2020年01月06日

2019年リーディング回顧(ジョッキー編)

 今週は本日も競馬はありましたが、しかし中山のマーフィーJ無双はえぐかったですねぇ。
 関東は去年のリーディングトップ2を欠いた形で、馬質も絶品とは言え、6勝、かつ全部掲示板までは持ってきていますし、やはり安定感が違い過ぎると唸らされるところです。
 関西はルメ様がバカンス中に、でもないでしょうが、しっかり勝つべき騎手は成績を出してきている感じで、今年もやはり騎手層、という意味では関西に分があるのは間違いなく、今週末からの競馬も益々楽しみになります。

 ただ重賞自体は少ないですし、記事枠も沢山ある時期なので、まずは去年のリーディングを騎手から振り返っていきましょう。
 調教師と種牡馬編も今週中にやりますが、私のスケジュールの関係で明日連続しては書きません。記事の分量的に、一番忙しい日に書く事になると思いますので、その点ご了解ください。
 なお勝利数などは便宜的に、JRAのみの数字で執筆させていただきます。




<リーディング1~10位>

★ルメールJ<164勝・制裁点55>

 日本での通年騎乗も5年目、もはや押しも押されぬJRAジョッキーの顔となったルメールJが、去年は騎乗停止などで苦しみつつも最後は地力を見せて、見事に3年連続のリーディングジョッキーに輝きましたね。
 まぁリーディングそのものは、あれだけ常に素晴らしい馬が揃っていて、本人が奢らずミスのない騎乗を心がければついてくる、とは言えますし、勝ち鞍的には過去3年よりも落としていますので、手放しで褒められる内容ではなかった、とは言えるでしょう。

 特に去年は、春の加重制裁での長期間騎乗停止があったのが悪目立ちしていますし、制裁を受けた騎乗そのものも弁護の余地はない強引な騎乗でしたから、やはり今年はそこを気を付けてもらわないと、というのはあります。
 日本に来てすぐの頃に比べると、やはり競馬場やレース傾向、厩舎との繋がりなども深くなり、その分自信を持って騎乗できるシーンが増えた事で、大レースでの活躍も数字に遜色ないものにはなってきました。
 ただやはり去年のNHKマイルもそうでしたけど、なんだかんだで本当の超一流の勝負師、というにはまだどこかに線の細さは残しているというか、大事なところで時々甘さが出るのは勿体ない限りですよね。

 MVJに関しても、去年の場合は多分戸崎Jが普通に乗れていればこちらだったはずで、騎乗数が評価の対象になる以上、馬質を整える為にある程度絞るのはともかく、やはり一年通じてしっかり騎乗する、というのも大切になってくるでしょう。
 2年連続の騎手大賞も逃していますので、今年はネジを締め直して、色々な意味で若手の見本となる、フェアでクレバーな騎乗をしっかりと見せつけて欲しいですね。


★川田J<152勝・制裁点26>

勝利数、勝率など、あらゆる面でキャリアハイを更新した充実の一年ではありましたが、ただ特に終盤は、どこか煮え切らない部分も多く見え隠れして、一段上のステージに上がった事で、更に求められる課題も浮き彫りになった年、と言えるでしょうか。
 こちらもある程度馬を絞って、率を高めていくスタイルで、それ自体はずっと続けている事ですので今更どうこうは言えませんし、高い集中力でキッチリひとつでもいい着順に持ってくる、合理的で積極的な騎乗を心がけてくれるのは、やはり信頼度の高いジョッキーだと思えます。
 今年は一度騎乗停止こそありましたが、あれもどちらかというと馬の反応面での不慮的な部分はありましたし、例年基本的にはクリーンプレーを心がける騎手ですから、そのあたりでの緩み・驕りを不安視する必要はないでしょう。

