2020年04月01日

2020 大阪杯 プレビュー

★はじめに

 順延開催や自身の都合などで、まずはプレビューの掲載が遅れてしまい申し訳ありません。
 今日はエイプリルフールですが、それこそ今年は諧謔すらも自粛、ちょっとした仄めかし程度でも不謹慎の誹りを受けざるを得ない、切迫した状況が続いています。
 このまま都心での感染が拡大し続ければ、早晩首都封鎖も現実味を帯びてきますし、そうなれば流石に、数少ない娯楽として持ちこたえている競馬でさえも休止を余儀なくされてしまうでしょう。
 それでも可能性がある限りは、開催してくれることを期待してしまうのが競馬ファンですし、努めていつも通りの精神で、きっちりとやるべき事は進めていきたいですね。


★レース傾向分析

 過去のプレビューはこちらからご覧ください。


 今年は現時点でも最大で12頭立てと、少数精鋭と呼ぶべきかどうか?というメンバー構成になっていますね。
 つくづくドバイの中止決定があと一週間でも早ければ、遠征組もこちらに矛先を向けてきて素晴らしいレースになったのに、と思う向きもありますが、それも含めて天運、このGⅠの舞台でそれを掴み取るのはどの馬になるのか大注目です。

 レース傾向としては、過去のプレビュー通りに、坂スタートで1コーナーもそんなに遠くないロケーションになるため、全体として探り探りのスローバランスになる事が多いレースではあります。
 GⅠ昇格後の3年に限っても、馬場が悪化した去年でも2秒弱のスロー、2~3年前に至っては3~4秒の超スローからの後半ロンスパ持続力戦、という色合いがかなり強く出ているレースです。

 今年もメンバーを見渡す限り、そもそも誰が逃げるのか?というメンバー構成になっています。
 自分からハイペースに持ち込みたい馬も見受けられませんし、そういう風に予断すると裏目を食らう場合も多々あるので難しいですが、基本的にはスローロンスパ想定でいいのではないでしょうか。

 馬場も今週からBコースで、ますます前目内目の優位と高速化が予想されます。週末も今のところ晴れ予報ですし、土曜の馬場状態は注視したいですが、若葉Sの週でもあれだけの時計が出ていた以上、良馬場なら58秒そこそこのラインは想定すべきでしょう。
 そうなりますと、ある程度流れたとしても60-58くらいのスローバランスで、後半は11秒前半から半ばを3~4コーナーで踏んでいく形が蓋然性が一番高い、となってくるので、枠順は当然重要、そしてある程度の先行力と後半要素のバランスの良さ、その中で特に、となれば、高速持久力や持続力性能に秀でている馬を狙うべき、というイメージですね。


★出走馬所感

・ダノンキングリー

 好メンバーが揃った中山記念を快勝し、改めて古馬シーズンに悲願のGⅠ制覇を狙うダノンキングリーは、引き続き横山Jとのコンビで、ダノンの呪いを打ち破り勝利の美酒に酔いしれる事が出来るのでしょうか?

 シンプルに考えた時に、適性面で一番穴がないのはこの馬、というのは確かだと思います。
 去年の毎日王冠が非常識に強くて、あのラップを出遅れ最後方から大外ぶん回しで差し切るのは、相当な高速馬場適性と高速持久力適性がなければ出来ない芸当でした。
 また前走のように、本来はある程度好位で器用な立ち回りも出来る馬で、ある程度トリッキーな流れになっても対応できる幅がある、という点でもよく、仮にかなり流れて追走が問われても問題ないのも含めて、軸としては信頼したい馬、にはなるのです。

 ですが、やっぱりこのタイプのディープ産駒って、休み明け初戦の方がパフォーマンスがいいのだろうな、と思いますし、二度目とは言え輸送競馬になってどうか、というのも懸念材料にはなります。
 地味に阪神も初コースではあり、これまでの戦績的にも、非根幹距離の方が鮮やかな競馬が出来ている、という見立ても出来るのが悩ましいところです。

 元々ルメールJが乗る予定だったのが、ドバイのゴタゴタの影響から元鞘、というのも、それはそれで悪くないのですがスッキリしないものもあり、なによりダノンの呪いの強固さはかなりのものですから、ここで勝ち切れるのか?となると、意外とハードルは高いのかもしれません。
 心情的には本命を打ってしまいたい馬であり、この相手でも勝ち切るだけの絶対能力がある、とは信じているのですが、それでも内枠がベター、後は馬場条件や追い切りなどしっかり精査した上で考えたいと思います。


