2020年06月26日

2020 6月第3週2歳戦 レース回顧

 あっという間に週末になってしまいましたが、先週の新馬戦などの回顧を進めていきましょう。
 など、と書いたのは、地味にもう2歳未勝利もスタートしたからですね。いずれ数が増えて追い切れなくなりますけど、余裕があるうちは去年同様に未勝利戦もピックアップしていきます。


★6/20(土) 函館5R 芝1200m

 この週のハイライトはなんといっても初っ端のこのレースでしょう。
 ここはフランケル産駒のモンファボリと、モンドキャンノの全弟となるラビカズマが人気を分け合っていましたが、結果は歴然たる明暗、モンファボリが絶好のスタートからスピードに任せての圧倒的な逃げ切りで、2歳コースレコードを悠々叩き出しての勝利でした。

 馬場的にはまだ函館は高速状態なのは間違いないのですけど、それでも新馬で33,7-35,0=1,08,7は強烈です。
 まあ基本的に函館2歳Sが開催終盤なので、そのタイミングで高速決着になりにくいというメカニズムはありますけれど、それでも歴史上2歳馬が8秒台で走破した事のないコースを、最後はほぼ追わずに楽々叩き出した潜在スピードは相当ですね。
 ラップ的には一貫消耗戦ではありますが、後半11,3-11,3-12,4とラスト200mまではしっかりいいスピードを維持していますし、直線もややふらつくのを修正しながらでまともには追っていませんから、まだ伸びしろは充分あるでしょう。

 フランケル産駒で小柄な牝馬だけに、開催終盤の函館で雨が降ってしまうと簡単ではないかもですが、まともな良馬場であればこの馬がスムーズであれば、これを捕まえられる馬はそうは出てこないでしょう。
 正直スピードが勝ち過ぎているので、距離の融通性はどうかな?とはなりますが、スプリンターとしての資質は非常に高く、あのスタートセンスも含めて次も維持されるか大注目ですね。

 2~3番手から大きく突き放されてしまっているものの、2~3着馬も一応9秒台と、レベル次第では新馬勝ち出来るような時計では走れており、特にこの速い流れで踏ん張れたのは、ペースが上がりやすい未勝利では武器になると思います。
 立ち回りも勝ち馬ほどではないにせよ上手に見えますので、相手関係次第ですけど、同条件ならすぐにチャンスが回ってきていいのではないでしょうか。


★6/20(土) 阪神5R ダート1200m

ここはダイワメジャー産駒のレディステディゴーが、いいスタートから3番手の外目を追走、直線粘る内の2頭を競り落としてのデビュー勝ちでした。
 阪神のダートはこの日は重馬場で、1Rの未勝利が1,11,9、10Rの安芸Sが1,10,0とそこそこ時計が出ていたので、新馬戦とはいえ12秒台には入れてきて欲しかったな、というイメージにはなりますね。
 ラップ的には35,4-37,8=1,13,2で、後半は12,0-12,4-13,4とはっきりした一貫減速戦なので、それでいて後ろから差し込んできた馬もほとんどおらず、前評判ほど力を発揮出来た馬が少なかった一戦かな、とも思います。

 その中で勝ち馬は一番いいスタートから楽にノーストレスのコース取りが出来ましたし、新馬戦なのでコーナーのタイトな立ち回りよりは心身楽に走れる方がアドバンテージが高いとも思うので、この差はスタートと外枠の分、とも言えますね。
 まあ当然この時期なのでまだ伸びしろはあると思いますし、血統的に1400m、或いは芝でも楽しめるタイプなので、そのあたり条件を摸索しつつ将来性を探っていければ、ではないでしょうか。

 2着のキュールエライジンも、一度離されそうになってから踏ん張って差し返したのは悪くなく、一番内でプレッシャーがきつかったであろうインテンスフレイム共々、次の伸びしろは楽しみなところはありますが、このレース自体はハイレベルとは言えないのでそことの兼ね合いですね。


★6/20(土) 東京5R 芝1400m

 勝ったのはトリオンフの半妹で、スクリーンヒーロー産駒のクールキャットでした。
 府中の芝は金曜までの雨の影響で稍重、相模湖特別がややハイペースで1,21,3なので、良馬場よりはこの距離でも1秒弱はかかっているかな、というイメージでした。
 その中で35,9-12,2-35,3=1,23,4なら悪い時計ではないでしょう。

 勝ち馬はまずまずのスタートから道中は中団を追走、コーナーでもタイトに立ち回り、直線は内に潜り込んで坂地点で一気に脚を伸ばして抜け出すと、最後まで後続を寄せ付けずの完封でしたね。
 名の通り冷静な立ち回りと操縦性の高さが光りましたし、血統的に少しタフな馬場がマッチしていたのもあるのか、レースラップ11,6-11,6-12,1の後半で、最速タイの坂地点でスパッと動けているのは中々印象のいい、小気味よい走りでした。
 この感じならマイルまでは普通にこなせそうですし、ギアの上げ下げが上手そうなので、ある程度舞台の幅も持っているのではないかと思います。もっとも末脚の絶対的な物量的にどうかはなんともですし、最終的には小回りの方がマッチするタイプになるかな?というイメージもありますけどね。

