2018年11月30日

2018 ステイヤーズS・チャレンジC

 さて、明日は来年の飛躍を目指す中距離馬の出世レース・チャレンジCと、アルバートが空前絶後の同一重賞4連覇を目指すステイヤーズSですね。
 同一重賞3連覇もレアですが、そもそも4連覇に挑戦した馬って函館記念のエリモハリアーくらいしか思い出せませんし、ましてや今回も圧倒的人気で、となると、やはりここは大記録の達成を見てみたい気持ちが強いですかねー。


★ステイヤーズS 展開予想・ポイント

 開幕週中山の馬場は、含水率も低めでパンパンの良馬場での一戦になりそうです。
 一応エアレーションは処置されていますが、基本的には時計の出やすい馬場と考えておいていいと思いますし、内目を上手く立ち回ったほうが有利な条件の可能性は高いです。まあたまに中山はエアレーション直後は外差しが強かったりもするので決め打ちは出来ませんけれど。

 それなりに先行馬も揃いましたけれど、基本的に中山3600mはスタート直後が1800mや2000mと同様に坂になっていて、結局2周ちょっとする中で直線の坂を3回登るレースになりますので、コース形態的にも騎手の意識的にもペースが序盤から上がってくる可能性がとても低いレースです。
 結局のところ、このコースでアルバートが鉄板的に安定するのは、本質的にあまり序盤急がせると良くない馬ゆえに、どんなに速くなってもせいぜい前半1000m62秒台くらいにしかならないのがまず恵まれているのと、終盤もほぼほぼ2周目向こう正面からのロンスパ戦になるので、速いラップを要求されないところにあると言えます。
 実際3連覇で一番苦戦したのは、直線入り口でファタモルガーナに11,4という速いラップを踏んで出し抜かれた時ですし、少なくともこの距離でアルバートの後ろからアルバートを差すのは、ここに出てくるレベルの馬ではまず無理で、前目である程度勇気をもってペースを作り、ポジション差を作った上で、直線もう一脚切れ味を引き出せるスタミナを保持している馬くらいしか勝ち目はない、と考えられますね。

 その辺りを踏まえつつのレース展開ですが、逃げるのはヴォージュかカレンラストショー、それに外からアドマイヤエイカンあたりも絡んでいき、ララエクラテール、リッジマンあたりも行けるなら行く、という感じでしょうか。
 モンドインテロはこの枠ならある程度出していって先団の後ろくらいは狙えそうで、アルバートもモレイラJですから極端に後ろから、とは考えづらく、中団内目で序盤はじっくり構えて、どこかで外に出しつつスペースを拾っていくイメージの競馬をしてくるでしょう。
 外の馬がどのくらい主張してくるかもありますが、基本的にはある程度縦長で淡々と進んでいくイメージですね。この馬場ですから前の馬は怖がらずにある程度ペースは作って欲しいのですが、やはりそんなに上げてこられるような騎手の名前でもないですし、例年通り超スロー気味からの5F持久力勝負、と考えていいと思います。
 GⅡとはいえかなりレベルの低いメンバーですから、基本的には素直に入りたいレースです。


◎アルバート

 この馬でこの騎手で最内枠なら、まず負けないかなぁと思います。
 序盤無理はしたくない馬ですが、といってあまりに後ろからも嫌でしょうから、まず楽にある程度ポジションが取れる内枠は悪くないはずで、モレイラJの積極性と進路取りの上手さを考えれば、そのまま詰まって動けない、というパターンもほぼ考えなくていいと思います。
 とにかく序盤ゆったりさえ入れれば後半は長く長く脚を使えますし、前走にしても馬の能力というよりは乗り方の問題での負け、ではあるので度外視、むしろ本線のここに余力を持ってこられたと好意的に解釈できるかなと見ています。

 この馬なら4連覇どころか5連覇だって出来そうな感覚ですし、去年一昨年に比較しても相手は更に貧弱ですから、普通にスムーズに回ってくればしっかり4連覇の偉業を達成してくれるでしょう。


