2019年11月23日

2019 京都2歳S レース回顧

 本日の京都2歳Sは、圧倒的人気に支持されたハーツクライ産駒のマイラプソディが、道中後方からじわじわと押し上げていき、直線では粘るミヤマザクラを豪快に交わして見事にデビュー3連勝を飾りました。レースを振り返っていきましょう。



 今日の淀は一切雨は降らずに、府中とは裏腹の好天での開催になりましたね。
 ただ良馬場でもそこそこ時計が掛かるのは相変わらずで、1勝クラスの2000m戦が60,5-61,1=2,01,6、高雄特別が59,3-26,4-60,7=2,26,4ですので、やはりそこそこタフで、上がりで速い脚を繰り出すのは容易ではない条件だったと思います。
 その中で60,4-61,1=2,01,5と、僅かながら好メンバーの1勝クラスを凌駕してきたのは、この展開の中での内容としては先ず先ずかなと思いますし、この時期だけに鵜呑みにしづらいところはありますけれど、勝ち馬の素材はやはり抜けていた、と考えていいでしょう。

 逃げたのは好発を決めたロールオブサンダーで、それを外から掛かり気味にヒシタイザンが追走、内ポケットにヴァルナが入り、そして人気の一角ミヤマザクラもいいスタートから果敢な積極策で4番手を取ってきました。
 中団にインザムード、ショウナンバレリオと追走して、その後ろにトウカイデュエルとマイラブソディ、最後方に出負けしたジャストナウ、という隊列になりましたね。

 ラップは36,0(12,00)-49,1(12,28)-36,4(12,13)=2,01,5(12,15)という推移でした。
 ヒシタイザンが前をつついていった分、テンからそこそこ速い流れではあり、大枠で見れば平均寄りですが、ハーフで見ると60,4-61,1と若干ハイ寄り、とみていいでしょう。
 この時期の中距離2歳戦でここまで流れるのは珍しく、また後半も、坂の上りで12,6と一息は入ったものの、そこから12,1-12,0-11,8-12,6と分散して加速を踏んでいく構成になっており、全体として非常に脚を出し切りやすい、素質が綺麗に測られるレースになっていたのかなと思います。
 この馬場なりの追走力も問われていますし、形としては後方にいた方が若干楽だったかな、とは思いますが、それでもやはり勝ち馬はしっかり長く脚を使っての快勝でしたね。

 スタートはそこまで悪くないのですが、いつも二の足は鈍く今日も後方からとなっていて、このあたりは多頭数のクラシックになった時の課題にはなるでしょう。
 ただある程度機動力はあり、ちょっとコーナーで加速するのは得意じゃないかも?という所は今日も見せていましたけど、代わりに直線向いてのラストの前がバテた所での差し込みは流石でしたね。
 この馬自身は11,9-11,6-12,4くらいの上がりかな、と思いますし、まあそこそこ落としてはいるので他がそこまで強くなかった、とも言えますが、それでも前走とはまるで違う展開と馬場の中、それでもラストまでしぶとく、という部分は高く評価出来るでしょう。

 距離は伸びれば伸びるほどいいタイプに見えますし、それこそキーファーズ所有馬でははじめて、現実的に凱旋門賞を語ってもいいレベルの馬が出てきましたね。
 まあやっぱりディープ産駒に拘っている限りは無理だろうな、という所から、ハーツでいきなり当たりを引く辺り持ってるな、とも思いますし、来年が楽しみな一頭なのは間違いありません。
 このレースは中々春のクラシックに繋がらないところはあり、コントレイルは強烈、そしてハーツ三本の矢の残り2本であるサリオスワーケアも相当な強敵になるでしょうが、一先ず無敗で2歳シーズンを終えられたのはワクワクさせてくれますよね。

 2着のミヤマザクラも正攻法で強い競馬でしたが、勝ち馬には流石に素材の差で完敗だったかなと思います。
 この馬であの位置を楽に取ってきたのは流石マーフィーJ、という感じでしたし、そこからもロールオブサンダーがそこそこ早めに動いていく中、それを積極的に追いかける、見ていて気持ちのいい強気の競馬でした。
 流石に最後は甘くなりましたけど、これだけ走れれば長い距離で牝馬同士なら、というイメージは持てますし、こちらも来年が非常に楽しみな素材です。
 流石にマイルで切れ味が問われて、というタイプではないので、ローテーション選択が難しいところもありそうですが、オークスでは是非見たい一頭なのは間違いないですね。兄達よりは素軽さもあって、いい馬だと思います。

