2018年04月02日

2018 桜花賞 プレビュー

★はじめに

 今年は早々と桜は散ってしまいそうですが、それを惜しく思わせないほどのきらめきを放つ百花繚乱、非常に好メンバーが出揃っての今年の桜花賞は実に楽しみです。
 ダンスインザムード以来の無敗の桜花賞馬の誕生、そして新種牡馬オルフェ―ヴル産駒のクラシック制覇なるか、それともそれを阻止する馬が現れるのか、近年は絶対的な支持を集めた馬がこぞって敗れる波乱含みのレースでもあるだけにしっかり見ていきたいところです。


★レース傾向分析

 今回もデータ的な部分は去年の記事http://horserace-romanesque.seesaa.net/article/455673768.htmlをある程度参照して頂ければ、と思います。
 加えての去年のレースですが、あの一戦は比較的桜花賞としては異端の内容にはなっていて、まず重に近い時計の掛かる稍重で、46,5-48,0とかなりの前傾ラップでラストガクンと消耗する形は、比較的長距離色が強く出やすいこのレースの中で、スピード色が濃く問われた内容でした。
 実際に勝ち馬のレーヌミノルは今はスプリント路線に駒を進めていますし、今年も週中の天気予報はやや怪しいですが、それでも良馬場なら土台が超高速に近い状態でもありますので、過去の傾向の方を遵守していいのかな、とは思います。

 また登録メンバーを見渡しても、今年から葵Sが重賞に昇格し、そこを目標に定める馬もいるからか、例年よりも玉砕的な逃げを打ちそうな馬はそんなにいないかな、というイメージです。
 今の馬場が維持されるならば、47で入ってもスローバランスになってしまう条件だとは思いますし、やはり基本的には後半要素を最重視しつつの組み立てが求められるだろうと思います。


★有力馬所感

・ラッキーライラック

 近年出世レースのアルテミスS勝ちから、阪神JF、チューリップ賞と王道ど真ん中を無敗で突き抜けてきたラッキーライラック、去年は同様の戦績で絶対視されていたソウルスターリングが苦杯を舐めた舞台ですが、果たしてこの馬はそんな近年の嫌なジンクスを払拭し、しっかり勝ち切ることが出来るでしょうか。

 まぁ基本的には逆らい難い、というのはありますね。
 前走などはしっかりポジションを取りに行って、外から被せられる形でもあっさりペースダウンして折り合い、そこから抜群の瞬発力を発揮して一瞬で突き抜ける圧勝でした。

 概ね折り合い面に不安がないですし、また瞬発力の質の面がかなり凄まじく、前走でも勝負所では10,5くらいの脚を前々から繰り出しています。
 こういう展開に持ち込まれてしまったら、まず後から差すのは難しいですし、仮にもう少し仕掛けが早くなっても、持続力面でも相当に高いものがあるので、牙城を崩すのは至難とは言えるでしょう。

 不安があるとすれば前半からかなり流れて追走力を問われ、かつ枠の並びで下げるわけにもいかずにそれに巻き込まれた場合かな、とは思いますが、テトラドラクマが回避したことで激流展開の可能性も低くなったのもプラスでしょう。
 器用さもあるので枠はどこでもいいですし、強いて言えばこのタイプなら内枠の方がいいかな、とは思いますが、今のところ本命・対抗のラインから下げるつもりはほぼない、という感じですね。


・アーモンドアイ

 牡馬相手のシンザン記念を破格の脚で突き抜けたアーモンドアイが、未対戦の未知の魅力を武器に打倒ラッキーを狙います。
 こちらも父は新種牡馬のロードカナロア、現役時代は基本スプリンターだったカナロアの仔と、基本ステイヤーだったオルフェの仔が、中間距離のマイルGⅠで1、2番人気を分け合いそう、というのも中々にロマンのある話ですね。

 この馬も素材的にはやはり超一級品だとは思っていて、ただ今回の舞台を考えた時に気になるのは、今のところ瞬発力の質そのものはそこまで高いものを見せていない、という点ですね。
 未勝利勝ちも概ね自身11秒ちょっとの脚を連続して突き抜け、前走も渋った馬場の中で一頭だけ破格の切れ味を発揮したものの、絶対的な数字としてはまだ10秒台の切れ味を見せたことはない、とは言えます。
 その中で、坂の下り最速の持続力戦になればまだしも、チューリップ賞のように直線で加速を伴いつつ10秒台のラップに入ってくるような流れですと、出足からしてそこまでポジションが取れないこの馬は差し損ねる可能性は充分出てくるかな、とは思っています。

 関東馬でシンザン記念以来、かつ国枝厩舎ながらも直前輸送を選択と、色々な意味で異色のローテーションでもあり、それを素材だけで克服してくるのか、それとも…………と、評価に悩むところのある馬なのは間違いありません。
 とりあえずそこまで器用さはある感じではないので、外枠の方がいいですね。エンジンがかかればどこまでも伸びていくタイプで、カナロア産駒ではステルヴィオに近いタイプ、かつあの馬よりもスケール感はあるかも、と思っているので(カナロア産駒の本格派はこういう後半特化型に出るのかもしれません)、ラスト1Fの食い込みでどこまでラッキーライラックを脅かせるか、楽しみではありますが評価としては多分連下になると思います。


