2019年04月08日

2019 皐月賞 プレビュー

★はじめに

 先週の桜花賞は、新時代を切り開くスーパーヒロインの誕生となりましたが、牡馬クラシック初戦の皐月賞でも同じように、将来を大きく嘱望されるような素晴らしい走りでタイトルを奪取する馬が出て来るか、注目です。
 毎年の事ですが、皐月賞は桜花賞と比較しても個々の力関係の見極めが断じて難しく、また皐月賞というレースが適性的にかなり個性的なのもあるので、今年も非常に難解なレースになりそうですが、現状での能力、最大の武器が何処にあるのかあたりはしっかりとチェックしていきましょう。


★レース傾向分析

 去年・一昨年の記事はこちらを参照してください。


 一昨年の記事のペース分析から過去2年をプラスして考えても、一昨年が59,0-58,8=1,57,8の平均ペース、去年が59,2-61,6=2,00,8のハイペースで、勿論去年など実質的にはエポカドーロの単騎逃げスロー、みたいな構図でもありましたが、流れやすいレースなのは間違いありません。
 今年も中山は徐々に高速化してきていて、先週も平均ペースの春雷Sで33,9-33,8-1,07,7とまずまずの時計が出ており、このまま良馬場でレースを迎えるのならば58秒台の決着、テンの59秒台の追走は現実的なラインとして考えておかねばならない課題だと思います。

 週間天気ですと、週中に雨マークはあるものの週末は現状ギリギリ晴れ、日曜から西から下り坂なのでその速度次第でしょうが、基本的には良馬場のイメージでいいかなと考えています。
 明快な逃げ馬はランスオブプラーナくらいですが、その直後の好位グループで競馬を組み立てたい馬は大挙していて、それなりに序盤のポジション争いは過熱する可能性もありますし、コース形態的にも馬場的にも、桜花賞程馬場に対して騎手の意識が追い付かない、という事はないでしょうから、ある程度の流れから中山らしい向こう正面での動き出し、そこからの二段階加速まで含めて、スピード寄りの総合力が問われてどうか、その辺りを軸に個別に考えていきたいですね。


★有力馬所感

・サートゥルナーリア

 デビュー前から評判の大器が、その噂に違わず無敗でホープフルSまで制覇、そして今年は新たな称号を求め、流行りのぶっつけローテで皐月賞に挑戦します。
 エピファネイアとリオンディーズ、2頭の偉大な兄が届かなかったクラシックのタイトルを見事に手にする事が出来るのか、今週もまた角居厩舎ゆかりの血統が中山の舞台で華麗に咲き誇るのか、この馬の一挙手一頭足から目が離せない一週間になりそうですね。

 まあグランアレグリアの圧勝を受けて、この馬に対する不安感もかなり軽減されて、きっと圧倒的な人気になるのだろうな、とは思います。
 ただし、ぶっつけローテ、という以外は適性面・時計面でほぼ不安のなかったグランアレグリアに対し、こちらは単純な全体時計、高速馬場適性、追走力など、この舞台ではじめて直面する、クリアしなくてはいけない課題が山積みではあって、それがこの馬の評価の難しさに拍車をかけています。

 少なくとも現状のレース内容だけからピックアップできるストロングポイントとしては、ポジショニングの上手さとロードカナロア産駒らしい操縦性の高さ、後半のロンスパ適性と瞬間的な加速性能のえげつなさ、それを段階加速的にも引き出せる事と、中山2000mのコース経験あたりになるでしょうか。

 血統的に言えば、追走面の不安はあまりなくて、実際に兄2頭も流れて強い馬でしたし、この血統は3歳になると大抵折り合いが難しくなっていく傾向にもありますので、ロードカナロア産駒で気性が良さそうなこの馬でも、その血の宿命から無縁でいられるかはわかりません。
 なのである意味、ここではじめて速いペースを経験する形になっても、逆にスムーズに走れてプラスに転じる可能性もあり、時計勝負そのものも、極端に前傾にならなければそんなに不安材料にはならないでしょう。
 敢えて言えばこちらも血統的に、切れ味の質自体はそこまで高くない可能性は強くて、これは萩Sあたりでも最速11,1まで、というあたりからも類推は出来ます。
 ただ皐月賞の場合、10秒台の切れが問われるほどスローになる可能性は低いですし、後ろからになるならともかく、概ね前目での競馬が出来るこの馬ならそれは問題にはならないと思います。

 また前走は馬群の中からも競馬が出来ますし、最後ラフだったとはいえ、狭い所からでも怯まず瞬時に加速できる性能面も含めて、不安材料が多いとは言っても、ここで例えばロジユニヴァースみたいに追走で削がれ切って大失速、みたいなレースになる可能性は相当に低いでしょう。
 調教を見ていても常に古馬を圧倒するすさまじい走りを連発していますし、状態面にもほぼ不安はなさそうですので、流石にこの馬を消して勝負、というのは無茶無謀に感じます。
 ただ先行馬がかなり多いので、枠の並び次第ではポジショニングがどうなるかはあり、人気を背負って勝ちに行かねばならない立場、そしてルメールJもテン乗りにはなるので、本命にはしたくないなぁ、とホープフルSに続いて考えてしまう所です。地味に斤量的にも、他の馬が最大で1kg増なのに対し、一気の2kg増というのも好ましい事ではないですしね。

・アドマイヤマーズ

 前走はダノンキングリーに上手く立ち回られ、切れ味勝負で苦杯を舐めたものの、それでも時計水準やここまでの戦歴的には不安の少ないこの馬、朝日杯王者として去年ダノンプレミアムが取り損ねたクラシックタイトルを、ロゴタイプ以来久々に勝ち取る事が出来るか注目です。

 ダイワメジャー産駒なので、基本2000mは少し長い、というのは出て来るでしょうし、実際に産駒で1800mより長い距離の重賞は勝った馬がいない事、また朝日杯王者は前哨戦で負けると、本番更に少し着順を落とす傾向にあるのも、この馬にとっては不吉なセオリーにはなるかな、と思います。
 ただし、馬個体で見る限りは距離延長がそこまで大きく響くタイプには感じず、2000mでも高速馬場で、全体が淡々と流れて総合力が問われるならば、要所からの機動力とラストの踏ん張りは大きな武器になるのではないか、と感じています。斤量面でも前走から引き続きの57kg、というのもアドバンテージになるでしょう。

 地味に大箱しか使ってきていない馬で、中山の忙しい競馬が噛み合うかは未知数ですが、基本的にスタートもポジショニングも良く、自在のレースができるのが強みではあります。
 ただ前走逃げてしまったので、ここで番手でしっかり折り合えるかはひとつ課題でもあり、また後半要素的に総合力はあっても、全ての要素で抜けたものがあるわけではないこと、よりシンプルにロンスパ傾向が強くなる中での、本質的なスタミナ面がどうかはやってみないと、ではあり、どちらかと言えば少し後傾バランスになってくれた方がいいのかな、というイメージで見ています。

 後は今絶不調と言っていいミルコJの手綱なので、このメンバー相手に仕掛けが強気すぎても、後手に回り過ぎても良くないというところで、本来の勝負勘に満ちたコース取りや仕掛けを敢行できるか、そこも気になるポイントですね。
 勝ち切るチャンスはある一頭だと思いますが、その幅はそんなに広くない、流れの中で上手く噛み合わせていかないとならないのはあると思うので、現状印は当然回すと思いますが、重い印を打つとしたらスムーズにポジショニングが出来る内目の枠の方がベターかな、と考えています。

・ダノンキングリー

 こちらは共同通信杯でアドマイヤマーズに土をつけ、無敗でクラシック本番へと向かう形になりますが、サートゥルナーリアとは違い適性面でもローテ的にも充分このレースの覇者になる素地は見せているだけに、その才能の天元がどこにあるのか、こちらも大注目の走りになると思います。

