2020年05月23日

2020 平安S レース回顧

 豪華メンバーでの開催となった今年の平安Sは、中団前目からの競馬になったオメガパフュームが、59kgもなんのその、外から一捲りでライバルをあっさり捻じ伏せる完勝で、帝王賞に向けて最高のスタートを切りましたね。レースを振り返りましょう。


 京都のダートは良馬場でしたが、時計的には今週は比較的軽いイメージでしたね。
 未勝利のダート1900mでも、ハイペースとはいえ1,59,2と2分を楽に切ってきましたし、一つ前のシドニートロフィーも34,4-35,7=1,10,1なので、ややスローバランスで1,56,0という勝ち時計自体は特筆するほどではないでしょうか。

 レース展開は、ほぼ衆目の一致通りにスマハマが軽快に飛ばしていき、それをスワーヴアラミスがピタッと番手でマーク、その外にヴェンジェンスが続いていきます。
 ゴールドドリームとマグナレガーロがその後ろにつけていって、そして驚いたのは、オメガパフュームが完璧なスタートから楽にこの2頭の後ろまで入ってきた事で、ここは逆にミルコJから手が替わった事で良さが出たのかもしれません。
 逆にロードレガリスはやはりスタートで少し煽ってしまい、二の足も効かずに後方から、更に道中外に出せずに砂を被ってズルズル下がっていってしまう、完全にリズムの悪い競馬になってしまいました。

 ラップは43,0(12,27)-36,9(12,30)-36,1(12,03)=1,56,0(12,21)という推移でした。
 京都の1900mの基本系らしく、序盤で少し緩んで向こう正面からは淡々と流れ、ロンスパの中で直線もう一段の加速を問われる、ステイヤー型の典型的な競馬になっていますね。
 レース後半は12,2-12,3-11,7-12,1というラップで、4コーナーではそこまで引き上がっておらず、その分直線での加速度がそこそこ大きい、いわゆる二段階加速の競馬でもあります。
 故にある程度のポジショニングと、コーナーで外から勢いをつけて入った方が楽な形・レースだったとは思いますし、上位2頭はその方にきちんと嵌めてきた感はありますね。

 それにしてもオメガパフューム、やっぱり白眉はあのポジショニングですよね。
 まさかこの馬であんなスムーズに好位後ろからの競馬が出来るとは思いませんでしたし、道中のプレッシャーもなく勝負所で外に出すと楽に反応、いつもならここまでで捲りの脚をそれなりに使っているので、そこからスパッと切れるまでは行かないのですが、今日は直線最速地点でも、上手く勢いに乗せてしっかり違いを見せてきました。
 文字通りステイヤー型の王者らしい正攻法での完勝、と言っていいですし、馬体はそこまで大きくなっていないものの、5歳になって益々芯が入ってきたのかな、と感じます。

 正直こういう競馬が出来たのは大収穫ですし、帝王賞はまたあの素っ気ないインタビューからも、ミルコJか、下手するとレーンJになるのでしょうけど、普通に走れば勝ち負けは間違いないでしょう。
 まあクリソベリルは強敵ですけれど、あちらは遠征帰りでもありますし、チャンピオンズカップを見てしまうとゴールドドリーム同様、軽い馬場の方が強い可能性は高いので、大井の帝王としての地位は揺るがないのでは?と思わせるパフォーマンスでした。

 2着のヴェンジェンスも流石の京都巧者で、積極的ないい競馬でしたね。
 やはりこのあたりは、継続騎乗で馬の持ち味を万全に理解していればこその安心感ですし、道中はまず勝ち負けしてくれると思えましたからね。
 この馬自身としてはもう少し追走が問われても良かったな、という所で、高いレベルで言えば最速地点の切れ負け、この馬も外からスムーズに押し上げていて、この斤量差も踏まえればそこは完敗、と言えるでしょう。
 ただ本質としてはステイヤー競馬がベストの馬ではないはずですし、ダート1800mという条件ならばこの先もかなり高いレベルで走ってくるでしょう。ただやっぱり外枠の方がパフォーマンスは安定するのでそこは鍵ですね。

 3着のゴールドドリームは、うーんまあ最低限の格好はつけたけど、やっぱり適性と状態、或いはそもそもの絶対能力の減衰は感じざるを得ないレースでしたかね。
 スタートはしっかり決めて楽にいい位置を取れましたけど、この流れの中でコーナーでスペースがなく、加速地点手前で待たされたのは噛み合ってはいなかったと言えます。
 けれど前が開いてから爆発的に伸びたわけでもないですし、仮にオメガパフュームと同じ競馬をしたとしても今日は完敗していたでしょう。

 まだ一線級の能力はあると思いますが、ベストの適性舞台以外での踏ん張りが足りなくなっているのは間違いなく、少なくとももうステイヤーコースでオメガパフュームに勝つのは難しいかなと思います。
 勿論左回りで軽い馬場のマイル~1800mなら狙っていいので、その辺りは割り切りをつけていきたいですね。

