2020年06月16日

2020 6月第2週2歳新馬戦 レース回顧(土曜編)

 先週から函館も開幕して、新馬戦の数も増えてきましたね。
 まあそれでも一つの記事で書き切れないほどではないんですけど、今週は記事枠がそこそこあるのと、やっぱりそこそこお仕事忙しくてそんなにまとまった時間は作れなさそうなので、素直に土日分割して提供させていただきます。
 その分1レース毎の密度は高めで、しっかり将来性を見ていきたいですね。


★6/13(土) 函館5R 芝1000m戦

 今年の函館新馬の一番星となったのは、マツリダゴッホ産駒のリンゴアメでしたね。

 先週は函館だけは雨の影響を受けず、例年通りエアレーション&シャタリングは入っていたものの、それでも土日通じて見てかなりの高速馬場だったかな、とは思います。
 この日のメインの2勝クラス函館日刊スポーツ杯が33,1-34,8=1,07,9と、ハイペースではありますが7秒台に入れてきていますし、開幕週らしいスピード優先の馬場だったのではないでしょうか。

 このレースでスタートが良かったのは内のリンゴアメとイーウェイでしたが、イーウェイが強気に外から主張して、リンゴアメは一瞬前がふさがれて怯むように下がるシーンもありましたけど、すぐに立て直して2番手のインからのレースになります。
 外枠からまずまずのスタートのクムシラコが番手外追走、トーセンロジャーはやや出負けからリカバーして中団くらいでしたね。

 ラップが23,8-11,4-22,4=57,6でした。
 まあ新馬の5F戦の場合、どうしてもテンの1Fがあるのでバランス的にはスロー寄りになりやすいですけれど、それにしても今年のこのレースはかなりペースが遅く、その分後半が11,4-11,0-11,4と高いレベルで加速と切れ、持続を問われた競馬になっています。
 この流れの中で、道中2馬身くらい後ろから追走していたリンゴアメは、クムシラコが4コーナーで少し外に膨れたのもあり、スムーズに内を回しつつ進路確保、残り200mで先頭に並びかけ、そのまま突き放すいい競馬でしたね。
 この馬自身は11,3-10,8-11,4と、最速地点で10秒台を楽に引き出せていると思いますし、スタート抜群から控えての競馬で、しっかり後半要素の高さを見せてきたのは収穫です。

 まあ皆様ご存知のように、函館1000mの新馬というのはあまり将来性のない番組ではあります。
 試みに2001年以降の1000mの2歳戦を抽出してみたのですが、全38レースあって、出世したとはっきり言えるのはローレルゲレイロとアグネスソニック位でしょうか。
 函館2歳Sにも繋がらないのは有名で、過去10年ですと勝ち馬が一頭だけ、後は3着に入った馬も一頭だけと、中々に惨憺たる成績です。

 ただその2頭は、共に57秒台走破で、かつ逃げずにレースをしていた、という共通点はあります。
 また過去に57秒台を出したレースの中で、テンの2Fは今年のレースが最も遅く、その分上がりは最速になっていて、平均より明らかに後傾型の競馬で勝ち切っているので、その点で例年よりはチャンスがあるかも、というイメージです。
 コメントでは完全に仕上がっていた、とあるので、ここから上積みがあるかも含めて評価は難しいですが、スタートセンスとレースセンスの良さはかなりのものを見せてきたので、1200m組のレベル次第では、本番データ的にはまず来ないから、と一顧だにしないのはちょっと軽率かもしれないな、と思っています。

 2着のクムシラコもいい競馬の組み立てで、少し膨れた面はあったにせよ悪くなかったですね。この馬としては要所で切れ負けしているので、もう少し流れた方がレースはしやすいかもしれません。
 3着のトーセンメジャーは少し立ち回りに不器用さを感じるので1200mに延長した方がいいかな、と思いますし、4着イーウェイはやはり後半要素が足りない以上、前半のスピードに活路を見出すべきかなと感じます。


★6/13(土) 阪神5R 芝1200m戦

 ここは九州産馬で、スクワートルスクワート産駒のヨカヨカが、中団から直線外に持ち出してきっちりと差し切りました。
 阪神の馬場は雨の影響をそれなりに受けて稍重でしたし、他のレースもそこそこ時計は掛かっていましたから、その中で後傾型の競馬で10秒台に入れてきたなら悪くはないでしょう。

 スタートが良かったのは最内のブラックモーメント、モントライゼもまずまずのスタートから楽に好位に取りつき、逆にヨカヨカはやや立ち遅れ、そこから内枠を利してリカバーしつつ中団内目でじっくり前を見ながら、という形でした。
 ラップは35,6-35,2=1,10,8で、新馬らしくややスローバランス、かつ仕掛けも遅く、後半は12,2-11,2-11,8とコーナー出口から一気に加速していく2F勝負に近い形になっています。
 レース質的に言えば外目から早めに勢いに乗せた方が良かったと思いますが、それ以前にここは2頭の出来と能力が違っていた感じではありますね。