・クロノジェネシス

 こちらも前哨戦の京都記念を、タフ馬場ながら強い競馬で快勝、北村友Jとの股肱のコンビで秋華賞に続くGⅠ2勝目を狙います。

 タイプ的にはこの馬もそこそこ信頼度は高いのですが、現状において高速馬場になるとかえってどうかな?という疑問は出てきます。
 なんだかんだでバゴ産駒ではあり、2歳時は軽い馬場でもかなりのパフォーマンスを見せていましたが、それでも主役とまでは行かず、秋華賞に前走と、力のいるタフな馬場と流れで俄然強さを発揮しているのは事実です。
 元々加速性能がかなり秀でている馬、というイメージではあり、今でもそれはそこまで損なわれてはいない、と思うのですが、それでも若い頃よりは器用な総合型からパワー型にシフトしてきている可能性は高いと思っています。

 オークスなどの負け方を見ても、高速馬場での高速持久戦が得意とは言えない気はしますし、ある程度内目を立ち回っていける枠ならいいのですが、外から勝ちに行く形でこのメンバーを捻じ伏せるほどの後半要素は、特に高速馬場では持ち合わせていないかもしれない、と考えます。
 勿論馬体がどんどん増えて、全体的に成長している部分も含め、軽視していい馬だとは思わないのですが、枠の並びや騎手コメントなど、色々アンテナを張ってどういう競馬を試みてくるのか、そのイメージ次第で印を決めたいですね。今のところ重い印を打つのはちょっと怖いと思っている一頭です。


・ラッキーライラック

 中山記念ではダノンキングリーに完敗したものの、こちらは叩いて良化するタイプではあり、ここ一本に絞ったローテーション含め不気味さが漂います。
 絶対的な総合力が高いので、ヴィクトリアマイルあたりでも結構やれてしまっていますが、本質的には後半型で、特に速いラップを踏んだ方がいい馬、という認識は持っています。
 その意味で、この距離で高速馬場、後半ロンスパで直線もう一段、という形になった時にしっかり足を引き出せるイメージは結構ありますし、ただ持続面が極限的に優れているわけではないので、前走のように外々よりは、エリ女のインズバのイメージで一か八かを狙った方が、勝つチャンスは高いと感じています。

 基本的にはスタートも上手ですし、それなりに前目で流れに乗りつつ競馬が出来れば大きく崩れるイメージはなく、力関係的にも後半型の競馬でならエリ女でクロノジェネシスを一蹴しているわけで、そのあたりを総合的に鑑みると、この馬も本命候補の一頭、という位置づけにはなりますね。
 後は枠の並びと、どうしてもテンションにやや難しさはある馬なので、そのあたりをしっかりコントロール出来ているか、ここはかなり楽しみな一戦です。


・ブラストワンピース

 こちらも凱旋門帰りのAJCCを完勝、去年完敗の屈辱を晴らすべく、再び仁川の2000mに戻ってきました。
 本当に戦績が勝つか負けるか極端な馬ではあり、ではここでどうか、となると、正直不安材料の方が大きいとは思っています。

 ローテーション的には間隔を空けた方がいい馬なので気にしなくていい、と思いますが、やっぱり現実的に、古馬相手になってから好走しているのが有馬記念、札幌記念、AJCCと程度の差はあれ力のいる馬場ばかりで、目黒記念のように全体で軽い質が問われている時は、かなり甘い競馬を見せています。
 去年の大阪杯は外差しがまるで効かない馬場でしたので言い訳の余地はあるのですが、ただ馬場自体は重くなっていてフィットしていたと思いますし、今年良馬場で、時計勝負かつ後半型の競馬を求められた時に、速いラップを連続して捻じ伏せてくる性能があるか、と考えると、やはりあまり狙いたくない馬にはなってきます。

 ある程度は器用な立ち回りも出来るとは言え、それでも大型馬で理想は外からスムーズな競馬ですし、スタートからの出足も鋭いほどではないので、このメンバーでも2000mだと後ろからになる公算が高い気はしています。
 今の川田Jの大きなレースでのバイオリズムの悪さも目立ちますし、人気を集める5頭の中で切るならこの馬かな、というイメージは今のところ持って見ています。


・ワグネリアン

 いかにも近年のダービー馬らしい善戦マンになってしまっているワグネリアンですが、去年僅差3着と気を吐いたこのレースで、ふたつめのGⅠイトルを手に出来るでしょうか?