 ただやはり、概ねの場面で正攻法を貫き過ぎて、力のある馬に乗っている騎手にとっての絶好の的になるレース、というのは目立っており、GⅠの舞台であれだけ入着していても、勝利したのはクリソベリルの1勝のみ、というのは、手駒の顔ぶれからすると物足りなさは残ります。
 いい意味でも悪い意味でも考えすぎる面はあるのか、特に秋口以降は競馬のスタイルがやや硬直化していた感もありました。

 年頭のインタビュー記事で、やはりリーディングも意識したくなくてもしてしまって、自己制御の面で難しさがあった、と吐露していましたし、その経験は今年以降に生きてくる、とは思います。
 やはりもう少し余裕というか、インターフェアギリギリの線を突くようなずる賢さも蓄えていった方がいいのかな、と思う向きもありつつ、ただそれをする川田J、というのもらしくはないので、個人的にはセオリーを突き詰めた先にある柔軟性に期待したいとは思っています。

 その点で今日のタガノディアマンテなど、素晴らしい騎乗ではありました。
 3000mの大外で厳しいか、と見ていたのですが、おそらく意識的にスタートは出さず、けど馬のバランスとリズムは崩さずに楽に内目に潜っていって、スタンド前まではとにかくゆったり入っていき、そしてペースが淀む2コーナー出口から向こう正面入り口でスーッと動いて。
 でも一気に捲るのではなく、あくまでも淀みに合わせず押し上げた、というだけで、実際に上り手前では前に馬を置いてもう一度息を入れ、そして残り600mからの満を持してのスパートで、この馬の機動性を段階的に引き出してきたのはお見事、と唸るしかないハンドリングと戦略性でした。

 その辺やはり、一定のラインで停滞してしまっている感のある田辺Jとの現状の差が浮き彫りになっていた、とも思いますし、こういう馬のタイプに合わせた最適戦略を柔軟に組み込んでくるのが、川田Jのスタイルとしてはベストなのかなと感じます。
 今年も素晴らしい手駒は揃っていますし、改めて一年フェアに乗ってのリーディング争いは期待したいですね。理想を言えば、もう一度特別模範騎手も取って欲しいところです。
 全般的な傾向として、勝ち鞍と制裁点ってやはり反比例の関係性になりやすいのはあるので、それを技術で捻じ伏せる成績を叩き出してこそ、日本人ジョッキーとしての第一人者の資格を得る、と言えるのではないでしょうか。


★武J<111勝・制裁点27>

 天命を知る歳となるも意気軒昂、去年からはエージェントも変わって気分一新もあったのか、近年では質量ともに最高の成績と充実した一年ではありましたね。
 武Jも去年は珍しく騎乗停止があったのですけど、こちらも普段はしっかり綺麗に乗ってきますし、大舞台での胆力などの面では、やはりまだまだJRAという枠組みの中では追随を許さない第一人者であり続けていると思います。

 一時期よりはマシとは言え、それでもまだノーザン系の有力馬に乗る機会などはあまりなく、個人馬主中心の騎乗でこの数字はやはり見事というべきで、去年はGⅠも違う馬で2勝しましたし、全盛期とはまた違う、円熟の騎乗の中で、武Jでこそ走る、という馬とのコンビをどんどん作っていってくれれば、と感じます。
 今更外側からどうなれと茶々を入れるのも野暮すぎる話ではありますし、まずは去年同様1年怪我無く無事に、積極的に海外にも飛んでいくらしさを保ったまま、それでも去年以上の数字を目指してもらえればなによりです。

 今年はクラシックもマイラブソディがいて、古馬戦線もワールドプレミアと、ある程度年間の軸になる馬がいますし、昨日今日も秋冬からのリズムの良さを引き継いだ、溌剌とした騎乗を見せてくれていますから、本当に楽しみです。