 3着のロールオブサンダーも地力のあるところは見せましたけど、今日ははじめてのハイペースでやはり少し苦しくなってしまった感じですね。
 スタートはいつも抜群ですんなりハナ、というところに、ヒシタイザンが突っかかり気味にきたのでペースを落とせなかったのは誤算ですが、それでもしっかり坂の下りからじわっと後続を引き離していくイメージで乗ってくれたのは良かったと思います。
 馬自身このペースからでも一応直線で加速ラップは踏めていて、残り200mまでは先頭でしたが、ラストで一気に甘くなってしまったように、持続力で勝負するタイプではない、というのはこれでも見て取れるかなと感じます。
 流石にここまで離されてしまうと、マイラプソディ相手では中々難しいところはありそうですが、軽い馬場で良さが出る可能性もありますし、常にレースを作れる強みを生かして、なんとかクラシック路線を賑わす逃げ馬に育っていって欲しいですね。

 4~5着馬は結果的に後方からで流れが噛み合っての雪崩れ込みなので、流石に評価するのは難しいですかね。
 とりあえず言えるのは、ブルーミングスカイの黄菊賞4着は間違いなく出し切れていない、その前の紫菊賞2着は結構噛み合っていた、というのはあるので、ロールオブサンダーとトウカイデュエルの着差は順当と見做せば、ある程度今後ブルーミングスカイは物差し馬として使えるかな、というあたりですねー。



posted by clover at 16:39| Comment(2) | レース回顧・中央競馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
武でダービーと凱旋門賞、オーナーであるキーファーズの情念も溢れる馬が武によって競馬を覚える形で完勝でしたね。
今回も後方に控えてガッツリとレースをするんだよと、ワールドプレミアチックに競馬を教えて込みながらレースを重ねて賞金上乗せ出来たのは今後の番組も無理なく組み易くなって良い事であり。
また今後、武の指示によって控えることも当然と覚えてかかり癖も少ない馬に成長しそうですね。
あとは、3コーナーから素軽く動く機動力と追って内にモタレない芯の入り方が出来ると怖い存在になってくる一頭なので。
今後、外厩ノーザンによる調教の腕前にも注目したいところです。
是が非でも勝ちたい主砲クラスが集う若駒G1レースとなって、勝負所で置かれた上で内にもモタレてしまっては善戦マンで終わる可能性もあるだけに。
ただ、早くから古馬地味た動きを炸裂させるレースセンスを感じるディープの仔たちと違うので、じっくり武主戦で育て上げて欲しいですね。
このレースで序盤から好位をとってオイシンの腕が動かず馬なりに動き追走するミヤマザクラほどに、機動力溢れる競馬が出来ていたらダービー候補で悩ましくなるだけに。
なので、ダービーターゲットオーライからノーザンがメイチで仕上げ友道陣営がバキバキに負荷をかけた調教から送り出すレースは非常に楽しみですね。

それと、我らの昆厩舎からゴドルフィン馬の重戦車が出て来ましたね。
テン3ハロンでガクンと一息入ったラップによって、5ハロンスパート戦から1着入線。
スタート出も良くて終い1ハロンのところでも後続馬に詰め寄らせない重戦車ぶりは、母方ロベルトの血が流れいるだけにスタミナと持久戦で英国のビックレースへと出走するところまで大事に育てて欲しいと思うところです。
気づけばダート転向となっていたら、仕方ないところですが。
Posted by ギャロップ at 2019年11月24日 03:19
>ギャロップ様

 いつもコメントありがとうございますー。

 ハーツクライ産駒は意外と2歳で走って、3歳で停滞、また古馬になって躍進、というう成長過程を踏むイメージが強いのですが、現時点でもそれなりに完成度の高そうなこの馬がどこまでクラシックでやれるかは楽しみですね。
 馬主的にまず凱旋門賞をメインターゲットに、という所で、長い距離を走る馬を作るのが滅法上手い友道厩舎、というのもやはり本気を感じさせます。
 まだまだ課題もありますし、レース内容そのものが図抜けているかは判断が悩ましいところですけど、本当に楽しみです。

 ゴールデンホーン産駒はケープクロスですからある程度軽さもありそうですけど、まあシーザスターズも日本ではちっとも走らないですし、この馬場でプラスだったのは確かでしょうねぇ。
 こういうタイプでいずれ長期遠征を企ててみる、なんてのも夢がありますが、しかし昆厩舎なのに外国人ジョッキー!?というのが実は一番驚きでしたね。。。
Posted by clover at 2019年11月24日 15:23
コメントを書く
コチラをクリックしてください