 この馬の最大の強みは、今回追走面で担保が足りない馬が多い中で、ひいらぎ賞のハイペースを大外枠から追走して余裕で突き抜けた、という面に感じています。
 一方で前走は一転超スローから、3F勝負の瞬発力&持続力戦の中で、1kg貰いだったとはいえマーズに対し瞬発力の質で圧倒、持続面は互角程度でしたが、適性の幅の広さ、時計勝負に対する対応力をはっきりと見せてきました。

 近年の皐月賞は、良馬場高速決着ならマイラー寄りの馬の方が断然有利な傾向ですし、まともな流れでスムーズな競馬が出来るなら、この馬も大きく崩れる不安は少ないと思います。
 ただ他の有力馬に比べるとポジショニング面はそこまで良くはなく、前走は少頭数で内枠、という絶好の条件を利しての先行が出来ましたが、多頭数で外枠、とかになると流石に中団くらいの位置にはなるでしょう。
 それでも外枠ならいいのですが、内枠ですと馬群に包まれて、戸崎Jなので動き出しのイメージの中で仕掛けが遅れるパターンも出てきそうで、この馬に関しては出し切ってなんぼとは思いますし外枠、全体としてもハイペース寄りになってくれたほうがより勝つ確率は上がると思います。

 ただランスオブプラーナはハイペースの逃げ馬ではなく、これを無理に序盤からつついていく人馬がいるか、となると微妙なので、スローバランスに触れて戸崎Jですと、前の馬が出し抜く中で踏み遅れて差し届かずは考えないとなりませんし、まずこの馬の枠、そして先行勢の枠の並びなどから総合的に判断したいですね。それでも消すのは恐い一頭なのは間違いありません。

・ヴェロックス

 2歳時は中々賞金加算に苦労したものの、若駒S、若葉Sと地味ながら強い競馬で連勝し、この大舞台に望むヴェロックスは、父ジャスタウェイに初のビックタイトルをプレゼントできるでしょうか?先週に引き続き川田J中内田調教師のゴールデンコンビにも注目です。

 この馬の場合、中山の後半二段階加速的な競馬に対する適性はかなり高いと思っていて、問題は追走面に尽きるかな、と見ています。
 時計的な裏付けは東スポ杯かあるのですが、あのレースでも前半の1000m通過は60,7で、基本先行脚質のこの馬ですと、最低でも今回そこから1秒は追走面を詰めてこないとならないでしょう。
 レースぶりを見てもあまり折り合いに苦労するタイプではなさそうですし、外目の枠からじわっと自分のリズムで入っていけるなら不安は少ないですが、内枠からとなると包まれる競馬自体も経験がほぼなく、増してポジションを意識して積極的に出していく形で甘くなる不安も出てきます。

 馬のスケール感としては重賞勝ち馬に劣らないものは見せていますが、同タイプの強敵もかなり多い中で、総合力で更に良さを見せられるかがここでの最大の課題で、調教や馬の作り的にも、よりスピード競馬に対応できるような工夫を感じはしますが、それがしっかり功を奏するかはやってみないと、という面が強いです。
 少なくとも内枠なら重い印は打たないと思いますし、外枠、かつ他の有力馬が内目で窮屈になりそうなら、相対的に序列が上がってくるかな、というイメージで見ています。

 ジャスタウェイ自体もまだサンプルが少ないので、産駒傾向が見えにくいのも難しいですね。
 少なくともハーツクライは血統的にハイペース向きではないのですけれど、ジャスタウェイ自身はハイペースで強い馬でしたし、母系のアメリカの血が効いている感はありますので、アドマイヤジャスタと合わせて、ここで速い流れのレースでどこまでやれるのかはひとつ注目のポイントになると思っています。

・ニシノデイジー

 東スポ杯で並み居る強豪を抑えてスターダムに伸し上がるも、ここ2戦はやや不完全燃焼のこの馬が、クラシック本番で勝浦Jと共に再度輝きを放つことができるでしょうか?

