2019年11月13日

2019 11月第2週2歳戦 レース回顧(日曜編)

 今日はラッキーライラック、ディアドラ、ラヴズオンリーユーの強力牝馬3頭が揃って香港ヴァーズを選択、というニュースが出ていましたね。
 アーモンドアイを含め牝馬陣が非常に豪華な顔ぶれで、牡馬が短いところ、牝馬が長いところと言う点も歴史的変遷を感じる部分ですが、翻ってやはりJCは少し寂しいメンバー、有馬もどこまでメンバーが揃うか、という所での複雑さもあります。
 香港のデモもより活発化して物騒な事は間違いないですし、なんとか競馬以外のところではトラブルがないように、その上で最良の結果を掴んでくれればいいな、とは思うのですけど、ね。


★11/10(日) 京都4R 芝1400m

 このレースは、ロードカナロア産駒のメデタシメデタシが、後方から一頭目立った脚で伸びてきての華麗な差し切り勝ちでした。

 日曜の京都芝は、エリ女当日でありやはり全体的に内回りも外回りも高速馬場では決してなかったイメージなのですが、その中でハイペースを刻んでの1,23,3は、ちょっと評価のラインとして難しいところではあります。
 ともかく新馬としてはらしくなくテンから前が飛ばしていって、34,9-11,8-36,4=1,23,3とほぼ追走特化に近い形になっているのですが、勝ち馬はそれをかなり後方から追走、自身の上がりが34,8なのでこの馬は後傾ラップでしっかり後半脚を使ってきた計算になります。

 後半が12,2-12,0-12,2なので、そことの差を測るのは難しいのですけど、大体ラスト3Fは12,8-11,4-11,6くらいになるんじゃないかな?という感じで、このタフ寄りの馬場で見た目ほどスパッと切れたわけではないですが、長くそこそこのラップを維持してきた感覚です。
 道中も坂井Jらしくタイトな立ち回りで、そこからの持ち出しにもロスはなかったですし、良い競馬ですけど展開が噛み合った部分もあり、全体時計としてはもう一歩なので、次にどういう競馬ができるかは楽しみでもあり、危うさも感じる内容ではある、と言えるでしょうか。
 距離はマイルまではこなせると思いますし、縁起のいい名前で人気の出そうなタイプなので、そのあたりからもちょっと注目しておきたいですね。

 逆に2着のキョウワディーヴァは、2番手追走からしぶとく一脚を使って粘り込んだ、という内容で、こちらは追走面は評価してもいいと思いますが、それでもワンパンチ足りていないので、もう少し平均的な走破でしっかり後半要素を高められるかは課題でしょうね。


★11/10(日) 東京5R 芝1600m

 こちらはノヴェリスト産駒で、ダイワスカーレットの娘でもあるダイワクンナナが、好位追走から直線悠々抜け出し見事なデビュー勝ちになりました。

 府中は流石に超高速からは少し下がってきたかな?という感覚もなくはない、程度のラインで、勿論相当な高速馬場でしたが、その中でも新馬で1,35,6の全体時計そのものは優秀な部類と考えていいと思います。
 ラップ的にも47,8-47,8と綺麗な平均ペースで流れていますが、内実はややトリッキーで、後半の残り800-600m地点で12,9と前が一気にブレーキ、そこで後続が労せず取り付いた事でペースアップし、後半は11,4-11,6-11,9と、あまり一瞬の切れは問われない持続力勝負、全体でも総合力寄りのレースでした。

 その中で真ん中くらいの枠からスッと3番手につけたダイワクンナナは、その緩みの部分で外目から取り付いていってしっかり勢いに乗せつつ直線、坂の上りの途中で先頭に立つと、ラスト1Fは後続を引き離すだけ、という中々に強い競馬でしたね。
 ただノヴェリスト産駒、という事で、こういう平均的な流れとタフさが問われる展開にマッチしていたのはあると思いますし、より切れ味が問われてどうなるか、という部分ではやはり上を見ても不安要素にはなってくるでしょう。
 ダイワスカーレットの産駒自体、比較的ひとつめはサクッと勝つものの、そこから2勝目に至るまでが長い仔ばかりではあり、少なくとも一つ上の全兄よりは、マイルのスピード勝負にセンス良く対応出来たあたりからも器は上かな、とは思うのですけど、まだ過信は禁物という感じです。
 個人的に近代の名牝の中ではダスカとブエナが図抜けて好きなので、産駒にはもっと大活躍して欲しいのですけど、中々儘ならないのでもどかしいところですが、この馬がブレイクスルーになってくれれば、そしてノヴェリストの評価を上げる馬になってくれれば嬉しいですし、次走は大いに注目です。

 2着以降は全体バランスで前傾に触れている形で、この出し切る競馬で素材は足りなかったと思いますが、また違う展開で強みが出てくる可能性は考えておきたいですかね。
 そしてなんでいつもいつも三浦Jはエピファ産駒でインに潜りたがるのだ……?