 2着のソングラインは、やや出負けして後ろからになりましたが、直線外から悪くない肢で最後まで差し込んできたのはいい感じですね。
 キズナ産駒らしい持続性能がありますし、本来叩き良化型でもありますから、これで競馬を学習してきっちり走れるようになれば、未勝利ならすぐチャンスはあると思います。距離はマイル位あっても、と思いますね。
 3着のビスポッチャは、いい立ち回りでしたけど決め手でかなり甘くなっており、ペースなのか馬場なのか、シンプルに地力が足りないのか、難しいところではあります。
 エピファ産駒なのでもう少し追走が問われた方がいいのかもですが、こちらは少し時間がかかりそうな感じはしました。


★6/21(日) 東京1R 1400m未勝利戦

ここはほぼグレイトミッション戦の再戦でしたが、勝ったのは番手から進めたプルスウルトラ、2着も好位からのユイノチャッキーと、立ち回りと追走を改善してきた2頭のワンツーでした。
 まあ時計的には35,8-12,1-35,3=1,23,2と、上記の新馬と比べてもインパクトなく、メンバーレベルがストレートに出た内容ではあるかなと思いますし、そこまで先に繋がる勝ちっぷり、とはいかなかったですかね。

 しかしオオシマサフィールは、なんであれだけ出負けした馬に敢えてミルコJを乗せるのでしょうね(笑)。
 まあ一歩目は何とか出したものの、バランスが良くなかったか二の足が致命的に遅くて後ろから、そこから捲っていっしゅんいい脚は使うけれど持続が足りない、というありがちなエピファ産駒であり、これは前半が改善されないと流石に色々苦しいかな、というイメージですね。
 馬自身も新馬がきつい競馬で、あまり競馬したくなさそうな雰囲気ですし、こういうタイプのエピファ産駒は厳しい気がします、去年一年の傾向的に。


★6/21(日) 函館5R 芝1200m

ここは外国産・インヴィジブルスピリット産駒のブルースピリットが、好位の外目からスッと抜け出してセンスのいい勝ち方を見せてきましたね。
 馬場は函館スプリントSと同日なのでやはりかなり軽かったはずで、その中で33,5-36,0=1,09,5はハイペースとはいえ優秀な時計、なのですけど、いかんせん前の日にモンファボリを目撃してしまっている以上、これでは足りない、となってしまうのは致し方のない所ではあります。

 ラップ推移的にも後半完全な消耗戦ですが、11,9-11,9-12,2ともうコーナー中間からかなり減速していて、勝ち馬はその中で相対的にもう一度加速するだけの余力を持てていた、という感じですね。
 まあ外枠でスムーズな競馬ではありましたし、自身34,0-35,5ですから、やはりこれではモンファボリに太刀打ちするのは難しい、とはなってしまうのですけど、ただ新馬としては普通に優秀な時計なので、2~3着候補としては充分に期待出来そうです。
 逃げずに競馬出来るところと、立ち回りのセンスの良さも目を引きましたし、外国産馬・中内田厩舎のコンボで完成度も高そうですから、モンファボリが若さを見せた時にクレバーに、というパターンはあるかもしれません。

 2着のボルゲリは、いいスタートから内に潜り込んでいったものの、ややコーナーで追い出しを俟たされる感じもあり、結果的に外枠を活かした競馬だったらもう少し勝ち馬といい勝負が出来たのかな?というイメージはなくはないです。
 でも新馬でこういう難しい競馬をこなしてきたのは評価したいですし、時計的にも優秀ですから、こちらも未勝利はこの夏の内には勝ち上がれるのではないでしょうか。

 3着ロジネイアはふわっとしたスタートで後方からになってしまいましたし、そこから外を回して長く脚は使えていますけど、ちょっと距離的にも忙しい感じでしたね。
 勿論スタートからの前半要素が改善されれば未勝利レベルなら、とも思いますが、距離は少し伸ばした方が安定するかもしれません。
 しかしこの世代は今のところ、エピファ産駒がイマイチなんですよね。まあ去年もこの時期はこんなものだった気はしますが、いつでもどこでも走るキズナはすげぇなあと改めて思ってしまいます。


★6/21(日) 阪神5R 芝1600m

 ここは話題馬・素質馬がズラッと出揃った中、直線は人気のディープ産駒の一騎打ちになり、内からしぶとく盛り返したシュヴァリエローズがしっかりと人気に応えて勝ち切りましたね。

