2020年01月10日

2019年リーディング回顧(調教師&種牡馬編)+JRA賞所感

 さて、今日は去年のリーディング回顧とJRA賞について、騎手編に比べればサラッとになりますが進めていきましょう。


★調教師編(1~10位)

・第一位 安田調教師(62勝)

 近年はずっと安定した成績を残していましたが、そこから更に一段上のステージに上って、遂に念願のリーディング獲得ですね。
 やはり基本的に好走スポットは短い距離に偏っているイメージなのと、実はロードカナロア以来GⅠタイトルに縁がないのが玉に瑕、というところで、今年も手駒は揃っていますから、数は勿論質の面でも充実させていって欲しいところです。
 北村友Jとのコンビも際立っていますし、引き続き注目ですね。

・第二位 矢作調教師(54勝)

 勝ち鞍こそ二位に甘んじたものの、GⅠ5勝で賞金はぶっちぎりのトップと、非常に充実した年でしたね。
 リスグラシューの引退は勿体なさが残りますが、それでも3歳にコントレイル、古馬にもラヴズオンリーユーなど大駒が控え、基本的には数を使って稼ぐ昔ながらのやり方も大切にしつつ、強い馬に関しては狙いすました近代的ローテ、という使い分けが、厩舎力として実現できるところにきた、という感じで、今年もリーディング争いに確実に顔を出してくると思います。

・第三位 堀調教師(54勝)

 こちらは例年通りに、数を使わず勝率で勝負、という形でしっかり結果を残していますし、2018年は重賞未勝利だったので、サリオスという大砲が出てきた事は喜ばしいでしょう。
 改めて所属馬を見ても、ズラリと良血が揃っていますし、その中から一気に台頭してくる馬もいるはずで、まずはドゥラメンテ以来のクラシック勝利に向けて注目していきたいです。

・第四位 中内田調教師(54勝)

 新進気鋭の中内田厩舎も、去年は勝ち鞍でキャリアハイ、勝率も激戦を制してトップ、重賞も8勝と内容の濃い一年でした。
 ただGⅠタイトルに手が届かなかったように、もうワンパンチ何かが欲しいのも事実で、重賞タイトルもほぼ全てが川田Jとのコンビであり、当然今年もその傾向は続く中で、もうひとつ柔軟性や、可能性を模索していく年になりそうですね。
 個人的にはクラヴァシュドールが、このまま藤岡佑Jでいくのか注目しています。

・第五位 藤沢調教師(46勝)

 こちらも春秋にGⅠひとつずつ取っていますし、安定してしっかり成績を残していると言えるでしょう。
 定年まであと2年ちょっとになりましたが、その手腕と信念は全く衰えていませんし、最後までらしさを残して走り切って欲しいですね。
 今年はグランアレグリアの路線に注目したいところです。あとタワーオブロンドンでの海外挑戦は見たいですね。

・第六位 池江調教師(45勝)

 こちらは悪くはないものの、全体的にこの厩舎としてはやや低調だったとは言えるでしょうか。
 重賞勝ちが上半期の大阪杯以降途絶えているのも気掛かりで、ただ明け3歳の手駒はそこそこ揃っていると思うので、強い馬に対し本番で逆転を狙う、その巧みな手腕には期待です。

・第七位 国枝調教師(44勝)

 こちらもアーモンドアイを擁して注目度も高い中、数字としては変わらずしっかりと、という感じですね。
 今年も当然厩舎としてはアーモンドアイが中心に動いていくでしょうが、それ以外にも良血でいい馬は揃っていますし、こちらもそろそろ調教師生活が晩年に差し掛かる中、牡馬クラシックを狙える大駒がでてくるといいな、とは思って見ています。

・第八位 音無調教師(43勝)

 こちらも実績のある厩舎らしい、要所での勝負強さを見せてきましたし、インディチャンプは見事でした。
 以前よりは逃げを毛嫌いせずに、今の競馬のトレンドに合わせた対応も出来るようになってきたと思いますが、ただモズスーパーフレアの使い方だけは気に入らなくて……。なぜ次走シルクロードなんでしょうねぇ。

