2019年05月27日

2019 安田記念 プレビュー

 遂にダービーtoダービーの一年が幕を閉じて、例年ならここでクラス再編成、となるのですが、今年から降級がなくなり、勝利クラス級の表示に変更になって……一言、わかりにくっ!って感じですね。。。
 同様に、例年は歴戦の古馬が犇めいて、賞金半減する4歳馬は中々出走枠に食いこめないレースでしたが、今年はその不安もなく、更には現役最強クラスの2頭の参戦でフルゲート割れと、改めて時代の趨勢を感じる布陣ではあります。

 果たして2強は並び立つのか、ダービーがああいう競馬に終わっただけに、今の府中の神速馬場では何が起きても不思議ではなく、そのあたりを意識しつつ、それぞれの適性を改めて振り返っておきましょう。


★レース傾向分析

 去年以前のプレビューはこちらです。


 ここ2年は、このレースらしいハイペースからの持続力勝負になっていて、その中で去年珍しく随分と頑張って高速決着のセオリーをつらつら書いているのですけど、しかし今年はあっさりVMで1,30,5が出てしまい、既存の高速決着の概念がまた彼岸の彼方に飛んでいってしまった感じはあります。
 少なくともVMを参考にするならば、46-44,5あたりの後傾バランスでも、超高速馬場適性と後半の絶対量があれば足りてしまう計算が成り立つ事にはなりますし、ただそこの適性を事前に見抜くのは、少なくとも過去のレースからでは判断しにくい、血統など別口のツールで切り込んでいった方が正解を導きやすいのではないかな、という感覚にはなってしまいますね。

 どうあれ、昨日のダービーと目黒記念も、それなりにまともに流れてしまえばあっさりレコードと、レコードの価値がゲシュタルト崩壊しかねない現状にはなっていて、今週も同じCコース、その傾向に大きな差は出てこないでしょう。
 敢えて言えば週中、火・金あたりに傘マークがついていますので、特に直前の金曜にそれなりに降り、土曜が多少なりタフな馬場での競馬になれば違ってくるかもしれませんが、まともなら当然このレースも30秒台半ばを意識しないといけなくなるのだろうと思います。
 先行馬なら45,5-45,0くらいで、かなり高いレベルの追走力とそこからの高い後半要素をセットで保持していないと、となりますし、後ろからなら46-44,5、或いは46,5-44,0くらいで、最低限の追走と、極限的な後半の爆発力と持続力がないと苦しいことにはなるでしょう。

 昨日までは完全に内伸び馬場でしたし、そのあたりのバイアスも含めて変化があるかは注視しつつ、2強はそれぞれに自分の形でレースを進めていくでしょうから、それに対して伏兵陣はどう戦っていくか、果たして2強に隙はないのか、しっかり考えておきましょう。


★有力馬所感

・アーモンドアイ

 サートゥルナーリアの敗戦でロードカナロア神話も少しボルテージを下げる格好にはなったものの、逆にこの馬のオンリーワン的な強さも浮き彫りになりました。
 ここまでGⅠ5連勝の離れ業を成し遂げた、平成から令和を跨ぐ稀代の名牝は、久々のマイル戦の舞台でも、差し馬には苦しい超高速馬場でもものともせずに、いつも通りの破壊的な切れ味と持続力でGⅠ6連勝に到達するのか、非常に注目の一戦です。

 とりあえずこの馬の場合、二つの側面から考えられる事はあります。
 まず確実に言えるのは、超高速馬場巧者である事でしょう。
 これは去年のオークス、そしてなによりJCの勝ち方を見れば明確で、今年はオークス・ダービーと22秒台のレースレコード決着になりましたが、それでも去年の2,20,6があるだけに、相対的なインパクト、能力の絶対値と適性の高さは疑いようのない所です。

 その上で、果たして超高速マイルを質的にこなせるのか?をどう見るかでしょう。
 マイル戦は桜花賞以来ですが、あのレースでは自身59,9-33,2と超スローバランスからの後半特化での勝利でした。
 前走のドバイターフが、修正されたトラックチャートで確認しますと、自身は35,77-35,56-35,45=1,46,78というラップを踏んでいます。
 ドバイの馬場自体は読みにくいところもあるのですが、この時計自体は歴代で図抜けているわけではなく、レース全体でかなり流れ、そこを馬なりで取りついて楽に先頭に立った割には弾けていない、という見立ても出来ない事はありません。