★福永J<107勝・制裁点47>

 毎年安定した成績を残してきますし、大舞台でもそれなりの爪痕を残してはいるのですが、どちらかというと下半期のリズムが良くなかった感じですね。
 まあコントレイルは素晴らしい騎乗で、年間GⅠ3勝の内容は全て完璧でしたし、しっかりプラン通り型に嵌め込んでしまうと本当に上手いな、というのはありますが、やはりそこからもう一歩先を戦術的に追及しない、という面はいつも歯がゆさとして残ります。

 騎手としてのタイプとしても、どちらかと言えば戦術論より先に技術論を突き詰めていきたい感じで、それは巨視的に見ればしっかり馬を制御下において、安全かつ勝てるレースをしたい、という事になるのでしょうが、その思惑と裏腹に、去年も制裁点が膨らんでしまっているのは残念なところではあります。
 これだけ長年トップジョッキーとしての地位を確立していて、フェアプレー賞の受賞歴が1度のみ、というのは物足りなさはありますし、いい意味でも悪い意味でも尖ったところがないのが持ち味と言えばそうなのでしょう。

 去年もマイルCS・JC週の騎乗停止と、その原因となった騎乗は残念でしたし、ダービージョッキーになってそのあたり、もう一皮剥けてくるかと思わせて意外とそうでもない、というのがもどかしいところです。
 ジャスタウェイ・エピファネイアで、それまで勝てなかった牡馬中距離GⅠを連勝した時にも感じましたけど、本質的には頑固というか、自分の譲れない一線からは逸脱しない感じで、そこを見る側としても理解しつつ期待すべきジョッキーなのかなと思います。
 ですがそういう気質が、三冠も狙えるコントレイルの様な馬にとってプラスに出るかは難しいところで、今年は福永Jにとっても今後の分水嶺になる年かもしれませんね。


★戸崎J<104勝・制裁点8>

 今年はJBCスプリントでの落馬で戦線離脱、未だ復帰の目途は立っていないのが痛々しい限りですが、そこまではきちんとらしい騎乗は見せてくれていたと思います。
 一番勝ち鞍を稼いでいた時期に比べると、馬質もやや落ち着いて、その分馬の適性をある程度意識したバランスの良い騎乗が出来るようになっていたと見ていますし、GⅠタイトルこそ届かなかったものの、随所に存在感はありました。

 これだけの離脱期間があっても、関東トップを死守できるというのは、まあ正直他の騎手がだらしなさ過ぎる面もありますが、やはりそれだけ卓越した騎乗技術がある、という証左ではあるのでしょう。
 特に去年は、比較的上位の騎手が制裁面でやらかしている中で、淡々としっかりフェアな競馬に徹してのフェアプレー賞も獲得、というのは流石ですし、未だに2016年の、187勝で特別模範騎手賞は金字塔だと思っていますので、今後もそのスタンスは維持していって欲しいなと思います。

 これだけ長い期間競馬から離れるのはなかった事だと思いますので、その間に技術ではなく外観としての競馬と戦術論をしっかり磨いてくれたらいいな、なんて身勝手に思いますし、そのあたりが鋭くなってくればより勝てる騎手になると思っています。
 次に書く三浦Jも、大怪我を乗り越えて一回り成長したのは確かですし、復帰後の活躍には期待したいですね。


★三浦J<102勝・制裁点16>

 去年は大怪我から復帰後、きちんと一年乗り切って、かつデビュー年の成績をクリア、102勝とキャリアハイの勝ち鞍を達成した事は素直に評価していいとは思います。
 勿論それだけ馬の質も揃っていたとは思いますが、以前よりもスタートからのレースの入り方などはすごく丁寧になって、元々高かった騎乗技術をバランス良く引き出す、いい意味で韜晦の騎乗が出来るようになっていると感じます。

