2020年02月17日

2020 フェブラリーS プレビュー

★はじめに

 今年もあっという間に花粉の季節がやってきて、プレビューを執筆する時期にもなりましたね。。。
 毎年の事ですが、新年一発目の中央GⅠという事でバッチリ当てたいとは思いますし、今年は地方勢の参戦も豊富で中々混戦模様、ゴールドドリームがいなくなったこの舞台で躍動するのはどの馬か、非常に楽しみな一戦です。エアアルマスの脱落は残念でしたけどね。


★レース傾向分析

去年までのプレビューはこちらです。


 全体の傾向としては、芝スタートでテンが速くなりがち、その分少し中緩みがあって、ペース如何に関わらずこのレベルになると坂地点での加速はほぼ確実に発生する、という、オーソドックスなラインは崩さなくていいと思います。
 去年はインティの楽逃げで平均ペースでしたが、基本的にはハイバランスにはなる感覚で、ただ今年もドリームキラリが除外対象であり、そうなるとこれといって絶対に逃げる、という馬は見当たらないのですよね。
 勿論インティを楽に行かせるわけにもいかない、という意識は去年以上に周りに出てくるでしょうから、流石に去年ほどの楽なペースにはならないにしても、一昨年の様な超ハイもない、大体47-48くらいのバランスをイメージしておきたいところです。

 どうあれ総合力勝負にはなりますし、質的な追走力、後半の加速と切れ味も求められて、それでいてより長い距離で戦えるスタミナも必要と、芝スタートの有利不利が出やすい事を除けば底力が図られやすいチャンピオンコースなので、今年も特に奇を衒った見立てはせず、地力と適性をしっかり見極めていければ、と思います。


★有力馬所感

・インティ

 去年は破竹の7連勝で難敵ゴールドドリームを破り、一気にチャンピオンに君臨しましたが、そこからこの一年は中々に苦難の刻ではありました。
 ただチャンピオンズカップで見せた底力や、前走で控える競馬でも一定の結果を出してきた事など、難しい馬なりに少しずつ好走の幅も広げてきていますし、なんといっても去年圧巻のラップを踏んで勝ち切った舞台ですから、当然軽視はできない存在でしょう。

 去年を見ても芝スタートそのものは悪くなく、楽に先手が取れていましたし、前走は前哨戦とはいえ流石に後ろから入り過ぎて、後半の絶対量で甘くなった感じなので、今回は本来の先行策には戻してくると思います。
 ただやはり強引に逃げに拘って、質的に前半46,5くらいまで入っていくと追走面の不安もなくはなく、控える競馬でもいい事は前走で証明できた以上、周りの動きを見ながら入れる外枠であるに越したことはないでしょう。
 外目から流れに併せつつも自分のリズムで入れれば勝ち負け必至だと思いますし、逆に内枠で出していかざるを得ない、或いは包まれる不安が出てくるときは少し評価を下げる、そういうスタンスでいい馬かなと思います。


・モズアスコット

 初ダートの根岸Sは非常に強い競馬で、ラップ的にも今年は一貫戦にならず、このレースともリンクしやすい内容で勝ってきたのは好感が持てます。
 ただ当然ですがまだダート1戦で、より緩急の強く出やすいマイルに距離が伸びてどうか、というのはありますし、こちらも内枠を引かされて砂を被ったり、不必要に下げる形になると苦しい、というのは当然出てくるでしょう。
 連闘で安田記念を勝ったように叩き良化型ではあるのですが、同時にベストの距離は1400mで、マイルだと流れ切ってくれないと少し長い、という面も見せてきていますので、展開次第の面は大きいですね。

 正直一昨年のような流れなら確実に差してくると思うのですが、去年のように落ち着いたペースで団子、そこで動けない位置に嵌ると簡単ではないはずで、距離延長もあまりプラスにならないレースなので、個人的にはもう一度疑ってかかりたい馬ではあります。
 外枠なら流石に印は回すと思いますが、内枠で、かつインティが外ならほぼ確実に消すと思いますね。


・アルクトス

 ここまで着実に階段を登ってきた馬ですし、前走も負けたとはいえ操縦性の高いスムーズな競馬で、内容としてももうこのレベルで戦える、というのははっきり見せてきてくれたと思っています。
 プロキオンSなどを見ても、ハイペースでも強いですし、逆に府中マイルでスローからのヨーイドンでも一定の結果は出していて、馬群の中からでも戦える自在性含め、軸としての信頼性は比較的高いタイプだとは思います。

 ただ南部杯からの直行ローテーション、というのはやはり今までに例のないパターンですし、休み明けでしっかり仕上がっているのかどうかは懸念材料です。
 元々間隔を空けて使っている馬でもありますが、それでもGⅠぶっつけは簡単ではなく、増してノーザン馬でもないですから、そのあたりの割引は相応に必要でしょう。今の田辺Jの勝負勘、大レースでの思い切りも少し信頼性に欠けるところです。
 どちらかと言えばハイペースに持ち込んだ方がいいのかな、と思いますし、展開の鍵を握る一頭なのは間違いないので、直前の追い切りとコメントは注視したいですね。でも重い印を打つか、となると個人的にはなにか足りない気はしています。


・サンライズノヴァ

 この馬も遂に南部杯でGⅠタイトルホルダーとなり、前走の武蔵野Sは敗れはしたものの、今までのイメージにない番手からの積極果敢な競馬で見せ場を作っていて、馬のイメージや底力が変わってきている可能性は感じます。
 元々この舞台への適性は非常に高く、府中でみせる瞬発力の質は極上でしたので、それを今までよりは現実的なポジションから引き出せるのであれば、外からまとめて交わす、という競馬も可能ではないかとみています。

 ただ当然ですが、揉まれ弱さまでは解消されていないので外枠が必須条件に近くなりますし、武蔵野Sからの直行もかなり間隔が空いているので、そこも少なくともこれまでの定石に照らし合わせると難しいところです。
 今年の松山Jは仕掛けのイメージがかなり冴えていますし、この馬本来のロングスパートに上手く持ち込めれば、今年のメンバーならワンチャンスはあると思うので、まずは外枠を引けるか注目したいところです。


・ヴェンジェンス

 この馬も名うての外枠巧者ですし、こう考えると上位の有力馬はアルクトス以外、みんな外枠の方がいい、という条件付きの危うさはあるのですよね。
 こちらも元々短距離路線で強かったように追走面の不安はまずなく、差す競馬でも前走インティの外からインティを捕まえるしぶとく長い脚を見せていて、瞬間的な切れはそこまで凄味はないですけれど、それでも総合的にかなり強い馬になっていると思います。
 高速馬場巧者でもあるので、馬場が渋ったほうがより面白いかなと思いますし、この舞台でも外から強気に捲る競馬が出来れば遜色はないはずで、外枠なら重い印の候補の一頭には入ってくると思います。


・ノンコノユメ

 地方所属になってもしっかり元の能力を維持して、高いレベルで活躍を続けていますし、そうであれば本来ベストの舞台である府中マイル、やはり楽しみな一戦にはなります。
 こちらもやっぱりこの舞台だと外枠がいいのかなとは思うのですが、大井では結構馬群の間をタイトに動いていく競馬も出来ていて、そのあたりここに来ても成長を感じる部分もあり、どういう競馬をしてくるのか非常に楽しみな一頭ではあります。

 ただやはり開けて8歳、高齢馬の活躍が難しいレースではあるのと、地方ではゲートで尾持ちが出来て、そのおかげでスタートが安定してきている、という面はあるので、久々にそのサポートなしでもきちんとスタートが決められるのか、色々懸念材料が多いのは間違いないです。
 一昨年の勝ちっぷりを見ても、ポジションそのものはともかく追走面は高いものを持っていて、流れれば流れるほどいい、という馬でもあり、逆に坂の上りで11秒台のラップを問われるとやや脆さも出すので、展開に左右されるのも間違いないでしょう。

 インティが内枠で、すぐそばにアルクトスがいるとか、いかにも流れていきそうな形で外目の枠を引けたなら単穴レベルまで考えていい馬ですが、ペースが落ち付きそうなら素直に消してもいい、そういう振れ幅の大きな馬の一頭にはなると思います。