・第九位 松永厩舎(42勝)

 こちらは少し成績に波がある厩舎ですけど、去年は中々いい成績で、やはり厩舎の中心にラッキーライラック的な強い馬がいると引き締まる、というのはあるのかもしれません。
 来年も大きい舞台を賑わす手駒はそこそこ揃っていますし、更なる躍進を期待してもいいかもしれませんね。

・第十位 西村厩舎(41勝)

 こちらも新進気鋭の若手ですが、ノーザン馬がそれなりにいるとはいえ、前年からほぼ倍増のジャンプアップは見事でした。
 特に去年は2歳戦で、タイセイビジョンを筆頭にかなり数を稼いできて、早い時期からしっかり仕上げる部分で良さを見せてきたので、それは今年に向けても好循環になるはずです。
 タイセイビジョンは相手関係次第ではNHKマイルとかチャンスありそうですし、楽しみですね。


★種牡馬編(1~10位)

・ディープインパクト

 惜しくも去年早世してしまったものの、それでもあと3年余りはこの馬の天下が揺らぐことはない、と思える、圧倒的な数字を残してきましたね。
 大レースでの存在感にアベレージ、EIも非の打ちどころなく、敢えて言えばやや母父で振るわないくらいです。
 今年もコントレイル筆頭に楽しみな馬が揃っていますし、サンデーサイレンスが自身の死後にディープインパクトを出したのと同様、最高傑作がこれから出てくる、という期待を持って残りの世代を見ていきたいですね。

・ハーツクライ

 去年は特に下半期の勢いが素晴らしく、また例年以上に2歳戦でも活躍馬が多く出て、どちらもリーディング2位に食い込んできたのは見事でした。
 3歳勢は本当に質量ともに揃っていて、クラシックでの活躍が今から楽しみですし、古馬もどんどん成長してくる馬が多いので、当面ディープインパクトはともかく2~3位争いはこの馬とロードカナロアに絞られるのかな、と感じます。
 どこまで大舞台で活躍してくる馬が出てくるか、本当に楽しみな一年ですね。

・ロードカナロア

 こちらもコンスタントに走る馬を出して、ただ全体的にディープインパクトより一回りスケール感と好走スポットの幅が劣る感はあるので、そのあたりを克服していく産駒がどこまで出てくるか、でしょう。
 去年の2歳世代が3年目で、ここは基本的にどんな大種牡馬でも成績が落ちる時期なので、その中でも3歳世代がどこまで踏んばってくるか、後はやはりアーモンドアイ・サートゥルナーリアの2頭がどこまで日本競馬を牽引してくれるかにかかっているのかなと思います。

・ステイゴールド

 去年はEIだけならディープインパクトを超えているように、本当に重賞での勝負強さが光った年ではありましたね。
 たださすがに今年は5歳以上しかいなくなって、トップ10に残れたら凄い、という事にはなるでしょう。
 最後の大物としてのインディチャンプが、最良後継種牡馬になるためにどこまでタイトルを積み重ねてくるかが楽しみですね。

・ルーラーシップ

 ルーラーも安定して走る子を出しているとは思いますが、やはりそろそろより目立った大駒の登場が待たれるところです。
 キセキももう一歩足りない成績が続いていますし、晩成傾向も強いので、あまりクラシック戦線で目立つ活躍が出来ないのが難しいところですかね。

・キングカメハメハ

 こちらは数年前から種付け制限などもあって、遂に万年二位の座から陥落してしまいましたが、それでも要所ではしっかり走る子が出ていて流石ではあります。
 あと地味に、ディープインパクトより母父として優秀な成績を叩き出していて、そのあたりも含めてやはり日本競馬への貢献度は絶大ですね。
 とりあえず月曜のアヌラーダプラはとても楽しみです。