・リリーノーブル

 こちらはラッキーライラックに2連敗と、やや逆転が厳しい立場ではありますが、だからこそ思い切った騎乗が可能、とも言えます。
 特にラッキーライラックが外枠で、こちらが内枠である程度前目でポジション差を作れるなら、と思いますし、瞬発力の質では敵わないのを踏まえて、ある程度強気の早仕掛けでこの馬の反応の良さと持続力を生かせれば、少なくとも前走の様な完敗、という事はないとは思っています。

 ルーラーシップの仔でもありますし、週中の雨が少し残っても対処できそうで、ただ渋馬場は上位2頭も普通にこなしてくる分アドバンテージになるか微妙なライン、中々逆転まで見込むのは難しいかもですが、枠の並び次第では重い印も視野に入れています。


・マウレア

 こちらの場合は、逆転できる要素のひとつである追走面で底を見せており、かつ前走もラッキーの真後ろからの競馬で絶対量的に見劣っています。
 その意味では他の馬以上にラッキーライラックを逆転する余地は少ないとは思っていて、その上で他との比較でどうか、内から捌く事も、瞬間的に動ける器用さもありますので、内枠から好位をしっかり取り切れれば圏内くらいは当然在り得るでしょう。

 ただ勝ち切るまでは考えにくい、という面で印的には打っても連下になりますし、面白い馬もそこそこいるので外枠でしたら印を回さない可能性もありますね。


・リバティハイツ

 前走は課題だったスタートに進境を見せて、中団からしぶとく抜け出してきました。
 個人的にはこの馬の場合距離はマイルの方がいいけれど、加減速幅が大きいと加速性能の差で置かれてしまうところはあると見ていますので、阪神外回りで坂の下りから動いていく形でそこをフォロー出来れば、という感じはあります。

 フィリーズレビュー時代のレースレベルは疑問視していますが、逆にあの展開でも勝てたことを評価していますし、外過ぎない外枠で上手く流れに乗っていけるようなら圏内突入くらいは視野に入れておきたいところです。


・アンコールプリュ

 この馬も追走面に課題があるのか、と見ていたところ、前走でそれを克服してきて、ただしこの馬の場合は前半ソロッと出して後半特化させないと本領を発揮出来ない脆さはあるかなと思っています。
 こちらも持続力は非凡ですから、脚を出し切れれば面白いとは思いますが、それでも同じ後ろからのタイプなら流石にアーモンドアイの絶対量には劣ると見ていますし、前走を遵守してリバティハイツより上の評価はしたくないかな、というイメージではあります。


・ハーレムライン

 ラッキーライラックを負かす戦法としては、前受してペースアップしての時計勝負はひとつの可能性ですけれど、テトラドラクマが回避した今、それが可能な筆頭格はこの馬になるでしょう。

 未勝利の内容がそれを示していますし、その後の2連勝もそれぞれ違うラップパターンの中での好走と、ポジショニングが良くなったことで一気に好走スポットの幅を広げてきたのは好感が持てます。
 前走の加速ラップ、最速地点の鋭さもかなり評価は出来ますし、使い詰めで輸送もある関東馬、という部分でのマイナスはかなり大きいものの、好枠を引ければそれでも、と目をつぶって印を回したくなるくらいに素材面では良いものを感じますね。


・レッドレグナント

 前走は長い休み明けでも完璧なスタートを決めて、やや加速性能でハーレムラインに見劣ったもののいい競馬が出来ていました。
 こちらは去年の秋以来にミルコJが乗る、という事で、それだけで人気になってしまいそうですが、素材的にはまず前受出来る部分のプラスはありますし、叩いての上積みも含めて面白さはあるでしょう。

 この馬の場合追走面とかは未知数で、よりやってみないとわからないところはあるのですが、この馬でどんなレースを作ってくるのか、という意味でも楽しみな人馬です。


・プリモシーン

 前走は外目の枠からスムーズな進出で抜け出しと強い競馬でしたが、やはりレースレベルそのものはそこまで高くなく、時計的にも平凡です。
 テトラドラクマは追走面を高く問う事でより良さが出たイメージですし、翻ってこちらはディープの仔らしく後半型、切れ味勝負の馬ではあると思いますから、後方一手の脚質の中でこの相手に差し込むのは中々難しいそうですね。

 未勝利のパフォーマンス的にはアーモンドアイと遜色ない、とも言えますが、ローテーション的な不備、そして鞍上の不安なども鑑みると、ここで印を回せるだけの魅力には乏しいかなと思います。


・フィニフティ

 この馬の場合は前走かなり流れた中でも一脚を使えていて、ラストもしっかり詰めているように持続力面で良いものを感じさせました。
 より後半特化になってどうか、という面はありますが、素材感としては結構面白い感じで、ステファノスの下でもあるのである程度淡々と流れた上で仕掛けの早いタフな展開になってくれば浮上してくる可能性は充分あります。

 今年絶好調の藤原厩舎でもありますし、同厩舎のレッドサクヤよりはこっちかな、とは思っています。


・レッドサクヤ

 こちらはある程度瞬発力勝負にも対応はしてきますが、赤松賞を見てもスムーズさを欠いたマウレアに負けているレベルではあり、むしろ前走の、タフな馬場で追走を問われてのしぶとさの方が高いレベルでは武器になりそうな気配です。
 なのでここで切れ味比べで優位に立てるメンバーではないですし、渋っても上位は強い、またエルフィンS自体も2着馬以降のその後を踏まえてレースレベルに疑問符が付きますので、ここはおそらく印を回さないと思います。


posted by clover at 19:07| Comment(0) | 雑談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください