2019年03月14日

2019 3月第2週3歳新馬戦など レース回顧

 もう新馬戦自体はほとんどなくなってしまいましたが、逆に未勝利に初出走の馬が多く出てきたり、500万下の平場戦は増えたりと、なんだかんだで見所はチラホラありますので、ざっくりですが回顧していきたいと思います。


★3/9(土) 中山4R新馬戦(ダート1800m)

 このレースは、クロフネ産駒のアルカイクスマイルが逃げてタイトな流れに持ち込み、ラストもしぶとく脚を使ってそのまま押し切りました。

 土曜のダートは重馬場で、時計的にはそれなりに軽くなっていましたが、未勝利が1,55,5、最終の古馬1000万下が1,53,7ですので、新馬で1,55,4はそんなに悪くない時計だろうと思います。
 これを36,8-39,2-39,4と前傾バランスで出してきたのですが、面白いのは残り1200mからずっと、ほぼ13秒そこそこの脚を維持し続けている所ですね。
 ここまで息の入りにくい流れですとラストが苦しくなるのですが、この馬は逃げて、残り200mまでは後続に食らいつかれていたものの最後は引き離していて、持久力面でのレベルが高い反面、あまり要所の機動性などはないのかな、と感じました。
 このイメージですとあまり伸びしろは感じないですが、それでも重い馬場で馬力が問われ、かつ速いラップも問われないようなら面白いタイプかもしれませんね。


★3/9(土) 中山6R500万下(芝1200m)

 ここは初芝のモンテロッソ産駒、13番人気のホープフルサインが先団の内目から最後は大外まで持ち出し、一気に馬群を飲み込む中々大味な競馬を見せました。
 ラップ的には34,3-35,4=1,09,7という推移で、房総特別が34,3-34,8=1,09,1ですから、馬場を踏まえればそこまで悪い時計ではないでしょう。

 勝ったホープフルサインは、それまでの戦績が中央ダートで3戦二桁着順、その後地方交流戦でやっと初勝利を挙げてここが初芝、というローテですから、そりゃあ人気しないのは当然ですけれど、いざ芝を走らせてみたら覚醒、と呼んで差し支えないレースぶりを見せましたね。
 内枠が良かったのはありますけど、ある程度ポジションを取って、直線では前が壁になって少し下げる不利、そこからほとんど真横移動に近い形で大外へと、決してかみ合った良い騎乗ではなかったにもかかわらず、ラストの1F、坂地点で豪快に伸びてきました。

 残り200mで一番外に出したところでは確実に4馬身差はあったので、そこから逆算するとこの馬の上がりは11,7-11,7-11,6くらいに見えますし、一定の追走が問われても削がれず、むしろ坂で加速出来たというのは中々のレースぶりです。
 相手関係的にも2~3着馬はこのクラスの安定株ですから、それをスムーズでない競馬で破ってきたのは評価出来ますし、距離も1400mまでなら、と思うので、地味に次にどんな走りが出来るか楽しみな一頭です。
 勿論この感じですと、切れ味を問われ過ぎると微妙かもですけれどね。


★3/9(土) 中山7R500万下(ダート1800m)

 ここはゴールドアリュール産駒のダイシンインディーが強気の逃げから最後しぶとく残して2勝目を飾りました。

 時計的には36,3-38,2-39,3=1,53,8とかなりのハイペースで、ラストは13,6とかなり落としていますが、それでもしっかり後続のほとんどを追走で篩にかけて削ぎ落す強い競馬でした。
 最終の1000万下が同じようにハイペースで1,53,7だった事からもレベルは低くなかったと思いますし、自分の競馬に持ち込めれば、という感じでしょうか。

 特にここ数走はスタートが安定せずに後ろからだったり、馬群の中からだったりで持ち味が生きず、この日もスタートはかなり良くなかったのですけど、川田Jが押して押して強引なほどにしっかりハナまで出していったのは凄味がありましたね。
 勿論前走後ろからの競馬で味がなかった事を踏まえてでしょうが、それでも普通あのスタートで、すぐに挟まれそうになったところから挽回してハナ、は中々勇気のいる選択ですし、それが出来るのが今の川田Jの強みと言えそうです。
 馬もハナを切る競馬ならしぶといのは見せていて、ただ距離は1800mよりは短くしない方がいいですね。パワータイプなので地方の馬場の方が合うかもですし、兵庫チャンピオンシップとかに出られるようなら少し楽しみはあるかなって思います。

