2018年07月05日

2018 6月第5週新馬戦など レース回顧(土曜編)

 いよいよ本場開催もなくなって夏競馬真っ盛り、というイメージですが、その分2歳戦の密度も上がってきますので、ある程度濃淡はつけつつしっかり振り返っておきましょう。


★6/30(土) 福島1R 芝1800m未勝利戦

 このレースは、ここまでの新馬で最大のインパクトを残したグランアレグリア戦で好時計3着のフィッシュダイブが圧倒的人気でしたが、勝ったのは番手から早めに抜け出したダディーズマインドでした。

 土曜の福島はメインの1200mで1,07,1が出たように超高速に近い馬場だったとは思うのですが、その中で35,6-36,8-36,2=1,48,6という時計、特に上がりの掛かり方に関しては正直あまりインパクトはなかったように思います。
 レース内容としても、新馬では出遅れたダディーズマインドが外から好発を決めて番手外、そこから後半ロンスパに近い形で押し切ったのですけれど、この馬にせよフィッシュダイブにせよ、あまり持久力戦の形で良さは出ないのかな、というイメージはなくはありません。

 フィッシュダイブにしてもスタート先ず先ずからすんなり好位を取れて、道中多少揉まれるところはあったにせよ、他の馬が脱落していった3コーナーからの進路取りはそこまで難しくなく、2頭分外を通したとはいえこのラップで差し切れなかった、というより残り200mで前に出ていたのに、そこから差し返されたのはちょっとイメージが悪いですね。
 新馬で走り過ぎた反動なのか、距離なのか、ジャングルポケット産駒らしく左回りの方がいいのか、競馬センスはあるだけに今後も大崩れしないでしょうが、どちらかと言えば中京か、次の新潟まで待った方が良さそうな雰囲気は受けましたね。

 ダディーズマインドも最後の粘りはともかく要所の反応はちょっと物足りなかったですし、新馬のように持続力を問われる展開の方が持ち味が生きるのかもしれなくて、新潟でならもう少し進境があるかもしれませんね。


★6/30(土) 福島5R 芝1200m戦

 このレースはハナブショウが好枠と馬場の恩恵を最大限に生かして内から逃げきりました。
 ただ時計的には平凡で、34,5-35,7=1,10,2は、前述メインの時計からするとやはり微妙、かつ一貫消耗戦でラストが12,5とかなり落としている事を踏まえると、相手関係に恵まれた勝利だったと見做しても過言ではないと思います。

 スタート自体もフラフラとしていて、そこからの二の足自体は悪くなかったですが、それでも最内でなければハナまでは取り切れない感じではあったので、上のクラスではそのあたりからしっかり改善されてこないとちょっと厳しいかな、と感じさせますね。
 せめて後半要所で加速する余力があれば、だったのですが、見た目で突き放しているようでもラップ的には11,6-11,6-12,5なので、総合的に見て低レベルだったろうと思います。2着以降はその流れで突き放されている以上、次はよほど相手に恵まれないとでしょうか。


★6/30(土) 福島6R ダート1150m戦

 ここはエスポワールシチー産駒のホールドユアハンドが好スタートから影も踏ませない軽快な逃げ切りを披露しました。
 こちらはかなり時計的に評価できる内容で、同日未勝利の同距離戦が32,0-37,7の超前傾で1,09,7、それに対してこのレースは33,0-36,8=1,09,8と全体時計でも肉薄し、ラップバランスで補正すればこちらの方が確実に内容は上、という走りでした。
 ラストも12,1-12,2-12,5と、一貫減速戦ではあるもののその落ち幅がかなり狭く、ほぼ馬なりに近い形で全く後続を寄せ付けていないのは素晴らしい走りだったと思います。

 ちなみに去年の夏の福島開催でのダート1150m新馬戦は1,11,4と1,10,8という決着でしたから、そこからの比較でも新馬レベルでは図抜けたスピードと競馬センスだったと思います。
 スタート自体も良く、芝での二の足がかなり良かったので、これがダートスタートでどうか、などの懸念はまだ当然ありますが、ここまで見てきた今年のダートの新馬戦の中では一番強い競馬をしていると断じてもいい気はしますね。エーデルワイス賞あたりを是非に目指して欲しいです。

 2着のニシノフルバンクにしても水準クラスの時計では走っていますし、3着グリューネリヒトは大出遅れが響いていますから、このあたりはまともに走れれば、未勝利レベルならすぐに勝ち負けのチャンスが巡ってくると思います。


★6/30(土) 中京5R 芝1600m戦

 ここは評判馬のダイワメジャー産駒・アドマイヤマーズが、直線ケイデンスコールとの一騎打ちをしぶとく凌いでデビュー勝ちを収めました。

 中京も超高速と言っていい馬場で、500万下マイルが1,33,1、1000万下1400mが1,19,9ですから、如何に新馬とはいえ全体時計の遅さはなんともですし、上がり時計にしてもどこまで評価出来るかは難しいレースではあります。

 アドマイヤマーズとケイデンスコールは共にいいスタートでしたが、内の馬を行かせて道中は先団後ろの外目を選択し、レース中盤からじわっと外目を取りついていく形になっています。
 ラップ的にも37.4-26,6-33,7=1,37,7となっていて、序盤も遅いですが特に中盤が遅く、後半4Fが13,2-12,0-10,7-11,0という推移で、ほぼ問われた性能としては加速力と瞬発力のみ、という感じのレースです。
 ここまでペースが遅くて加速度が高いと、内外の差はほとんど出ず、むしろやや後ろから外目を通して早めにエンジンをかけた方が楽な推移になっているとは思いますし、それでもその形の中で最速10,7地点でしっかり鋭さを見せた上位2頭はまずまず強かったのは間違いありません。