・ダイワメジャー

 こちらももうある程度種牡馬としてのキャラは確定しているので、その範疇でどこまで活躍馬が出てくるかでしょうね。
 アドマイヤマーズとレシステンシアは本当に強いと思いますし、この2頭を軸に、短距離からマイル路線でコツコツ稼いでいって欲しいところです。

・ハービンジャー

 去年はノームコアが高速府中でGⅠを取ったりと、イメージと違う部分での活躍は目立ちつつ、もう一歩目立つところがなかったのですよね。
 今年はブラストワンピースあたりがもうちょっと頑張ってくれれば、と思いますし、やや出遅れている3歳世代からも強い馬が出てきて欲しいですね。

・ゴールドアリュール

 こちらも残りの産駒は少ないですが、それでも去年はクリソベリルという最高傑作になり得る逸材を輩出、まだまだダート戦線で目が離せない種牡馬ではあります。
 後継種牡馬も結構出しましたし、その中からサイアーラインが繋がっていくような活躍馬が出れば、と思いますし、勿論自身の最後の世代からも強い馬が出てきてくれれば言う事ないですね。

・オルフェーヴル

 上位十傑の中では唯一EIが1を割り込んでいたり、去年の種付け数が激減していたりと、中々三冠馬としては波乱万丈な種牡馬成績になっていますが、少しずつでも成績が上がってくるのはいい傾向だと思います。
 今年はラッキーライラックにエポカドーロの2頭は頑張って欲しいですし、エスポワールなども伸びてくると思うので、とりあえず種付け数が回復して欲しいところで、かつどこかで意外性の大物を出してくれれば、と思います。アンドラステとかちょっと期待してます。

・キズナ(2歳戦3位)

 フレッシュサイアーはぶっちぎりの1位で、産駒も芝ダート問わずコンスタントに走りますし、気性面の安定、レース経験による成長力も感じさせて、これは本当に予想以上に走ったな、というイメージです。
 現状ディープインパクトの後継種牡馬の中では一番可能性を感じさせますし、ただ敢えて言えば大舞台を勝ち切れるほどの大物感がある馬が出ていないので、そのあたりを成長力でカバーしてくる馬がいれば楽しみですね。

・エピファネイア(2歳戦5位)

 こちらもフレッシュサイアーとしていい成績でしたが、キズナが強すぎたせいでやや霞んでしまいましたね。
 また、新馬戦あたりでのポン駆けは目立っていたのですが、レースを使うごとに気難しさが出てきたり、全体的に揉まれ弱く、ダート適性もそこまで高くないと、弱点も多いのがもどかしいところです。
 勝ち上がり数の割に、未だに2勝馬がロールオブサンダーだけというのも物足りないですし、来週のスカイグルーヴあたりがどこまで大物ぶりを発揮してくれるか、ロベルト系特有の爆発力に期待しつつ見守りたいです。


★JRA賞所感

・年度代表馬・最優秀古馬牝馬 リスグラシュー

 あの至高の有馬記念の覇者ですし、成績やレース内容からもこれは文句なしでしょう。
 引退が本当に勿体ないレベルの成長度でしたが、それがしっかり産駒に伝わってくれればいいと思いますし、血統的にもソコソコ幅広く試せると思うので、とても楽しみですね。

・最優秀2歳牡馬 コントレイル

 遂にホープフルSの勝ち馬が獲得した、という点で意義がありますし、内容的にもサリオスとは僅差ですが、個人的には3場で勝ち鞍がある事と、最大パフォーマンスの質の差で、この馬になるのは順当だと思ってはいます。
 ディープの仔ながら、冬の中山2000mを楽に克服したのは本当に素晴らしいですし、クラシックの舞台でどこまで成長した走りを見せてくれるのか本当に楽しみですね。出来ればマイラブソディやサリオスが、前哨戦勝ち切って無敗で激突、とかになって欲しいところです。

