2019年01月31日

2019 1月第4週3歳特別戦 レース回顧

 この時期は特別戦だけでも4~5レースあるので、タイトルにレース名を乗せると長くなりすぎるのがネックです。。。
 まぁ戯言はともかく、どれも今後のそれぞれの路線の中で面白いレースにはなっていますので、きちんと振り返っていきましょう。


★1/26(土) 東京10R クロッカスS(芝1400m)

 このレースは人気のダイワメジャー産駒・ディキシーナイトが好位追走からしっかり末脚を伸ばして待望の2勝目を飾りました。

 東京の芝は開幕週らしく基本的には高速馬場だったと思います。
 レースによってややばらつきはあるのですが、未勝利の1800m戦でもセリユーズが強かったとはいえ1,47,0が出ていますし、メインの白富士Sも60,9-58,4=1,59,3と、かなりのスローバランスからそこそこの時計まで伸ばしてきていましたね。
 その中でスローバランスとはいえ1,22,2はあまり高く評価出来る時計ではないかもですが、やや癖のあるレース質の中でそれぞれの見せ場や長所などは感じられる一戦になった気はしています。

 レース展開は、ポンっとオトナノジジョウが逃げて、番手にドゴール、ヘイワノツカイが続き、ディキシーナイトやルガールカルム、カルリーノなどの人気勢は後方寄りのポジションからレースを進めていました。
 ラップが35,5-12,5-34,2=1,22,2で、後半が11,7-11,0-11,5とやや仕掛けの遅い2F戦に近い流れになっていますので、中間点からの加速力や瞬発力の質、ラストの持続力など総合的な要素は問われている後半型のレース、と言っていいでしょう。

 勝ったディキシーナイトは、前走よりも更に短縮となりましたが、ただペース的には前走が半マイル46,1、今回は48,0なので、距離が短くとも追走感は楽だった、というのは伺えて、このあたりが府中1400mの短縮が効きやすい要因にはなるのでしょうね。
 マーフィーJも前走追いかけ過ぎた反省を生かしたのか、後半型できっちり仕掛けの意識だけは強く持ってきたので、直線坂の最速地点でスパっと切れたわけではないものの、それでもジリジリと差を詰めて、ラストは持続力の違いを見せる形での完勝だったと思います。
 自身は11,6-10,9-11,1くらいでは上がってきている筈で、本質的にはやっぱり後傾型で、ダイワメジャー産駒としては珍しいタイプかもしれません。

 勿論ある程度追走が問われてもやれるのは、きんもくせい特別やひいらぎ賞の内容からも確実ですし、後半要素もそれぞれの面で一定以上の水準にはありますから、普通にNHKマイル路線の中で楽しみは持てる一頭かな、という認識です。
 もう少しレース質的に持続力が問われてどうかは見てみたいですが、1400mよりは確実にマイルがいいと思うので、そのあたりのトライアルから本番、というローテーションを組んで欲しいですね。

 2着のルガールカルムも悪くない競馬でしたが、シンプルにポジショニングと加速性能で少し見劣った感じです。
 ラストの1Fはジリっとディキシーナイト比較でも差を詰めているように、持続面では結構いいものを持っていそうなのですけど、ベゴニア賞でスロー特化になり過ぎても甘かったように、ややスポットが狭いタイプかもしれません。
 むしろまだ追走が求められる競馬をしていないので、そのあたりで噛み合ってくれば、とも思いますが、現状この距離でディキシーナイトに完敗しているようでは、高いレベルでは足りないかな、という評価にはなりますね。

 3着ドゴールも、前目からこの馬らしい加速性能は見せられたものの、思った以上に持続で甘かったですね。
 色々ローテーションやポジショニングなど、道中力む感じもあったので難しいですが、こういうタイプは勝ちに行くより、無心でゆったり走らせて、の方が嵌るのかもしれません。
 4着ヘイワノツカイもいい感じに器用貧乏になりつつある感じで、未勝利からしても瞬間的な脚はあるけれど、本当に一瞬しかないので、やっぱりある程度追走で後ろを削ぎつつそれを引き出せるラインを摸索していかないといけないタイプなのでしょう。
 5着カルリーノは、前走嵌ったからと言ってペース考えずあの位置ではそりゃ届きませんし、それでも一定の脚は見せたので、レースが流れてくれれば怖いタイプ、にはなってくるでしょうか。


★1/26(土) 京都9R 梅花賞(芝2400m)