 勿論それ自身の理由が、追走面ではなく馬場や、海外遠征と言う条件にあったとも見做せるので、そこが瑕疵になるかは重箱の隅をつつくような感覚ですけれど、それでも嫌う理由としてそれなりに無根拠ではない、とだけは言えるでしょう。
 また、馬場のバイアスも今は強く、この馬自身流石にマイルで中団より前に入っていくのは今までの走りからすれば難しい、と判断出来ますから、最低でも46-44,5のラインはこなさねばならない中で、外枠から大外ぶん回し、となると流石に楽ではないはずです。

 もちろんこの馬の機動力、瞬発力の質と持続力の総合要素を勘案すれば、今の馬場なら後半44は現実的に踏めるラップだと思いますし、スローバランスで入れることは疑いがないので、その点で大崩れする確率は相当に低いとは思います。
 ただ、前にいる馬もそれなりに時計の担保があったり、伸びしろもあるので、それを差し切る為にはある程度タイトな立ち回りも要求されるかなとは見ていて、レース傾向通り、出来れば内枠の方がいいのではないかなと感じます。
 この馬の場合は、グランアレグリアと違って瞬時に抜けてこられる脚がありますから、ある程度包まれても平気だと見ていますし、この馬までが馬場のバイアスに苦しめられて凡走する姿は見たくないですからね、ここは心機一転のルメールJとのコンビで、実績最上位の威厳を見せて欲しい舞台になります。


・ダノンプレミアム

 こちらも頓挫明けのダービー以外は全て完勝、年明けGⅡを連勝して、臥竜の勢いでここに臨むダノンプレミアムは、この春次々にGⅠに有力馬を送り込みつつも勝利が遠い川田J×中内田厩舎コンビでもあり、真打たるこの馬で執念のタイトル奪取を狙います。

 この馬も当然時計の裏づけそのものはまだないので、100%の自信でどうこうは言えないのですが、基本的にそれなりの追走力はある事と、前走超後半特化で速い上がりも駆使出来ている事、そしてなによりディープ産駒ですから、その潜在能力的にも勝ち負けラインの1,30,5あたりはしっかり出してきてくれるだろうとは思えます。
 脚質的にはほぼ前に行く馬ですから、何か飛ばしてくれる馬がいて、それを番手で自分のリズムで追いかけるのがべストでしょうし、坂での加速力が常に他を圧倒する破壊力を見せているので、府中のマイルはベストに近い条件なのも間違いないと思います。

 敢えて懸念を探すと、例えばサウジアラビアロイヤルCは、完勝ではあったものの46,1-46,9のハイバランスを前々で追走して最後はちょっと甘くなっており、ステルヴィオとの着差で言えばスローバランスだった朝日杯FSの圧巻さと比べてもう一歩、とも言えます。
 今の馬場なら46で通過してもかなりのスローバランスなので、その点で不安は少ないとは言えますが、内枠である程度出していき、ハイペースにもろに巻き込まれる、とかになると少し危うさも出てくるかもしれません。

 マイラーズCの勝ち馬はこのレースではこないのが定説化しているのもポイントですが、今年の場合、あまりに例年以上に流れが乖離し過ぎていて、逆にわからないと言えばわからないですね。
 ただ、普段から前半はある程度意識してペースを下げて走っている感もあるので、逆に自分のリズムで速い流れに乗っていった方が強い、という可能性もあり、アーモンドアイを凌ぐとしたらそこに伸びしろを見出せるか否か、だと思います。
 脚質的にも今の馬場はフィットするはずで、無論あまり外枠になるよりは内目、ただ出来れば逃げる馬を内において番手外が理想なので、真ん中くらいが一番いいのかな、と考えています。


・アエロリット

 去年のこのレースでは惜しい2着、海外遠征明けのVMでも超ハイペースを刻んでいきながら5着と、まざまざとこの舞台適性の高さを見せているアエロリットは、叩き2戦目、去年のこのレースのコンビでもある戸崎Jを迎えて、一年越しの忘れ物を手にする事が出来るでしょうか?

