2020年07月27日

2020 7月第4週2歳戦 レース回顧(土曜編)

 今週は、先週末の海外競馬で取り上げるべきレース数が少ないのと(内容は非常に充実していますが)、今週中にグッドウッド開催があるので、ディアドラが出走予定でかなりの豪華メンバーになりそうな、ナッソーSが終わっての金曜日まで海外回顧を引き延ばしておこうと思っています。
 なので一先ずは先に2歳戦の回顧から進めて、週中あたりは不定期型の企画の方をちょいちょいと進められたらいいなぁと考えています。


★7/25(土) 札幌1R 芝1800m未勝利戦

 このレースは、共に1800mの新馬で2着だったギャラントウォリアとアークライトの2頭が、共に単勝1倍台の支持を集めるという二極過多のレースになりましたが、しかし勝利したのは3番人気のゴールドシップ産駒・ウインルーアでしたね。

 札幌の芝は、開幕週らしくかなりの高速状態にあったと思います。
 1500mの3歳未勝利戦でも平均ペースで1,28,5、1勝クラスの2000m戦は61,9-58,7=2,00,6と超スローでもかなり後半を引き上げてきて、メインの1200mもややハイで1,08,3まで出してきました。
 なので正直、そこそこはペースが上がった上での1,49,7は、そこまでレベルの高い決着ではないと思います。人気2頭が思ったほど強くなかったところに、距離延長でバッチリ噛み合ったウインルーアがしっかり走ってきた、というイメージのレースですね。

 細かくラップを見ると36,1-37,7-35,9=1,49,7なので、中盤はそこそこ息が入っている形での平均寄りの流れ、ただこのラップ推移でラストが12,0-11,9-12,0と、ほぼ速い脚を求められていないのは不満ですね。
 この馬場ならせめて後半11,5~6くらいまで加速する余地はあって欲しかったですし、そういうラップだからこそ持久力型のゴルシ産駒が楽に突き抜けてきた、という感覚です。

 勿論勝ったウインルーアは良い競馬でしたが、外枠とはいえこの距離でも前は取れませんでしたし、道中も内目を途中からアークライトが開けてくれて、コーナーもタイトに立ち回りつつノーブレーキと、かなり恵まれた競馬ではありました。
 人気2頭も存外、という競馬だったので、この内容で次にある程度人気するようなら、個人的にはあまり信頼したくないイメージは持っています。

 アークライトはこのペースでも折り合いの難しさは見せていましたし、姉と違って決め手も足りないので、正直時間がかかりそうな気はしています。
 個人的にはギャラントウォリアが勝つと思って見ていたので、この馬の3着が一番意外でしたけど、アークライトを閉じ込めるのに、出負けしつつテンで結構脚を使い、そこからペースを落として、というギアの上げ下げを問われた事で力みが抜けなかったのかな?という感じでしょうか。
 こちらは普通に強いと見ていたのですが、この感じですと距離は更に伸びた方がいいのかな、という印象です。


★7/25(土) 新潟1R 芝1000m未勝利戦

 このレースはミルファーム12頭出しで話題になりましたが、勝ったのはビックレッドのピュアエール、2着もビックレッドの人気薄で、なんとも言えない結果ではありましたね。
 馬場は稍重でしたけど、この時点でもうほぼ雨の影響はなかったと思いますし、開幕週で時計の出る絶好の馬場だったと見ています。
 その中で23,0-10,7-22,1=55,8は結構面白い競馬で、明確に後傾バランスでこの時計まで持ってきていますし、勿論前半速い馬がほとんどいなかった故の勝ち馬のマイペース独走ではありますが、この舞台の適性は感じる走りでした。

 新馬は1200mでハイペース逃げで惨敗でしたし、この馬としてはゆったり入る形の方が良さが出やすいというのはありそうで、けれど距離延長がどこまでか?ではあるのですよね。
 とりあえず現状は、ペースの上がりにくい1200~1400mでどこまでやれるか、になるでしょうし、いずれこの舞台の1勝クラス辺りで好走しそうです。裏を返すとそこまで勝ち上がるのは難しそうとも言いますが。。。