 2着のキャメロンも早めに進出して強い競馬でしたし、時計もかなり短縮してきたのですが、ここは相手が悪かったのと、突き詰めて言えば最序盤、もう少し強気にポジションを取りに行っていれば、という差はあったかもしれません。
 まあ自分の内の馬があれだけ押していると中々無為に競り掛ける気にならないのもあるでしょうが、ともあれ次はこのクラスなら充分に勝ち負けしてくるでしょう。


★3/9(土) 阪神2R未勝利戦(ダート1400m)

 ここは白毛一族でお馴染みキンカメ×シラユキヒメのブッチーニが初出走でしたが、後方から圧巻の差しきりを決めてデビュー勝ちとなりました。

 阪神も土曜のダートはそこそこ時計は出ていて、35,5-12,8-37,4=1,25,7という勝ち時計自体はあまり目立つものでもないのですが、しかしラスト12,9-12,4-12,1と加速ラップで楽々突き抜けてきた勝ち馬は破格でした。
 芝スタートで出足がつかずに後方2~3番手からの競馬で、やや中緩みがあった中でじわっと取りつけたのは良かったですけれど、それでも残り400m地点でまだ5馬身差くらい、200mで2馬身差くらいあったのを楽々差したというのは、この馬場での瞬発力の質が全然違ったイメージです。
 自身の上がりから逆算しますと、大体12,6-12,0-11,8くらいの加速ラップでフィニッシュしていると思いますし、元々ある程度素質は高い一族ですけどこれは面白いですね。

 この血統にしてはかなり馬格がなくて410kg台なのは、より高いレベルで気掛かりな材料ではありますが、その分兄姉達にはない切れ味を保持している感じで、軽めの馬場で差しを武器にするタイプとして成長していけば、結構面白いところまで行けるかも、と感じる素材には思えました。


★3/9(土) 阪神5R新馬戦(ダート1800m)

 このレースはトーセンホマレボシ産駒のシュッドヴァデルが中団外目から早め進出、直線もしぶとく伸びて勝ち切り、藤井Jは嬉しいJRA初勝利となりましたね。しかも14番人気でですから中々のインパクトでした。

 レース自体は序盤からかなりスローで進んで、残り1000mあたりからかなり出入りの激しい乱戦になったものの、それを上手く外目から流れに合わせて動いていけたのが良かったと思いますし、このちぐはぐな展開も波乱の結果を呼んだ一因だったとは思います。
 なので1,55,7という勝ち時計そのものは微妙なレベルですが、血統的にも勝ち馬なんかはほぼ芝でこそ、って感じですから、ここを使って次の芝転戦があるならそれはちょっと面白いかもしれませんね。


★3/9(土) 中京5R未勝利戦(芝1400m)

 ここはオルフェーヴル産駒のトウカイオラージュが後方インから豪快に差し切りました。
 34,2-11,9-35,4=1,21,5という時計も、トリトンSが1,20,4ですからかなり優秀ですし、淀みない流れの中で上手く脚を残せたとはいえ、ラストの伸び脚は中々インパクトがあって、元々新馬の時から後傾色は強かったものの、ようやく心身と展開が噛み合ったのかな、というイメージです。

 鞍上の斎藤Jも、新人とは思えない落ち着いた捌きでしっかり馬の推進力を残しつつ入ってこれていますし、減量の恩恵も大きかったでしょうがこれは目を引く勝ち方でした。軽い馬場のこの位の距離なら上のクラスでも充分やれると思います。


★3/10(日) 中山6R500万下(芝2000m)

 このレースは、トーセンラー産駒のザダルが後方から長くいい脚を使って豪快に差し切り、デビュー2連勝を飾りました。

 日曜の芝はまだ完全には乾き切っていない感じではあり、館山特別が60,6-60,0=2,00,6で、勝ち馬のイェッツトの上がりが35,0ですので、59,9-61,3=2,01,2とかなりのハイペースになった面はあるとはいえ、それにはついていかずに上がり34,8で勝ち切ったザダルの素質は中々のものに感じましたね。
 ラップ的には前が飛ばす中、3~4コーナーで淀みがあり、12,4-11,5-12,1というラストの推移の中、600-400地点で一気に差を詰めてきていて、おそらく11,5-11,3-12,0くらいの上がりだと思います。
 ただこの馬、スタートもはっきり出負けして序盤にそこそこ脚を使ってもいますし、細かく見れば2~3番手の馬が一番流れに噛み合ったレースをしている中、れを後ろから捻じ伏せたのは中々のインパクトですね。