 ただ反面、そういうスタンスをしっかり確立する流れの中で、大舞台で求められる思い切りやメリハリが少し欠けていたのは否めず、勝ち鞍の割に重賞での活躍がほとんどなかったのは残念なところではあります。
 今年はそういう部分を少しずつ付与していく飛躍の年、というイメージだったのですが、年初から不運すぎる貰い事故でどうやら骨折らしいですし、それは本当に残念です。
 ただ、あれだけの怪我から復帰した精神力を持ってすれば、改めて今の技術と競馬観で外からもう一度見つめ直すいいタイミング、とも考えられますし、こちらも復帰後の活躍に大いに期待したいですね。


★松山J<91勝・制裁点34>

 こちらも、精鋭揃いの関西を主戦場にしつつ、キャリアハイの91勝と、派手さはないもののコツコツと実績を積み重ねていっているな、という感じで、今年は100勝も視野に入ってくる所でしょう。
 騎乗停止はなかったものの、細かいところで制裁が多いのは気掛かりですが、それだけタイトな立ち回りやポジショニング意識の高さがある、とも言えますし、今年は量だけでなく、質にこだわった騎乗を期待したいですね。

 京都金杯も制していいスタートが切れましたし、やはりこのクラスになればクラシックのお手馬は欲しいところですね。
 なんだかんだでアルアイン以降GⅠとは縁が薄いですし、このあたりもある程度熱が冷めないうちにもうひとつ、というのはあるので、クールな表情の裏に隠れた負けん気と、繊細な手綱捌きには注目していきたいところです。


★ミルコJ<91勝・制裁点22>

去年は、上半期はまだ良かったものの、夏以降の成績が下降線の一途、関係者の信頼も失い気味で、中々に苦しい一年になりましたね。
 どうしても元よりある気性面のムラが克服できませんし、去年は詳しい話は知りませんけど、私生活的にも体調的にも色々あったようで、そのあたりを全て吹っ切る意味での美浦に拠点を移す、という決断なのでしょうか。

 個人的に褒められていいと思うのは、ここまで過去3年は常に制裁王争いの最上位に君臨していたのに、騎乗停止なくそれなりのラインでフェアな騎乗を乗せてきたところです。
 ただ結局、ラフプレーしなくなったら成績も落ちた、というのは、一時期の岩田Jと同じパターンで、そこからV字回復させる処方箋があるのか?というと、そのあたりは結局本人のメンタルバランスの成長に尽きる、とは思うのですよね。
 その点で期待出来るのか?というと中々難しいものもありそうですし、信頼を回復するのも一朝一夕ではいかないはずで、中山金杯こそ棚ぼたで勝利し、今日も手薄な騎手陣の中では3勝とそれなりの存在感を見せていましたけど、やはりトップジョッキーがズラッと揃う舞台になると、これまでのような馬質にはならないでしょうからねぇ。
 華のある騎手ですし、一時期の神がかった勝負強さを取り戻してほしいな、とは思うのですけど、こちらも今年は色々な意味で分水嶺の年になりそうな感じですね。


★田辺J<87勝・制裁点52>

 正直去年はあまり見所がなかったイメージなのですけど、なんだかんだで数字的にはキャリアハイタイですし、帳尻は合わせてきているのですよね。
 まあ関東は終盤戸崎Jの離脱もありましたし、田辺J自身もそこそこ春よりは調子を取り戻していたとは思うのですけど、やはり去年は加重制裁での長期離脱などもあり、らしくない年ではあったと思います。

 それに、ある程度台頭して以来ずっと期待されていながら、延々nNo,2~3の地位に甘んじて、そこから伸びてこないもどかしさもより強く感じますし、でも昨日のレッドローゼスとか、今日の川田Jのタガノディアマンテなど見てしまうと、中々難しいのかな、とも感じてしまいますね。
 技術と戦術視野はそれなりのものがあるとは思っていますけど、ムラもソコソコ多い感じで、これといったお手馬がいないのもあり、果たして今年こそ殻を破れるのか?となると、どうしても結構ずっと期待していた分だけ、懐疑的な気分も強くなってしまう所です。
 とりあえず田辺Jも本来はクリーンな乗り手ですし、去年の様な制裁は食らわないように注意しつつ、どこか大舞台で、あっと言わせるような騎乗は見せて欲しいものですね。