・ワイドファラオ

 前走は58kgでしぶとく頑張れていましたし、こちらも高いレベルでははっきり流れた方が良さそうなので、伏兵で思い切った乗り方が出来るここは一抹の怖さがある馬ではあります。
 ただおそらく距離的にはマイルでもギリギリ、というイメージで、最上位レベルになるとちょっと後半要素の絶対量で足りない気はしますし、この馬自身もスムーズな競馬の方がいいので、外過ぎない外から2~3番手、かつ前が飛ばしてくれる形が理想になるでしょう。

 噛み合えば圏内くらいはある馬だと思いますが、ハイペース展開で強そうな馬もそれなりにいますし、距離延長、しかもその短い距離で負けていた馬が中々巻き返せないレースでもあるので、印を回すかは微妙なラインになりますね。はっきり流れると決め打てるなら、なんですけどね。


・モジアナフレイバー

 こちらは完全に地方生え抜きの期待馬ですが、この舞台でどういう走りを見せるかはとても楽しみではあります。
 実際南部杯が、外々でロスがありつつも結構強い競馬で、物理的にも質的にも追走で極端にそがれる感じではなく、シンプルに軽い馬場の方が持ち味が出るイメージは持っています。
 地方のタフな馬場ですとスローの方が、決め手の質の差を活かしやすいので良さそうなんですが、府中マイルであればハイペースを中団内目くらいで追走していって、仕掛けの早い競馬になってくれれば面白そうです。

 府中の坂加速と、質的にどうか?とは思いますが、ギアチェンジそのものはかなりいいものがある馬なので、自在性なども踏まえて印はぜひ回したい馬ですね。並び次第では重い印も考えるラインに入る一頭です。


・デルマル―ヴル

 4歳世代でも堅実にドサ回りでじっくり成長してきたタイプですが、この舞台となるとかなり忙しそうではあります。
 ヒヤシンスSこそ勝っていますが、あれはかなりの緩い流れと時計ですし、物理的に1,35,0くらいの勝ち時計になった時に対応できるか、如何に距離短縮組の方が優位な舞台と言っても程度はあるので、時計の裏づけがないのはネックではあります。
 あとエンジンの掛かりが遅く、スパッと切れる脚が使えないのもこの舞台ではあまりよくなく、余程流れてバタバタの消耗戦になれば、ですが、簡単ではないと思うのですよね。

 敢えて言えば、中盤の緩みでスッと外から取り付いていく積極果敢な競馬が出来れば、で、ただ今のミルコJに、3年前のゴールドドリームで勝った時の様な勝負勘を期待していいのか?というのもあり、今のところ当落線上、多分消す事になるとは思っています。


・ミッキーワイルド

 前走まではかなり勢いのある戦績だったのですが、流石にあの大敗はいただけないものはありましたね。
 タイプ的にも高いレベルでは、はっきり流れて追走が問われた方がよく、変に加速が求められなければ馬群の中からでもいいのですが、そうでないなら外から自分で動いていく意識は必要になってきて、けどそれだと絶対量的に足りない、というイメージではあります。
 ようやくエンジンのかかってきた北村友Jではありますが、この馬はやはりべストが1400mなのは間違いなく、淀みが出やすいこの舞台で、タイトな立ち回りに拘りそうな鞍上だと難しいですね。
 むしろここは、思い切って逃げてしまってもいいくらいで、レシステンシアみたいな競馬が出来れば意外と圏内ワンチャンスあるのかも、と見ています。


・ワンダーリーデル

 前走は自分の脚は使っていますが、流石に今は1400mだと追走で苦労しますし、高いレベルではマイルの方がいいでしょう。
 武蔵野Sは嵌ったのは間違いないですが、ただ坂の上りで繰り出した爆発的な切れ味はかなりのインパクトがあり、それを全体で流れても引きだせる追走面との合わせ技で、この舞台はかなり面白いと思っています。
 マイルになってもう少しポジショニングは期待できると思いますし、スムーズに勝負所で進路を確保していければ、この相手でもあっと言わせる大駆けはあってもいい馬かな、とは考えていて、内枠なら単穴候補筆頭になってきますね。