 地味に馬のタイプとしては、ここは恐い舞台です。
 基本的に早い時計の裏付けはあり、ハイペース適性も持っていて、折り合い不安もあるので全体で淡々と流れてくれた方が競馬がしやすい事、叩き二戦目でのハービンジャー産駒ですからパフォーマンスを上げてくる可能性が高いのも含めて、嵌り切ればワンチャンスはある馬でしょう。
 折り合いを考えるとやはり内目の枠から、ある程度出していって壁を作る形が最善かなと思いますし、その上で向こう正面で外から動く馬がいて、スペースを拾いやすい形でのロンスパになればお誂え向きかな、と感じています。

 どうしても鞍上不安は付き纏いますが、こういう形が作れてしまえばあまり進路取りなどで苦労はしないはずですし、外枠なら余程ハイペースにならない限り厳しいでしょうが、内枠なら平均ペースくらいまでで噛み合うチャンスはある筈で、条件が良ければ単穴くらいまで狙ってもいい一頭だとは考えています。

・メイショウテンゲン

 王道路線の弥生賞を勝利したものの馬場の恩恵は大きく、果たして改めて良馬場高速決着の皐月賞でどんなレースが出来るか注目です。

 まあ戦績を見ての通りのパワータイプで、ディープらしくないのは母父フレンチだからかな、とも思いますが、どうあれ前走の様に一貫したペースの中でしぶとさを生かす競馬が一番いいのは間違いないでしょう。
 ですので、流石に高速馬場の皐月賞になると多少とはいえ後半加速要素も出てきて、前半のペースも上がってポジショニングも難しくなる、その中で現実的に狙うとすればハイペースの前崩れ、それこそアンライバルドの時みたいな噛み合い方をしないと難しいのかな、とは思います。

 鞍上もテン乗りになりますし、三浦Jは積極性が出てきていますけど、こういうタイプで急かしても半端に終わるパターンは多く、トータルで見て面白い馬が多い中で、敢えて狙うとすれば馬場が渋った場合くらいしかないのかな、とは感じますね。

・サトノルークス

 新馬戦こそ立ち回りの差で取りこぼしたものの、そこから3連勝と、裏街道を進みつつ着実に力をつけてきたサトノルークスが、はじめての大舞台でも持ち前のしぶとさを生かす事が出来るでしょうか?

 この馬の場合、血統的にどうしても重さが出やすいのですけど、兄姉に比べると完成度が高く、前走なども要所で10秒台の切れを見せて、アドマイヤジャスタを寄せ付けなかったのは中々のインパクトでした。
 ただここ3戦全てスローの少頭数でのポジショニングではあり、ペースが上がって、この相手でもすんなり3~4番手までに入り込めるか、となるとそこは懐疑的になりますし、後半要素という視座でもこの馬と互角、それ以上の素材はごろごろいるレースです。
 3戦目の500万下が、そこそこのペースで全体時計も先ず先ずなので、適性として最低限の担保はあるとは言えますが、それでも高速皐月賞が最適の舞台というタイプではなく、関東圏の輸送もはじめてなのでそこも割引にはなるでしょう。

 かなりいい馬だとは思いますが、総合的に見て強く狙いたいほどのパンチ力はなく、枠の並びが良ければ連下で拾うかも、くらいのラインが現実的ですかね。

・アドマイヤジャスタ

 ホープフルSでは完璧な立ち回りながらサートゥルナーリアに完敗、その雪辱を期すこの馬はどうでしょうか?

 前走は1kg重かったとはいえサトノルークスには完敗であり、またタイプ的にはどうしてもスピード勝負向きではなさそうなんですよね。
 これまでの戦績を見ても上がり勝負向きではなく、といって前半からペースが上がってもついていけるか、となるとそれも不安で、ただバテない強みはあるので、少し渋ってロンスパ勝負、去年のような形になった時に少し怖さが出てくるタイプでしょうか。
 勿論意外と流れる単調な競馬で強かった、なんて、ダンビュライト的な適性を見せてくる可能性もなくはない、とは思うのですが、基本短縮ローテは向かないレースでもあり、サトノルークスを逆転するのも簡単ではないかな、という評価です。

・エメラルファイト

 スプリングSを完璧な競馬で制し、師弟コンビでGⅠタイトルに挑むこの馬はどうでしょうか?