★北村友J<85勝・制裁点56>

 去年は勝ち鞍こそ一昨年のキャリアハイには届かなかったものの、アルアインで初GⅠタイトルを奪取すると、その勢いで秋にもGⅠ2勝と、一気に名実ともにトップジョッキーにのし上がってきたな、というイメージは強く持てる年でしたね。
 ただ質量ともに成績が上がるのと同時に、制裁点でもかなり目立つ数字にはなってしまっていて、やはりある程度大舞台で勝つためには、というのも出てきてしまうのかなとは感じる一幕です。

 それでも、去年の特に後半の競馬は内容も優れていて、元々タイトな立ち回りで良さを引き出す騎手でしたけど、レシステンシアに象徴されるように、それまでのスタイルに、強い馬がしっかり力を発揮できるパターンも柔軟に組み込んでいく、競馬観の幅が出てきたなと感じます。
 その意味では、今年も大舞台で更なる飛躍が期待できる一人となりますし、ノーザン系のバックアップもかなりあるでしょうから、今年は質量ともに充実の内容が求められるでしょう。
 勿論それをフェアな競馬でやれれば申し分ないですし、どこまで伸びるか楽しみです。


<その他注目騎手>

★西村J<55勝・制裁点58>

 ローカル中心とはいえ、減量を活かして積極的な競馬が目立ち、しっかり勝ち鞍を2年目でここまで積み上げてきたのは評価していいと思います。
 たた同時に、制裁王に輝いてしまってもいますので、そのあたりもう少ししっかり周りを見る意識と、シンプルに馬を御す技術をコツコツと高めていってくれれば、とも思いますね。
 若手らしいメリハリがしっかり効いていて、勝ち気に溢れたところも面白いですし、今年は中央場所でももう少しインパクトのあるレースが出来るかな、と思います。重賞戦線にも顔を出してくれば楽しみですね。


★横山武J<54勝・制裁点45>

こちらも元々素材と技術を高く評価されていた通り、横山兄弟の中でも一歩抜きんでて、去年は勝ち鞍だけなら父親越えも果たしています。
 勿論内容的にはまだまだのところもありますが、要所の捌きのセンスの良さはすごく光っていて、当然若手らしい思い切りも健在、昨日のエンゲルヘンもいいレースでした。
 減量が取れてここからが勝負ですし、こちらも制裁点は高く、まだまだ粗さが目立つので、そのあたりをしっかり技術を磨く中で制御しつつ、その持ち前の嗅覚を研ぎ澄ませていければ、より高いレベルでの活躍も期待出来ますね。


★藤田J<43勝・制裁点5>

 もう完全に中堅ジョッキー、呼んでいい成績は残せていますし、勿論話題性ありきの展開もありましたが、それも全て受け止めて、しっかり騎手として成長するための糧としている感はあります。
 個人的に数字以上に、騎乗技術、特に体幹の完成度が素晴らしくなってきたのかなというイメージで、今は本当に最後までしっかり、真っ直ぐ馬を追う事が出来ていますし、様々なパターンで結果を出せるようになっています。
 制裁点が年々減って、去年は遂にフェアプレー賞を獲得したというのも素晴らしい事で、上で書いたように基本勝ち鞍が伸びれば制裁点も増える傾向のため、そのあたりは運不運もあるにしても見事だと思います。