 4着のヒストリーメイカーは、こちらも長距離型の馬だけに上手く流れに噛み合わせてしぶとく食らいつきましたね。
 馬体が一気に減っていましたけど、時期的なものもあるでしょうし、前走調教師の引退できっちり仕上げてからの転厩初戦だけに難しさはある中でのこのパフォーマンスは、今後のステイヤー路線で侮れない一頭になる予感は感じさせました。
 勿論超一線級とはかなりの壁がありますけれど、シリウスSあたりでは強めに狙って見てもいい馬ではないかなと思います。

 5着のスワーヴアラミスは、基本線としてこの馬の競馬は出来ていましたし、敢えて言えばこれでも仕掛けを待ち過ぎていて切れ負けしているのはあるのですけど、ここまで離されるとなるとシンプルに力負けでもありそうです。
 特にオメガパフュームのパフォーマンスはかなり高く、この馬自身時計的にはアルデバランSより走っている、というのも踏まえると、ちょっとまだ力関係として壁があったのかな、と思いますね。
 このあたりがダートでのハーツ産駒の壁か、とも感じますし、距離もステイヤーコースよりは1700~1800mで速い流れで先行して、がいいはずで、エルムSで狙いたいですね。

 10着のロードレガリスは、やはりこの枠ですと全く自分の競馬が出来なかったな、という感じで、ほぼ参考外の負け方ではあるでしょう。
 やはりこのレベルまで来ると、砂を被る競馬が良くないというのははっきり弱点になってしまいますし、これまでスムーズな競馬しかしていなかった分のツケが一気に来たレースでしたね。
 その上で、砂被りを嫌がって最後方迄下がり、外に出してからは一応ちゃんと走れていましたけど、そこからの上がりでもオメガパフュームには完敗、他の上位勢とどっこい、というラインですから、やはりスワーヴアラミス同様、もう一段のパワーアップがないと最上位クラスには太刀打ちできない現実が突き付けられた一戦でもあると言えますね。
 実際、それだけ今のダート最上位はめっちゃ強いのですよねー。

 予想・券種的には、やっと久し振りに本命がまともに走ってくれてほっと一安心ではあります。
 狙い方としては、能力上位馬の振れ幅が広い中で、敢えて安定路線で決め打ち、というちょっと捻った形にしてみたのですが、結果的には普通に組み立てていた方がプラスだったなーと、その辺はまだ不調期を引きずっている感覚です。
 まあ普通に組み立てたら、それはそれで◎ー△の馬連どうして押さえていないのー、三連複は取れたけど結局チョイプラスだー、で終わっていた気もしますけどね。。。これはヴェンジェンス本命なら、馬連を取らなきゃいけないレースだった気はしていますので、そこは反省です。
 でも久し振りに当たってくれただけでも気分的には楽になったので、明日は初志貫徹で少し大胆な狙いも打てるかな、と考えています。


posted by clover at 16:58| Comment(2) | レース回顧・中央競馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
北村が次に乗らないのは分かり切ってるんだから、この馬の次走のこと聞くんじゃなくて、最後に応援してくださったファンの皆様に一言とか聞いてあげれば
良いのにと思いましたが、デムーロはルヴァンスレーヴの可能性がありましたね。そこまで考えると次走のことを尋ねたのは嫌味ではなくて、
ここでアピールしろというアナウンサーの優しさだったのかもしれないと思い直しました。言葉って難しいですね。馬券は更に難しいですね。

オメガは帝王賞に向けて視界良好ですが、走っても走っても人気しないヴェンジェンスも交流の鬼が鞍上ですから、馬券的にはこっちの方が面白そうではあります。
Posted by I.C.スタッド at 2020年05月23日 20:45
>I.C.スタッド様

 いつもコメントありがとうございますー。

 改めてちゃんと考えて見ると、実はまだ帝王賞って有力馬の大半の鞍上が正式発表されてないんですよね。
 クリソとチュウワが出るなら、川田Jはチュウワっぽいですけど、するとクリソに誰が乗るのか?となって、ノーザンの馬だけにこちらにレーンJの可能性も。
 仰るようにミルコJがルヴァンスレーヴを選ぶなら、オメガパフュームの鞍上はまだ確定できない状況かもしれないのですよね。

 その意味では、あんな風に最初から乗れない前提ではなく、「今日はスタートも出てくれて、成長していると思います。また乗れる機会があると嬉しいです!」と、「スタート」を強調して売り込めば良かったのに、と思わなくはありません(笑)。

 もっとも、ルメ様がゴルドリではなくクリソに乗って、オメガがレーンJのパターンが一番ノーザンっぽいですけれどね。。。
 これだけ強い馬なのにいつも人気にならず、鞍上も固定されなくて不憫ではありますが、今年はJBCも大井2000mですし、まずは唯一この舞台で敗れたルヴァンスレーヴへのリベンジ、そして真なる大井の帝王としての地位を確立する今シーズンの走りであってくれれば、と思います。
Posted by clover at 2020年05月24日 03:48
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