 意外とタイプ的には面白くて、マイルでもそこそこ走れる追走面とスピードがあり、ポジショニングもそこまでは悪くなく、後半切れ味はないものの長く脚を使えるので、ここでもスムーズなら大きく負けるイメージはない馬です。
 クロフネ産駒自体はダイワメジャー産駒同様に、2000mになると俄然信頼度が下がる傾向にあるのは気掛かりですが、馬のタイプ的にはスタートで失敗しなければそこそこやれそうですし、ロンスパになりやすい舞台設定も悪くないですね。

 スプリングSのレースレベル自体は高くなかったとは思いますし、他の有力馬が能力全開、となるとそれは及ばないものはありそうですが、この馬自身に適性面の不安はほぼないので、相対的に他が崩れそうな条件になれば浮上してきていい一頭だと思いますね。

・ファンタジスト

 デビューからずっと距離を伸ばし続けてきて、それでもしっかり堅実な成績を残しているファンタジストは、更に200m延長のここでも自分の走りを全うする事が出来るでしょうか?

 今から考えると小倉2歳は、適性外のレースでしたけど能力の違いで勝ってしまった、と考えるべきレースで、少なくともマイルくらいの距離がベストなのは間違いないと思います。
 その上で折り合いもつき、操縦性が高いので、この時期の2000mならバタッと止まる不安はあまりないですが、ただ圏内まで考えるとなると、前走で脚を測った上で、前半どこまで攻められるか、になるとは感じます。
 一連のレースを見ても、どの距離でも後半要素で圧倒出来た事はなく、瞬間的にいい脚を使えるものの持続性能などは少し足りないので、それを補うためには、つ移送面を生かしてのポジショニングが必須ではあり、理想を言えば2列目ポケットくらいまで強気に攻めて欲しいかなと思います。

 当然それを完遂するためには内枠必須ですし、また馬場が渋ってタフになり、相対的にスタミナが問われればより厳しくなりますので、スポットとしてはかなり狭い、また陣営や武Jの意識も含めてしっかり吟味しないとですが、噛み合えば穴として拾う価値はある一頭ですね。距離以外の適性の不安はないです。

・シュヴァルツリーゼ

 前走は新馬上がりながら後方一気でアッと言わせる脚、デビュー3戦目での戴冠を目指すこの馬はどうでしょうか?

 流石に現状時計的な裏付けがまるで足りない事と、多頭数でどうしても後方から大味な競馬しか出来そうにない、と考えますと、現実的な選択肢としてはちょっと難しいかな、とは思います。
 弥生賞自体がああいうレースなので、ここでの序列に直結しにくいのはありますし、その辺高速馬場皐月賞という特殊舞台でやってみないと分からない面は大きい馬ですが、追走面も、後半要素も、どちらも大幅に詰めてこないとならない、というのは流石に敷居が高く、素材は面白いですが血統的には大箱向きですから、流石にここは軽視すると思います。

・ランスオブプラーナ

 しぶとい逃げスタイルで出世レースの毎日杯を制覇、ケープブランコ産駒の出世頭としてのこの舞台で、自分の逃げを貫いてどこまで粘れるか注目です。

 この馬も徐々に距離を伸ばして良さが出てきた馬であるのと同時に、距離が伸びて後半要素を高めてきた希有な馬でもあります。
 新馬は後半勝負でフォッサマグナに完敗でしたが、なずな賞などではかなり追走が問われてもしぶとく伸びてきていて、更に距離が伸びて前半ゆったり入る事で後半要素も高めてきたのは、かなりの総合力の高さを感じさせます。

 ただ毎日杯はペース的にも絶好のスローに落とせて、その上で後半要素で図抜けた馬がいない組み合わせにも恵まれ、時計的にも近年の毎日杯に比べるとかなり見劣ります。
 流石にこの相手で勝負所までマイペースを貫いていけるとは思えませんし、基本的に人気以上には粘りそうなタイプですけれど、それでも3着までに粘り込めるほど素材的な魅力があるか、となると、流石に少し家賃が高いかなという感覚にはなりますね。

