2018年05月30日

2018 さきたま杯 レース回顧

 春の浦和の名物レース・さきたま杯は、ノブワイルドが強烈なハイペースを演出する中、4コーナーで一緒に上がってきたサクセスエナジーとキタサンミカヅキの一騎打ちとなり、最後はサクセスエナジーがギリギリ猛追を凌ぎ切って交流重賞連勝を果たしました。レースを振り返りましょう。


 結局雨は降りそうで降り切らなかった感じで、表面が湿る程度に留まり普通に良馬場開催、時計的には昨日観察した通りの標準的な馬場で、勝ち時計としても水準レベルと考えていいと思います。

 レース展開は、スタートを完璧に決めたノブワイルドが何が何でもの姿勢、それにネロやサクセスエナジーもある程度抵抗しますがノブワイルドがとにかく速く、結果的にこの馬が少し離しての逃げ、番手にネロ、その外からグレイスフルリープが3番手に上がって、サクセスエナジーは4番手で外からナガラオリオンのプレッシャーを受ける難しい競馬になりました。
 アンサンブルライフが中団のインにいて、ややダッシュがつかなかったベストウォーリアが向こう正面から進出開始、それにワンテンポ遅れて、序盤は自分のリズムを守って後方にいたキタサンミカヅキが外に出し、向こう正面半ばから捲り気味に上がっていく形でした。

 ラップは35,1(11,70)-12,5-38,6(12,87)=1,26,2(12,31)という推移でした。
 このレース、というか浦和の1400mとしてはテンの35,1は破格の速さで、それでいながら中盤も緩まず、けれどきちんと後半は12,1-13,6-12,9という推移でコーナー手前から加速しているラップですので、前にいればいるほど苦しいレースだったとは考えられます。
 ノブワイルドなんかはかなり飛ばしてしてもこの相手ですとセーフティに持ち込めないですから、その分どうしても早めに仕掛けざるを得なくなって最後一気に甘くなっていますし、サクセスエナジーの位置でも大体36,1-12,5-37,6とかなりの前傾になりますので、高い追走力とそこからの機動力、持久力面を高く問われたレース内容だったかなと思います。

 にしても勝ったサクセスエナジーは本当に今は充実しているというか、しみじみ強いなぁ、と思わせる勝ち切り方ではありました。
 松山Jも出来ればかぶされたくない、という意識はあったと思いますし、スタートからかなり促していましたが、それでもノブワイルドとネロが速くて1コーナー手前でブレーキを踏まざるを得ず、向こう正面でもナガラオリオンに張りつかれて中々外に出せない苦しい展開だったと思います。
 更にやっと外目に進路を取った3コーナーでじわっと動いていくところに、一気に外からキタサンミカヅキの急襲を受けて抵抗せざるを得なくなりましたし、コーナーでの勢いからすると普通は外に飲み込まれる展開だったと思うのですが、そこから盛り返して凌ぎ切ったのは素晴らしい勝負根性だったなと感じました。

 全体的にスムーズさを欠いたレースでありつつも勝ち切れたのは、2走前に比べて心身共にタフになった証左とも思えますし、このペースで崩れなかったのも含めて本当に立派ですね。
 距離はマイルを試してみても面白いとは思いますし、改めて中央でも1400m路線でどこまでやれるか見てみたいところです。テンが速くなる左回りのプロキオンSあたりに出てくるなら要注目ですね。

 2着のキタサンミカヅキも、自分の競馬に徹しつつ超ハイペースに乗じてしっかりしぶとさを生かし切り、時計もきっちり詰めてきたのは見所のある内容だったと思います。
 勝ち馬に対しては斤量が1kg重かったことを思えば勝ちに等しい内容ですし、小回りへの対応力、コーナーでの機動力を交流重賞レベルで見せられたのは今後の選択の幅が広がるな、というイメージで、オーバルスプリント辺りはかなり有力になってくるのではないでしょうか。

 3着アンサンブルライフは、流石帝王文男Jというべきか、全くコースロスなく、それでいてしっかり勝負に行く騎乗は見事でしたね。
 元々タイプ的に超ハイペースからの消耗戦は得意にしている馬ではあり、それでも流石に時計的に足りないか、と思ったのですが、予想以上にこのハイペースの流れで勝ち馬以外の中央勢がだらしなかったのもあって、綺麗に差し込みが嵌った印象です。
 やっぱりこの馬はスピードを活かした方がいいな、とは改めて思いますし、近走は色々含めて控え過ぎのところがあったので、改めて気風のいいレースを今後も見せてくれればと思います。

