2018年06月18日

2018 宝塚記念 プレビュー

★はじめに

 今朝方の地震で関西方面はかなり被害が出ているようですね。この先雨続きでもあるようですし本当に怖い事です。
 そんな時にでも対岸の火事的に、競馬開催はちゃんと出来るのか?なんて事をいの一番に考えてしまうあたりは不謹慎というか業が深いというべきかなんですが、どうあれこれ以上の余震などでの被害の拡大がない事を祈りつつ、粛々といつものプレビューは通常更新で進めていきたいと思います。


★レース傾向分析

 例によって去年の記事からです。


 去年にしても前の週までは超高速馬場で、本番どのくらい時計が出るかと考えていた面はありましたが、蓋を開ければやはり梅雨時期特有の渋り空が続いての稍重開催、それでも2,11,4が出たくらいですから、ベースが軽ければ多少の渋りなら時計にはなる、という傍証にはなるでしょう。
 今年も週中はずっと雨か曇りマークで、週末もスッキリ晴れ、という感じではないですから、まずパンパンの良馬場は望めず、けれど極端な重不良まではいかない条件になると考えておくのが一番妥当なラインなのかな、と思います。

 去年の記事でも書いたように、基本的にはテンが速く、その上で仕掛けも早くて、ある程度速いラップが分散されて持久力面を高く問われる傾向は強く、その意味ではかなり偏った適性が問われるレースとは言えます。
 去年もテン35,1とまずまずペースが上がりつつ1~2コーナーで緩んで、向こう正面からサトノクラウンがキタサンブラックをつついて超ロンスパ、とかなり特殊な流れになった中で、キタサンの惨敗を筆頭に色々と序列が崩れた結果にはなっていましたから、今年もそのあたりの適性を問われてどうか、という部分を中心に各馬見ていきたいですね。


★有力馬所感

・サトノダイヤモンド

 去年の春天の激闘から完全にリズムが狂い、復活を期した前走もちぐはぐな競馬で、はじめて国内で馬券圏内を外す惨敗を喫したサトノダイヤモンドは、果たしてここでようやく本物の輝きを取り戻せるのでしょうか?

 少なくとも、馬の絶対能力や精神的な部分で、絶好調に近かった三歳秋から冬に戻っている、と考えるのは安易に過ぎるでしょうし、一方で今年の2戦はどちらも元よりの適性的に負けて当然、というレース展開、内容だったのも事実です。
 元々総合力が高い馬で、極端な後傾戦ですと切れ味の質やエンジンの掛かりの遅さなどに弱点があり、ディープ産駒としては珍しくタフな展開の方が良さを発揮してくる馬でもありました。
 強いレースをした有馬記念などはその典型で、後半5Fロンスパである程度分散されつつの中、最後の坂でグイっと伸びる持久力性能の高さを披露しており、あの感じを思い出せば宝塚記念、という舞台は悪くはないはずです。

 皐月賞あたりからも序盤速くなって追走力が問われても戦えますし、パンパンの良馬場ですと切れ負けの不安がありましたが、ある程度渋ってタフな馬場になった方が良さが出る可能性はあります。
 フランス遠征で渋馬場をこなせなかったのがネックに感じる向きもあるでしょうが、国内なら特に阪神では稍重でもしっかり脚を使えるところは見せていますし、それこそズブズブの不良とかになればまた違うでしょうが、少し重いくらいならそこはそんなに懸念していません。
 とにかく状態面さえ戻れば適性的には勝ってくれなきゃ困る、くらいのメンバーですし、ある程度外目の枠から好位外くらいで強気に動いていける形を作って欲しいですね。内枠だと少し割り引きたいですが、中目~外目なら本命候補の一頭ではあります。


・キセキ

 昨年のド不良の菊花賞を制した後はやはり精彩を欠いているキセキですが、このグランプリの舞台で優勝請負人のミルコJを背に復活なるでしょうか?

 結局菊を勝ってしまったせいで見えにくくなっている面はあるのですが、あのレースはもはや空前絶後の不良で馬場適性など逆に吹き飛んでしまうレベルだったと思いますし、本質的には良馬場で後傾勝負、長く速い脚を使うのが一番合う馬、という認識は持っています。
 本格化前とはいえテンから急かされるレースは得意にしていませんでしたし、タフな馬場でのロンスパも、状態面の不安はあったとはいえ香港でのそれがかなり不甲斐無くはあり、個人的に適性として宝塚向きとは思いません。

 雨の影響が少なく時計が出る条件でロンスパ勝負なら、持続力に優れるこの馬が後ろから差し届くパターンもあり得ると思いますが、少しでも渋って後半11,5より速いラップを踏まないような展開ですと、最後に甘さが出やすいタイプではないかな、とは考えています。
 無論ミルコJが選んだ馬でどう乗ってくるか興味深さはありますが、前走の暴走からしっかり折り合いがつくかなどの不安もありますし、少なくとも重い印は打つ気はないですね。


・サトノクラウン

 こちらも去年の秋天以降は不甲斐無い競馬続きで、去年待望の国内GⅠ制覇となったこの舞台での復活走はあるのでしょうか?