 昨日のダービーや、アエロリットのVMを見ていても思うのですが、超高速馬場で前にいる方が有利、なのは間違いなくとも、ある程度ペースを作っていくと逃げ馬自身は意外と苦しいのがこの舞台で、理想は番手なのかな、という感覚は強く出てきます。
 去年のアエロリットにしても、このレースは45,5-45,8=1,31,3の流れをポケットで追走して、ほぼフラットで入っての粘り腰でしたし、そうなると流石に前走は前半が速過ぎた、という事にはなるでしょうか。

 勿論それでも1,30,9と自己ベストは更新していて、もう少しバランスを整えて、45,2-45,3くらいの平均で刻んでいければ面白いかも、と感じますし、更に言えばその前を走るペースメーカー的な馬がいれば最高ではあります。
 ただ今年のメンバーを見ても自分から、という馬はそこまで多くはなく、ただこの馬自身前走は出足が鈍くて、内枠ならともかく外だと楽に逃げに持ち込めない面も出て来ると思うので、このあたりの駆け引きはひとつポイントになるでしょう。

 どうあれ、このメンバーの中では時計的・コース適性の裏づけが一番あるのは確実ですし、叩き2戦目で上昇度も見込めますから、2強が嫌な枠に入ったりする場合、この馬に思い切った印を、というのも視野の片隅には置いておきたい気持ちですね。それに一応、4歳勢はほぼみんな初めての58kg(アーモンドは56kg)、という点も、これだけ時計の出る馬場だと甘く見ない方がいいかもしれません。
 去年までなら、こういうタイプに戸崎Jは合わない、と言い切ってしまえたのですが、今年の春は大分違ってきているのが見受けられますし、少なくともこの馬にとって苦手なレースにはしないだろう、というラインでの信頼は出来ると思うので、やはり最低でも印は回したい一頭です。


・ステルヴィオ

 去年のマイルCSで嬉しい初GⅠ制覇、しかし今年の春は中山記念で勝ち切れず、大阪杯では距離と馬場に泣いて惨敗とやや勢いに陰りの見えるこの馬、今回は得意のマイルと府中に戻り、飛ぶ鳥を落とす勢いのレーンJを鞍上に一発を狙います。

 この馬の場合は、アーモンドアイ以上に絶対的な時計勝負に後ろ寄りからで対応出来るか?は不安視出来るかな、とは思います。
 過去のレースを見ても、この馬にとってややもどかしいのは、持続力は存分にあるものの、一瞬の爆発力、具体的に言えば10秒台のラップを中々踏めない、という点は結構明白です。
 アーモンドアイが、最速地点で10秒半ばくらいの脚を使いつつ、そこからの持続にも秀でているのに対して、こちらはエンジンの掛かりも悪く、それでいてスパッと切れない、というあたりで、ロードカナロア産駒同士でも流石にこの舞台での信頼度は違ってくるとは思います。

 ただ、この馬がアーモンドアイに勝るとすれば追走力の担保で、ダノンプレミアムとの比較でも触れましたが、ペースが上がれば上がるほどこの馬にとってはプラスに転じる、すなわち時計勝負でもここまでくると上がりの掛かるバランスの方がいい、という見立てにはなってきます。
 もしもアエロリットが前走並みに飛ばしてくれれば、この馬としてはポジショニング的にも適性的にもやりやすいと思いますし、しっかり脚を残してラストまで維持させてくるレーンJの手腕とセットで、やはり怖い一頭であるのは確かですね。


・インディチャンプ

 東京新聞杯では鮮やかに突き抜けたものの、前走は極限上がり勝負でやや甘さを見せてしまったこの馬も、改めての大舞台で逆転、ジャイアントキリングを虎視眈々と狙います。

 前走はペースが遅すぎて馬が怒っていた、なんてコメントもあったように、ステゴの子としては異端的に、ハイペース向きのマイラーなのは間違いないと思います。
 後半要素で言うと、瞬間的な加速力と爆発力自体はアーモンドアイにも匹敵するものを持っている可能性がありますが、一方で持続面はやや心許なく、基本的にはその一瞬の脚で先頭に立って粘り込む競馬が理想にはなります。

 東京新聞杯は強かったのは間違いないのですが、今となってはあの時計では足りない、という話になりますし、不利があったとはいえレッドオルガもVMではやや甘かった事を踏まえると、流石に最上位組がまともに走ってしまうと逆転までは苦しいのかな、と感じています。
 ただ、全体的な総合力に器用さもそこそこあるので、内枠で福永Jらしくロスなく立ち回ってくれば圏内くらいは当然狙えるでしょうし、この真っ向底力勝負になりやすい舞台でどこまでやれるか注目ですね。


