもありません。
 
 ですから、自分が書いていて楽しい、と思えない文章・文体にしてまで、読者様のご要望に応える、というのは出来かねます。
 そのあたりをご了承の上、お付き合いいただければ幸いです。
Posted by clover at 2020年08月03日 03:49
>ミスターレッズ様

 いつもコメントありがとうございますー。
 的中おめでとうございます!

 本当に久しぶりに単穴がまともに機能してくれましたね。
 噛み合えばこういう競馬が出来るかも、と考えていた絵図が、そのままターフに再現されるのは、やはり嬉しいものです。

 単穴はどうしても一か八かの要素含みで打つので、当たり外れは大きいですけど、今後も面白い視点を提供できるよう精進します。
 勿論全体の予想も、特に本命の精度をなんとかしないとですね。夏競馬はまだまだトータルではボロボロなので、今週も頑張ります。
 
Posted by clover at 2020年08月03日 03:56
cloverさんおはようございます♪

あぁ〜せっかくビーチサンバ(祐一君)を
追っかけてたのに…
レッドを最後に切ってしまいました
パドック良さげなのにです
資金をせこって失敗でした 
やっぱりcloverさんの▲は買い目に入れて
置かないと
そして好きなザダルが快勝も更にショックを
倍増しました💀
Posted by カズ at 2020年08月03日 08:41
>カズ様

 いつもコメントありがとうございますー。

 紐を一頭増やすか否か?という判断も、ケースバイケースで難しいですよね。
 連鎖的効果も含めての、逃がした魚が大きめだと尾を引くかもですが、気を取り直してまた今週末頑張りましょう。
 こちらも味のある重い印がきちんと打てるよう、しっかり一週間吟味していきます。
Posted by clover at 2020年08月03日 15:53
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