 去年はメイショウテッコン、エタリオウ、サトノワルキューレがワンツースリーした中々の出世レースでしたけど、今年は5頭立てで内容的にもやや微妙な一戦ではありましたね。

 京都の芝は少し軽くはなったかな?程度でやはりまだまだタフ寄り、その中で36,9-38,8-36,9-36,7=2,29,3と、そこそこ淡々と流れての持久力特化的なレースになっている感覚です。
 後半の3~4ブロックがほぼ同じラップでロンスパ的ですし、最速地点も4コーナー中間の11,9、切れ味の質や追走面はあまり問われず、とにかく持久力がものをいうレースにはなっていて、上位3頭はその中でしっかり踏んばれてはいるな、という評価になります。

 まぁ勝ったサトノラディウスとしては、新馬や葉牡丹賞の内容からしても高速馬場で切れ味を問われるレースの方がいいですし、同じサトノの馬がゆりかもめ賞使うからやむなくこっち、みたいなニュースも見たので、おそらく不得意条件と言っていい中で勝ち切った事は評価出来ますし、少なくともスタミナ面での不安要素はダービーまで皆無、となったのは収穫とは言えるでしょうか。
 ただやはりこういうレース向きの馬ではないですから、コーナー外目から正攻法で攻めていってラストは本当にジリジリジリジリ、でしたし、相手関係的にも恵まれたのは否めないので、次は弥生賞らしいですが、ある程度時計の出る馬場でのロンスパでどこまでやれるか、真価が問われる事にはなると思います。

 2着のアドマイヤユラナスや、3着のアマネセールは逆にこういうタフなレースに向いていたんじゃないかな、と思いますし、軽めの馬場でも2400mならそんなに大崩れせず走ってくる印象ではありますね。


★1/26(土) 中京10R はこべら賞(ダート1400m)

 このレースは、先手を取ったケイアイターコイズがハイラップを刻み、坂上で後続を逆に突き放しての圧勝を飾りました。
 ラップが33,7-12,0-38,7=1,24,4という5秒もの猛烈な前傾消耗戦ではあるのですが、その中で一度コーナーで減速してから、13,0-12,6-13,1と坂地点で加速ラップを踏んできたのはかなりの性能です。
 前走は全体的に行儀の良い競馬に徹する中で、外から押し上げてきたオーヴァルエースに苦杯を喫した格好ですが、この馬の本領はむしろこういう追走力特化戦にあるのかもしれません。

 走破時計も相当にレベルが高く、この土日は中京のダートは結構時計が掛かっていて、日曜の古馬500万下でも1,25,7止まりです。
 時計だけで言えば普通に1600万下クラスのものを出していますし、常にこういう無茶な走りが出来るかどうか、というのはあるにせよ、潜在能力的には相当なものを披歴した、と見ていいでしょうね。
 ここまでのレースぶりからもギアの上げ下げは得意にしていると思いますし、府中ならマイルでもやれる気はします。今のところ今年のダート戦線で強い馬は、そこまで追走特化向きがいない気もしますので、ヒヤシンスSあたりでハイペースからの出し抜きを噛み合わせてくればかなり面白い存在になってくるでしょう。

 2着のレッドルゼルも番手からしぶとい競馬をしていますが、やっぱりこの馬もロードカナロア産駒らしく、ゴリゴリの追走戦で甘くなった感覚はありますね。
 こちらは距離を伸ばすにしてもある程度コントロールしていきたいクチだと思いますし、ただ素材的にはかなりいいものがあるのは間違いないので楽しみです。
 レースレベル的に、5着までの馬は普通にこのクラスなら勝ち負け出来る力はありそうです。


★1/27(日) 東京9R セントポーリア賞(芝1800m)

 毎年素質馬が揃うこのレース、今年はダービー馬ワグネリアンの全弟になるカントルが、好位追走からしぶとく追撃を振り切って、クラシック戦線に向けて貴重な2勝目を挙げました。

 ラップが36,5-38,0-33,7=1,48,2と、この時期のレースらしいスロー&中緩み展開であり、ラスト600mから11,1-11,0-11,6と加速力と瞬発力、そして持続力をしっかり問われる3Fの末脚勝負になっています。
 この流れの中で、カントルは3番手追走からコーナーで早めに進出して、残り400mでは既に先頭に並びかけており、そうなるとラップ推移的には8-10,9-11,6くらいの推移になるかな、と思います。
 緩い流れからの一気の加速性能の高さと、そこから10秒台をしっかり続けてくる持続性能は中々で、瞬発力の質的にもいいものは持っていますし、この辺りは流石にワグネリアンの弟、という感じの走りです。

