2019年11月19日

2019 11月第3週2歳戦 レース回顧(土曜編)

 今週は変なタイミングで浦和記念があるのですが、とりあえずはサクサクっといつも通りに2歳戦回顧から進めていきましょう。
 海外も大きなレースはないのですが、浦和記念の予想の日あたりは余裕があると思うので、香港カップディの前哨戦くらいサラっと触れられたら、と思っています。というか、本当にデモ激化する中で開催ができるのでしょうかね?

 ※追記、浦和記念の開催日まるっと一週間勘違いしてましたすみません。
  どちらにせよ今週はちょっとお仕事が忙しいので、水曜に日曜分の2歳戦回顧、木曜はお手軽香港回顧のみで行くと思います。


★11/16(土) 東京4R 芝1400m

 このレースはキングヘイロー産駒のライチェフェイスが、ルメールJの絶妙の逃げで最後まで力強く駆け抜け逃げ切りました。

 土曜日は東スポ杯を見るまでもなく超高速馬場で、馬場のバイアスとしては内でも外でも普通に伸びる感じでしたが、この馬はいいスタートからあっさりハナを奪い、番手からプレッシャーをかけてくる1番人気の2着馬に対し常にアドバンテージを持った楽な競馬になっていましたね。
 ラップが36,3-11,9-34,3=1,22,5なので、新馬戦としてはまあ水準か、馬場を考えるとちょっと物足りないラインではあるものの、後半自分から動いて11,1-11,4-11,8とコーナー最速の持続ラップで突き放してきたのは見所があったなと思います。
 この持続性能と機動性は今後も武器になると思いますし、楽しみですね。

 2着のヴェンチュラスターも悪くない競馬でしたけど、一枚外から早めに押し上げて勝ちに行く中で、最後甘くなっていたのは素材的に物足りなかったですし、もう少し全体的な成長が欲しいのかな、というイメージは持ちました。
 3着ナリタザクラは、ラストの持続性能はいいものを見せてきましたし、外からの競馬でこれだけやれたなら、距離延長で楽しみはあるかなと感じます。


★11/16(土) 福島5R 芝1200m

 ここは新人団野Jの駆るトゥザグローリー産駒のデンタルバルーンが、逃げてまんまと楽なペースに落とし、直線出し抜いての完勝でした。
 しかし余談ですけど、今年の新人騎手は全体的にレベルが高いというか、勝ち鞍の数もそうですし、競馬の内容としても中々面白い組み立てをしてくるな、という感じで、勿論3kg減の恩恵は大きいとはいえ、先々が楽しみになりますね。

 勝ったデンタルバルーンは35,3-35,2=1,10,5の走破ですので、まあ時計的にはあまり目立たず、後半も12,1-11,5-11,6とひとつ息を入れてからの加速で後続をものともせず、でしたのでいいセンスはありそうです。
 ただ勿論相手は弱いし斤量も軽いので、次に上ですぐ通用、とはいかないでしょうね。ただ経験を積めば渋い馬になっていきそうな雰囲気はあります。


★11/16(土) 東京5R 芝1600m

 ここはフィエールマンの半妹でジャスタウェイ産駒のルーツドールが、番手から直線堂々と抜け出し、新馬離れしたタイムでの圧勝劇を演じましたね。

 ラップが35,3-23,7-34,3=1,33,3と、バランスとしてはややスローですが、それはこの馬が強すぎただけで、新馬としては序盤中盤ともにタイトに流れており、一回も12秒台を踏んでいない底力勝負になっています。
 それを番手で楽々追走しつつ、直線も11,5-11,4-11,4と、爆発的な切れはないものの高いレベルでの持続性能で底を見せずに完勝、また牝馬戦線に一頭綺羅星のごとくスター候補が誕生したな、といえる内容でした。

 もちろん馬場は超高速でしたし、時計的にはそのまま鵜呑みにしづらいところもありますけど、血統的にジャスタウェイで母系がフランスのステイヤー色が強いところからも、いわゆるディープミスプロの府中高速ラップ適性が満ち溢れている感じではなく、むしろパワー馬場で真価を発揮しそうなのにこの強さ、というのを評価したいですね。
 この時期で520kg台と牝馬にしては馬格があり過ぎるくらいで、元々一族すべて足元が弱く、フィエールマンにしてもあれだけ大事に使っていったからこそ、というのはあるので、今後のローテーションと一戦ごとが勝負、となる走りには注目していきたいです。
 普通に桜花賞もオークスも候補に挙がってくる一頭だと思いますし、大事に育ててほしいですね。

 2着のゴルトベルクも悪くない競馬ではありますが、こちらは馬格のない牝馬で、道中ポケットでやや窮屈なところから直線進路取りもスムーズではなく、色々難しい中で2着を死守したのは能力のあかしとみていいでしょう。
 流石に勝ち馬とはスケールが違い過ぎましたが、この馬ラインでも新馬の時計としては破格ですし、それこそアルジャンナ的なイメージですね。こちらも勝ち上がりには苦労しないでしょうし、うまく噛み合えばクラシック路線に乗れていいくらいのレベルにはあると思います。
 当然3~5着馬くらいまでは次も注目しておきたいですね。


