2020年01月14日

注目馬:ロードレガリス

 このカテゴリ記事もえらい久し振りになりますが、日曜京都の雅Sを圧勝したロードレガリスが、グレイトパールを彷彿とさせるレースぶりを披露してくれたので、今後の可能性など少し丁寧に見ていこうかなと思います。



 中央での成績やレース映像はJRA公式で見て頂くとして、一応地方時代のレースはここからリンクを辿って全部見られると思うので掲載しておきます。
 戦歴としては、デビュー戦などは芝で、今週の愛知杯の有力馬になっているセンテリュオの2着をしていたりと、悪くない出だしだったのですけど、そこからは頭打ちで未勝利を勝てないまま地方転入、そこでしっかり結果を残しての中央再転入という形になっていますね。
 ハーツクライ産駒なので最初は芝、というのもわかりますが、結果的に頭の高いピッチ走法でダート適性が高かったのと、ハーツクライ産駒らしい古馬になっての成長力が噛み合っての今、ではあるのだろうと思います。

 地方のレースはそこまでしっかり振り返るほどではないですが、この最後の一戦となった大井1800m戦はかなり凄味があったので見ておきましょう。
 スタートは最悪でかなり出負けしたのですけど、そこからリカバーして1コーナーで後方2~3番手、そこで前が一気にペースを緩めたのに付き合わず、そのままの勢いで捲り上げて2番手まで進出する強気の競馬を展開します。
 そして直線を向くと軽く促す程度で後続を楽々突き放し、ほぼ馬なりでの大楽勝でした。

 ラップが39,6-37,7-37,3=1,54,6で、序盤がすごく緩いのでここで捲ったのは大正解でしたし、そこからはある程度淡々と流れて、直線は4コーナーで少し淀んで13,0から、11,7-12,6とえげつない加速と切れを引き出してきています。
 この日の大井のダートは比較的軽かったとは思いますが、それでもこのラップは出色で、直線だけで後続が2秒千切られたのもわかる力強さと加速性能でした。
 序盤が緩い事を考えれば時計的にはまだまだ詰める余地はあり、この時点で南関重賞くらいなら勝負になるレベルの走りは出来ていたと感じますね。
 今後の事を考えても、大井のダートをこなせたことは、地方交流重賞に参戦する場合の担保になりますし、しっかり意識しておきたいレースではあります。


★1勝クラス(京都ダート1800m)

 中央再転入後は、3戦すべて京都の1800mを使っていますが、この日は重馬場で、2歳の未勝利でも1,51,9が出ているように、まだ秋半ばとで時期的にも軽いダートだったのは確かです。

 その中で、シュタルケJが騎乗し、外枠からここはまあまあのスタートと二の足を決めて中団で1コーナーに入り、そこからも少し掛かり気味に進出して一旦先頭列の外まで押し上げるものの、そこで前がペースを上げたので控えてまた中団手前まで下げるという、正直あまりいい騎乗は出来ていません。
 ただその中でも馬はリズム良く走り、コーナーで一気に進出してくると、400-200m地点の勢いが抜群で一気に前を捕まえ、最後は流し気味で5馬身差の圧勝でした。

 ラップは37,2-37,0-36,2=1,50,4で、バランスとしてはスロー寄りですが、中盤からはそこまでラップ的に緩んだところもなく、後半は12,3-11,9-12,2-12,1とそこそこ仕掛けの速いロンスパ気味のレースになっています。
 この流れなので、前半ある程度の位置を取れたのはプラスですし、前をつついてペースアップさせたのまで良かったかはともかく、後半は底力勝負になった事で素材の差がきっぱり浮き彫りになった、とは言えます。
 見た目にもコーナーでの機動力が高く、この馬自身は11,7-11,7-12,1くらいの上がりのはずで、長く脚を使っても鋭さが削がれない、そのあたりの持続性能の高さは目を引く一戦でしたね。


★2勝クラス(京都ダート1800m)

中2週での参戦となったここでは、武Jに乗り替わって、8番枠からのレースになります。
 スタートで少し出負け、そこから二の足も前走ほどはつかずに後方からのレースになったものの、ここでは2コーナー付近から捲っていって向こう正面では中団まで進出、そこで一度息を入れてから、後半また再スパートという形で進めています。
 やはりここでもコーナーの動きは目立っていて、直線も前走ほどの鮮やかさではないですが、半ばで危なげなく前を捕まえると、最後はやはり少し流し気味でゴールと、クラスが上がっても強い競馬ではありました。

