2019年09月15日

2019 ローズS レース回顧

 いやぁ、それにしても今朝のディアドラは大変に惜しい競馬でしたね。
 オブライエン勢のチームブロックが完璧に形成される中で、勝負のイン突きを狙うも上手く進路取り出来ず、外目に持ち直してからの追い込みはかなりのもので、ゴール過ぎてすぐにマジカルに並びかけていたあたりを見てしまうと、タラレバでもスムーズに抜けてこられれば確実に2着はあったのに……!と歯噛みせざるを得ませんでした。
 回顧はいずれちゃんと出しますけれど、ただだからといって最初から外々であの脚が使えたはずもなく、実際に外を回した馬はほぼ全滅のレースですから、これも勝負の時の運、ですね。せめてエラーカムがもう少し前目で粘ってくれていれば、内のスペースを縫うタイミングもあったかもなんですけどね。

 続いて今夜はキセキがフォワ賞に登場しますし、頑張って欲しいところです。
 4頭立てとはいえ、ヴァルトガイストはかなりの強敵なので、この馬に対しどこまでの競馬が出来るかは本番を占う意味でいい指標になりそうですね。

 余談が過ぎましたが、それはそれとして、今さっきのダノンファンタジーが制したローズSもしっかりと回顧、していきましょう。


 今日の阪神の芝は、昨日に引き続き絶好の良馬場でしたね。
 週中の雨もなく、含水率的にも安定した水準で、馬にとっては一番走りやすい、クッションが効いていて、それでいてスピードに乗せやすい馬場になっていたのだろうと思います。
 8Rの1勝クラスマイル戦が47,1-46,0=1,33,1と好時計で上位接戦ですし、やはりかなり時計は出るだろうな、と思っていましたけれど、これだけのスローバランスからコースレコードまで持ってきたのは結構驚きでしたね。

 レース展開は、スタートから3コーナーの入りまでやたらと出入りの多い、書きにくい展開になりました。。。
 一番スタートが良かったのは文句なしにダノンファンタジーで、それを内からメイショウショウブ、その外から折り合いを欠き気味にシャドウディーヴァと、そしてまさかのシゲルピンクダイヤが追いかけていく形になります。
 ダノンファンタジーはいつものように折り合い専念で少しずつ下げ、それと同時に外目の枠のスイープセレリタス、ウィクトーリア、ビーチサンバなどが続々押し上げていって、最終的にはスイープセレリタスがハナ、ビーチサンバが番手外と、外枠主導の先行争いになりました。
 更に道中アルティマリガーレが捲り上がっていったりと終始落ち着きがない流れで、メイショウショウブは3列目まで下げ、ダノンファンタジーも中団中目のやや苦しい位置、その後ろにビックピクチャーやモアラアネラなどがいて、最後方にラシェーラ、という隊列でしたね。

 ラップは35,4(11,80)-35,6(11,87)-33,4(11,13)=1,44,4(11,60)という推移でした。
 ある程度外の馬が積極的に入った事で、テンはそこそこ流れていますけどあくまでもそこそこ、そこから中盤もあまり淀みはなく淡々と流れて、それでも後半は11,7-11,0-10,5-11,9と、極限的な切れ味の質を問われつつの持続力戦になっています。
 一応全体でそこそこは流れていて、かつ800m地点から11秒台には入ってきているので、多少分散されていると見做す事も出来ますし、その分本仕掛けは遅れての最速10,5はかなり速いです。
 その分ラストは落ちているので、持続性能が高い馬でないと苦しいのはあったのと同時に、高いレベルでの総合力はやはり問われているのでしょう。軽い馬場での全体的なスピード勝負、そこからの決め手比べ、というイメージですね。

 しかし勝ったダノンファンタジーですが、全体的に冷や冷やものではありましたね。
 まずスタートが良過ぎたのはあるのですが、それでも外の馬を行かせている内にどんどんポジションダウンして、かつ前にスペースもあまりない窮屈な形になってしまって、どうも今週の川田Jは地味にポジショニングのバランスが良くないなぁとは感じます。
 このレースこそ勝ったものの、他のレースで1番人気に多数乗っている割に勝ち切れていないですし、総合的にここは馬の底力と成長に助けられた印象です。

 ポイントとしては、ある程度分散された事で本仕掛けが遅れ、けれどそこで相当に前が切れ味を引き出してきた事で、最期の消耗度が大きくなり、この馬本来の持続性能が遺憾なく発揮出来たところではないでしょうか。
 ただ桜花賞のイメージからすると、ここまで切れるラップ地点で互角に動けたのは結構意外で、このあたりは成長かな、とも思いますし、着差は小さいですが道中のスムーズさを欠いた面を踏まえれば完勝ではあったと感じています。
 意外とこの馬の場合、流れて良さが出るかは未知数な部分がまだあるのですが、ただ高速馬場で分散される形はマッチするのだろうと思いますし、秋華賞も基本的には軽い馬場になるので、1F延長がプラスとは言えませんが、勿論勝ち負けをする資格はある一頭になるでしょう。
 コントラチェックあたりがガンガン飛ばしてくれるなら競馬もしやすくなりますし、もうすこし動きやすいポジションからでも折り合いに苦慮せず立ち回れれば、という期待は持てますね。

