2018年10月30日

2018 萩S・10月第4週新馬戦など レース回顧(土曜編)

 今週は2歳の特別戦が少なかったので、純粋に土日分割で2歳戦をまとめる形で書いていきます。


★10/27(土) 京都9R萩S(芝1800m戦)

 このレースは競争前にブレイキングドーンが除外のアクシデントがありましたが、レースは良血サートゥルナーリアが断然の人気に応えて馬なり圧勝、クラシック戦線に向けて大きな一歩を踏み出しました。

 土曜の京都はそこそこ時計は掛かっていて、スワンSが1,21,5ですから平均的な年に比べると1秒そこそこは擁しているイメージであり、1,49,6という全体時計はレベルが高い、とは言いませんがそこまで悪くはなかったと思います。
 レースではアカネサスとルモンドが先行し、サートゥルナーリアは最内を活かしてやや掛かり気味になりつつポケットからの競馬、2着のジャミールフエルテはそれをマークするようなポジションで進めていましたね。

 ラップは36,6-37,5-35,5=1,49,6ですので、スローバランスですが極端では無く、その分仕掛けが遅くなってラストは12,4-11,4-11,7と高い加速を伴う2F勝負になっています。
 タフな馬場での総合力や一定の追走力は問われていますが、高いレベルでの後半要素はそこまで求められていないのでそのあたりは今後に向けてどう考えるか、となるでしょうか。

 まあ結果的に相手がかなり弱かったとはいえ、サートゥルナーリアは相当に強い競馬だったのは間違いありません。
 ただここにブレイキングドーンがまともに出ていたらどうだったかな?という興味はありまして、あの馬は新馬でやはりある程度力の要る馬場から直線同じような加速戦でするどい出し抜きを見せ、その後連勝中のアドマイヤジャスタを子ども扱いしていますからね。これ以外の馬ではサートゥルナーリアの底力を引き出すレベルまで肉薄出来なかったレース、とは言えそうです。

 ともあれ、ロードカナロア×シーザリオという血統の中で距離延長、父親の性質的には延長はマイナスではないですが、母方の気性面の難しさがどう出るか、と見ていましたけれど、少なくともこのレースではギリギリ抑え込めていましたね。
 シーザリオ産駒で強かったエピファネイアとリオンディーズあたりは、とにかく前向きな気性で、鞍上がブレーキを外すだけでスッと反応できるところが武器でしたけれど、この馬にもその最大の利点にして、裏向きに出ると欠点になる才能は受け継がれていると思います。
 見ての通りレース自体は直線向いてから1秒加速する直線勝負ですが、そこで内目に進路を取ってギアを上げたところでの突き抜けっぷりが圧巻の一言で、この地点で11,0に近い脚を使っているのは間違いないでしょう。
 しかもそれを、ほとんど馬なりに近い中で引き出していますから、機動力面では全く不安のないレースぶりですが、ただしこの馬の場合新馬戦も同様のレースで勝ち切っていて、この走りで適性の幅を広げた、と言えない所は課題です。

 ラストは完全に流していますが、それでも11,7とそこそこは落としていますし、より仕掛けが早い展開でどのくらい脚を維持できるのか、いわゆる走るカナロア産駒の特徴である持続力がどれくらい武器になるのかがまだ未知数ですし、3~4F単位での速いラップを踏んだレースで真価が見たいところですね。
 追走面は兄弟同様に強く問われても対応してくると思いますし、朝日杯という選択はアリでしょうが、敢えてクラシックを見据えるなら距離延長も視野に入れた次走の選択が望ましいかもしれません。

 2着のジャミールフエルテはコースロスなく、勝ち馬の後ろをすんなり、という競馬でここまでですから素材が足りなかったとは思いますが、こちらはタイプ的にもっと長く脚を問われた方がいいとは思いますし、京都2歳Sとか、ホープフルS路線で面白さが出てくる可能性はあるかな、と思います。
 3着セグレドスペリオルも高いレベルですと距離延長がいいのかな、とは思いますが、それでも素材的に上では苦労しそうですね。


★10/27(土) 府中3R 芝2000m未勝利戦

 ここは新馬2着からのノヴェリスト産駒ジャストアジゴロが、ハーツ産駒のシャドウディーヴァとの接戦を制して好時計勝ちしました。
 まあ超高速馬場ではあるにせよ、この時期の2歳中距離戦で61,5-59,4=2,00,9はかなりいい時計ですし、後半11,4-11,4-11,8と綺麗な持続力戦になる中で、やや外目から長く長く脚を使って差し切った勝ち馬は強かったと思います。

 自身の上がりが33,6で、残り200mでは先頭ですから、確実に他の2Fどちらかで10秒台の脚は使っていて、このペースを追走しつつの瞬発力の質と持続力、あと加速性能に関しても総合的に高いレベルを保持していると言えて、これは今後楽しみな走りでした。
 2着のシャドウと、3着のチェサもかなり強いと思いますし、ここの上位組はクラス問わず次走注目したいですね。