★11/10(日) 京都5R 芝1800m

 京都はこのレースもロードカナロア産駒のグランデマーレが、内枠からポンとハナを切ってそのまま押し切り、中々スケール感のある勝ち方を見せてきましたね。このクロップは3シーズン目でもあり、やや出遅れていた感のあるロードカナロア産駒ですが、ここにきてようやく高いレベルで戦えそうな馬が出てきたかな、という印象です。

 ラップは37,0-38,5-34,2=1,49,7と新馬戦らしいスロー&中緩みの展開で、坂の上りが一番遅くて13,1、そこから12,5-11,8-10,9-11,5と綺麗にコーナーで段階的な加速ラップを踏んでいて、藤岡佑J鞍上と言う所もあり、この日のエリ女のクロコスミアの予行演習を見ているような感じでした。
 後半要素としてはある程度長く機動力と切れ味、持続力をバランス良く問われていると思いますし、エリ女同様にインでタイトに立ち回ったほうが楽な推移でもあります。ラスト4Fで46,7、全体時計も50秒を切ってきたのは、この日の馬場を考えればかなり優秀でしょう。

 勿論スムーズに逃げて、のものなので、次にどういう競馬が出来るか、幅の広さやセンスがメッキでないかが問われる事にはなるでしょうが、この加速性能とタフ寄りの馬場での相対的な切れ味はかなりのものに感じましたし、馬格もある割にフットワークが素軽く、とてもいい馬だな、というイメージを持っています。
 母系がよく出るロードカナロア産駒なので、ネオユニヴァースの渋馬場得意とクロフネのギアチェンジが上手く表に出ているのかな、という感覚で、その理屈で言うと多少淡泊なところがあったり、底力に欠ける不安はありますが、少なくとも2000mまでは守備範囲のはずで、これは楽しみな一頭になりそうです。

 見ての通りに結構特殊な流れではあったので、内々を上手く立ち回った2着馬よりは、やや出負けして外目からしぶとく伸びてきた3着馬の方が次の伸びしろはあるかも?くらいには思いますが、いずれにせよこの急加速戦になると力を出し切れなかった馬は多いと思うので、全体のレベルはまだ保留、という感じにはなりますね。


★11/10(日) 東京6R 芝1800m

 このレースはロージズインメイ産駒のコスモスタックが、前目から直線しぶとく粘り込んで波乱を演出しました。

 ラップとしては38,6-38,1-34,0=1,50,7と馬場を考えればやや平凡で、テンの4Fまでがかなり遅く、その分残り1000mから12秒台に入ってきて、4コーナー出口からもう一段加速して、という形ですが、まあ3F戦とみていいでしょう。
 ラストは11,4-11,2-11,4ですから、持続面ではまずまずですけど切れ味の質ではさほど目立たず、スパッと切れる馬や持続で図抜けた馬がいなかった分、切れ味に欠けるロージズインメイの仔でも勝ち切れた、というイメージにはなるレースです。

 実際に勝ち馬は3番手から外目を押し上げていきつつ、坂の最速地点ではかなり地味な動きで、ラスト1Fの持続で勝ち切った感じではありました。
 多分推移としては11,3-11,2-11,2くらいで、底を見せてはいませんが切れ味はここがギリギリ、という感じなので、今後も自分から最低でも4Fくらいに分散させていくイメージは持って欲しいですね。
 野中Jも今年は勝ち鞍こそそこまで多くないものの、本当に人気のない馬をバシバシ上位に持ってきますし、常に人気以上の着順を意識して頑張っているイメージではあり、来年はもっと飛躍が期待出来そうで、その中でこういう若駒で大舞台に、というチャレンジがあればいいね、と感じます。

 2着のスレプトンも全然人気なかったですけど、坂上からの伸び脚は中々豪快でいい馬ですね。
 最後はポジショニングと運の差、という感じですし、こちらもスパッと切れる感じではないので府中の長い直線はマッチしていそうで、未勝利ならチャンスはあるかな、とおもいます。
 3着のラクンパルシータはやや出負けしてポジションを悪くしてしまったのもありますし、エンジンの掛かりがかなり悪かったので、こちらも乗り方に工夫が欲しいタイプですね。能力はありそうなので次は楽しみです。


★11/10(日) 京都9R 黄菊賞(芝2000m)

 このレースは、ハーツクライ産駒のシンプルゲームが後方外目から豪快な捲りを決めて、最後追いすがるポタジェを振り切り2連勝でOP入りを果たしましたね。

 ラップはハーフで62,4-59,7、三分割で37,3-50,0-34,7=2,02,1という推移で、まあスローからの後半勝負なんですけど、レースラップとしては12,4-11,5-11,6-11,7という3F戦に見える形になっています。
 ただ残り800mから一気に勝ち馬が動き、それに触発されて外目の馬がどんどん前に入っていった事で、内目にいた馬はかなり窮屈な立ち回りを余儀なくされており、ラップや適性というよりも展開の綾で、スムーズに脚を引き出せる位置にいた馬が上位に来た感じではあります。
 馬場を踏まえれば後半ラップは妥当なラインで、勝ち馬は鮮やかでしたけどすごく強いレース、というわけでもなく、全体的にも評価の難しい一戦です。