 今年もまだ様々な壁は出てくるでしょうが、ひとつひとつ克服しつつ、今のクリーンでけれど強気な騎乗を続けていければ、まだまだ伸びる素地はある騎手だと感じています。


★津村J<39勝・制裁点27>

去年はカレンブーケドールとのコンビで大舞台を盛り上げてくれましたし、元々技術そのものはそれなりに持っている乗り手なので、意識面で変革がはっきり感じられているのはいいですね。
 ただ金杯の逃げとか、明らかにアエロリット症候群的な感じはあって、まだ大局的な視野が狭いかな、というのはあるので、それを実際の乗り馬の特性に合わせて噛み合わせていく、それを通じて引きだしを増やしていく、そういう取り組みが上手く噛み合えば、大舞台で待望のGⅠタイトルに手が届くシーンもあるかもしれない、というイメージは持てますね。


★坂井J<30勝・制裁点32>

 オーストラリアでの長期武者修行を終えての帰国初年度でしたが、その中で紆余曲折在りつつ、きらりと光るものはしっかり見せてきた感じです。
 どうしてもオージーの競馬と日本の競馬では質の違う部分も大きい中で、基本的にタイトな立ち回りに固執し過ぎて、上半期は硬直的な競馬も多かったと思うのですが、そのあたりを下半期で徐々に修正しつつ、向こうの競馬の良い部分はしっかり残して、という、取捨選択がきちんと出来ているな、と感じました。
 それが大舞台でも、あっと驚く一発を引き寄せる源泉にはなっていると思いますし、サトノガーネットとか本当に上手い騎乗だったので、ああいう形がコンスタントに作れるならば、今年勝ち鞍が伸びない道理はない、とは見ています。

 本人も生真面目で向上心の塊、という感じですし、非常にルックスも良くて爽やかなイメージですから、新時代のスター候補として台頭してくる年にして欲しいですね。
 厩舎のバックアップも含めて、本当に今年は楽しみです。



posted by clover at 18:18| Comment(6) | 雑談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
とにかく、10代半ばから毎日が真剣勝負な現場で調教助手の経験を積みながらタイトなレース運びが当たり前な環境の中で頭角を現す若手外国人ジョッキーはオイシン然りダミアン然りで頼もしいの一言ですね。
多分、昨シーズン引退したチームオブライエンのセカンドジョッキーだったオブライエンの倅も良いジョッキーだと思うところです。
しかし新年2日の中山5レースで斜行から制裁を喰らうも、なんのその後にトータル勝ち鞍6つをあげたオイシンなど。
メイン11Rでのライラックカラーの脚力を把握しての田辺ターゲットから決め打ちで勝機を見出すまで無駄な追い出しせずで1着入線とか、英国やアイルランドにはないカーブもキツい中山コースにアジャストして天晴れであり。
戸崎がリハビリ中であっても、新年から勝つ為に仕上げてきた陣営にとっては年明けから更に短期更新で向こうのシーズン開幕までは日本に滞在を決断した若手トップジョッキーに託し有力馬が回ってくるのは仕方ないと考えてしまうところです。
そして前日、べギオンが嫌気をさすくらいに右に左へとガシガシと手綱を引く中山コースにアジャストしてないフォーリーの捌き方を目の当たりにしてしまうと余計に。

またルメールと福永が安定の制裁金トップランカーなだけに、個人的には同世代にあたる長年にわたり制裁王でない和田や幸など一花咲かせて欲しいと思うところです。
ただ、どの世界でも機械的に無機質に気持ちの切り替えやリカバーが完璧にできる強者は少ないだけに馬券を買う側もファクターとして考慮が必要になって。
そうして機械的無機質ではないから、ゾーンに入ったルメールチャージやオイシンチャージとか目の当たりにすることにはなりますが。(苦笑)
また和田など、昨シーズンは900を超える鞍上数で新年2日目の淀でも悪い騎乗をしている訳でもないジョッキーだけに武みたいにダービーを狙うタニマチ個人オーナーとの巡り逢いやゴドルフィンなどのノーザンをライバルにする生産ファームで認められたらと思ってしまいます。
(ゴドルフィンもG1レース毎に、スポット参戦でビュイックを呼ぶこともしないと思うので)
現在、日本の大ファームとなったノーザンの有力馬に乗れたらの現状ですが。
昨シーズンのシゲルオーナーと和田とか、クラシック戦線で穴党を喜ばせる大健闘コンビとして記憶に残るところですから。