 基本的に馬のやる気次第というか、適性的にはかなり幅は狭くて、その上でやる気がないとダメという難儀さはあるのですが、まぁ条件としてはこの馬が国内でGⅠを勝つならここか有馬、というのは間違いないところです。
 どうしたって切れ味が足りず、かつ瞬発力レベルで脚を使ってしまうとガス欠が早いので、ここでもいかに仕掛けを早くしてラップを分散させ、持久力勝負に持ち込むかが鍵になりますし、といって追走力自体は足りないので前半から攻めすぎるとダメでもあるわけで、そのバランスの取り方が非常に難しい馬です。

 正直去年のミルコJはあれ以上にない完璧なタイミングでのつつきでしたし、今年は石橋Jで、今年は乗れているジョッキーとはいえあそこまで大胆なレースをこの大舞台で出来るか、は考え物です。
 一応外枠ならスムーズに押し上げていく形は作りやすいと思いますし、当然馬場は相対的に渋るほどチャンスは大きくなる、という中で、現状では振れ幅の大きい一頭になりますね。
 当然ドバイ帰りの状態面の難しさもありますし、流石に重い印は打ち難いのですけどね。


・ヴィブロス

 ドバイターフ連覇こそならなかったもののしっかり今年も2着と気を吐き、改めて牡馬との戦いに挑むヴィブロスの勝算はどうでしょうか?

 このレース自体は意外と近年ディープ牝馬が活躍している面はありますが、この馬の場合は今のところ持久力戦で良さが出るか、と言われると正直未知数、としか言えません。
 基本的にはややスローからの後半持続力戦を主戦場に戦っていますし、去年のエリ女もかなりのスローで折り合いに苦慮したとはいえ最後止まっていたり、距離適性やスタミナ面にも不安はあるのですが、ただ当然血統的にはこなせても、という期待は出てくるのですよね。

 今回は福永Jに戻って、去年のシュヴァルグランの事もあるでしょうから今年は作戦に忠実に乗ってくるでしょう。
 その意味であまり意外性は見せられないと思いますし、素直に内枠を引けてある程度のポジションでロスなく競馬出来そうなら少し警戒、くらいでいいのかなとは思っています。力的には近年ここで好走した牝馬の中では足りない方、とは思うんですよね。


・ダンビュライト

 AJCCを制して勢いに乗りつつ、大阪杯と香港ではGⅠの壁に跳ね返されたこの馬はどうでしょうか?

 少なくともこの馬も切れ味勝負、後半勝負では足りない馬という認識で、ここ2走はどちらも極端なスローからの後半勝負の比重が高く、前走などは負け過ぎのきらいもありますがまぁ言い訳のつく範囲だと思います。
 元々追走力は高く、ポジショニングも上手なので、テンが速くなる宝塚記念は適性が高いと思いますし、後半速いラップを要求されにくいのも理想的な舞台とは思えます。

 香港帰りなので状態面がどうかは付き纏いますが、おそらく逃げるであろうサイモンラムセスあたりを積極的につついていけるような並びになれば面白いかな、と感じていますし、単穴候補の一頭にはなってきますね。


・ワーザー

 滅多に外国馬が来ない、国際レースも名ばかりの宝塚記念ですが、今年はこの馬の参戦で盛り上がる事になりそうです。

 少なくとも距離は絶対に2000m以上あったほうがいいタイプで、かつその条件ならどんな展開でも崩れないですが、その中でも一番得意なのはタフな馬場でのロンスパ戦です。
 その意味でこのチョイスはかなり面白く、敢えて言えば香港のレースはほとんどがスローで、追走を問われて甘くなる懸念が皆無ではないですが、一応マイルのレースでもそれなりに対応はしてくる馬なので、極端に追いかける形を取らなければ大丈夫でしょう。

 当然遠征のマイナス面、故障明けからどこまで立ち直っているかなどの見極めは難しいところですが、中団くらいからフラットに入ってロンスパの流れになればかなり怖いですし、馬場か渋れば尚更、ですね。
 他の馬との兼ね合いにもなりますが、状態面がまともだと判断できれば本命を打ってもいい馬だとは思っています。能力的にはこの馬に勝つとしたら全盛期のサトノ2騎くらいしか難しいんじゃないかなと感じますしね。


・パフォーマプロミス

 今年の春のクラシックをエポカドーロとのコンビで席捲した戸崎J×藤原厩舎の黄金コンビが送り込むこの馬はどうでしょうか?

