2020年06月17日

2020 6月第2週2歳新馬戦 レース回顧(日曜編)

 引き続き日曜の新馬戦を回顧していきますが、しかしこの週も正直、これは!と心躍るような馬とレースはまだ見なかったかな、と感じます。
 馬場が悪くなってしまったせいもあるのでしょうけど、ノーザンの戦略的にもこの時期にモーリスドゥラメンテの有力馬が出揃うのは目に見えていただけに、そこがイマイチ結果を出せないというのはやっぱりちょっと残念ではありますね。
 一方でこの日の新馬を制したのは全て産駒二世代目の種牡馬で、改めて去年のフレッシュサイアーの層の厚さを感じる結果にもなっていると思います。


★6/14(日) 函館5R 芝1200m戦

 このレースは、前日に引き継続きカレンブラックヒル産駒のリメスが、先手を取ってそのまま最後までしぶとく粘り込んできました。
 馬場は日曜もかなりの高速で、メインのUHB杯は32,7-34,8=1,07,5と、超ハイペースとはいえ好時計決着ですので、少なくとも土曜との馬場差は考えなくていいのではないでしょうか。

 このレースでやや出遅れたのはハクビとテネラメンテ、好スタートはリメスとリスカムが切って、少し雁行状態から、外から強気に押し上げてリメスがハナを取り切り主導していきます。
 その後ろにレゾンテートル、フォルセティ、リスカム、リカバーしたテネラメンテと続いて、比較的外主導での隊列形成になったレースで、ハクビあたりは出負けからリカバーのスペースなく後方内目でじっくり、という形でした。

 ラップは34,9-35,3=1,10,2で、これは正直前日のラヴケリーを踏まえても、メンバーの前評判からしても物足りない時計ではありますね。
 前半ある程度コントロールして入りつつ、後半は11,7-11,3-12,3と一定加速しているものの、そこまでスパッと切れたわけではなく、ラストもかなり落としていて、あまりレベルの高い一戦には見えませんでした。

 勝ったリメスはしっかりその中でスピードと競馬センスを活かして、総合力勝負に持ち込んで勝ち切った感じですが、それでもラストかなり落としていて、素材的にはここから伸びしろがどこまであるのか?と疑問符はつくところです。
 タイプ的に逃げに拘る必要はなさそうですけど、現実的に後半要素でさほど際立ったものを見せられなかったですし、流石にこのラインだと函館2歳Sでガラリと、というのはどうかな?という感覚にはなります。

 2着のフォルセティもそつないスムーズな競馬は出来ていますし、このラップで最後差し切れなかったのは物足りないところです。
 まだ3着のハクビの方が、スタートから後手後手で直線もやや進路確保に苦労、それでも残り200mで前が開いてからは結構しっかりと差を詰めてきており、素材的にはこの馬の走りが一番目立ちました。
 もっとも、新馬はやたら走るエピファ産駒ではありますけれど、それでも外枠を引いてもう少しスムーズな競馬が出来ていれば、というイメージは持てましたね。

 テネラメンテあたりはまずもってコーナーで全く加速出来る感じではなかったですし、父譲りの荒々しさと不器用さはちょっと感じてしまいました。
 リスカムもあの流れで失速するのは、揉まれたとはいえ物足りなく、やはりちょっと出足不調だな、と思えてしまう内容ですね。


★6/14(日) 阪神5R 芝1600m戦

 ここも人気はドゥラメンテとモーリス産駒だったのですが、しかしそれを尻目に磐石の競馬で勝ち切ったのは、キズナ産駒のフラーズダルムでしたね。
 阪神は思いのほか雨が降らずに、このレースの時点で稍重でした。とはいえマーメイドSが平均で2,01,1、最終の1400mも超ハイペースで1,22,3なので、マイルで1~1,5秒くらい時計の掛かるタフ馬場だったのは間違いないと思います。

 このレースは、まず圧倒的人気のグランデフィオーレが大きく出負け、5,7,10番辺りも出負けして、反面フラーズダルム、ホウオウアマゾンあたりは悪くないスタートでしたね。
 ラップ的には36,2-25,4-35,5=1,37,1で、ハーフで見ると48,7-48,4と平均くらいですが、中盤の緩みは結構大きく、その上でやや後半の仕掛けも遅い2F勝負になっています。
 ラストが12,9-12,3-11,4-11,8なので、坂の下りから段階的に加速していっての直線勝負ですし、正直決して単純に前有利、という程ではなく、むしろ力のある馬なら外から早めに動いて出し切る形でしっかり伸びてこられる展開だったとは感じています。