〇ヴォージュ

 唯一ワンチャンスあるとしたら、この馬が前目である程度淡々と刻んで時計勝負、それこそ去年よりももう少し早いくらいの流れで上手くリードを作りつつコーナーで出し抜く競馬が出来たら、くらいかなと見ています。
 この馬の場合やや自分のリズムが崩れると脆いところや、馬場を選ぶところはありますが、開幕週の綺麗な馬場はベストに近いでしょうし、スッと先行できる枠、ゆったりしたリズムに持ち込みやすい相手関係ですから、楽しみはあると思います。

 札幌日経OPではアドマイヤエイカンを全く寄せ付けていませんし、逆に丹頂Sは荒れ馬場と乱ペースにやられた格好なので、出来れば向こう正面自分からペースを引き上げていく意識は持って欲しいですね。
 スタミナは豊富にあると見ていますので、二段階加速的に直線入り口でもう一脚を繰り出せれば、アルバートを慌てさせるくらいは出来るかもしれません。


△アドマイヤエイカン

 このレースは単穴はなしで、この馬もヴォージュがまともなら難しい力関係かも、とは思いますが、外目からスムーズに先行は出来そうで、中山の田辺Jでもありますし、そつのないレースはしてくれると思います。
 近走を見てもやはりステイヤー色の強い競馬で良さは出ている格好ですし、相手関係は一気に強化されますがハーツ特有の成長力を上手く発揮出来れば、ここでも2~3着に食い込んでくる可能性はそれなりに高いかな、と踏んでいます。


△ララエクラテール

 この馬もロンスパ持久力戦がベスト、というタイプですし、この距離ならそこそこポジションも取れるだろう、という期待はあります。
 上手く縦長になるところで4~5番手のインに潜り込みたいですし、ある程度アルバートは外目から、という競馬にはなる筈なので、それを内目で上手く受けてコーナーをタイトに立ち回ってくれれば圏内粘り込みくらいはあっていいかな、と見ています。


△メドウラーク

 穴っぽいところではこの馬を拾っておきましょう。
 2000m戦ではどうしてもポジションが悪くなり、といってそこから切れる脚が使えるわけではないので、かなり展開に左右されるところはあるのですが、それでも七夕賞のように後半長く12秒台ソコソコを続けてくる展開ならばじわじわと台頭してくるタイプではあります。
 この距離でスムーズに走れるかはなんともですが、タイプ的には半端に伸ばすよりこのくらいじっくり入れるレースの方が合うと思うので、死んだふりからの激走に期待しましょう。

 正直ここはどうも、モンドインテロとリッジマンは罠のような気がしますね。
 前者はこのコース自体は好走歴もあり悪くないのですが、近走の負け方が気に入らず、またビュイックJでそれなりに出していく意識を持つとやっぱりタイプに噛み合わない感覚です。
 リッジマンは軽ハンデの時しか走っていないのがやはり気掛かりで、定量戦のここで距離適性はあるにしても、枠なりに外々になって正攻法で圏内まで食い込めるか、となると、そこそこ人気すると思えばあまり狙いたくないイメージです。


★チャレンジC 展開予想・ポイント

 阪神の芝もパンパンの良、という感じですが、こちらは前の開催が台風などでやや荒れた馬場になった影響なのか、今開催はエアレーションもシャタリングもしていないようです。
 そうなると基本的には軽い馬場をイメージするのですが、純粋にどこまで回復しているかもありますし、淀の開幕のイメージもあるので難しい所ですね。まあ基本的には1,58,0くらいは出てくる、と考えて、展開やペースバランスを見ていきたいところです。

 逃げるのはまず最内に入ったマルターズアポジーでしょうが、しかし福永J、というチョイスでまたどういう逃げを打ってくるのか読み辛いですよね。
 基本的に前走なんかは馬鹿逃げではあり、過去の戦歴からしても2000mでは一息にスピードだけで押し切るのは無理で、どちらかと言えば前後半のバランスが取れたレース、かつ後半ロンスパ気味に分散する、それこそキセキ的な逃げが理想にはなってくると思います。
 鳴尾記念でもいい逃げではありましたが、それでも58,2-59,1では少し速かった感じで、ただあの時は内にヤマカツライデンがいてそれを制する必要もあったので、テンの3Fが速くなりすぎたきらいはあります。
 今回は最内なのでもう少しゆったり入れるイメージで、福永Jも肉を切らせて、の逃げのイメージは薄いので、大体59-59から、59,5-58,5くらいのバランスになるのではないか、と考えています。