 チャンスがあるとすれば、自身58,5くらいのハイ寄りの流れに持ち込み、少し後続が離れて番手で牽制し合ってくれる、くらいの恩恵は必要で、少なくともこれまで同様のややスロー、な組み立てでは後半要素が足りないので、松山Jには初GⅠの舞台で改めての胆力のあるレースメイクを見せてくれれば、とそこは期待しています。

・ラストドラフト

 この馬も一発の魅力はまだあるのですよね。
 前走の敗退がペースバランスによるのか、馬場なのか、それとも逃げという形なのかはまだ決めつけられませんが、すんなり先行できるスピードがあって機動性もある馬なので、追走面をクリアしてくれば素材としてはかなり面白いのはあります。
 まあ京成杯自体はハイレベルではなかったですし、この相手で難しさも当然ありますけれど、シュタルケJは中山はすごく上手いですし、スタートの良さを生かして有力馬の機先を制し、番手外辺りでしっかり支配出来ればノーチャンスではないかな、という感覚です。

 逆に包まれる競馬になると苦しそうで、外過ぎない外くらいが引ければ上々、穴目としては狙ってみたい一頭にはなりますね。

・ブレイキングドーン

 この馬に関してはスタートが安定しないのと、後半要素では加速性能が最大の武器で、持続面ではかなり甘い事、追走面の課題が解消されていない事など、総合的に勘案して素材的にも一歩足りず、それでいて克服すべき課題が多い馬にはなります。
 それなりに戦績としては堅実ですし、この馬もすんなり先行出来て、全体が平均ペースの中で噛み合う可能性はなくはないですが、新馬の頃のようなポジショニングは期待しにくいですし、狙い目としては流石に難しい一頭ですかね。

・クラージュゲリエ

 この馬も内枠なら穴で一考したいところです。
 前走は切れ味特化のレースで全く適性が合わなかったですが、キンカメの仔で総合力勝負向きですし、馬群からの競馬も出来て、極端な
質を伴わなければ加速性能も、追走力もロンスパ適性も持っています。
 札幌2歳でニシノデイジーと互角の競馬は出来ていますし、前走も57kgであの流れを外々から3着ならそんなに悪くなく、レースレベル的な面も含めて考えると意外と狙い目は立つタイプなんですよね。

 更には今回マジシャン横山Jを配してきて、そうなると内目からタイトに立ち回っての一発を期待しても、と思いますし、全体でロンスパになってくれればニシノデイジーとセットでかなり楽しみですね。

・クリノガウディ―

 こちらは前走逃げて甘かったのをどう見るか、というのもありますけれど、更なる延長がプラスになるか、と言うとそれは微妙で、血統的にも出来るだけ本仕掛けを待ちたいタイプですから、皐月賞で頑張るとすればやはり最低限2列目ポケットあたりが欲しい馬にはなりますね。
 朝日杯がほぼ完璧に立ち回ってマーズに完敗ではあり、叩いての上積みはありそうでも外枠ならさすがに厳しい、内枠なら狙い目も出て来るかな、というラインで、総合的に見ると内枠を引けて、上手く前々で流れに乗れればチャンスがあっても、という馬が例年以上に多い気はします。
 桜花賞に比べても、やっぱりプレビュー書いてみて決定的に消せるだろう、と言い切れる馬が少なかったですし、まずは週中の状態面や陣営コメントのチェック、そして枠が出てみないと、ですね。



posted by clover at 21:46| Comment(6) | 雑談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
桜花賞はシゲルピンクダイヤの単穴、相変わらずお見事です。月曜のプレビュー記事でG1週到来を感じるくらい楽しみにしてますし、個人的にはどれを単穴に選定されるのかを週頭から注目して拝読しております。笑
今年は素直にサートゥルナーリア、ダノンキングリー、アドマイヤマーズの3連複で良い気もしますが、そんな簡単じゃないのが皐月賞なんでしょうね。。ただサートゥルナーリアは過去レース見る限り、高校生にメッシが混じってサッカーやってるイメージに近いものを感じています。笑 ルメールが3週連続怪物で勝っちゃっても致し方ないかなと現状は思います。まぁ、ファンディーナにも同じことを感じていたので自分の直感はアテになりませんが…^_^;
Posted by ミスターレッズ at 2019年04月09日 00:53
>ミスターレッズ様

 いつもコメントありがとうございますー。

 桜花賞は週明けの時点で、シゲルかエールヴォアの外枠引いた方が単穴かな、とほぼ決めていたんですけれど、今週はみんな帯に短し襷に長しで、単穴候補もまだ絞り切れてないですねー。
 やっぱり土曜の馬場と枠を見てから、しっかり蓄積したものを引き出していきたいです。

 仰るようにその三頭の素材感や実績はやはり頭一つ抜けていますからね。
 共同通信杯組は追走面と時計面の裏付けがあり、敗れたマーズにしても斤量面の経験値が蓄積されて、適性的にもここでピタッと止まるイメージはしないです。まあ流れ的に3着っぽさは強いんですけれど。

 逆にサートゥルナーリアは、適性的な裏付けはまるっきりないのですけど、走りのスケール感が違う、というのは間違いないんですよね。
 ただこれまでのレース、新馬と萩Sはその後500万すら勝った馬がいない組み合わせで、ホープフルSもその後勝利した馬が一頭もいない、というあたり、相手に恵まれていたのもそのスケール感を誇大に見せていた可能性は皆無ではないので、最後まで印の置き所には悩むと思います。
Posted by clover at 2019年04月09日 17:00
お疲れ様です。
巷はサートゥルナーリア1強ムードですねぇ。もちろんこれまでのレースぶり&先週のグランアレグリアの結果を踏まえて致し方なしな部分はありますがどうにもなぁと思ってしまいますね。
皐月賞までに無敗で素晴らしいパフォーマンスを見せてきた馬が何頭もいるなかで制したのはディープまで遡るところから見ても一筋縄ではいきませんからね。グランアレグリアも朝日杯の敗戦を糧に出来たという部分も大いにあるはずですし、この無敗で挑戦というのが足枷になり得るかなと考えたりもしますね。
なんにせよサートゥルナーリア中心に考えざるを得ないのが悩ましいなぁ。
Posted by ブソン at 2019年04月10日 10:01
>ブソン様

 いつもコメントありがとうございますー。

 まあ陣営としては、最悪ここを負けても、その経験を踏まえてダービーが取れれば、という皮算用はありそうですけどね。
 といって無論ここで軽視できるか、と言えば無理筋ですし、ルメールJも実戦で乗ってすらいないのに、二冠が取れる馬発言までしてくるわけですから、実際に乗ってみて感じる性能も規格外ではあるのだろうな、と思わざるを得ません。

 先行脚質なだけに、負けるとしたら激流の中、それでも強気に動いて漁夫の利を攫われる、それこそリオンディーズの皐月賞パターンかな、とは思います。
 地味なところでエメラルファイトの故障回避により、逃げ先行脚質のダディーズマインドが出てくる事で、全体の流れが引き締まる可能性が高まってきたとも思っていますし、ギリギリまで検討のし甲斐がありそうですね。
Posted by clover at 2019年04月10日 19:52
cloverさんこんにちは

枠順も決まって枠の列びを見たら
波乱は少なそうですね
アドマイヤ(デムーロ)が何処に入るか
気になってたんですがね~
またルメールが決めてしまいそうで
ちょっと興味半減です
相手はcloverさんの印をあてにして
決めます(笑)
Posted by カズ at 2019年04月12日 18:22
>カズ様

 いつもコメントありがとうございますー。

 結果的にサートゥルナーリアが一番競馬しやすい枠を引いてしまいましたものねぇ。マーズも最内は難しさがありますし、勝ちに行く競馬をするとサートゥルナーリアの絶好の的でしょうから、どう乗ってくるかは楽しみです。
 微妙に雨も降りそうなので難しいですが、なにか人気薄は絡んでくる予感はするので、しっかり考えていきたいと思います。
Posted by clover at 2019年04月13日 15:12
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