・サングレーザー

 穴目にはならないかもですが、ガラリ一変があるとしたらこの馬かなとは感じています。
 去年の秋天でも後半5Fを推定56,4で上がってきていて、超高速馬場巧者感は見せていますし、去年のこのレースでは外枠からずっと外を通すロスの多い立ち回りも響きました。

 前走は出負けして、要所でも仕掛けの意識が甘く、焦って動かしたところで不利を食らって終戦、とまともな競馬にはなっていないので度外視でいいですし、そこそこ間隔を空けて立て直してのこの舞台はプラスに転じるものは多いと言えます。
 テン乗りの岩田Jになりますが、要所の機動性、反応の鋭さは持っていますし、去年とは逆に内枠が引けるならば、より極限的な時計勝負でも、それなり以上の後傾ラップで対応してくる可能性は充分あるかな、と踏んでいます。


・ペルシアンナイト

 こちらも3歳でマイルCSを制したものの、それ以降は善戦するも勝ち切れず、改めてのマイルの舞台で逆襲を狙います。

 去年も同様の話を書いたと思いますが、純粋な意味でマイラーではない、とは思うのですよね。
 マイルCSでは2年続けて強い競馬が出来ているものの、スローバランスでの33秒台決着と馬場や展開に恵まれた感はあり、より去年より高速化した今の府中ですと、ブラストワンピース同様のハービンジャー産駒ですし、馬場適性の面で一歩劣る可能性は高いだろうと思っています。

 勿論そうはいっても高いレベルで対応はしてくる馬ですが、総じて言えば前半要素にも後半要素にも絶対的な武器はなく、ポジショニングが凄く上手いわけでもないので、上手く枠と流れが噛み合っての3着、くらいはあってもいいですが、流石に勝ち切るところまでは苦しい、現実的に去年以上とも言えるこのメンバーでは食指が伸びにくいかな、と感じています。


・モズアスコット

 去年のこのレースの勝ち馬ですが、秋以降の成績が鳴かず飛ばず、とはいえ前走は不得意の超スローでのもので、改めて超高速府中での復活はあるでしょうか?

 前走を見ても、負けパターンにしても負け過ぎ、というのはあって、フランケル産駒の旬の短さをどうしても感じてしまいます。
 海外でもウィズアウトパロールなんかボロボロですし、最後まで強かったのはクラックスマンくらいなので、常識的には狙いにくい、というのはあるでしょう。

 ただし、適性的には超高速馬場でこそ、なのは確かで、かつワンペースのタフな競馬向きでもありますから、あるとしたらここ、というのも事実で、人気と枠次第では拾ってみる価値もギリギリあるのかもしれません。
 鞍上的にも一発狙いの競馬に徹するとは思いますし、内枠でスムーズに流れに乗っていけて、去年と同じ走りが出来れば、この相手でもノーチャンスではないはずなのですけどね。


・ロジクライ

 この馬は高速マイルがベストだとは思うのですが、その中でハイバランスになると苦しい、けれどスローにし過ぎると後半要素でちょっと足りない、という、バランスの難しさ、最上位レベルでの好走スポットの狭さがネックになる馬です。
 去年の富士Sは本当に強くて、やや後傾で後半持続力をフルに引き出せる形だと、ハーツ産駒ながら31秒台を叩き出せたように、今の馬場でもそれなりにやれるチャンスはある馬ではあるでしょう。

 脚質的にも前に行けるので、自身45,5くらいで入って、45,2くらいで後半をまとめてくれば、ギリギリ圏内に粘り込むチャンスくらいはありそうですが、当然前に行くアエロリット、ダノンプレミアムは強敵なので、それを凌いでまで、という絵図は描きにくいのも事実ですね。
 前走もじりじり来ているように、今の府中の馬場自体はこなせるレベルにあるので、枠次第で拾うか考えるライン、という感じでしょうか。


・グァンチャーレ

 前走では逃げてダノンプレミアムの2着と、重賞でも改めて目途を立ててきたこの馬ですが、流石にここに入ると、どう噛み合わせてもちょっと足りない感じはしますね。
 元々逃げ馬ではないので、今回の出方は読みにくいですが、スローに落とそうとしてもダノンプレミアムやアエロリットがいると簡単ではないでしょうし、後半の決め手勝負でもちょっと足りないのは事実です。

 キャピタルSなどは中々に強かったですが、それでもマイルはギリギリのタワーオブロンドンと接戦、というラインで、超高速決着自体も適性的には少し怪しさはあるので、流石にここでは余程枠が良くても狙わないと思います。


・スマートオーディン

 前走も自分の競馬に徹したものの掲示板を外す内容で、やはり今の府中で末一手、後半特化で戦うにはちょっと時計的に足りないだろうな、とは思います。
 元々3歳時から追走面に不安のある馬ではあり、今でもそれが根本的に払拭されたわけではないとは思うのですが、それでも後傾バランスなら短距離で走れるようになったのは成長といっていいでしょう。

 ただ安田記念は元来時計勝負で淀みなく、スタートでポジション差をつけられてしまうと道中で挽回の余地が少ないレースです。
 かつこの馬の最大の武器は瞬間的な切れで、けれど持続力の絶対量はそこまで多くはない、というあたりで、超不器用なインディチャンプ、という見立ては出来ると思います。
 また、少しでも出していくと折り合いを欠いてしまったりと難しさも多分にありますので、ここは流石に厳しいと思います。ここで負けてもらって、中京記念で狙うのがベターですかね。


・フィアーノロマーノ

 下位人気想定の中で、穴となるならやはりこの馬かな、と踏んでいます。
 元々府中ではやたら走らない馬ですし、左回りがダメな可能性もありますが、この馬の場合過去は追走面で甘さがあって苦労していたのが、年末あたりから一気に改善、更に高速馬場適性も見せて力強さを増してきました。

 前走なども45,5-46,2と自身ハイ寄りのバランスでしぶとく粘り込んでおり、2着がプリモシーンですから、ここでも平均的に飛ばしていって持久力勝負の側面が少しでも出て来ると、アメリカンな血統の強みが活きるシーンがあるかもしれません。
 北村友Jに替わるのはプラスとは言い難いですけれど、ただある程度流れるレースなので、その中でそつなく噛み合わせていけるチャンスはあるはずで、成長一途の今、この相手にどこまで正攻法で太刀打ちできるかは楽しみな一頭です。


・ケイアイノーテック

 アエロリット同様にNHKマイル勝ち馬ですが、こちらは前半に無理の効かないタイプで、やはり差し馬だけに時計勝負がネックでしょう。
 前走は58kgを背負って、外枠から超上がり勝負でもそこそこやれており、状態的には悪くなさそうですが、この馬もどちらかと言えばスパッと切れるわけではなく、ジリジリと持続力で食らいつく馬なので、差し馬の序列としては少し下がってきますね。
 ただ毎日王冠など、内目からでも一定やれていたので、前走の斤量経験と枠の並びが上手く噛み合ってくれれば、圏内くらいのチャンスはあるかもしれません。でも正直、エプソムカップの方がいいと思うのですけどね。


・サクラアンプルール

 8歳にしてはじめてのマイル挑戦となるサクラアンプルールは、ダービーに乗れなかった無念を強く噛み締めているであろう鬼才・横山Jを背に、奇跡の一発を狙います。

 まあ常識的には苦しい条件ですけど、元々府中の2000mで超スローが得意な馬ではあり、キンカメ×サンデーですから、超高速馬場適性は持っていても不思議はないんですよね。
 勿論去年の秋天などを見ても、この距離でポジションが取れるイメージは薄く、やはり内々でじっと我慢して爆発力に賭ける、くらいしか目はないと思いますが、少なくとも後傾で走破出来そうなこの舞台でどこまでやれるかは、ちょっと楽しみではありますね。


・エントシャイデン

 500万下からマイルで3連勝も、1400mで重賞の壁にぶつかっているこの馬が、改めてマイルでどこまでやれるか、試金石の一戦になります。

 この馬も地味に超高速適性はありそうで、インから差して上がり32,3の500万下戦は鮮烈でしたし、爆発力だけならそれなりにこのレベルでもやれる感触はあります。
 ただ田辺Jのままなので、引き続き溜め過ぎて、脚は使うものの物理的に届かず、の可能性も高く、基本穴馬はみんなそうですが、この馬も内枠を引けて、かつある程度前にスペースが出来て、そこを拾っていく競馬が出来そうな場面に限り、という感覚ですね。