 勝ったヨカヨカは、この週絶好調だった福永Jの手綱で、出負けこそしたものの二の足はまずまず、しっかりリカバーしつつライバルのモントライゼを見ながら入っていけましたね。
 上手くコーナーで外に持ち出して前を追いかける形が作れていましたし、最速地点で一気に並びかけると、坂地点で抵抗されるもののしっかり捻じ伏せてきました。
 この馬自身は11,9-11,0-11,8くらいの上がりで、自身36,1-34,7ですからかなりのスローバランスなので、正直1200mがベスト、という競馬ではないとは感じます。
 九州産馬だけに、この後は小倉の1200mで、という形になるかもですけれど、ただほぼ確実に超前傾になるあの舞台がこのレースからマッチしている、とは言いにくいですね。ただ要所の反応はいいので、追走面とスタートをクリアできれば、小倉2歳を最大目標として面白い一頭にはなってくるでしょうか。

 2着のモントライゼも川田Jっぽい正攻法の組み立てで、きっちりいい競馬が出来ていますけど、トータルで見るとやや仕掛けが遅くなって、最速地点の切れで負けてしまった感じですね。
 ダイワメジャー産駒だけにもう少しタフな馬場や流れる競馬の方が噛み合うのかな、と思いますし、距離的にも少し忙しい感じで、1400mの平均ペースとかで強そうな典型的なイメージは持つ内容でした。
 一気に交わされてから踏んばれていたのは収穫ですし、まあ未勝利レベルなら普通に勝ち負け出来そうな力はありますね。


★6/13(土) 東京5R 芝1400m戦

ここはレーンJ×堀厩舎の黄金コンビが送り出すフランケル産駒のノックオンウッドが、レオテソーロとの一騎打ちを制して新馬勝ちとなりました。

 この日の府中はもう酷い雨で酷い不良馬場、正直この馬場でデビュー戦とか競馬に対して嫌な思いが染みついてしまうのでは?と危惧してしまう程ではありましたし、正直時計面での評価は出しにくい、というのが正直なところです。
 レースはいいスタートのレオテソーロの逃げ、ノックオンウッドもやや立ち遅れたものの、外枠を利してじわじわと上がっていくレーンJらしい積極策で、人気していたミッキーアイル産駒の2頭は内目で揃って立ち遅れから、こちらも少しずつポジションを上げて、という競馬でした。

 ラップは37,5-12,9-36,4=1,26,8とダート戦みたいな時計、後半はそれでも一応加速していて、12,0-11,8-12,6と坂地点で前がある程度は出し抜いての持久力戦、という様相です。
 正直こういう馬場でフランケル産駒が頑張れたのは、新馬というフレッシュな条件だったから、というイメージは付き纏いますが、きちんとレオテソーロを最後の最後で競り落とした人馬の根性は中々でしたね。
 ただこの馬場で、少し坂地点で置かれていた感もありますし、スタートからの安定感もそこまでではないので、上のクラスでは良馬場でガラリ一変、とかがない限り、少し強くプッシュしにくいタイプかな、とは感じています。

 2着のレオテソーロも、ネオユニヴァース産駒なのでこういう馬場は得意だったのかなと思いますし、自分のペースに持ち込んでからしっかり加速を踏めているのは悪くないものの、最後は交わされてしまいました。
 この走りを見るといずれダート?という気もしますけど、レースセンスそのものはいいので、もう一度綺麗な芝でどこまで走れるかは見てみたいところですね。
 3着以下は離されてしまいましたけど、流石にこの馬場だと度外視、と言いたくはなりますし、人気していた馬をそのまま見限る必要はないのかなと思っています。


★6/13(土) 函館6R 芝1200m戦

 ここは若手のホープ団野Jが手綱を執った、カレンブラックヒル産駒のラヴケリーがきっちりと逃げ切りましたね。
 ラップは35,1-34,5=1,09,6で、かなり後ろを離した逃げ、と思いきや実はペースはスローバランス、きっちり4コーナーから突き放してセーフティリードを確保すると、そのまま悠然と押し切る強い競馬ではありました。
 ラストのラップは11,4-11,0-12,1なので、加速地点の反応はいいのですが持続面ではしかしちょっと物足りず、全体時計はスローバランスとしてはかなり優秀ですけど、明確に武器、と言えるのは加速地点の反応の鋭さになるのかな、と感じました。

 またこの馬はゲートが甘くて、スタートで結構立ち遅れたものの、最内を利してぐいぐいリカバーして一気にハナ、というレースでもありました。
 丁度去年の函館2歳のビアンフェもこんなレースしたなー、と思ったのですけど、裏を返すと内枠だからよかったものの、真ん中あたりだったらリカバーしきれず馬群に包まれて、のリスクは出てくるイメージは持てます。
 個人的に前半の追走面とスタート、ポジショニング面で課題は残るレースだったと思いますし、勿論減量の恩恵もありましたから、この時計を評価されて本番人気になるようなら、枠次第ではちょっと疑ってかかりたいタイプかな、と感じています。

 2着以下もこのペースで地味にみんな追走に苦慮していた感じで、勿論一回レースを経験してガラッと変わってくる馬はいるでしょうが、素材的に上積みが大きくありそうかも、と思えるのは、外枠から外々で苦しい競馬ではあったプリン二シテヤルノくらいかなぁ、とは見ています。


posted by clover at 16:49| Comment(0) | レース回顧・中央競馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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