 うーん、結局この馬も前半部分が難しいところで、思い切ったポジショニングありきで組み立ててくれればいいのですけど、中団から後ろ、という位置取りで、そこから絶対能力で捻じ伏せる事が出来る適性は、多角的に検討しても持ち合わせてはいない、という感じなのですよね。
 結構どんな展開でも対応できますし、馬場も不問なのでこちらも大きく崩れる不安は少ないのでしょうが、ある程度前目から持続勝負でダノンキングリーやラッキーライラックが出し切ってきた時に、それを後ろから捕らえられるか、となると、そのビジョンが見えにくい馬ではあり、やはり勝ち負けまで、となると、去年のように腹を括ったイン差し、くらいのリスキーなプランがないと、と思います。

 高速馬場自体は問題ないと思いますが、2000mは本質的にちょっと短い、とも思っていて、その辺りも含め重い印を打つつもりは今のところない、でも完全に消すのは怖い、という位置づけですね。


・ロードマイウェイ

 前走は惨敗でしたが、チャレンジCまでは強い競馬で連勝街道驀進でしたし、武Jを配して不気味さはあります。
 ただチャレンジCが強いと言ってもやはりGⅢメンバーではありますし、トリオンフも全盛期に大阪杯で壁に跳ね返されていたように、中々簡単ではないレベル差はあるでしょう。
 あと前走の出負けは結構深刻と言うか、癖になりそうな挙動ではあって、その辺りをどこまで宥めていくか、そうなると本来のポジショニングまで意識を高めていけるか、色々難しい一戦であるとは思います。

 高いレベルで言うと瞬間的な切れはない、というのは前走でも見えていますし、なのでロンスパ自体は悪くないですが、それでもダノンキングリーやラッキーライラック、或いはワグネリアンやクロノジェネシスもその点では相当に手強いと言えるので、その土俵で勝負してはかなり苦しいと思います。
 むしろ追走面を活かして、スタートが決まれば逃げて自分で仕掛をコントロールするなど、そういう奇策があったら怖いですね。武Jがどういう戦略を組み立ててくるか、内枠を引いたらやはり押さえてはおきたい気持ちはあります。


・マカヒキ

 こちらは現状ブラストワンピースの下位互換、という感じで、タフな馬場で上がりが掛かったところでしか差し込んでこられない感じなので、高速馬場の、しかもスロー想定では狙うべき馬ではないでしょう。
 どうしてもポジショニングではいつも後手を踏んでしまいますし、思い切った捲りを打つにしても後半要素で覚束ない面は多いですし、仮に雨が降れば少し考えなくはないですが、高速良馬場の2000mでは手が出ないかな、と思っています。


・ステイフーリッシュ

 こちらも2000mではローカルGⅢでも勝ち切れていないように、少し短いとは思うのですよね。
 ある程度器用な馬なので、それなりにはこの条件でも、と思いますが、距離や馬場の中で相対的にポジショニングなどの優位性をコツコツ積み立てていけるタイプなので、この相手で2000mは正直苦しいはずです。


・カデナ

 こちらも基本的にバテ差し専門、という色合いは強く、後ろからしか行けない馬でもあるので、高速馬場の後半ロンスパ展開では踏めるラップ的に限界があるだろう、とは感じています。
 タイプ的にマカヒキと被る部分も多いですし、この舞台で狙うべき馬ではないかな、というイメージです。


・サトノソルタス

 前走はかなり展開的に恵まれましたし、その中での強気の仕掛けが嵌った面もあるので、普通に考えるとこの相手では苦しい、とはなるでしょう。
 そもそも右回りを走るのがはじめてなので、その点で隠れた適性が爆発、という可能性もないとは言いませんし、前走のように強気強気に早めの競馬が出来るなら、とも思いますが、それでも後半要素でサートゥルナーリアに子ども扱いされた形の馬を、ここで強く狙えるかは難しいのではないか、と感じています。


・ジナンボー

 堀厩舎ならまだこちらの方が面白さはあると思います。
 このメンバーならまずいい位置を取れますし、ある程度軽い馬場で長く脚を使って頑張れる馬ではあって、新潟記念で斤量差もあったにせよ、ユーキャンスマイルといい勝負をしたのは悪くない内容でした。
 前走はあの馬場で頑張ったほう、とも言えますし、斤量面で苦しさはあれど、思い切った逃げなどで淡々と刻んで、後続が牽制し合う中、コーナーから強気に早仕掛けであれよあれよの粘り込み、みたいなレースパターンを思い描ける馬ではありますね。
 藤岡佑Jにはぜひ、エリ女みたいな逃げを視野に入れて欲しいなと思いますし、内枠を引ければ単穴まで考えます。


・レッドジェニアル

 この馬もイマイチ適性が掴みにくい馬なのですが、本質的には総合力勝負向きで、後半の素材としてはさほどでもない、というのは、神戸新聞杯など見ても確かだろうと思います。
 ゲートも安定しないので、ポジショニングで勝負できるか難しさはあり、内枠から前目ポケットあたりに潜り込めるならばワンチャンスあるかもですけど、その確率も相当に低いイメージです。

 理想としては、ある程度飛ばしてくれる馬がいて、それを淡々と追走していく形になるのかなと思いますし、この舞台でそういう流れは望みにくいので、近走の微妙な内容も踏まえて狙い辛いかなと思いますね。



posted by clover at 18:31| Comment(0) | 雑談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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