更に、何気に制裁王でない皇成はボルトやプレート固定に頼る大怪我でなくて良かったですね。
今シーズン、やっとオークスを狙えるノーザンの有力馬を新馬戦から乗れる環境が巡って来ただっただけに。
皇成には、自分より歳下の若手外国人トップジョッキーが短期でG1レースでも当たり前のように勝ちに持ってくる御時世なので。
貪欲で勝ち気旺盛な青目の若手には負けておられんと、年間100勝のゴール達成感から燃え尽きず満足せずに外国人トップジョッキー顔負けの迅速なポジション取りとコースロスを省くエスコートと勝機を見出すまで無駄に負わない胆力あるジョッキーにステップアップして貰いたいと思うところです。
3年前では皇成終了と思うところからファンの間で平場王と揶揄さえるまでにジョッキーとして盛り返して来ただけに、G1念願優勝と重賞複数勝利ジョッキーまで僅かのところですから。
勝ちに行く大胆で迅速なポジション取りやコースロス省く胆力あるエスコートで、成長曲を描いて欲しいジョッキーの一人ですね。

それと、ライアンが短期滞在中に海外修行の打診した野中がライアンから全面バックアップの返答を貰っただけにガンガン武者修行を繰り返すことは最善の試みですね。
アイルランドや英国の直線で起伏の激しいナチュラルコースで重馬場コンディション上等な環境下で、それもトレーナーによるオーダーは絶対服従の中で、如何にコースロスを省きタイトなポジション争い激しいレースの中で馬をコントロールしながら勝たせていくのか?を経験し積み重ねることで技術だけではないビックレースで必要な胆力も大事だと解るだけでも違ってくると思うので。
更に、そんな環境下で勝ち鞍を取ったら自信にもなると思うので。

今後は意欲ある若手ジョッキーは短期で来る外国人トップジョッキーの手綱捌きから刺激を受けて、短期滞在のトップジョッキーやトレーナー等のコネクションをフル活用し海外武者修行の繰り返しから台頭することが当たり前となってくると良いですね。
日本のレベルは海外の大生産ファームからトレーナーからも認められ、その上に海外のトップジョッキーまでもが認めて短期滞在の常連となって乗りにくる良い環境なだけに。
Posted by ギャロップ at 2020年01月08日 01:39
こんばんは★

こうやって勝ち鞍だけでなく制裁点も一緒に載せて貰えると、戸崎Jは出色ですねえ。

やはり純粋な馬乗りとしては超一流と思ってるので大レースでの胆力もついてきた今、早いとこ復帰してもらいたいジョッキーの1人です。

しかし、川田Jはポーカーフェイスの奥に色々と思うところがあったんですねえ。

こっちは騎乗機会があるならば、キセキとのコンビでG1を獲って欲しいです。

本人が1番願ってるかもしれませんけどね(笑)

個人的には毎年ですけど田辺Jに注目していきたいです(笑)

やっぱり儲けさせてもらった馬、騎手ってのは、いつまでも応援したくなります(笑)
Posted by J.N at 2020年01月08日 17:37
>ギャロップ様

 いつもコメントありがとうございますー。

 海外は本当に騎手の新陳代謝が早いというか、ぞろぞろいいジョッキーが出てきて、あっという間に少し乗れなくなったベテランは追いやられてしまう環境ですからねぇ。
 勿論JRAの環境自体が一概にダメとは言いませんし、安定して数をこなし、安全な騎乗を心がける中堅ジョッキーに、もっと日が当たる仕組みはあっても、とも思いますから、その辺りの曖昧な感情はやはり日本人特有、と思います。