★11/16(土) 京都5R 芝1600m

 ここはエピファネイア産駒のデアリングタクトが、直線外に持ち出してから一気の足で差し切りデビュー勝ちとなりました。

 京都の馬場は土日通じてタフ寄りでしたし、新馬として49,9-47,8=1,37,7の時計はまあ仕方ないかな、というラインで、中盤上りで一番遅くなってから5F連続加速ラップ、ラストは12,2-11,7-11,3と全体的に出し切ってはいない競馬でした。
 その中で勝ち馬は内枠から道中は好位のイン、そこから直線間を狙うも進路がなく、仕方なく外に切り替えて残り200mで前と2馬身くらいの差でしたが、クリアになった瞬間にスパッと伸びて楽々差し切る、素材の差は感じさせる走りでした。

 おそらくラストは11,0くらいを使えていますし、タフ寄りの馬場で機動力と切れ味を引き出せる、かつもまれない位置になれば力を発揮できると、実にエピファネイア産駒らしい勝ち方で、しかしやっぱりまたまた牝馬なんですよねぇ。
 レース全体としては低レベル戦だったと思うのでなんともですが、もう少し出し切るレースで上手くスムーズな形を作れれば、上のクラスでもやれる能力はありそうです。


★11/16(土) 東京6R 1勝クラス(芝1400m)

 ここは新馬戦でも強い勝ち方を見せた評判馬のアヌラーダプラが、道中悠然と後方から、直線は脚色歴然の切れ味を発揮して一気に突き抜け快勝で2連勝を飾りました。

 ラップ的には34,9-11,8-34,3=1,21,0とスロー寄りの平均ペース、ただ大きく緩むところはなく、後半も11,3-11,4-11,6と仕掛けは速くて、それこそ4Rの新馬と同じようにルメールJは完璧にエスコートしているなと思うのですけど、しかし勝ち馬だけ役者が違った、という感じです。
 外も伸びる馬場でしたけど、それでもこの前が止まっていない展開で上がり33,3、たぶんこの馬は11,1-10,9-11,3くらいだと思いますが、切れ味と持続力のバランスのいい脚をしっかり披露して強い競馬だったと思います。
 競馬的には1400mでマイルのレースをした、という感じで、本領はもう少し長いところにありそうですし、その中でもっとポジショニングがよくなれば高いレベルでも通用するだけの素地はあるかな、と思える強さでしたね。でも今年は本当に牝馬戦線がめっちゃ強い馬だらけですから、この馬と三浦Jラインでどこまでやれるか、となると、流石にGⅠで勝ち切れるほどではないとは感じています。

 2~3着は前々の競馬で噛み合っていますし、まあ素直に完敗というところで、性能的にもちょっと物足りなさは露呈してしまった感じですね。


★11/16(土) 京都6R ダート1200m

 ここは超人気薄のプリサイスエンド産駒・ショウゲッコウが勝ちましたが、まあ流石に上位人気馬が走らなさ過ぎた凡戦、ではありますね。
 ラップも36,3-37,4=1,13,7と、前後半・全体とどこをとっても平凡ですし、ラストもほぼ前が加速できていない中で、勝ち馬だけが相対的に切れる足を引き出せた、という感じです。
 まあ新馬なのでガラッと次に替わる可能性はあるにせよ、全体的に見所は薄い一戦でしたね。


★11/16(土) 京都9R もちのき賞(ダート1800m)

 このレースはクロフネ産駒のレーヌブランシュが、好位ポケットから直線外に持ち出してきっちり差し切り2連勝としました。
 ラップ的には38,0-37,6-37,4=1,53,0とややスロー寄りの流れでしたが、しかし同日未勝利が1,53,5、2勝クラスが1,51,1と時計の出やすい馬場でしたので、そこそこ新馬で強い競馬をした馬が集まった割にはレベルが高くないレースになったな、というイメージです。

 まあ逃げたショウナンナデシコはスタートのつまずきからリズムが難しく、向こう正面でベイサイドブルーのまくりを受けて、というのもあったでしょうし、キンノマサカリもその出入りの激しい流れの中でいまいちリズムをつかめなかった感じです。
 その中で勝ち馬だけが、新馬で砂をかぶってもOKだった担保を生かして、好位のポケット、ストレスの少ないスペースを確保しながらの競馬になっていましたし、4コーナーからみんなが勝ちにいく形をワンテンポ待っての差し切りは、人馬ともにゆとりのあるレースぶりだったな、と思います。
 素材的にどこまでかはこれでは判断しづらい面もありますが、レースのうまさは評価できますし今後が楽しみですね。

 キンノマサカリも悪い競馬ではなく、ただ思ったより追って伸びなかった当たり、ペースが上がったほうがいいタイプかもしれません。
 ベイサイドブルーもコーナーで下がっていってあれ?ってところから盛り返すなど面白い競馬はしていますが、ちょっと気性的な難しさもありそうで、安定して走ってくるかは悩ましい馬ですね。


posted by clover at 14:56| Comment(2) | レース回顧・中央競馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
主人さんによる新馬戦回顧録、やはりダービー後は既に来シーズンへ向けたクラシック戦線の幕開けと思うところですね。