 2着のビーチサンバは、この馬の操縦性の良さを生かして強気に立ち回った福永Jが巧みでしたね。
 先にルメールJのスイープセレリタスが動いていったのもあるでしょうが、しっかりそれに呼応してポジションアップを選択できたのは、今の福永Jのゆとりと馬本位のシンプルさが上手く噛み合っているのかな、と思いました。
 馬自身もそれで変に折り合いを欠く事なくスムーズに脚を出し切る競馬が出来ていますし、この馬も決め手自体は持っていますから、あの位置からそれを引き出せればこれくらいやれても全く不思議はなかったですね。

 ただこの馬の場合、更に1F延長はクロフネ産駒ですし鬼門にはなりそうです。
 アルテミスSを見ても、流れる競馬が合わないとは思わないのですが、やっぱりクロフネとダイワメジャーは顕著に1800mと2000mの間に高い壁はあるわけで、今日は外枠を利して完璧に立ち回ったのもあり、本番での逆転を期するのはちょっと難しいかも、というイメージは持っています。

 3着のウィクトーリアも、ちょっと出負けしましたけどそこから押していっての積極的な競馬、2頭分外だったとはいえ持ち味である瞬間的な切れと加速性能の高さはしっかり見せましたし、やはりいい馬ですね。
 ただこの馬の場合はスローの流れの方が強い、というのはあり、秋華賞本番で結構流れてくるとどうか、というのはひとつネックです。
 勿論高速馬場であれば、自身59,5-57,5くらいのバランスでの走破を狙える実力はありますし、立ち回りひとつでノーチャンスではないと思いますが、関東馬でもありますしそのあたりの難しさは考えておきたいですね。

 4着シゲルピンクダイヤは、まさかの好スタートから好位を取りに行く競馬になりましたけど、結果的にそこから押し上げる馬が多く、窮屈になったところで持ち味を引き出し切れなかったのかな、というイメージです。
 少なくとも桜花賞をイメージするなら、もう少し上がりを使えても、と思う向きはあるのですが、或いはこの馬にとってはこのくらいのスローバランスでも、少し前に行った事で削がれる部分はあったかもしれません。
 ラスト1Fでジリジリ、となってしまいましたし、やはり血統的にもダイワメジャー、マイルで後ろから、がベストにはなってくるのかなという、ちょっと残念な負け方ではありましたね。
 この馬もあまり本番で巻き返せるイメージがないタイプでもありますしね。

 5着メイショウショウブもなんというか、不完全燃焼な競馬でしたね。
 スタートは悪くなく、ダノンファンタジーが譲ってくれて、シャドウディーヴァもなんとか折り合わせようと苦心している所で、流れに合わせている内に外の捲りを食らってズルズルポジションダウンとは、ペース感覚が雑だなぁ、と言わざるを得ません。
 勿論折り合いを欠いた馬に付き合って暴走気味になるのは嫌だったかもですが、今の馬場なら余程飛ばしていかない限りはハイバランスになりませんし、軽い馬場で瞬発力の質で勝負する馬なのですから、最低でも2列目のポケットは譲ってはいけなかった、と思うのですよね。

 そもそも最序盤で強い意志を見せて逃げに持ち込んでしまえば、中盤少し息を入れる余裕も持てたはずですし、そうならなくてあんな位置取りから最後は外、という不憫な立ち回りでも、最速地点での反応はしっかりしていました。
 なのでやっぱり馬自体はこの超高速馬場でのスローバランスは絶対にマッチしていたと思いますし、同じ流れか、或いはもうちょっと流れていたとしても、前目に入っていればもっと上位に肉薄できた一戦だったとは見ています。どうもこの馬は、池添Jが合ってないんですよねぇ。

 6着スイープセレリタスは、高いレベルで言えばやっぱり切れ負けになるとは思います。
 この馬でしっかりハナまで取り切ったルメールJの選択と馬へのイメージは確かだったと思いますが、最低限の流れでは後続がより切れる脚を引き出せる余地を持ってしまっていましたし、最速地点で全く抵抗できなかったですから、基本相対的に上がりを使えるタイプ、と見做すべきでしょう。
 微妙に距離も長かったと思いますし、今後はマイル近辺でしっかり実績を積んでいって欲しいですね。タイプ的にはVMみたいなレースで穴を開けるタイプに思うのですけどね。


posted by clover at 16:58| Comment(4) | レース回顧・中央競馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
cloverさん♪

夏競馬の敗けを払拭して
秋競馬を幸先良くスタート出来ました!!