 この日のダートは良馬場で、未勝利が1,53,5、もちのき賞が1,53,0ですから、やはり前走よりはそれなりにタフ、それでもまだそこまで重くはない標準的な馬場だったと思います。
 ラップが35,8-38,2-37,1=1,51,1で、ややハイペースから中緩みがあり、後半はロンスパ気味とややトリッキーな一戦にはなっていますが、時計的には優秀だと思います。
 テンがかなり速かった分、見た目としては前走よりついていけていませんが、この馬としては自分のペースでは入れていて、また3~5F目の緩い地点で早々に押し上げていったのも噛み合ってはいると思います。

 後半は12,2-12,4-12,3-12,4と4Fロンスパ気味で、基本前目内目の立ち回りが有利な感じでしたけど、それをいつものように外々から一気に動いて捻じ伏せていますので、そこは見た目通り強いですね。
 相手関係も、2~3着馬がすぐに2勝クラスを勝ち上がっていますし、やはりここも要所の反応の良さが目立っていて、自身は12,0-11,9-12,4くらいでしょうか。
 中2週で少し状態的に微妙だったかも?というのもありますし、内容として再転入後3戦の中で一番地味ではありますけど、要所の機動性や操縦性の良さははっきり見せているいいレースですね。


★雅S(3勝クラス・京都ダート1800m)

 前走から少し間隔を空けて、年明け初戦も同条件の京都1800mをチョイス、鞍上も武Jのままで圧倒的な人気に支持されていました。
 この週の京都のダートは、三日間開催通じてずっと稍重でしたけど、実質はかなりタフな馬場にはなっていて、バイアスとしても強烈に外差し・外枠有利の傾向が強く出ていたと思います。

 一応含水率的には土曜から月曜に向けて少しずつ低くはなっていて、日曜は月曜程は重くなかったかもですけれど、それでも同日2勝クラス1800mで1,52,8、1400mで1,25,2しか出ていません。
 翌日のすばるSも、例年22~23秒台決着なのに、今年は1,24,6と相当に遅い時計になっていますし、その中での1,50,9はやはり3勝クラスのレベルではない強烈な走りでしたね。

 レースとしては11番枠からやはりスタートと二の足は微妙で後方から、そしてここでは極端な緩みがなかったので、向こう正面からじわじわと少しポジションを上げていく形になり、いつも以上に長く脚を使っているイメージではあります。
 しかしそれでも4コーナーの勢いは断然で、あっという間に外目から取り付いて前に並びかけると、直線は残り300m付近で既に先頭に躍り出て突き抜け、引き離すだけの圧勝でした。
 5馬身離した2着のフリーフリッカーや、3着のクイックファイアもこのクラスでは安定株ですし、そこの比較からも、過去2走より更に強い競馬を披露してきたと考えるのが妥当でしょう。

 ラップは36,6-37,3-37,0=1,50,9と平均ペースで、道中も大きく緩むところはないタフな一戦になっていますね。
 その分前の仕掛けの意識は遅れていて、後半は12,5-12,7-12,0-12,3とコーナーで少し緩んでいて、この馬としてはその分楽に外から押し上げられたのはありそうです。
 見た目的にもかなりの速度差を感じましたが、ただ馬場ハバイアスがかなり外差し優位だったので、そこは一定割り引いて考えておきたいですね。

 それでも自身は向こう正面から12秒1~2くらいはジリジリ使いつつ、そこからコーナーで12,2-11,7-12,3くらいの二段階加速で一気に爆発力を引き出せていて、ややタフ寄りの馬場でもそれが出来たというのは評価できる点です。
 この感じからも、ある程度全体でタイトに流れて、底力を問われた方がより強いという感覚は持てますね。


★今後の展望

 雅Sの内容は重賞クラスだと思いますが、今のところ再転入後は京都1800mしか走っていないので、適性的にそれ以外でどうか?というのは考え所です。
 ただスタートからの出足はいつも良くなく、向こう正面からのロンスパで長く脚を使うというステイヤー型の競馬を見せているあたりからも、阪神2000mや京都1900mなどはマッチするはずです。
 阪神1800mでも、とは思いますが、このコースの場合ある程度ポジショニングも大切になってきて、3コーナーからの入り方がトリッキーなのも含めて、一度やってみないとわからない面はあります。その意味で阪神を使うなら、前半で少しでもポジションが取れる2000mがベターだとは思いますね。

 後半の瞬発力の切れももっていますが、流石に府中マイルは少し忙しいはずで、ただ左回りが合うならば中京1800mは悪くないでしょう。ハーツクライ産駒で左回りで良さが出る可能性もあります。
 大井のコースもこなしているように、瞬間的な加速性能が高いので、地方交流でもチャンスはあるはずで、コツコツ賞金を積み重ねつつ、年末にはチャンピオンズカップで人気になるくらいの馬になってくれれば、という期待は持てると思いますね。
 厩舎と鞍上的にインティとの兼ね合いも出てくるでしょうが、武Jの出し切る競馬はマッチしていると思うので今後が楽しみです。


posted by clover at 17:58| Comment(4) | 次代のスターを探せ! | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
遅れましたがあけましておめでとうございます