 少なくとも力をつけているのは確かですが、先行脚質でありつつ追走面の担保は薄く、かなりステイヤー色の強い競馬ばかりしているので、テンから速くなった時にそこで足を使い果たしてしまわないか、という懸念ははっきり出てきます。
 後半ロンスパでタフなレースになるのは血統的にも、この馬の性能的にもアリだとは思うので、前半あまり無理せずソロッと入りつつもポジションは最低限取って、というバランスを組み立てられればちょっと面白さはありそうです。

 ただ力関係的に、流石にまだ最上位にはないと思うので(そうなら前走あの形でも勝てていたはず)、上手く好位のインで立ち回れそうな枠なら連下くらい、外枠なら軽視してもいいかな、とは考えています。


・ゼーヴィント

 今回は色々乗り替わりの多いレースでもありますが、この馬も大舞台に強い池添Jのテン乗りで一発を狙います。

 馬のタイプとしてはかなり幅広い適性があり、特に去年のAJCCが宝塚を考える上ではいいレースで、ある程度ペースが上がって後半ロンスパの中でもしっかり脚を使える強みは確かに保持していると思います。
 前走は坂スタートでポジションが悪くなりましたが、本来はある程度前に入れる馬ですし、立ち回りの上手さとそこからの後半の総合力はかなりのもので、この相手でも噛み合えばチャンスはある一頭だと思っています。

 前走は完全にスタートと、直線も前が詰まり気味で動けなかった分の負けですし、目黒記念組では一番評価したい馬にはなりますね。上手く内目の枠が引けて、馬場も悪化し切らないようならこちらも単穴候補には入ってくるレベルかなと思っています。


・ノーブルマーズ

 コツコツ高倉Jとの名コンビで実績を積み重ね、遂に重賞でも勝ち負けできるところまでやってきたノーブルマーズはどうでしょう?

 まぁ単純に前走は馬場のバイアスと展開がかなり噛み合った面はあり、序盤の立ち回りで損を引いた(ミルコJらしくなく)パフォーマプロミスの方が内容としてはちょっと上かな、と見ていますし、当然ウインテンダネスよりは、となります。
 その中でこの相手となると、今回も最大限噛み合っても圏内に残るのは中々難しいとは思いますし、この馬もステイヤー色強く、テンが速くなった時の危うさははっきりあると思いますので、ここでは血分拾うことはないと思います。


・ステファノス

 既に古豪の域に入ってきたステファノスも、不屈の闘志で悲願のGⅠタイトルを狙います。

 が、やはりこの舞台ですと1F長く、かつ追走を強く問われるので適性的にも噛み合いにくい条件なのは間違いありません。
 この馬の場合は先週位の高速馬場が続いた上でロンスパになってくれれば、持ち前の持続力を発揮出来る可能性も上がってきますが、やはり渋った馬場になればパフォマンスは落ちると思いますし、前走も展開が全く向いていないとはいえ不甲斐無い負け方でしたので、ちょっと食指を伸ばしにくい状況ではあるかな、と思っています。


・ストロングタイタン

 鳴尾記念を制した素質馬ストロングタイタンが、余勢を駆って宝塚記念の大舞台に挑みます。

 前走を見ても高速馬場巧者なのは間違いなく、ステファノス同様に雨がほとんど降らないに越したことはないでしょう。
 その上でスローからのロンスパ戦が一番強い競馬が出来ますし、距離延長自体はプラスになると思っていますので、やはり敢えて言えばテンの速さに戸惑わないか、あと力的に足りるか、でしょう。
 鳴尾記念はレース内容的にはトリオンフの方が強い競馬ですし、けれどトリオンフが大阪杯で完敗していることを踏まえれば、やはりまだ少し地力は足りないと判断するのが妥当ですし、渋ればより難しくなるとは思います。基本的には印が回る余裕はないかな、というイメージです。


・スマートレイアー

 8歳にして春古馬三冠皆勤と意気軒高なスマートレイアーは、ここでどんな走りを見せるでしょうか?

 地味に大阪杯でも期待したのですが、かなりスローバランスになってしまった事で良さが出なかったわけで、まずある程度流れるここは悪くはないはずです。
 渋った馬場での持久力戦でも結構強く、去年の京都記念でサトノクラウンに食らいついたレースからしても、スムーズな走りが出来れば決してノーチャンスではないのかな、とは考えています。
 流石に重い印までは厳しいですが、流れに乗っていけそうな枠ならば印は回しておきたい馬にはなりますね。


・サイモンラムセス

 こちらも8歳にして逃げに開眼し強い競馬で連勝してきたこの馬が、今の一世一代の勢いでこの大舞台も突破できるでしょうか?

 まあ流石に相手が違い過ぎると言えるでしょうし、ここ2走が強い競馬なのは確かですが、テンから急かされてのレースでなかったのも事実です。
 そこまで出足がいいわけでもないので、内枠を引いたら逃げられるかも微妙ではあり、逃げてもあの程度つつかれる形では苦しくなってしまうかな、というイメージはついてきます。
 敢えて言えば良馬場で後続が牽制してくれて、極端なスローに触れた時に前々からの持続力は脅威になりますが、ある程度勝気にはやる馬も多いはずで前々からペースが上がってくれば、流石にここでは高い家賃を支払う事にはなるでしつょう。まあどのくらいやれるか楽しみではありますが。


posted by clover at 19:58| Comment(0) | 雑談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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