 ともあれそのアポジーの逃げを追いかけるのはロードヴァンドールに外からサイモンラムセス、おそらく内のマウントゴールドは迷いなくポケット狙いで来るはずで、ダンビュライトも出足が上手くつけば先団には入っていきたいでしょう。
 マイネルフロスト、ダッシングブレイズ、ケントオーあたりも中団より前狙いで、その分外目のレイエンダとエアウィンザーは最序盤はそこまでポジションを取りにくく、中団外目からやや後ろ、位で入る形になるのではないでしょうか。
 ステイフーリッシュはスタート次第のところは大きいですが、外目の偶数枠ですのでスタートが決まれば中団前くらいには入ってきそうで、逆にトリコロールブルーは岩田Jですし、並び的にも下げて一気にインに潜って一発狙い、というイメージで見ています。

 基本的に開幕週の阪神2000mですし、メンバー的にも超スローにはならないと思いますが、アポジー次第とはいえ近走の負け方を見て、なお暴走気味に飛ばしていくならちょっと幻滅するしかなく、基本的には常識的な流れ、平均からややスローで決め打ちます。
 ただアポジーとしてはやはり溜めて切れ味勝負でもダメなので、向こう正面からじわっと引き上げていく形がいいですし、よしんば自分で動かずともサイモンラムセスあたりはつついてくるはずなので、このコース特有の、分散されての高速4~5F持続力勝負、となる公算は高いでしょう。
 当然そうなるとあまり外々をぶん回してがプラスにはなりませんが、ただ馬場は軽いので絶対的な後半要素の質の高さがあればどこからでも、というイメージにはなりますね。いいメンバーですが、一筋縄で決まるか、となるとちょっと悩ましいレースになりました。


◎トリコロールブルー

 この枠ですと半端な競馬はしないかな、というイメージで、結構一か八かの部分はありますが、レイエンダに素直に本命を打つのはどうかな?という感覚もあったので狙ってみます。
 この馬のいいところは後半エンジンが掛かってから長く脚を使える部分と、それなりに要所で機動性も持っていて、時計勝負にも対応できるところです。
 鳴尾記念は同じような高速馬場、アポジーの逃げの中で外々から追撃して最後甘くなりましたが、それでもアポジーは捕まえていて、前の2頭はこの展開でかなり強い馬でもあったので、トリオンフに比べればこの相手の方が楽かな、というイメージはあるのですよね。

 並び的にレイエンダやエアウィンザーは外目追走になりそうな並びですし、こちらはそれを行かせてからゆったり内目に切れ込んでタイトに、という一発狙いの競馬が出来そうで、イン差し決め打った時の岩田Jの冴えにはここも期待していいかな、と感じます。
 叩き2戦目で条件も悪くなく、かつ今回はアポジーが、鳴尾記念程淡々と飛ばしてはこないと踏んでいるのでその点でも後半型としては少し楽になる筈で、最後の最後に馬群を割ってインからグイっと、というレースをしてくれれば勝ち負けには持ち込めるかなと踏んでいます。


〇レイエンダ

セントライト記念のレースレベルはやや疑問符がつくのですが、外々を回して長く脚を使って最後まで食い込んでいるのは、レースの流れからすると強い競馬ではあったと言えます。
 どちらかと言うと、2000mでアポジーがハイペースに持ち込んできた時の追走面にやや不安があるのですが、今回はそこまで極端なハイはないと決め打ちましたし、中団外目でじんわり入って後半自分の脚を使える形なら、この相手でも勝ち負けしてきていいかな、というイメージです。

 ただ色々細かい部分で足りない気もしていて、絶対に勝ち切れるという自信は持てない馬にはなりますね。圏内の安定感では◎より上かもしれませんが、ここは試金石にはなると思います。


▲マウントゴールド

 この馬の場合地味に力をつけてきていて、かつ後半型で持続力勝負向き、逆に極端な切れ味勝負は良くないので、アポジーを前に置いてのポケットからの競馬はかなり噛み合ってくると感じています。
 小倉記念あたりでも、ちょっと最速ラップが速過ぎてトリオンフにそこで置かれる格好でしたけれど、最後までしぶとく粘れてはいて、対トリオンフで見た時に、エアウィンザーや鳴尾記念3~4着組と互角に戦える素地はあると考えられます。