★7/25(土) 新潟2R 芝1800m未勝利戦

 このレースはルーラーシップ産駒のワンダフルタウンが、先団内目から直線壁を外すとアッサリ抜け出し、最後までほぼ持ったままで圧勝、レコードのおまけつきで初勝利を挙げましたね。
 ラップが35,0-37,2-34,3=1,46,5なので、比較的テンは流れて、中緩みしてから再加速、後半は11,5-11,1-11,7と、バランス良く後半要素を問われての総合力戦になっています。
 この流れでスローバランスに持ち込みレコード勝ちですから、これは正直勝ち馬の力が図抜けていましたし、2戦目の変わり身を見せてのこの競馬は先が楽しみでしかないですね。

 新馬戦はスタートも二の足も悪く後方から最後だけの競馬でしたが、この日はゲートも決めて、それでも最序盤は中団くらいでしたが、コーナーに入るまでに馬群の中を押し上げて好位にスッと取り付けたのは大きな成長を感じました。
 この部分はまだペースが速かったのもあるので、そこで少し脚を使い、更に減速⇒加速のプロセスを踏みつつも、一切末脚が削がれずにしっかり決め手を見せてきたのは見事で、とりわけ400-200mの最速地点で2馬身くらいの差を一瞬で詰め切った、最大瞬間の加速と切れは素晴らしかったと思います。

 ラストも追えばもう少し時計は詰まった感はありますし、追走面と後半要素を非常に高いレベルで兼ね備えていて、これは間違いなくクラシック級の素材だと言えるでしょう。
 元々この馬の新馬戦も、今年のここまでの新馬の中では一番レベルが高いのではないか、と思っていた位のレースなので、そこでのパフォーマンスから更に上げてきたのは驚きであり、この競馬が出来るならダノンザキッドとの差も一気に詰められると思います。
 勿論これから強い馬はどんどん出てくるでしょうが、正直この馬は結構追い掛けてもいいんじゃないかな、というイメージですね。文句なしに強かったです。

 2着以下は流石に大きく突き放されてはいますが、それでも2~4着くらいまでは普通レベルの未勝利戦なら勝ち負け出来るラインで走れていると思いますし、広いコースに適性を見せてきた馬も多いのでそこは楽しみがありそうですね。
 このレースからの勝ち上がりが増えれば、それだけ勝ち馬の価値も飛躍しますし、そういう視座でも頑張って欲しいところです。


★7/25(土) 札幌5R 芝1200m

 このレースを制したのはラブリーデイ産駒のフクノラプラーニュでしたが、正直ここは頭数も少なく、全体レベルも相当に低い一戦ではあったかなと感じています。
 ラップ的にも35,6-35,7=1,11,3は、かなりの高速状態の芝を考えると前半・後半共に平凡そのものですし、後半の加速度も大したことはないですからね。
 展開的にも行った行ったで、まあ詰められるとしたら前半要素、という面はあるかもですけれど、正直あまり書く事のないレースかな、と感じています。強いて言えば横山ブラザーズガッツポーズし過ぎや、ってのと、後は仕上がりも出遅れも酷かったユイノザッパ―は条件替わりでガラッと変わり身はあっても、くらいですね。


★7/25(土) 新潟5R 芝1600m

 ここは今年の新馬の中でも指折りに「凄い」レースになりましたね。
 勝ったのはアメリカンファラオ産駒のリフレイムで、形としては逃げ切りなのですが、道中からずっと外に膨れたがり、直線もどんどん外に斜行していって、エイシンヒカリのアイルランドTばりのレースで勝ち切ってしまいました。
 観客がいたらさぞ盛り上がっただろうと言うか、直線映像で見ていても、そのまま外ラチにぶつかって落馬してしまうのではと冷や冷やして、レースそのものをきちんと判断しにくい内容にはなってしまっていますね。

 ただ実のところ、時計的にもかなり優秀なレースではあります。
 ラップは36,1-24,4-34,3=1,34,8で、ハーフで取ると48,6-46,2とかなりのスローバランスですが、最終コーナーあたりからそろそろ制御が利かなくなってきて、ラップ的にも11,9-11,0-11,2-12,1と仕掛けの早い、持続型の出し切る競馬になっています。
 アメリカンファラオ産駒は、日本の芝ではこれまでてんでダメでしたけど、この馬は牝馬というのもあり、後半型の持続ラップでそれなりの切れとしぶとさを見せていますので、そこは一線を画す内容であり、新馬としては馬場が軽かったとはいえ時計も相当に優秀だと思います。