・最優秀2歳牝馬 レシステンシア

 唯一の満票でしたが、実績内容ともに文句なしと言っていいでしょう。
 あれだけ前傾型の競馬で余裕綽々の強さを見せられる馬は中々いませんし、マイルなら現時点で古馬相手でもやれるイメージは持てますので、変に距離に色気を出さずに自分の道を突き進んで欲しいですね。北村友Jも、この馬の良さをどこまで生かす騎乗を続けていけるか、そこも大注目です。

・最優秀3歳牡馬 サートゥルナーリア

 GⅠ実績だけならアドマイヤマーズになるところでしょうけど、やはり勝つときのインパクトと、王道路線の実績、そして有馬記念で2着を死守した事が評価されたのでしょう。
 この母系らしくいろいろ気難しさはある馬ですが、ポテンシャルが素晴らしいのは誰もが認めるところですし、今年は王道路線の主役を突き進んで欲しいですね。
 マーズは本当に富士Sの負け過ぎがなければ、と思うのですけどね。香港マイルはレース質はともかく、破った相手は破格ですし、こちらも今年、大舞台でどこまでタイトルを積み重ねてくるか、ダイワメジャーの最良後継馬としても期待しています。

・最優秀3歳牝馬 グランアレグリア

 ここは本当に微妙なラインでの接戦になりましたけど、結局勝ったときのインパクトとレース質の高さでこの馬、という感じでしょうか。
 実際に桜花賞と阪神Cはえげつなかったですし、しっかり能力が発揮できる条件ならすごく強いので、今年は同期の牝馬とは違う路線になりそうですけれど、まだまだGⅠタイトルを手にしてくれそうな予感はありますね。
 ラヴズオンリーユーやクロノジェネシスも、タイトルに相応しいくらいの活躍ではあったと思いますし、こちらは中距離路線でどこまでやれるか楽しみですね。

・最優秀古馬牡馬 ウインブライト

 この馬の場合、国内の成績は中山記念くらいで、香港のGⅠ2勝が評価されてなので、今迄よりは海外GⅠタイトルの重みも変わってきているのかな、とは感じるところですね(だとすればアドマイヤマーズが矛盾する、というのはあるのですけれど)。
 まあ他に、それに見合う程のタイトルを獲得できた馬がいなかったとも言えますし、今年はもう少し国内での存在感も見せて欲しいところですが、同時に香港の10Fを今年も席巻して欲しいところでもありますね。

・最優秀短距離馬 インディチャンプ

 毎年の事ですが、この項目はスプリンターとマイラー分ければいいのに、とは思います。
 その中で古馬マイルGⅠ春秋制覇のこの馬が選ばれるのはまあ妥当ですが、香港マイルでミソをつけてしまったのが悔やまれますね。力負けではないのは確かとしても、アドマイヤマーズに負けてしまったのは色々評価として難しくなった要因ではあると思います。
 こちらは成長力のあるステイゴールド産駒ですし、今年もマイル路線中心にどこまでの活躍を見せてくれるか本当に楽しみにしています。

・最優秀ダートホース クリソベリル

 この馬もJRAでの実績だけで言うとチャンピオンズカップだけなのですが、ただ最強メンバーが揃った中で、異次元のハイレベル戦をあんなレースぶりで制したインパクトからも、ここまで票が偏ったのも納得は出来ますね。
 今年は日本馬にとって高い壁の海外が主戦場になりそうですが、そこで劣化する事なく、出来れば歴史的勝利を飾って日本に凱旋して欲しいところで、今からその走りにはワクワクさせられます。

・最優秀障害馬 シングンマイケル

 ここも票は割れましたけど、春以降障害を走っていないオジュウチョウサンではなく、こちらが選ばれたというのも期待の表れだと思います。
 また今年の春はオジュウチョウサンが障害に戻るらしいですし、グランドジャンプで雌雄を決して、世代交代をアピールできるような走りを見せて欲しいですね。




posted by clover at 19:45| Comment(0) | 雑談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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