 この流れの中で、勝ったフラーズダルムは楽に番手外で自分のリズム、直線入り口で馬なりで先頭に立つと、軽く促された程度で楽に加速してきて、ここで一気呵成に突き放し、勝負を決してきましたね。
 この馬としてはテンそこそこ速く、そこから緩んで再加速、というギアの上げ下げを柔軟に問われつつ、それを楽にこなしてきた総合力の高さが目立ちますし、この馬場で11,4も新馬としては中々切れた、とは言えるかもしれません。

 ここは相手も走らなかったのはあって、その分圧勝にはなりましたけど、馬場補正すれば時計的にもまずまず優秀、レースセンスの良さがあって馬場の適性も幅広そうなので、先がかなり楽しみな一頭ではあります。
 それでも流石に、これは強い!と感じるほどの圧巻ぶりではないですし、でもこういうタイプは地道に上のクラスでも戦ってくるのではないかと見ています。

 2着のホウオウアマゾンは、勝ち馬の後ろでスムーズに進められて、進路取りも問題なかったのに一気に突き放されていて、これは正直素材としてやや物足りなさは感じる内容でしたね。
 シンプルにこういう馬場向きではなかった、というのも、キンカメ産駒だけに微妙な言い訳ではあって、強いて言えばこういう加速戦が得意ではなかった、という所での変わり身がどこまであるか、ですね。

 3着マジカルステージに4着グランデフィオーレは、どちらも出負けがあって立ち回りとして後手後手の嫌な競馬にはなりましたけど、それでもこのラップで早めに外から押し上げて、ラスト1Fで肉薄するならともかく、逆に突き放されてしまうのはちょっと情けないレースぶりではありましたね。
 少なくとも加速ラップに対応しやすいレースは出来ている筈で、それでも切れ味・持続面で足りなかった以上、馬場に理由を求めるか、条件を変えていくか、ちょっとまだ時間がかかるかも、というイメージにはなる内容でした。
 特にグランデフィオーレは、人気の割にレース後の川田Jのコメントがかなり悲観的ではあり、ブランド人気も善し悪し、というのを痛感させられる部分ではありましたね。


★6/14(日) 東京5R 芝1800m戦

 去年はワーケアが勝ち、その後も勝ち上がりを続々と出して、ある程度まで世代を牽引するレースになっていた6月府中ミドルの新馬戦ですけれど、今年はあいにくの不良馬場での一戦になってしまいましたね。
 もっともエプソムCで1,47,7まで持ち直したように、字面ほどタフではなかった可能性はあるのですけど、それでも新馬には過酷な条件でしたし、実際に難しいレースになっています。

 ここもかなりばらついたスタートで、特にグアドループあたりは大きく出負け、ただ縦横の隊列がばらける中で、馬場に適応力があったグアドループや勝ったゴールドシップ産駒のユーバーレーベンなどは、早めに内から押し上げるレースを組み立てていました。
 ラップ的には馬場の影響もあってか、38,1-38,9-35,6=1,52,6とかなりのスローで、後半は12,1-11,3-12,2と、1Fだけとはいえかなり鋭いラップを踏んでいて、馬場の通すところ次第では、という面がここでも仄かにかぎ取れます。
 実際にこの最速地点で、最内からグアドループが抜けてきていたと思いますし、結構早い段階で、内は走れる馬場になっていたのではないかなとは感じますね。

 勝ったユーバーレーベンは、道中は枠なりに内々、けど直線は真ん中くらいまで出して進路を探っている内に、先にインからスパッと抜けられてしまったのですけれど、ラスト50mからしぶとく食らいついて差し返す、いかにもゴルシ産駒らしいタフな競馬を見せてくれましたね。
 正直この馬場で11,3はラップとしてかなり強烈なので、そこで置かれたというのは致し方ない気はしますし、きちんとラストの持続地点で踏ん張れたことを評価したい内容です。
 ただスタートは速くなく、二の足もさほどではないので、この馬場と展開だからこそ楽に取り付けたのは間違いないです。少なくとも高速馬場の1800mは忙しいと思いますし、狙うなら北海道シリーズ、京都2歳Sとか、タフになりがちなレースになってくるのではないでしょうか。

 2着のグアドループは大きな出負けが厳しかったですけど、それでも内から早め早めの強気な競馬で見せ場は作りましたし、この馬場での瞬間的な切れは目を瞠るものがありました。
 この加速性能は軽い馬場になっても武器になりそうですし、こちらはスピードはかなりありそうなので、スタート改善は急務ですけれど、まともならすぐに未勝利は勝ち負け出来るでしょう。
 もっとも、レガトゥスを筆頭とした、馬場にやられた素質馬も次は巻き返してくるだろうと思えますし、前日同様にこの府中の新馬戦においては、序列的な面はある程度ノーカンでいいのかなとは思いますけどね。


posted by clover at 16:51| Comment(0) | レース回顧・中央競馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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