・ロードクエスト

 前走がややポジショニングに不満ありで、使い詰めにもなってきているので状態面でどうか、とも思いますが、追走的にはマイルは楽ではあるでしょう。
 ただ高速馬場でもトップクラスにはワンパンチ足りないのが実情ですし、三浦Jで積極的な競馬をしても、やっぱりギリギリ掲示板までなのかな、というイメージで、元々府中の坂も上手ではないので、総合的に見て苦しいかなと思います。



posted by clover at 19:51| Comment(8) | 雑談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
さぁアーモンドアイの登場ですか。
ダノンプレミアムもきますしダービーよりもワクワクしますね。
ただほんとにダービーの結果を見た後ですからアーモンドアイが連を外す可能性もごくわずかながら感じています。
普通なら安心して買えるんですが、あのモーリスですら取りこぼしたわけですからね(あの場合はほんとにもったいなかったですが)
枠、馬場状態、並び、有力馬の位置取りとほんとに重要になりますね。現状前を射程におきながら、後を封じないといけないダノンプレミアムが一番シビアなレースを強いられそうな感じですかね。
アーモンドアイは去年全くの未知数だったスワーヴが驚きの追走力を見せましたし、平然と追走してきても全く驚けないですが、どうなるかなぁ。
キーはアエロリットですね。前半の質はアエロリット中心に動きそうですし。戸崎騎手はいいレースしてくれるようになりましたし、今は信頼出来るからなぁ。
なんやかんや言うて結局安田記念もアーモンドアイ、ダノンプレミアム一点で心中してそうですが(笑)
楽しみだわ。
Posted by ブソン at 2019年05月27日 21:08
 お疲れ様ですー。

 個人的に、安田記念は馬券的に最も得意としているレースです。
 ですが今年は、ちょっと馬場が異常すぎて(笑)

 安田記念といえば、父サンデー系が幅を利かせる日本の大多数のG1の中で、スプリント戦を除外すれば宝塚記念と並んでサンデー系以外が互角以上に渡り合えるレースですよねー。実際、過去5年で馬券に絡んだ15頭中8頭が非サンデー系です。過去10年遡っても、30頭中16頭は非サンデー系……。

 あとは基本リピーターレースであり、キングマンボ系の好走はロードカナロアの1着とコスモセンサー3着の二例しかない……。

 例年なら血統面と高速耐性からフィアーノロマーノとアエロリットで本命対抗あっさり決定なのですが、さてさて二強がどうなりますかねぇ。

 悩ましいのが、今までに実際に見せてきた適性で印を打つならアーモンドアイを上位に、しかし今まで隠されてきた安田記念に対する血統から導き出されるポテンシャルを勘案すればダノンプレミアムを上位に取らなければならない点です。

 アーモンドアイはcloverさんの仰る通り。

 それにしてもダノンプレミアムの血統は見れば見る程今年の安田記念を勝つために生まれてきたんじゃないか?そう思ってしまうくらいです(笑)
 父ディープは言わずもがな。母系も母父は安田と極めて相性のいいロベルト系(グアンチャーレも勢いのあるロベルト系という意味で侮れないと思っています!)。ダービー週に猛威を振るったデインヒルも保持。特に母父Intikhabって所が!   
 直系のSnow Fairyはエリ女でレコードからコンマ4秒差。母父に持つFoundは凱旋門賞レコード。
 血統表からは今の超超高速馬場に対する隙をどこにも見つけられませんねー。
 加えて勢いもあります。

 ただ、問題はオッズです。
 2倍後半から3倍前半のダノンプレミアムを血統だけ見て強く買えるかとなると、純粋な血統予想家ではない私には話が別でして。(期待値的には割に合わないかも……)

 本当に悩ましいです(笑)
 それでも、せっかくの二強激突ですし、大いに盛り上がるのは間違いないので、自分なりに何らかの結論は出したいと思っています!
Posted by ハル at 2019年05月28日 01:35
>ブソン様

 いつもコメントありがとうございますー。

 モーリスの場合は、逆に雨が残って変な馬場になったせいで、って面もありますけど、今の馬場でアーモンドアイとはいえ、差し損ねがあるかも、と懸念してしまうのは仕方ないところですよね。
 前走は実質かなりのハイペースでそれなりの位置が取れていますし、ルメールJも馬場はわかっているでしょうから、前を射程圏に入れての競馬はしてくれるはずで、その上での駆け引きがとても楽しみになります。

