2020年01月18日

2020 愛知杯 レース回顧

 小倉開催開幕週ながら、一日中冷たい雨が降り注ぐ過酷な環境での一戦となった今年の愛知杯は、7歳牝馬のデンコウアンジュが、後方インから上手く馬群を縫って一閃、素晴らしい差し脚で前を捕まえて、久々の重賞制覇を果たしました。レースを振り返りましょう。


 今日の小倉は雨が祟って終日稍重、最終では重まで悪化していたように、刻々と重くなっていった感はあります。
 実際芝のレースは、未勝利1200m戦の1,08,3だけが異常に速く、ただこれは本当に勝ち馬ぶっちぎりなので、余程馬場に適性があったと思うしかありません。
 午後になってからは1勝クラスの1200mが33,5-36,3=1,09,8、1800mが36,0-36,7-37,3=1,50,0、最終も33,9-35,9=1,09,8ですから、かなり時計が掛かっていました。
 土台の馬場もそこまで軽くなかった感じで、この中でなら2,01,1はやや想定より遅かったものの、妥当なラインではないかと思います。

 レース展開は、モルフェオルフェとリリックドラマが先行、それにランドネ、サヴォワールエメ、アロハリリーがついていって先団を形成します。
 そのやや後ろの外目にサラキア、内目には珍しい積極策のレイホーロマンス、中団のインにアルメリアブルームがいて、パッシングスルーとフェアリーポルカもその前後、その一列後ろのインにデンコウアンジュがいました。
 後方は外枠の馬が多い中で、センテリュオが出足つかず、まさかの後方2番手からの競馬になっていて、ただ隊列としてはしっかり流れた中でも凝縮、タイトなレースになっていると思います。

 ラップが35,3(11,77)-48,8(12,20)-37,0(12,33)=2,01,1(12,11)という推移でした。
 やはりこのコースらしくテンは速くなって、1~2コーナーで少し緩んだものの、向こう正面では淡々と12,0を刻み続け、そこからは加速しない持久力型の消耗戦、というイメージでいいでしょう。
 ハーフで60,1-61,0なので、こちらで見ると極端に前傾、というイメージでは無くて、それだけテンの3Fだけ速かったという事になります。
 なので基本的に、その前半で無理せず、中盤にかけてフラットに入っていけた中団からやや後ろの馬にマッチしたレースにはなっていると思いますし、馬場が悪いとはいえ開幕週なので、横のポジショニングも重要だったと言えるでしょう。

 勝ったデンコウアンジュは、見事にピタッと嵌ってくれた感じですね。
 どうしてもポジションは良くないですけれど、内枠だったので最低限は確保できましたし、道中も無駄な動きなく前のアルメリアブルームをマーク、その進路をトレースしつつ、4コーナーでワンテンポ待ってインに潜り込んだのは、ベテランらしい見事な落ち着きと判断でした。

 前の馬は流石に当てにはならなかったものの、それでも少し外に出すだけで進路確保は出来ましたし、そこから一瞬で一気に先頭列まで躍り出た脚は、いかにもこの馬らしいもので、完璧に噛み合ったとはいえやはりここでは地力が高かったと言えそうです。
 常にこれが出来る馬ではないので、狙いどころは難しいのですけれど、まだまだ地力は全然衰えていませんし、力のいる馬場で分散される形ならやはりいいですね。今はもうマイルは捨てて、1800~2000mに絞っていいと思います。

 2着のアルメリアブルームもほぼほぼ完璧な競馬でした。
 スタートは決めて中団のインは理想的な立ち回りでしたし、そこから4コーナーで早めに外に出したのも、前の馬が当てにならない状況では当然と言えばそうで、出し切るイメージの強い武Jらしい、丁寧かつ繊細な立ち回りだったと思います。
 結果論だけで語るなら、内で絞ってデンコウアンジュのラインを通せていれば勝ったのはこっち、となったのかもですけれど、どん詰まりの危険もありますし、それは責められないと思いますね。