フェブラリー前に強い馬が出てきたなぁと思っていたのでこの検証記事は嬉しいです
しかしハーツの子供でダートの強い馬って珍しいなぁと思っていたら今週同じく強い競馬をしたスワーヴアラミスもハーツの子供なんですよね
ハーツも種牡馬の終盤に入って新しい顔を見せ始めたのかな?
それでも今までハーツの子供でダート重賞を勝った馬ってロードゴラッソくらいしか思い浮かばないし、本当にこのまますんなりG1戦線までたどり着けるかと言えば微妙に懐疑的な感じもあって中々に楽しみです
Posted by BEAMS at 2020年01月14日 19:11
ちょうど日曜日テレビで本レースとポルックスステークス見ていたのですが、どちらも強い勝ち方でしたね。

オープン特別と3勝クラスの差はあれど、時計も含めて特にロードレガリスは高い評価を受けているようで嬉しいです!

、、、しかし今週のハーツ産駒は9勝中7勝がダート、また上記の他にもアラジンバローズやテトラルキラなど派手な勝ち方をしていてダートでも久々に期待できる産駒が出てきて嬉しい限りです。(過去にはマスクトヒーロー位しかパッと思い付く馬がいないので)
Posted by ハーツファン at 2020年01月14日 23:01
>BEAMS様

 いつもコメントありがとうございますー。
 明けましておめでとうございます。

 スワーヴアラミスもこのコーナーで取り扱ってもいいくらいには強いですよねぇ。
 元々オークランドがめちゃ強くて、ポルックスSは去年のテーオーエナジーを彷彿とさせるスローロンスパからの突き放しと、去年春までとは馬が全然違って見えます。
 WASJでの、一貫消耗戦を早仕掛けで押し切ったのもあるので、ある程度適性の幅も広そうですし、出負けしなければ重賞でも、と思えますね。

 この5歳世代は、ハーツクライでダート走る馬が多くなりましたよね。
 ロードゴラッソにレガリス、スワーヴにタイムフライヤーも、ここまでの軌跡は全然違えど、やはりこの時期に強くなる、という面は共通しているのかなと。
 そしてこの4頭は、みんなヘイローかヘイルトゥリーズンのクロス持ちなんですね。
 タイムフライヤーこそ芝GⅠ勝ってますけど、やはり基本上がりの掛かる馬場でないと苦しい馬でしたし、他の3頭は芝で勝ち上がれなかったように、このクロスが入ると芝での瞬発力がどうしても足りなくなるのかな、とも感じます。

 他にハーツの仔でダート重賞勝ってるストロングサウザーも、やっぱりヘイルトゥリーズンのクロスがありますし、或いはこの辺りを意識した配合が増えてきた、という可能性もありますね。
 確かにまだ、GⅠまで突き抜けた馬がいないので、ここから先壁に当たるかも含めて注目していきたい血統かなと思います。
Posted by clover at 2020年01月15日 04:00
>ハーツファン様

 いつもコメントありがとうございますー。

 ロードレガリスは脚質的に、高いレベルに入ってあの競馬で足りるか?という課題はありますけど、まだ底を見せずに3勝クラスをあの勝ちっぷりは期待したくなりますよね。
 スワーヴアラミスも重賞勝ち負けは出来る馬のはずで、こちらはもう少し鞍上が固定されてくれれば、とも思います。オークランドを見る限り、川田Jが一番合っている気はするのですが。

 マスクトヒーロー懐かしいですねぇ。
 デビューが遅れて公営スタートながら、アイリッシュダンス張りに4歳シーズンに連勝して一気にOP入りしたり、トータルで見て横山Jが乗った時しか走らなかった辺りなども含めて個性的な馬でした。

 上のコメントのお返事で、ヘイロー系クロスとダート適性の連関性を挙げたのですけど、リファールやノーザンダンサークロスでも少しその方向性は出る感じはありますね。
 牝馬で唯一ダート重賞勝っているディアマイダーリンもノーザンダンサークロスで、やはり全般的には、サンデーの長所を薄めるようなクロスが入っているのがダートで活躍するポイントなのかもしれません。

 しかしそう考えると、ヘイロークロスが3本にノーザンダンサークロスも持っているシュヴァルグランとか、リファールクロス3本持ちのリスグラシューなどは、実はダートでもめっちゃ強かった可能性がありますね。
Posted by clover at 2020年01月15日 04:09
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