・タイムフライヤー

 この馬も武蔵野Sは強かったですし、ただどうしてもそこの比較で言うとワンダーリーデルが上位互換にはなってきます。
 元々芝時代も切れる脚が足りない馬で、今だとダートスタートの方がポジションが取れるくらいなので、芝スタートのここでのポジショニングはあまり強くは期待出来ないですし、仕掛けの意識が画一的で粗雑なフォーリーJ、というのも狙いたくない要素にはなります。
 どうしてもスパッとは切れないので、要所で早めに吹かして押し上げる意識は必要になってきますし、この馬でも噛み合えば圏内くらいはチャンス張ると思うのですが、総合的に見てあまり狙いたくない、というのが本音です。


・スマートアヴァロン

 この馬も末脚は堅実ですけど、流石にずっと1200~1400m路線を使ってきた馬で、マイルで同じように、というのは厳しいと思います。
 流石にこの馬を狙うなら素直にモズ、とはなりますし、ここではちょっと家賃が高いでしょう。


・ケイティブレイブ

 個人的に府中マイルでも、前半をある程度捨てて後半1000mのロンスパに徹すれば結構頑張れる、とは思うのですよね。
 ただそれは全盛期であれば、の前提ですし、近走のだらしなさを見てしまうと中々難しい、しかも鞍上がGⅠ経験絶無に等しい長岡Jですから、心情的に応援はしても、ここで印候補に入れるのは厳しいと判断します。


・キングズガード

 この馬も流れてくれないと、決め手の質だけで圧倒は出来ないので難しいですし、元々左回りよりは右回り、という馬なので、相当に噛み合ってもギリギリ圏内、というラインだと思います。
 無論相応に人気はしないでしょうから、ハイで決め打つなら拾ってもいい一頭だと思いますし、馬群を割れるのはこのメンバーに入ると武器なので、どちらかと言えば内枠でイン差し一閃、というイメージが持てれば、ですね。


・ミューチャリー

 この馬も地方勢の中では人気しないかもですが、未知の魅力はあると思います。
 軽い馬場自体が初めてなので質的に足りるかはともかく、鎌倉記念とか羽田盃みたいに、嵌った時の爆発力と持続性能は素晴らしいものがあり、必定として差しに回りそうなここは結構楽しみにしています。
 前走はかなり強気の先行策で、展開的にも厳しいながら踏ん張っていましたし、あの前進気勢がいい具合にここで噛み合ってくれれば、と思っていて、ずっと高い評価はしている馬なので出来れば印は回したい、と思っているのですけどね。


・ブルドックボス

 こちらも栄えあるGⅠウィナーとなっての中央出戻りですし、改めて充実しているのは認めますが、やはりタイプ的に1400mがギリギリ、なのは否めず、それも流れてこそ、というタイプなので、決め手がどういう流れでも最低限は問われるここでは厳しいかな、と思います。


posted by clover at 17:44| Comment(2) | 雑談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは★

ダート戦線、ゴールドドリームがいないと何とも予想しにくいですねえ...

我々からしても替えが利かない偉大な馬でしたね。

軸をどの馬にするかで相当悩みそうです。

昨年までと比べるとメンバーも小粒な感じがしますけど今年も熱戦、激戦期待したいですよね★
Posted by J.N at 2020年02月19日 18:27
>J,N様

 いつもコメントありがとうございますー。

 とりあえず中央場所なら、ゴールドドリームに重い印を打っておけばまず間違いない、ってスタンスでしたからねぇ。
 引退を伸ばしての中東遠征帯同ですが、主役のクリソベリルを食うくらいの走りを期待したいところですね。

 結局その二頭にチュウワウィザードがいない事で、チャンピオンズカップがなまじ超豪華に感じた分だけ小粒に感じてしまうのは致し方ないですよね。
 裏を返すとチャンスのありそうな馬も多く、地方勢にも出番はありそうな雰囲気なので、枠が出ないと、という面はありますけど、思い切った予想も視野に入れておきたいところです。
Posted by clover at 2020年02月20日 15:41
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