 馬自身やはりタフな馬場で、追走が問われてバランスのいい総合力を発揮出来たかなと感じますし、引退は近いですけどじわじわと成長してきたいい馬ですね。
 距離はこの位がベストだと思いますが、タフな馬場なら1800mでも、という感じで、中山牝馬Sあたりを使ってくるなら警戒はすべきかなと思います。

 3着のレイホーロマンスは、基本後ろからの馬なので、あんなにいいポジションを取れたというのが、内枠とは言え素直に驚きでしたね。
 元々流れても強い馬で、タフな馬場もあっているので、それとポジショニングが噛み合えばこれくらいはやれていい馬ではあり、斤量も軽かった中でいったんは完全に先頭と、素晴らしい見せ場を作る走りだったと思います。
 こちらもいつ噛み合うか判断が非常に難しい難儀な馬ですけれど、こちらも7歳でまだまだタフなところを見せてくれて、今年も楽しみはありそうですね。

 4着のフェアリーポルカは、唯一の外枠からの好走でしたし、この馬場でどうかな、と思ったのですけど力強かったですね。
 適性的にハイペース自体も悪くはなかったはずで、秋華賞の敗因が馬場なのも確かでしょうが、馬自身が学習して克服してきた部分もあるのかなと思います。
 最後甘くなったのは外々の分だと思いますし、こちらも斤量はやや恵まれていたと思うので、今後の成長に更に期待、というところですね。

 5着のセンテリュオは、スタートで出負けしたのが痛かったですし、テンが速い中でポジションを押し上げる事も出来ずに苦しい競馬にはなってしまいました。
 それでも勝負所から進出する脚は悪くなかったですが、最後一気に甘くなったように、タフな馬場での持久力戦もあまりマッチしていなかったイメージで、良馬場の2000m以上で改めて見直したいところですね。

 パッシングスルーやサラキアはこのペースと馬場では苦しかったと思います。
 アロハリリーもやはり軽い馬場向きでしょうね。タフな馬場で追走が問われると、スタミナ面に課題が出てくると感じました。

 券種的には珍しく噛み合ってくれて、ようやく片目が開きました。いやぁホント一安心です。
 今回は本命選択の論旨が間違っていなかったと思いますし、その文脈である程度内枠に拘った組み立てが出来ていたのは良かったと思います。
 贅沢を言えば馬連、とはなりますけど、流石にこのメンバーでそこまでの信頼度は置けないですからそこは仕方ないですね。
 しかしレイホーロマンスには、一昨年の愛知杯に続き大変助けられております。相性がいい馬というのは大切にしたいところですね。


posted by clover at 16:13| Comment(3) | レース回顧・中央競馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
いつも楽しく参考にさせていただいてます!
3連複、おめでとうございます!凄いわw
Posted by タッツ at 2020年01月18日 17:35
ビッグヒットおめでとうございます!
素晴らしい!
Posted by ブソン at 2020年01月18日 19:32
>タッツ様

 コメントありがとうございますー。

>ブソン様

 いつもコメントありがとうございますー。

 的中倍率としては間違いなく、このシステムで予想をはじめて一番の数字ですし、それを大きく広げての穴狙いではなく、きちんと意図に沿った形で仕留められたのは嬉しいですね。
 やはり自身が想定する展開の中で、勝ち馬となるべき馬はどこにいて欲しいか?というのを明確にイメージするのは大切だな、と改めて感じました。

 愛知杯とレイホーロマンスには、2年前に今回と非常に助けられています。
 やはり牝馬限定の2000m自体が少ないので、その分適性の差がわかりやすく出る、という意味で、得意な部類のレースに入るのだと思います。
 今後はそういう、レース自体の得手不得手も意識していければいいなと感じました。まあ早々上手くはいかないと思いますが……。
Posted by clover at 2020年01月19日 04:21
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