 かつ今回は開幕の馬場で絶好位が取れそうな並びですし、ポケット狙いですとロンスパになってくれるかはやや他力本願にはなってしまうのですけれど、それでもそこさえ噛み合ってくればかなり好走してくる可能性は高い、と踏んで、単穴で狙いたいですね。


△ダンビュライト

 この馬はとにかくペースに依拠する馬なので、アポジーがいるレース自体はいいと思うのですが、この並びで包まれそうなのがちょっと嫌なんですよね。
 理想はこの並びでアポジーの番手を確保、平均ペースをしっかり追いかけていく形が欲しいのですけれど、外のロードとサイモンを制してまで出していく胆力が北村友Jに持てるか、今年勝ち鞍は本当に飛躍しましたけれど、やはり真贋はこういう舞台で馬の理想の競馬をさせてあげられるか、に出てくると思いますし、逆に言えばそれが出来さえすれば勝ち負けも難しくないと見ています。

 能力的には出し切れれば最上位と思いますし、とにかくきちんとスタートを決めて、ポジションを取る強い意志を見せられるか次第で、そこに信頼がイマイチ置けないので雪崩れ込み圏内までの連下評価にしました。


△マルターズアポジー

 2000mでも平均からややスローにコントロールできればもうちょっと違う、と思うのですよね。
 理想は福島記念を勝った時のようなスローロンスパですし、ただこの馬場ですとあまり落とし過ぎると切れ負けするので、そこを複合的に考えて適性ペースを福永Jが刻んでくれるか、まずそのレースメイクに対する意識は注目ポイントです。
 相手関係的に鳴尾記念1~2着馬ほどの強敵ではない(出し切った時のダンビュライト除く)と見ていますので、しっかりコーナーで引き離していける形を作れれば圏内くらいはまだあってもいい馬だと思うのですけどね。


△ステイフーリッシュ

 逆に淡々と流れた時に、上手くスタートを決めて競馬出来たら、の期待込みで、最後にこの馬を拾っておきましょう。
 京都新聞杯は間違いなく強い競馬だったと思いますし、どうしても色々噛み合わないと難しい馬ではありますが、トータルで見て実は2400m以上は長い可能性が高く、追走面を問われての一脚に良さが出るタイプなのではないかと見ています。
 なのでこの並びでスッと4~5番手まで出していけるなら噛み合うチャンスはあるかな、と思いますし、あまりロンスパでのエアウィンザーを評価していないので、その意味でもこちらのほうが面白いかな、という感覚です。



posted by clover at 18:02| Comment(3) | レース予想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おはようございます。

いやあ、朝からとんでもないニュースでしたねえ。

4連覇に向けてチャレンジさえ出来なかったのは残念です。

それにしても残ったメンバーは酷...いやいや、とても興味深いですねえ(笑)

長距離戦は好きなんですけどねえ。

開催時期含めて浮いてるG2なのが寂しいです。

私はアルバート取消よりゴールドドリーム回避で明日の予想が難しくなってて困ってます(笑)
Posted by J.N at 2018年12月01日 11:09
>J,N様
Posted by clover at 2018年12月01日 16:07
 いつもコメントありがとうございますー。

 すごく個人的な話ですけれど、私今日のお仕事めっちゃ忙しくて、それでもアルバートの四連覇は生中継で見たい!と思って気張ったのに、帰りの電車で取り消しのニュース見てうぉいっ!?ってげんなりでしたよ。。。

 やっぱりこのレースは、出来ればステイヤー色の強い3歳馬に出てきて欲しいですよね。
 メジロブライトやオペラオーが出た時はそれなりに盛り上がりましたし、来年に向けてきっちり賞金は積み上げて、いざ大きいレースに、という飛躍感があればいいんですけれど、このメンバーでは流石に頭打ち感半端ないですものねぇ。

 私も実のところゴールドドリーム本命のつもりだったので、色々悩みましたねー。
 ゴールドドリームが抜けてもなおいいメンバーだとは思いますが、やはり人馬ともに不参戦は非常に残念です。
Posted by clover at 2018年12月01日 16:11
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