 阪神は米子Sでも1,32,7が出ていたようにそこそこ軽めの馬場にシフトしてきたかな?というイメージはある日でしたけど、それでも例年よりはタフだと思いますし、新馬で49,5-46,4=1,35,9の時計は充分前評判を裏切らない内容ではあったかなと思います。
 新馬らしくスローで後半の仕掛けもそこまで速くはなく、11,8-10,7-11,8と直線に向いての一気の加速で極限的な瞬発力と、そこからの持続が求められていて、まあディープ産駒の素質馬が走るレースだな、という感じではあります。

 勝ったシュヴァリエローズは、いいスタートから少し促していって好位の外目に入り、道中も2列目でいつでも動ける形を維持しつつ進めていました。
 4コーナーで2着のブレイブライオンが外目に切り替えて押し上げてきたのに合わせてスパート、それでも最速地点ではやや切れ負けして危ういか?という感じでしたけど、ラスト200mの坂地点で盛り返して、中々にいい持続を見せてきたのかな、と思います。
 切れ負け、と言ってもレースラップが10,7ですし、そこで後続は引き離しているので十分なレベルではあり、前半のポジショニングの良さ、後半要素など高いレベルで安定感ある走りを見せてくれましたね。
 少なくとも阪神・府中の今のところのマイル以上の距離では一番目を引くレースはしているかな、と思いますし、順調なら重賞でも勝負け出来るレベルの素材なのは確かだろうと思います。

 2着のブレイブライオンもいいレースでしたが、こちらの方が内枠で、ややスタートも後手、リカバーしつつ勝ち馬の後ろからとなったので、枠の差、という面もあったでしょうか。
 勝ち馬より一瞬の切れは上だったものの、持続地点では着差は小さいけれど完敗、という感じなので、この馬としてはもう少しペースが上がって全体の競馬になり、瞬間の機動力を強く活かせる方が高いレベルではいいのかなぁとは感じました。
 とはいえこちらも充分な走りは出来ていますし、未勝利なら適性でどうこう、というレベルの馬ではないですね。

 3着トウシンモンブランは、ルーラーシップ産駒らしいタフな末脚を見せてくれましたし、前半要素が甘かったのがネックですけど、こちらも未勝利レベルなら後半要素だけで何とかなるんじゃないかな、くらいのレベルでは走れていると思います。ただ1800mの方が安心して見ていられる気はしますね。
 4~5着ラインまで行くとどこまで巻き返しがあるか?ですけれど、元々素質を評価されていた馬が多いレースですから、注目して追いかけておきたいですね。


★6/21(日) 東京5R 芝1600m

 ここはブルーシンフォニーが直線前が壁!からの逆襲の末脚で差し切り勝ち、スクリーンヒーロー産駒は府中で二日続けての新馬勝ちになりましたね。

 府中近辺は土日もスッキリとしない天気で、馬場も回復せず稍重のままでした。
 時計的には多摩川Sがスローで1,22,1というあたりからも、土曜と同等くらいのタフさだったと思います。
 その中で50,3-46,9=1,37,2と新馬らしいスロー、中緩みも大きく、そこから加速しての11,5-11,5-11,7という後半3F特化戦、という様相です。

 勝ったブルーシンフォニーは、最内枠でしたがスタート微妙、そこから二の足で追い掛けてなんとか中団まで取りつき、直線も馬群の中から進路を窺うものの、外目に持ち出そうとしてスーパーホープにカットされ、中々スペースのない苦しい立ち回りになります。
 しかしスーパーホープが伸びてから改めて外に切り替え、残り150mあたりでエンジンが掛かると、最後は内で競り合う人気馬を一気に交わしての勝利となりました。
 まあ待たされた分最後に伸びた、という面はあるのかもですが、一応3F持続戦で、この馬自身はラスト最速に近い形できているのは中々で、馬場が血統的に、というのは昨日同様ですが、ともあれ孝行息子モーリスの初勝利をあっさりと砕く勝ちっぷりは結構いいものを感じさせましたね。
 立ち回り含めてまだ若さが溢れていますが、距離は伸びてもやれそうなタイプですし、先が楽しみな一頭なのは確かです。

 2着のカランドゥーラは、ルメールJらしい完璧で丁寧な立ち回りから、最後までしぶとく踏ん張っていたものの、突き詰めればこのペースであまり坂でスパッと動けなかった事、ラストの持続も少しだけ甘くなったあたり、どうにもモーリス産駒は初戦からタイプではないのかな、と感じさせますね。
 こちらの方が競馬センスや完成度は高く感じたので、もう少しペースが上がって総合力が問われれば上積みはあると思いますし、叩いて良化してくれれば未勝利はすぐに勝てる馬だと思います。

 3~4着馬もそれぞれに外枠から早仕掛けの分ラストは甘くなっていますけど、総合的に悪くはない競馬ですし、次は順当にチャンスがあるのではないでしょうか。


posted by clover at 17:21| Comment(0) | レース回顧・中央競馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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