2018年03月27日

2018 ミモザ賞・君子蘭賞・大寒桜賞 レース回顧

★ミモザ賞

 例年オークスへの伏兵馬が台頭してくるイメージのミモザ賞、今年は人気のレッドベルローズが外から堂々押し切って2勝目を上げました。


 中山の芝は土日通じて依然かなり重たい条件にはなっていて、その中でそこそこ流れたのもあり、勝ち時計としては悪くはないと思います。

 レースはノーブルカリスが内から逃げる形になり、有力馬の多くが後方に構える中で、外枠のレッドベルローズはどうするのかな、と見ていたのですが、上手くスタートを決めて折り合いをつけつつも好位外に取りつく形になりましたね。
 ラップが36,5-49,6-35,7=2,01,8と、ハーフでも61,2-60,6なのでそれなりには流れたのですが、この馬の場合前走が激流のクイーンCだったのも功を奏したのか、これほどスムーズに先行できたのは今後オークス路線に向けて大きな収穫になると思います。

 後半も12,7-12,1-11,6-12,0と段階的に加速していく中山らしい競馬を、コーナーから早めに動いて直線入り口でほぼ先頭、持久力性能の高いウラヌスチャームをラストでほとんど食い込ませていないので、この面での適性はかなり面白いものを見せたなと感じます。
 新馬戦ではそれなりの瞬発力も見せていますし、距離延長でいいポジションを取りつつ、要所の切れ味と持続力で勝負出来るなら、オークス路線でもトライアルなら充分勝負になりそうなイメージですね。クイーンCを見てもマイルで追走を強く問われると明確に短かったとは思うので。

 2着のウラヌスチャームも水仙賞に続いて安定した差し脚を披露してきますが、どうしても序盤の立ち回りが上手でない分だけ足りないですね。
 こちらも新馬では素晴らしい切れ味を新潟とはいえ発揮していて、そこそこ様々な好走の形を持っていると思いますので、フローラSあたりに出てこられるならちょっと気に留めてみたいですかね。

 3着ムーンライトナイトも、田辺Jらしい決め打ちの競馬でしっかり後半のロンスパで良さを見せてはきましたけど、それでも上位2頭には足りない競馬だと思いますし、こちらは素直に自己条件から、ですかね。


★君子蘭賞

 このレースは前走芝に路線を変えてガラリ一変したロケットが、相手強化のここでも楽々外から突き抜けて2連勝を飾りました。

 ラップ的には35,8-36,5-34,7=1,47,0と、ややスローではあるもののこの時期の牝馬限定戦としてはそこそこ流れていますし、勝ち時計も毎日杯に0,5秒差なので普通に優秀だと思います。
 特に上位の2頭は、11,8-11,2-11,7という後半ラップの中、最速地点を外々を回しつつ2頭だけ全く違う脚色で突き抜けており、3着以下の馬とは瞬発力・持続力のレベルが違った一戦だと見ていいでしょう。素直にこの2頭は牝馬相手なら重賞でも勝ち負け出来る器だと思います。

 にしても勝ったロケットは、ディープスカイの仔が芝の良馬場でここまで切れ味を見せるとは、という驚きはありますねぇ。血統的に大抵ダートか渋馬場専用に出ていましたし、その意味では異端の素材とも言えそうです。
 このレースも外からかなり強気に早めに動いていって、それでも最速地点ははっきり10秒台に入っているだろう脚を繰り出していますし、こちらはどちらかというとスピードに乗ってからの切れ味の質の高さが売りになりそうですね。

 2着のセンテリュオも、新馬から一気にペースが上がって後方からにはなったものの、外枠で前にロケットという絶好の目標を置きながらのレースになりましたが、高いレベルで言うと最速地点の切れ味では負けて、ラストの持続力では上回ってきた走りでした。
 この辺全兄のトーセンスターダムを彷彿とさせる脚の使い方ではあり、ただ兄よりはまだ素軽いイメージですので、より加速性能が問われがちな府中にも適性はあると感じます。
 抽選に通るかはなんともですが、オークストライアルに使ってくれば普通に勝負にはなると思います。まあ府中の場合ポジショニングの問題もあるので、そこがもう少し進展してくればなお面白い素材、というイメージですね。

 3着カレンシリエージョは、やっぱり本質的には持久力タイプで切れ味が足りないんでしょうね。
 復帰後の成績がかなりダメダメでしたが、或いは暖かくなってくると調子が良くなるタイプかもですし、距離はもう少しあったほうがいい気もします。
 ハービンジャー産駒でもよりタフな条件に合うタイプだと思いますので、長丁場で自分から主導権を握りロンスパで勝負する形をしっかり築ければ、このクラスなら勝ち上がれると思います。