 ダノンプレミアムは確かにバランスは問われますが、それでも自分の形を明確に持っている馬だけに、そこを揺るがせにはしないだろうとは感じます。
 アエロリットが逃げるかどうかも含めて、如何に前半自分のリズムを貫けるかだと思いますし、上位3頭はなんだかんだでかなり高い壁にはなるでしょうね。

 勿論ダービーの蹉跌を踏みたくはないのでギリギリまで精査したいですし、天候も微妙なので今週も難しそうです。頑張りましょう。
Posted by clover at 2019年05月28日 18:42
>ハル様

 いつもコメントありがとうございますー。

 このレースは結局、ディープが中々スプリントGⅠを勝てないのと同じ理屈で、スプリント寄りの持続スピード勝負になりやすいのは絶対的に確かですよね。
 なんだかんだでアメリカ寄りのスピード血統が強いのもそこでしょうし、ダノンプレミアムが血統的にはかなり伸び代を感じるのも間違いのない所で、流石に人気3頭をぶった切るのは無茶として、じゃあ序列をどう置くか、間にどんな馬を挟んでいくかが難しいですね。

 ダノンも人気ある馬ですから、それでもこの人気で買える、と考えるのか、アーモンドアイがいてこれは割に合わないと考えるか、そこの見極めも難しいです。
 まずは明日以降の最終追い切り、そしてなにより枠と天気ですね。正直少しくらい雨が降って32秒台決着になってくれたほうが健全な気はしますが、程度が読めないと余計に悩んでしまいますからねぇ……。
Posted by clover at 2019年05月28日 18:47
cloverさんこんにちは

枠順決まりましたね~
人気二頭隣合わせの極端な枠に…
アーモンドアイとダノンプレミアムが
逆ならまだ分かりやすいんですが
そして内からどの馬が三着争いするのか
それとも二以上有るのか
悩ましいです。
Posted by カズ at 2019年05月31日 10:18
>カズ様

 いつもコメントありがとうございますー。

 両雄が外に入って、多少なり波乱の目も出てきた感はありますね。
 逆に言えば、コースロスはあっても、2頭ともに自分の力を出し切る形には持ち込みやすいと思いますから、正攻法で捻じ伏せ切れるほどに抜けているのか、それともそうでもないのか、そのあたりの読みが重要ですね。
 内の馬も面白い面々になりましたし、後は明日の馬場のバイアスがどうなっているかをしっかり見極めて、強気な方向で決めたいですね。
Posted by clover at 2019年05月31日 17:52
阪神開幕週メイン、少頭数レースによる武のゲームメイクには注目したいところですね。

翌日、時が紡いだ運命的な対戦。
出走する他のG1馬が霞むような平成最後のクラシック三冠馬である女帝vs平成最後のダービーで優勝候補筆頭だった逸材によるメガカード実現となった令和元年安田記念。
そこで、最外枠ピンク帽となってしまった武によるゲーム関与が炸裂ありと思うので。
2番枠のスタート出が遅いアエロリットを出し抜き、隣に入ったプレミアムの切れ脚を巧く削ぐ45-45のペースを刻む逃げで見せ場を作るのでは?と考えてしまい。
全く、今回も予想のし甲斐がある枠順となりましたね。
ロジャー臭の高い枠順を引き当てたアエロリットは、当然オッズも高くなり、馬連馬単で万馬券とは難しく。(苦笑)
更に、内枠に入ったサングレーザーや、連覇の機を狙う矢作陣営が気合いを付ける調教を施し挑むモズなども捨て難く。(苦笑)

Posted by ギャロップ at 2019年06月01日 12:15
>ギャロップ様

 いつもコメントありがとうございますー。

 今日を見ていても、バイアス的にはやっぱり前目内目有利は揺るがないイメージですから、確かに大外のロジクライ武Jは思い切った立ち回りをしないと、レースに爪痕も残せず、という結果にはなってしまいそうではありますよね。

 アエロリットとしては、むしろハイ気味に引っ張ってくれる馬がいた方が競馬はしやすいと思うのですけど、それを確実に想定して、というわけにもいかない並びですし、全体として難しいレースにはなりそうです。
 雨はギリギリ降らずに済みそうなのがなにより、ではありますけどね。
Posted by clover at 2019年06月01日 16:20
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