 ともあれ勝ったシンプルゲームとしては、ここは鞍上津村Jのファインプレーだったと言えるでしょう。
 後方外目とは言え馬群が凝縮していて、前とは4~5馬身程度の位置からの捲りなので、下り地点のレースラップが12,4、それを一気に捲ったと言ってもこの馬としては11,7くらいなので、極端に鋭く脚を使ったわけではなく、前の仕掛けの意識が遅過ぎた分、という恵まれはあります。
 ただ下りから進めて外目を通しつつ4F長く脚を維持、ラストも11,7でまとめているのは、ハーツ産駒らしい持続性能だなと思いますし、ダート勝ち上がりが示すように、瞬発力があまり問われない展開で良さが出たのは確かでしょう。
 こういう馬ですと常に展開に左右されるとは思いますし、いつもいつもこんな捲りが簡単に決まるわけはないので、あまり上では安定してこないでしょうが、例えばホープフルSあたりで、向こう正面からロンスパになり切った時に怖さがあるタイプではないかな、と思います。

 2着のポタジェは、捲りの動きの中ですぐに反応出来る位置にいたのは良かったですし、その辺りの嗅覚は流石スミヨンJでしたね。
 ただ仕掛けで一歩立ち遅れたのは確かで、この馬としてはおそらくラスト1F最速、少し脚を余した形ではあるはずで、素材的にはこちらの方が上なのかな、とは言えますが、ここは勝ち馬の人馬一体を誉めるべきなのかなと思います。
 血統通り距離は長い方がマッチしそうですし、切れ味比べで勝ち切れるイメージが薄いのでここを取りこぼしたのは地味に痛いかもですが、クラシックに乗ってきて欲しい素材ではありますね。

 3着トウカイジュエルは、一度捲りきられてから改めてじわじわ、という形なので難しいですけど、外目にいた分だけ自分の競馬は出来ていると思いますし、力は出せたのかなと感じます。
 逆に4着ブルーミングアレーは完全に展開に殺された格好で、逃げ番手馬がまるで動けない所で外から一気に捲られてポジションをガクンとコーナーで下げつつ、待たされつつになってしまったのは致命的でしたね。とはいえこの馬の場合、もっと軽い馬場の方がマッチしそうなのでスムーズでも勝ち負けまでどうだったか、とは思いますが。


★11/10(日) 福島10R 福島2歳S(芝1200m)

 ここはOP・重賞で揉まれてきた実績馬のロードカナロア産駒・テーオーマルクスが、好位外目からスムーズに抜け出しての快勝でした。

 日曜の福島は地味に時計が掛かり出していた感じで、1勝クラスの1200mも1,10,0と要していたので、34,1-36,2=1,10,3という時計はレベルが高いとはお世辞にも言えないものの、まあそれなりのラインではないか、と思います。
 その中でテーオーマルクスは、外枠だったので行きたい馬を行かせて3~4番手の外、ハイペースになる中後半は12,0-11,8-12,4とコーナー地点で淀みがあり、ここでフラットに押し上げていって直線入り口で先頭、そのまま押し切るいい内容でした。
 逃げなくても折り合いに苦労せず競馬が出来るのはこの馬の良いところで、こういうタフな馬場向きかは微妙ですけどこの日は立ち回りの上手さで勝ち切りましたね。というかなんでメメントモリより人気がなかったのかが地味に不思議ではあります。田辺Jの地元人気とかあったんでしょうかね?

 2着のカイルアコナは逆に、やや内枠で前に入っていくもののずっと外から被せられる形ではあり、コーナーで先に動いたテーオーマルクスの後ろから、とワンテンポ後れてしまったのが敗因のひとつかな、と思います。
 それと新馬を見ても、もっと軽い馬場でのスピード絶対値勝負が向いているタイプっぽいですし、少しタフになりつつあったこの日の馬場がイマイチだった可能性はありますね。高速馬場で見直したい馬です。

 3着メメントモリも、狭いところを何とか捌いてきましたけど、枠的にも窮屈さは出てしまう形で、思ったより前にも入れませんでしたし総合的にOPではちょっと足りない感は強いですね。
 4着ゴットスターは福島のコース形態が合うのか最後はいい差し脚でしたけど、やはりそれだけでは、という感じですし、5着のチェアリングソングもスムーズな立ち回りの中で純粋に能力負けかな、と思います。


posted by clover at 19:26| Comment(0) | レース回顧・中央競馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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