 4着グレイスフルリープも入り方としては悪くなかったと思いますが、やっぱり1400mでこれだけ流れてしまうとこの馬にとってはオーバーペースだったのかな、とは感じますね。
 ノブワイルドが飛ばすかも、という想定はしていただけに、それでもある程度の位置なら対処できるかな、と見たのは少し甘かったですし、結果的に同じような想定内の不利を受けつつも勝ち切ったサクセスエナジーの強さを浮き彫りにしてしまう感じでした。

 そしてネロはまぁ距離と馬場かなぁ、と言えなくもないですが、しかしこの展開で出負けしたとはいえ一銭もないベストウォーリアは本当にもう完全に肉体的にも精神的にもダメかなぁ、というイメージです。
posted by clover at 17:26| Comment(2) | レース回顧・地方競馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
毎度!
ナイター開催ではないので仕事中で見れないのが辛い。
(苦笑)
ベストウォリアーの状態が気になったレースだけに、
主人さんの回想は有り難いところです。
アカンですか、、、ベストウォリアー。
盛岡マイルの鬼も退き際を考え受け入れる時期となりましたか。
こちらも覚悟しますわ。


そして、左海がワイルドな逃げをかましましたか。
仰る通り、テン3ハロン35,1はワイルド過ぎですw
やるなぁ〜左海!
それも、、、良馬場の環境で。
昨年、蛯名がホワイトフーガでダービーのレイデオロでルメール宜しくな積極な前目仕掛けで勝った時計が36.3-36.8ですから。
これでは、武も控える競馬になりますね。

また、レジェンド的場もお見事です。
昨年、真島で残った残った出来ず4着でした。
仰る通り、消耗戦の鬼なのか。
また、
有力馬が先行タイプが揃うレースでは狙いたいところです。

それとネロ、、、距離アカンでしたか。
矢野!武を行かすな!地方ジョッキーの意地でイタっれや!と軸に買うも。。。。(涙&苦笑)

しかし、
松山は吉原による外からのプレスに遭う更に繁田の強襲も遭う踏んだり蹴ったりな厳しい展開の中で盛り返すとは。
人馬一体の勝負への執念を纏った見応えあったレースだったんですね。
やるなぁ〜松山!
地方ジョッキー及び厩舎との矜持のぶつけ合いで制したレースは価値がある勝利ですね。
こうなると、
二度とミルコにも乗せず来年開催地となったJBS浦和開催まで松山とのコンビで下克上物語も見たいところです。

また、
交流戦は地方ジョッキー及び厩舎による矜持も伝わってくるレースなので観戦はやめられないですねw

これで松山もサクセスと中央の重賞レースでも勝って、
更に腕と自信を身に付けて俄然ファンの期待に応えられるジョッキーへとステップアップしたら幸いですね。



Posted by ギャロップ at 2018年05月31日 00:09
>ギャロップ様

 いつもコメントありがとうございますー。

 はい、ベストウォーリア、アカンですねあれは。どうにももう、走るたびに内容が悪くなっていく一方ですし、ダートの上位馬の場合いきなりコロッと戻る馬もいたりしますけどこれは深刻だと思います。

 本当に思った以上にペースが流れて、ノブワイルドの2走前も映像では確認してましたけど、それにしても最初の1ハロンの出足の鋭さは凄まじいなと。
 ネロもこの日はそれなりに速かった、少なくとも出足のいいサクセスエナジーを寄せ付けていないのにそれを外からですから、こういうペースの競馬に慣れてくればこのクラスでもいずれ面白い馬になるやもしれません。

 ネロに関しては距離そのものというより、1コーナーで外から被され、3コーナーでもグレイスフルリープに外から被されで、逃げ馬らしい気難しさと、コーナーからの加速展開への適応力の低さが如実に出たのかなと思います。
 ハイペースで絡まれないマイペースならまた違ったかもですけれど、それでもやっぱり1200mまでの馬なんでしょう。
 夏はしれっとアイビスサマーダッシュに出てきて意外と頑張るかもしれません。使い込んだ方が良い馬ですしね。

 サクセスエナジーはやっぱり1~2コーナーから向こう正面まで、外に出せず、その分前との距離を保って砂を被らないように苦心しつつでしたし、外に出せたら出せたですぐに外からビュンと来られて、普通なら負けパターンだったと思うだけに、着差以上の強さだったと個人的にはすごく高く評価してます。
 仰る通りこの人馬で短距離路線を制圧するところまで見てみたいですね。コーリンベリー以上の活躍が期待出来る馬だと思います。
Posted by clover at 2018年05月31日 18:54
コメントを書く
コチラをクリックしてください