 一転、ラストはそこそこ落としていて、最上位レベルでの持続性能はまだ微妙なラインなのと、ペースに恵まれた面があるのは確かなので、ここまでのレースぶりからしてもこの勝利で一気にクラシック戦線に台頭、と言えないのは確かだと思います。
 現状ではこのレース比較でもダイワキャグニーあたりのパフォーマンスで、やはりドゥラメンテのえげつなさを思い出すと、ここから飛躍するにはもう二段くらいステップアップは欲しいな、という感覚ではありました。

 2着のアドマイヤスコールと3着のトーセンカンビーナも、どうしても展開に注文がつきますし、幅が狭い上に噛み合い切ってもそこまで絶対的な破壊力には至らない、というのが、このレースの負け方に象徴されていた気はします。
 タイプ的に2頭ともエンジンの掛かりが遅く、その分ラスト1Fではグンときているように持続特化型ですので、後半勝負に徹するにしてももう少し距離を伸ばして、相対的なポジショニングを上げていかないと苦しいのかな、と思います。
 青葉賞タイプ、には思うので、そこまでで賞金を確実なものに出来るかはポイントになりそうですね。

 4着インテンスライトも悪くない競馬でしたけど、こちらはより機動力の生きるコース向きかな、とは思いました。後半要素では全てにおいて勝ち馬に少しずつ見劣っていましたしね。


★1/27(日) 京都9R 若菜賞(芝1200m)

 このレースは、このクラスで堅実な走りを続けてきたエイティーンガールが、中団外目から鋭く抜け出してなんなく2勝目をゲットしました。
 ラップ的には34,4-35,0=1,09,4で、シルクロードSが33,3-35,0=1,08,3だった事を思えば比較的レベルは高い内容だったように思えます。
 勿論この日は外差しのバイアスが強めでしたから、外からゆったり入ってじぶんの脚を引き出した勝ち馬の立ち回りがベストに近かったのはあるでしょうけど、それでも大抵の馬がこのタフな馬場のハイ寄りの流れで加速を引き出せない中、しっかり直線向いてグンと伸び、ラストまで殆ど落としていないのは好印象です。
 こうなるとイベリスの評価も上がっていくわけですが、タイプ的にこちらの方がタフな条件向きに感じますし、OPなら一度1400mを試してみてもいいですね。牝馬ですからフィリーズレビューは使ってみて欲しいところです。 

 2着のタマモメイトウは、よりバイアスに沿ってのラストの差し込みなので次にそのまま鵜呑みにするのは良くないパターンかな、と思います。
 むしろ前目内目で粘ったメイショウオニテや、折り合いが悪くて喧嘩していたセプタリアンあたりに巻き返しを期待したいレースでした。


posted by clover at 18:00| Comment(2) | レース回顧・中央競馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
短距離ダートは毎週のように強い馬が出てますけど、ケイアイターコイズもまたとんでもなく
強いですね。ただ短距離ダートって最終的な目標になるレースがほとんど無いんですよね。
あんまり3歳の早いうちに高額レースを作ってしまうと、そこからクラシック路線に流れて
来てしまう馬が出てしまうということもありますし仕方がないことではありますが、
これだけ強い馬が沢山出てくると、短距離ダートの重賞級レースを上手くできないかなと
思ってしまいますね。
Posted by I.C.スタッド at 2019年02月01日 00:20
>I.C.スタッド様

 いつもコメントありがとうございますー。

 皐月賞はともかく、ダービーは現状のトライアル優先+アメリカに倣ってポイント制導入してもいいと思うんですよね。
 けっきょく2歳で中距離重賞乱立しても、その貯金で出られるけどもう勢いはない、力も足りない、って馬は多いですし、もう少し直近の能力が反映しやすい構造を根本的に考え直す時期だろうとは思います。

 中距離の重賞体系をもう少し絞る分、スプリント路線やダート路線に目標となるレースをもう少し作ってあげればバランスがいいですし、ただ勿論そういうレースはダービー出走の為のポイントはかなり低い、それこそ3つくらい勝たないと出られないよ、って塩梅にしておけばベストだと思うんですよね。
 今年で言えばケイアイターコイズもそうですし、モンベルデュやロンドンテソーロあたりが、無理してマイルに挑戦して調子を崩す、なんて可能性は強く出てきますから、そのあたりのスペシャリスト化を早い段階で決め打ちできる方向性も柔軟に選択出来るスケジュールであって欲しいなとは思います。
Posted by clover at 2019年02月01日 04:21
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