★大寒桜賞

 不思議なほどに近年は青葉賞との連関が強いこの大寒桜賞、今年もタフな馬場でスタミナが問われる一戦になりましたが、勝ったのはきさらぎ賞で一敗地に塗れた素質馬のダノンマジェスティでした。

 中京は土日通じてかなりタフな馬場でしたが、そこで49,6-39,2-49,0と中緩みが大きく、中盤13秒台を連発する流れからの加速戦で、2,17,8という勝ち時計もあまり高く評価は出来ません。
 後半はそこまでロンスパ、という感じではなく、むしろ13,2-12,4-11,5-11,9とかなり要所の加速力が問われていますので、その辺の器用さ、という部分では確かに青葉賞っぽいのかな、とも思いますね。

 しかし勝ったダノンマジェスティは相変わらず危なっかしいですね。
 スタートからかなり馬が行きたがるのを、強引に馬の後ろに置いてなんとか宥めて、そこから無闇なアクションを送るとどう反応するかわからない、という怖さを抱えつつの直線、ここでも中々進路は見つけられずに苦慮していましたが、それでも前が空いた瞬間にしっかり伸びてきたあたりはやそり素質馬、というイメージです。
 これだけ無茶な競馬でも勝つのですから、まともに走れればやっぱりクラシックレベルの馬なんだろうな、とは思いますが、それでも春シーズンにそのまとも、が出来るようになるイメージはまだ持てませんし、競馬に注文がつく形で勝負け出来るほど今年のメンバーレベルは甘くないでしょう。

 勿論青葉賞で権利を取るくらいは普通にやってのけそうな気はしますが、暴走しても不思議はないのでその辺取捨に困る馬ですね。

 2着のグレイトウォリアーは小倉帰りながら、外目の枠から延々外々追走、最後もしぶとく脚を使っていて、こちらは素材感はないものの競馬センスのいい優等生だな、と感じます。
 こちらも新馬の内容からは、もう少し軽い馬場の方がいいタイプだとは思いますし、これからの時期は高速馬場になりやすいのでパフォーマンスを上げてくるでしょう。阪神や京都の自己条件ならまず崩れないと思います。

 3着のメールドグラースもやはり小倉帰りで、地味にこのラップバランスの中で外から捲っていく適性が問われた面もありそうですね。
 こちらも新馬から惜敗続きだった相手は悪くなかったので、軌道に乗ればこれくらいは、という走りだったと思いますが、この馬の場合はこういう馬場で他が相対的に削がれるところで突っ込んでくる走りが合いそうですから、より切れ味が問われる舞台だと割り引きたいですね。

 4着スズカテイオーもどちらかと言えば削がれた方ではないか、と思うのですが、新馬の内容からはもう少し頑張れそうなイメージだったんですけどね。
 5着ライラックカラーも、先週ランドネが圧勝していたように素材レベルは高いと思うのですが、このタフな馬場でかつ窮屈な内ポケット、中々動き出せず待たされている内に、外から勢いをつけてきた馬に食われてしまったイメージで、展開やコース取りひとつでここの上位は結果も変わってくる力関係とは思います。
 この馬も持続力が本当に素晴らしいと思える新馬戦でしたので、府中に戻ってくれば楽しみは大きいですね。



posted by clover at 18:14| Comment(2) | レース回顧・中央競馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ディープスカイはダート種牡馬としてもう既に復権は果たしたと思いますが、
クリンチャーやロケットみたいな馬が出てくるとこれから本格的にブレイク
する可能性も出てきたのかな、と嬉しくなりますね。

サンデーの仔の中でも特異な才能を持っていたのは、ディープインパクト、
サイレンススズカ、そしてアグネスタキオンだったと思うので、
やっぱりその血が残るというのは大事なことかなと。

個人的にタキオン世代ではジャングルポケット派だったので、オウケンムーンにも
ぜひ頑張ってほしいという思いはあります。もはやトニービンが父系として
残れるかどうか瀬戸際ですからねぇ…
Posted by I.C.スタッド at 2018年03月28日 08:26
>I.C.スタッド様

 いつもコメントありがとうございますー。

 御三家も孫世代に入って、大分血の淘汰が進んでしまっていますからねぇ。もうブライアンズタイムの直系は絶望的でしょうし、トニービンはなんとか残って欲しいんですけどねぇ。

 タキオンも母系がやはり古い日本の血統の縮図みたいなところはありますし、ここでディープスカイが頑張ってくれるのもその底力あってかな、とも感じます。
 タキオン直仔は概ね足元が弱かったですけど、ひとつ挟んであまりその辺の不安がなさそうなのも悪くないですよね。
Posted by clover at 2018年03月28日 17:55
コメントを書く
コチラをクリックしてください