いや~祐一君の好騎乗のお陰です
ダノンは追い切りとパドックで
鉄板だと思ってましたが
ヒヤヒヤの三連単ゲットでした
でもダノンもトライアルホースぽい
ですよね~

今夜のキセキはお釣を残し
良いレースを期待してます
スミヨンマジックは本番に残して置いて

Posted by カズ at 2019年09月15日 18:10

いやはや、行くであろう馬が控えて想定外の馬が先行好位での競馬となり参りました。(苦笑)

福永のコメント通り、当初プランは後ろからの競馬であり。
これならば、前に壁を作り溜めてからの切れと馬群も苦にしないピンクダイヤの方が上だろう?
相手はダノンに大惑星に行くであろうメイショウをターゲットにビックピクチャーの前残りと想定し、無印したら。

序盤、団子のスローな展開だったとしても。
5ハロン手前で、行くであろうのショウブは控えてしまい後ろにいるわビーチはルメールを端に行かせ先頭集団だわで。(苦笑)
そこから、4角でガツンとハミを取り加速で止まらずとは。(苦笑)
今回、先行抜け出しプランの戸崎は良い競馬をしたが、そのビーチの方が良い手ごたえから切れが勝ってるから1着勝か?思う競馬ぶりに驚きましたね。


そこで、道中の折り合いが滅茶苦茶なダノンが外からガツンと強襲には更に驚き。
かたや内で勝負したピンクダイヤは、突き抜けるか!?と思っていたら案外で残念。
やはり、行きっぷり良く前目取りよりも、そおっと出し後ろからの競馬で前に壁を作りながら溜めての勝負が良いかもですね。
ただ、入れ込みが改善されていない上に、ゲートイン前から尻っ跳ねしながら嫌がる無駄な体力を使うピンクダイヤだけど。
それでも、バッタリ脚が止まった状態でないので距離は問題なかったと思うだけに。

そのピンクダイヤよりも、想定外にスタートが良くすぐさま控えるエスコートから頭を上げカミカミなハミを噛みながらの突き抜けたダノンは謎の強さでしたわ。
普通?向こう正面から頭を上げハミをカミカミとなったエスコートだと、馬自身も体力も消耗し嫌気がさしてレース放棄で終了でもおかしくないだけに。(苦笑)

あれだけ、道中で力みながらの競馬をしてレコードタイムで1着だったので。
本番までの体力回復には注視したいですね、更に道中ハミを噛まず上手く運ぶことが出来た場合には距離も持つと思うだけに。

そして当日メンバーは、コントラチェックや夏の上がり馬であるエスポワールなど前目で競馬をしたいメンバーが参戦予定なだけに今から興味津々です。
Posted by ギャロップ at 2019年09月16日 13:28
>カズ様

 いつもコメントありがとうございますー。
 的中おめでとうございます!

 ビーチサンバはいい末脚がありますけど、クロフネ産駒でもありますから、あんな風に前受しての機動力を生かす競馬も予想以上にマッチしていましたね。
 福永Jも戦法の幅が広がったと前向きなコメントでしたし、やっぱりダービーを勝ってからはいい意味で柔軟性が出てきた感はありますので、今後もこのコンビは楽しみです。

 ダノンファンタジーは正直苦しい立ち回りだったので、よくこのラップで最後伸びてきたなとは感じました。
 それだけ地力が高い、とは言えるのでしょうが、秋華賞は逆に淡々と流れる中、早めに追いかけて押し切りを狙うも何かに差される、というイメージがちょっとありますね。
 今年のダノンと川田JのGⅠ勝てない呪いがどこまで続くか、まずはスプリンターズSのダノンスマッシュからですが、そこも秋競馬の注目点になりそうですね。
Posted by clover at 2019年09月16日 14:26
>ギャロップ様

 いつもコメントありがとうございますー。

 前が止まらない超高速馬場としても、トライアルでここまで序盤から出入り激しくチャンスを窺う競馬になるのはレアでしたよね。
 一昔前の福永Jだったらあそこで動けていなかったと感じますし、人馬ともに流れに噛み合った中で、それとは真逆の出入りになったダノンファンタジーの強さは私も結構驚きました。この血統ながら、春より成長してますね。

 秋華賞は基本流れて平均寄りにはなりやすいレースですし、コーナー4つですからコントロールはしやすいはずなんですよね。
 2000mはギリギリなので何かに差されそうなイメージはあるのですけど、次も軸候補としてはやはり信頼度は高いのかなと見ています。
 別路線組や紫苑S組も中々のメンバーですし、春の女王不在でも白熱したいいレースになりそうで楽しみですね。
Posted by clover at 2019年09月16日 14:31
コメントを書く
コチラをクリックしてください