★10/27(土) 府中4R ダート1400m戦

 ここを勝ったのはネオユニヴァース産駒のペイシャムートン、オドノヒューJが今回の来日初騎乗初勝利となりましたが、レースレベルとしてはかなり平凡でした。
 勝ち馬は道中後方寄りの外目から、しっかり砂を被らない位置に持ち出すとグイグイ伸びて最後は5馬身差の圧勝なのですが、勝ち時計1,28,0はそこそこ重い今のダートでも相当に遅く、レースレベルが低い中でもポジションを取れなかった勝ち馬の後半要素だけが突出して目立つ形になった、と考えていいと思います。

 勝ち馬にしてもテンの追走、後半の上がりにしても別に目立ったものはなく、1,28,0という勝ち時計から次に2~3秒一気に詰めてこられるビジョンはちょっと持ちにくい走りではありましたので、着差のみを鵜呑みにしてしまうのは危険かな、というレースで、当然2着以下も次以降安易には狙えない、ガラッと条件替わりで良さが出ないと辛いかなと見ています。


★10/27(土) 府中5R 芝1600m戦

 ここはまたまた藤沢厩舎の牝馬、ハーツクライ産駒のレディマクベスが、ディープ産駒レッドべルディエスとの一騎打ちを制してデビュー勝ちしました。
 ラップが48,8-46,2=1,35,0と新馬戦らしいスローですが極端では無く、むしろ後半要素が高かったのでかなりのスローバランスになったというイメージで、それでいて上がりも11,5-11,1-11,1と出し切っていない推移ですから、この上位2頭は相当に器が大きいですね。本当に今年は次から次へといい牝馬が出てきます。

 その中でレディマクベスは、先ず先ずのスタートからモレイラJらしい内に潜り込んでの追走、道中は中団くらいで直線レッドを目標に外に出して追撃開始、ラスト1Fでの1馬身差をきっちり捕まえた格好です。
 上がりとしては11,3-11,0-10,9くらいのラスト最速で来ているかな、と思いますし、前に目標があったのがプラスだったとはいえ素晴らしい持続力と瞬発力の質を見せていて、全体時計も新馬としては相当にいいですからこれは大注目でしょう。

 ただハーツ産駒ですし、前半の追走面ではまだ担保がありませんから、いずれはマイルより長い距離向き、になっていく公算は強いと思います。同厩舎にグランアレグリアとシェーングランツもいる中で、使い分けを考えつつしっかり賞金を積んでいけるか、というのが悩みどころになりそうですね。

 レッドべルディエスも、外目でスムーズな競馬が出来たとはいえ新馬としては破格の内容ですし、次普通に走れれば確勝級なのは言うまでもないでしょう。逆に3着以下は流石に離され過ぎで、色々噛み合ってくれば、でしょうが、少なくとも後半特化勝負では狙えないかなと感じました。


★10/27(土) 京都3R 芝1400m未勝利戦

 ここはダイワメジャー産駒のコルデトゥリー二が中団から突き抜け圧勝しました。
 全体時計の1,23,0も馬場を踏まえるとかなり良く、新馬より時計は遅いもののパフォーマンスは上げていると思っていて、それでいてこの馬は12,0-11,7-11,4くらいの加速ラップでクリアしていますから、タフな馬場があった可能性は否めないとはいえ、上でも通用する素材だと思います。

 この馬が強い競馬を見せた事で、新馬で負かしたレッドベリーニの評価も上がりますし、こちらが今週のファンタジーSでどこまで走ってくるか楽しみになりますね。


★10/27(土) 京都4R ダート1200m戦

 ここは外国産馬のポンペイワームの逃げ切りでしたが、37,4-36,4=1,13,8と超スローの展開であり、中々評価が難しいレースです。
 少なくとも1200m戦としては異質の内容で、救いはラスト3F延々加速ラップ、まだ底を見せていない部分ですが、全体時計的には流石にあまり評価できません。
 ただ2着馬以降も、勝ち馬にしても追走が問われて良くなる可能性は強く残していますし、少なくとも上がり勝負で切れ味は引き出せなかった事だけ覚えておけばいいのかな、というレースですね。


★10/27(土) 京都5R 芝2000m戦

 こちらはブラックタイド産駒の牝馬(またまた!)アックアアルタが、後方寄りのポジションから直線大外を豪快に突き抜け勝利しました。
 タフな馬場だったとはいえ63,9-61,2=2,05,1は、スローの中で後半要素があまりレースレベルとしては高く問われていない所で、勝ち馬だけが一段格の違う後半要素を示した一戦と言えそうです。

 ラップ推移としては京都らしい坂の下りからの4F戦で、ラストだけ11秒台に入ってきますがこれは勝ち馬が突き抜けた分で、アックアアルタとしてはラスト2Fで5馬身差を詰めていますから、12,0-11,7-11,4くらいのフィニッシュになるのかな、と思います。
 少なくとも質的な面で破格、という程のラップではないですが、この距離を走ってここまでラスト底を見せていないのはかなりのスタミナと言えますし、牝馬だけにレースチョイスが難しそうですけれど、例えば今年のサトノワルキューレみたいに、牡馬相手でも2400mを選択していく中で勝ち上がっていくチャンスは出てくるかもですね。

 2着以降はうーん、正直この上がりですとあまりインパクトはないですし、余程相手が弱くないと中々未勝利でも、というイメージにはなるでしょうか。


posted by clover at 19:23| Comment(0) | レース回顧・中央競馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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