 三浦Jもまたこの休養で、一回り大きくなってくれると嬉しいですね。
 出来ればアヌラーダプラあたりは、フェアリーSでしっかり代打で賞金加算して、クラシック本番では三浦Jに戻る形になればいいんですが。

 野中Jも取り上げようか考えて、時間がギリギリだったのでいいや、となりましたけど、本当に去年の、人気のない馬を上位に持ってくる手腕は光っていましたからね。
 それに甘んじずにまた武者修行に出るとなるなら本当に素晴らしい心意気だと思いますし、今はそういう若手の努力を、きちんと厩舎やオーナーなども理解してバックアップしてくれる環境が、やっとまともに機能してきている気はするので楽しみです。
Posted by clover at 2020年01月08日 18:57
>J,N様

 いつもコメントありがとうございますー。

 制裁点はそこまで詳らかに出てくる情報でもないのですけど、単純な勝ち鞍だけで評価しない意識はあっていい、と思いますからなるべく併記したいと思っています。
 無論制裁自体はある程度運不運や、騎手だけでない調教師側の責任などもあるので、安定して低い水準で、というのも難しいのでしょうけど、その点で中央入り後の戸崎Jの数字は本当に仰る通り出色です。
 胆力もそうですが、加えてもう少し戦略眼が身についてくれば鬼に金棒だと思いますし、今年はともかく、近い内にリーディング争いに復活して欲しいですよね。

 実際素人目にも、川田Jの秋以降の騎乗はやはり今まで以上に固いな、と感じるところはありましたからね。
 気真面目過ぎるだけにそういう難しさもあるのでしょうけど、自分に厳しい努力家ですから、きっと今年はそういう心理も飼い慣らして、より精度の高い騎乗を見せてくれると思います。
 キセキでの逃げはもう一度は見たいですよね。なんとかもうひとつGⅠを取って、種牡馬になって欲しい馬ですしねぇ。

 田辺Jは逆に、今はドツボに嵌っているというか、一時期よりもレースメイクが前主導になる中で、本来得意としていた形が通用しなくなっている面はあると感じます。
 勿論全てが、ではないですが、大きいレースになるほど、どれだけ厳しい流れでも最終的にはポジショニング勝負、という方向性はここから強くなっていくと思うので、その風潮にしっかり自身をアジャストして、奮起して欲しいのですけどね。
Posted by clover at 2020年01月08日 19:05
も一つこんばんは★です。

キセキ×川田の勝利を願ってるファンは多いでしょうし、もし勝ったら躊躇なく川田コールが出来る!

それぐらいの格好良さを持った異色なコンビだと思ってます。

田辺Jの不調さもそうですけど、昨年感じたことなんですけど、数年前に比べると前半から流れるレースが増えた気がするんですけど実際はどうなんでしょう?

G1で流れるレースが多かったので、そう感じるだけでしょうか。

ミルコJがイマイチになったのもその辺にあるんじゃないかと密かに思ってます。
Posted by J.N at 2020年01月08日 19:20
>J,N様

 確かにあのコンビの清々しさは異色ですよねぇ。外国人ジョッキーでは出せない、大和魂のようなものを感じますし、コンビ復活して欲しいですね。

 私もデータ的にエビデンスを持っているわけではないのですが、ただ近年は単純にハイペース、というより、レベルの高いレース程中盤が緩まなくなっていて、それまではそこで上手く押し上げたり出来ていたのが厳しくなったのはあると思っています。
 そうなると前目内目のポジショニング競馬になりやすいですし、どちらかと言うと差しに美学を持っていそうな田辺Jとか、出負け癖が常について回るミルコJにとって、後手に回って何も出来ない、というシーンが増える、というのはあると思うんですよね。
 前でレースを作る騎手の意識も高くなってきていると感じますし、令和の競馬はひとつパラダイムシフトを迎えている可能性は見ておきたいです。
Posted by clover at 2020年01月08日 19:48
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