 新馬でもスローの逃げから要所で機動性を見せていて、中山のコース形態があっている感じはします。
 広い府中でどうか、となるとまた何とも言えず、個人的には府中のトライアルよりは京都新聞杯あたりのほうが適性的には合いそうな感覚はありますね、トーセンラー産駒でもありますし。
 ただ一度切れ味勝負でどこまでやれるかも見てみたいですし、時計的にも1000万下3着と互角ならそこそこですから、次が楽しみな一頭です。

 2着のレターオンザサンドもそれなりに積極的な競馬で持ち味は出していますけど、中山でこの立ち回りで勝てないとなると中々難しいかもですね。
 3着のヴァンランディは位置取りが消極的過ぎたのはありますし、4着ヴィエナブローももう少し前々で勝負する意識はほしいですね。


★3/10(日) 阪神6R500万下(ダート1200m)

 ここはダイワメジャー産駒のアヴァンティストが、まんまと緩い流れに持ち込んで逃げ切り圧勝でした。
 ラップが35,8-36,4=1,12,2で、序盤緩く中盤からそこそこ引き上げて減速ラップですが、そこまで前が落とさずそのまま、という感じで、一定の切れ味も必要とされたレースだったと思います。
 アヴァンティストにしてみると、前走初ダートの1400mで、ラスト13,1のところで差し込めなかった辺りからも距離短縮はプラスだったと思いますし、かつサンデー系らしい後半の切れも持っていたので、こういうスロー逃げが綺麗に嵌ったイメージです。
 追走をどこまで問われて平気か、次第ではこの先も1200mで面白い馬になれるかもですが、どちらにせよやや注文はつくタイプなのでそのあたりは配慮しつつ、また逃げずとも同じような競馬が出来るかによって出世ぶりは変わってくるでしょう。武器としては面白いものを持っている馬だと思います。


★3/10(日) 阪神7R500万下(芝1600m)

 このレースは、シンザン記念3着のミッキーブリランテが好位のインから狭い所を抜け出し、素質の差を見せつけての2勝目を飾りました。
 ラップが49,5-46,0=1,35,5とほぼ後半勝負で、かつラストは11,2-10,9-11,8と、かなりの切れ味と持続性能を問われていますが、この10,9地点で前をこじ開けてからの切れ味は中々のインパクトでした。
 未勝利の時よりスローバランスの中で切れたイメージで、まあコース取りの強引さはこの日のメインともセットでやや気になるところですけれど、馬の性能、前がクリアになっての瞬間的な反応の鋭さはかなりの武器になりそうです。

 まあマイルで高い追走が問われてどうかはまだなんともですが、現状はマイルの高速馬場が合いそうですね。後半要素はかなりいいものを持っていますので楽しみです。


posted by clover at 18:27| Comment(2) | レース回顧・中央競馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ダイシンインディーはこのくらい走って当然で、逃げないとダメなんだということが
ハッキリしましたね。プラタナス賞は途中から行ったら大暴走でしたが、強引に
出して行った上に折り合わせた川田のファインプレーでした。どうやら伏竜Sに出る
ようで、去年はせっかくの好メンバーが台無しになるような超スローでしたが、
この馬が出るなら今年は締まったレースになりそうで楽しみです
Posted by I.C.スタッド at 2019年03月15日 07:20
>I.C.スタッド様

 いつもコメントありがとうございますー。

 結局そういう事なんでしょうね。
 ただあれだけスタートが安定しないと、中々前を取り切るのは難しいですし、よくこの枠からそれをやってのけたなぁ、と見ていて感心しきりでした。
 伏竜Sはもう少し先手を取りやすい外枠を引ければいいですね。ノーヴァレンダとの対決が楽しみです。
Posted by clover at 2019年03月15日 17:24
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