そこで、先だってのスカイグルーヴに続き年が迫る時期に注目したい牝馬が出てきましたね。

若駒から520キロもある巨体牝馬を1600で卸してはズブくて駄目だろう?、今回ルーツドールは着内入線で御の字結果だろうと思ってしまいましたが。

蓋を開けると、馬場が尋常でない高速化コンディションと考慮しても、仰る通りにスタート3ハロンから35秒台を刻むラップで追っ付けて番手追走から苦もせずに残り4ハロンスパートのところから重戦車の如く突き抜けた上で、捉えに行った逃げのハワイアンによる垂れ方や後方一気族の脚の鈍り方を見てしまうと。
番手競馬で追走しながら5ハロン通過が59秒で11.9からステッキなしの反応によって終い3ハロン11.5-11.4-11.4を刻んでの押し切りデビュー戦は、翌日の1勝クラスレースである赤松賞や今年クロノが勝ったデイリー杯QCより良い内容と思ってしまい。
次走、若駒主砲クラスが集うレースでの走りとか見たくなってきますね。
これで、ダイワメジャーみたいにテンから追っ付け追っ付けて促すスタートをしても問題なく掛からない気性ならば距離を伸ばしてもイケると思うし。
更に、エネイブルみたいに馬体併せからの競り合り時にはガツンと前進気勢アップから相手を競り落とす闘志満々の性格ならば、秋華賞を経てからの古馬戦も楽しみとなる一頭になりそうであって。

それと、巨体牡馬サリオス然り外厩仕上げがヤバいノーザンが手がける巨漢馬に対して、昔ながらの考え常識が通用しない仕上げ方をしてくるので。
インディみたいに気性面やフィジカルの強さから使って叩いてから上積みされる馬と、全然気にせず間隔開けて鉄砲で問題ない馬との違いを考えながら馬券を買う側も勝負しないと思うところです。
またルーツドールは脚質から、よーいドンの土俵には持って行きたくないと思うので、主戦ジョッキーの行方も興味深いところです。
この脚質ならば、強気で前々に行ける川田と合うと思ってしまいますが、チーム中内田にも有力馬であるディープの娘リアアメリアがいるだけに。
いよいよルメールは、バイオテクノロジーによってセカンドルメールを誕生させノーザン有力馬であるルーツドールとスカイグルーヴに2人のルメールでクラシック戦線を突っ走るしかないと思うところですが。(苦笑)
藤岡トレーナーもオークスをターゲットみたいだから、ノーザンはルメールとダミアンを主戦にオークス独占プランか?と妄想が膨らみます。(笑)

今年は、昨年のディープによる娘たちと違った前目でスピードと10秒台を刻む切れ脚で押し切りるタイプと違う、前目ポジションから逃げ馬が垂れてしまうゴイゴイな追走力を活かしたロングスパート戦で相手を競り落とす牝馬が台頭して来そうであり面白い気配になりそうですね。

また、来週28日の浦和記念はケイティを筆頭に南関東所属馬たちも元JRA所属が多数いるので出走メンバー発表が気になるところです。

そして、香港警察のトップに強硬派が就任とのことで、当局もデモ活動から暴徒化となった事を口実に軍関与が早まり交通機関防衛から無理くり国際レース場での国際レース開催はあるかもしれないですね。
Posted by ギャロップ at 2019年11月20日 02:15
>ギャロップ様

 いつもコメントありがとうございますー。

 ルーツドールはジャスタウェイ産駒ですが、傾向的にそっちの牡馬っぽい走りですよね。
 あのペースで持続面で底を全く見せなかったのは脅威的である反面、もう一段加速が問われる展開でどうか?ではあり、高いレベルではマイルよりは2000~2400mがマッチしそうなのは間違いないです。
 仰るように高速府中特有の中盤からの高速ラップ持続戦にも高い適性がありそうで、前が緩めそうならずいずいとプレッシャーを掛けていく形を常に作れるか?はポイントになりそうで、胆力のある鞍上でないと、という感じはしますしね。

 浦和記念は開催日勘違いしてて申し訳なかったですが、残念JBC的な位置付けになる中でもそこそこメンバーは揃いそうで楽しみですね。
 ケイティブレイブがドバイでの頓挫からしっかり立ち直った姿を見せてくれるのか、そこは楽しみでもあり怖くもアリで、この馬が復活してくれれば、年末の大賞典も更に盛り上がるのですけどね。

 香港は威信にかけても開催に持ち込む可能性はありますが、どちらにせよ例年とは違う物々しい空気が蔓延しているのでしょうね。
 昨日も日本人の学生が拘束された、なんてニュースが流れてましたし、何が起きるかわからない中で、馬にとっての最善の努力をしっかり続けていけるのか、陣営の苦心は例年以上のものになりそうで、やはりその辺は複雑ですね……………。
Posted by clover at 2019年11月20日 03:35
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