 推移的にもほぼ完全に2F戦ですが、上位2頭は一応600-400m地点でも11秒半ばくらいの脚は使っている筈で、その上でラスト11,0でまとめてきたこと自体は評価出来ますね。
 勝ったアドマイヤマーズは加えて、相手が伸びて先に前に出られてからの差し返し、という形でしっかり勝負根性も見せてきましたし、血統的にはむしろもっと流れた方が競馬はしやすいと思うので、一先ず後半要素の中でかなり強みを見せてこられたことは評価したいです。
 ただスタート自体も上手なのですが、流れた時にどこまで付いていけるかはまだ何ともなので、次は中京2歳Sらしいですけれど、あまり絶対視は出来ないかなぁと。特にダノンファンタジーが出てくるという話もあるので、今のところのパフォーマンスでは向こうの方に軍配をあげたくはなりますが。

 ケイデンスコールも新馬なので敢えて下げた感じはしますし、距離延長しても対応できそうな雰囲気で、当然ロードカナロアの仔ですからもう少しペースが上がっても全然対応してこられるでしょう。
 後半要素の質の良さは証明しましたし、未勝利レベルではまず負けない走りだったのではないでしょうか。

 逆に3着のヤマニンのほうは、流れに噛み合った騎乗だったのもありますし、内枠からポジショニングで苦慮していたところなども加えてみると、後半要素だけですんなり勝ち切れるかは微妙なラインかもしれません。
 むしろ前々でペースをコントロールし過ぎて流れに乗り切れずの4着スリーカナロアーの方が、まともなペースを踏んでの走りでは強いかも、というイメージはありますかね。


★6/30(土) 函館1R 芝1200m未勝利戦

 ここはナンヨーイザヨイ戦の新馬4着だったカルリーノが内から豪快に差し切りました。
 当時の新馬回顧でも触れた通り、あのレースではかなり勿体無い乗り方をされていたので、まともに好位から脚を使えれば2~3着馬を逆転してくるのは順当なところかな、と思いますし、稍重馬場で一貫消耗戦の中、しっかりラスト1Fでぐんと伸びて加速ラップで締めているのも印象はいいですね。

 今回は岩田Jで鞍上強化もありましたし、その上でそこそこポジションも取れる、追走力もある馬なので、函館2歳Sに出てきてもかなり走れる馬ではないかと見ています。ナンヨーイザヨイとも互角程度の印象はありますね。


★6/30(土) 函館5R 芝1000m戦

 ここはナカヤマフェスタ産駒のラブリロンリロンスが抜群のスタートからそのまま押し切りました。
 馬場を踏まえると58,4の時計は悪くないですし、一貫消耗戦ですが11,3-11,3-11,8のラストなのでそこまで落としておらず、そこそこ強い競馬は出来ているとは思います。
 2着のメイクアンシーも、やや1000mでは忙しい感じで、コーナーもタイトに回りつつ少し追い出しが遅れる場面があって、それでもラスト1Fの脚勢には見応えがありましたので、次距離延長で楽しみはありそうですね。





posted by clover at 17:19| Comment(2) | レース回顧・中央競馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ホールドユアハンドは文句なしに強かったですね。エスポワールシチーの種牡馬生活を
後押しできる存在になってほしいです。

注目だったフィッシュダイブはパフォーマンスを落とす形になりましたが、いろいろな
条件が合わなかったのでしょうかね。それでも2歳未勝利としては水準以上だったと
思いますし、勝ったダディーズマインドも昇級してもやれる感じはしました。

カルリーノはちょっと儲けさせてくれました^^。やはり騎手は大事だなぁという
結果だけに、次は誰を乗せてくるのか気になりますが、函館2歳でもオイシイ存在に
なりそうな気がしますね。
Posted by I.C.スタッド at 2018年07月08日 07:36
>I.C.スタッド様

 いつもコメントありがとうございますー。

 ゴールドアリュールは沢山良い馬輩出しましたけど、やはりダート活躍馬ばかりの中でサイアーラインが繋がるか、は難しいところですからね。
 この後にコパノリッキーやゴールドドリームが控えているとはいえ、エスポあたりには頑張って欲しいところですし、こういう素軽いスピードタイプで大物を出しそうな雰囲気はありますよね。
 ただ次は函館2歳Sに行くらしいんですよねぇ。芝でどのくらいやれるかは楽しみですし、それでダメならエーデルワイス賞、と考えれば丁度いいローテなのでしょうか。

 フィッシュダイブは左回りでならすんなり勝ち上がってくるでしょうね、まあ圧倒的人気でしょうけど。
 ダディーズマインドは札幌2歳S行くようで、福島ローテはまず絡まないレースですけれどちょっと期待はしたいです。

 カルリーノもうちょっと人気しないかと思ってたんですけど、やはりみんな見ている所は見てるなぁと思いました。
 函館2歳Sは藤岡佑Jで、というニュースを見ましたし、まだ末脚で底を見せていないので、積極騎乗でしっかり出し切ってくれそうなこのチョイスは悪くないですね。
Posted by clover at 2018年07月08日 16:14
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