 正直まともなレースではないので、純然たる絶対能力だけで勝ち切ったと言えます。
 斜行自体は直線だけで言えば大した距離損ではない(三平方で考えれば精々半馬身くらい?)ので、見た目ほどロスがあるわけではないですが、途中から鞍もズレて、木幡Jがバランスを保つのがやっと、という状況、馬自身も埒ギリギリで辛うじて真っ直ぐ走れていたので、次に向けては課題しかない、と言って過言ではないでしょう。
 少なくとも右回りなど絶対に怖くて使えないでしょうし、どこまで調教で克服できるのか、きちんと常識にかかった競馬が出来るようになれば相当に強い馬になりそうなのですけど……どうでしょうね?

 そして、どうしてもこのレース、勝ち馬だけが目立ちに目立ってしまいますけど、実は2着のドゥラメンテ産駒・ギャリエノワールも、相当にインパクトのある競馬をしています。
 外枠からスタートは明確に出負けして、道中は後方インでじっと我慢、直線で中目に持ち出し、そこからじわじわ外に出しながら進路を確保して、最後までしぶとく伸びてきましたけど、外のリフレイムには届かず、という内容で、上がり3F32,5はやはり出色です。

 映像的に見ても勝ち馬が離れすぎていてわかりにくいものはありますが、この馬自身は10,7-10,4-11,4くらいは使っているはずで、直線での抜群の切れと持続性能のバランスの高さは素晴らしいものがありましたね。
 後半4Fで見ても44秒半ばは出していて、この馬自身は超スローバランスとはいえ、それでも全体時計自体優秀ですから、これは相当に素質を感じる走りでした。
 ドゥラメンテ産駒は翌日のドゥラヴェルデもかなり素晴らしかったですけど、スケール感だけで言えば個人的にはこちらの方がより父親に似ている感じで、この爆発力をもう少しバランスを求められた中でも引き出せれば、クラシック戦線でも楽しめる一頭になってくれるのではないかと期待しています。
 一先ずスタートが改善すれば、未勝利レベルで差轍を踏む馬ではないと思っています。

 3着馬も好位からバランスのいい総合力を感じさせる走りですし、掲示板~7・8着辺りまではこのレースは後々まで注目していきたいですね。


★7/25(土) 新潟6R ダート1200m

 このレースは、アグネスデジタル産駒のラストリージョが、好位のインから直線外に持ち出して悠々と差し切りました。
 ダートは稍重で、極端に軽い、という程ではなかったですが、3歳の未勝利で1,11,3、越後Sが1,09,9でしたので、34,9-37,4=1,12,3という内容は新馬としては妥当か、少し物足りないかな、というイメージです。
 ただ後半は12,7-12,3-12,4と、逃げた2着馬がコーナーで少し緩め過ぎて再加速戦にはなっており、その分時計的にも、というのはあるかもしれませんね。

 勝ったラストリージョは、スタートそこそこでしたが内の2頭が前に行って、その後ろのスペースを拾っていく形で好位に取りつけましたし、直線も前が緩んだ割に外に持ち出すスペースはあって、これは新馬ならではの馬のレベル差に助けられた面もありつつ、この馬自身はしっかり最後までいい決め手を見せてきました。
 上手く減速地点で取りつきながら、という形でもありましたし、恵まれた面もありますけれど、自身ややハイくらいのバランスで最後まで甘くなっていないので、距離は1400mくらいはやれそうです。
 前半要素をより強く問われてどうかですけど、レースセンスは良さそうなので楽しみな馬ですね。

 2着馬は血統的にももっとガンガン飛ばし切った方が、というのはあったと思うので、コーナーがきつくて減速基調になりやすい新潟というコースがベストではなかったかもですね。
 それでも最後はしぶとく盛り返していますし、中山の1200mダートなら未勝利レベルは楽に勝てる馬だと思います。


posted by clover at 17:27| Comment(0) | レース回顧・中央競馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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