2018年03月26日

2018 大阪杯 プレビュー

★はじめに

 さて今週は、昇格2年目となった大阪杯が開催されます。
 去年はキタサンブラックが堂々の競馬で押し切り、歴史的名馬への階梯の端緒としたこのレース、今年はそこまでの存在感を放つ馬こそいないものの、多士済々若駒からベテランまで面白いメンバーが出揃い、ある意味では去年以上に難解な一戦になりそうですね。


★レース傾向分析

 ここもとりあえず去年の記事http://horserace-romanesque.seesaa.net/article/455673650.htmlは貼っておきます。
 ただ去年、GⅠになって元々スローになりやすい傾向から、そこそこ流れるレースになるのでは?なんて書いたら全然で、実質的にかなりのスローになっていましたし、いくらGⅠでもここが叩き、という馬も多い以上、前哨戦的なペース傾向はそこまで変わらないのかなぁ、というイメージもあります。

 今年もアポジーが出てくるなら面白かったのですが、どうやら回避で中山のダービー卿っぽいので、現状は除外馬なくフルゲートギリギリ、という形になりそうです。
 メンバーを見渡すとまぁヤマカツライデンが逃げるだろう、というレースですが、今年もヤマカツライデンだけ離して逃げて、後続はゆったり入っての後半持続力特化勝負、というイメージはあります。番手勢がどれくらいついていくかで違ってくるとは思いますが、実質的にハイペースには入りにくいかな、とは感じますね。

 また去年のレースを見ていても、多頭数になってよりコーナーでの機動性と横のポジショニングは大切だな、というのは感じましたし、馬群の中からスッと動ける馬ならば出来る限り内枠が欲しい、というのは、Bコース替わりで内が綺麗、という部分とセットで重視すべき観点になるでしょうね。
 ある程度外から早めにふかしていきたい馬でも、序盤のポジショニングを考えれば真ん中くらいの枠が理想になってくるはずで、能力的にはかなり紙一重のイメージなだけにこのあたりは強く意識しておきたいです。

 あと今回はドバイとの絡みで乗り替わりの人馬も多く、その相性の善し悪しなども判別し辛いところはありますので、本当に難解です。


★有力馬分析

・アルアイン

 おそらく人気はスワーヴリチャードに譲るでしょうが、同期の皐月賞馬としてこの舞台は絶好の条件ですし、実際に馬の適性面から見ても不安がほとんどないのはやっぱりこの馬になるかな、とは思います。

 まずスタートが上手で、常にある程度のポジションを意識できるのはこのコースでは非常に強みになりますし、仮にペースが上がっても高い追走力があるので問題なくこなせるために、乗り手としても強気に出していきやすい馬だと思います。
 後半の機動力や持続力も、毎日杯や皐月賞の内容から高いレベルで保持していますし、前走も最後しっかり地力で突っ込んできたように、多少馬場が重くなる程度では削がれないのも加点材料になります。

 継続騎乗で今はかなり好調な川田Jというのも期待値は高く、とにかく阪神2000m内回りは上手な乗り役でもありますから、役者が揃った4歳勢の中でも一歩抜きんでた評価をしていい、とは考えています。
 とりあえず極端な外枠を引かない限りは本命・対抗候補にはなりますね。

・スワーヴリチャード

 逆にこちらはここで評価の難しい一頭にはなると思います。
 ミルコJが選んだ馬、という事で人気には確実になるでしょうが、この馬の場合は本質的には2000mはやや短く、ペースが速くなった時の追走面とポジショニングには不安があります。

 またイメージほど長くいい脚を使うタイプではなく、とにかく瞬間的な加速と切れ味の質で戦いたいタイプなので、じわじわとロンスパになりやすいこのコースに対する適性でもアルアインには一歩譲るかな、と見ています。まだ右回りそのものに対する不安も完全に払拭されたわけではないですしね。
 この頭数になりますと、前走のように緩い地点で一気に押し上げる、という芸当も簡単ではありませんし、この馬に関しては最低でも一桁番が引けるかどうかが評価の上げ下げの最大のポイントになるでしょう。

 流石に白黒帽あたりを引いてくれば重視せざるを得なくなりますが、外枠なら思い切って消すところまで視野に入れています。


・サトノダイヤモンド

 実績ではNo,1のこの馬、前走は完全に叩き仕様の内容ながらも、この馬のらしさは最後にしっかり見せて、復活へのイメージそのものは掴めるところにあると思っています。

 馬の素材的にも皐月賞はかなり強く、相当のハイペースを前目で追走しても削がれずにしっかり反応できていましたし、あのレースに関しては坂手前での斜行の不利も大きかったですから、少なくともこの距離でスピード負けするイメージはそこまではないです。
 ただし前走、あのスローの流れで綺麗に折り合えていた雰囲気は半信半疑ではあって、それが加齢とともに穏やかになっての成長なのか、覇気が乏しくなってよりステイヤー色が強まったのか、その点では今回が試金石になりそうです。

 また、デビューから乗り続けていたルメールJの手を離れるのも当然マイナス要因で、戸崎Jというチョイスがどう出るかはポイントになります。
 単純に戸崎Jの場合、あまり先入観なくしっかりポジショニングを意識してくれそうな部分は悪くない、とは思っていて、一方で仕掛けの意識そのものは低い乗り手なので、内外極端な枠だったり、馬自身の出足が以前ほどなかった場合は、後方からエンジン掛け遅れての差し損ね、というパターンは充分考えられます。

 理想的には真ん中くらいの枠からスッと4~5番手追走、外目から押し上げて直線入り口で並びかけるくらいの競馬になりますし、とにかく坂の手前までにしっかりトップスピードに乗せてしまえば、ラスト200mの持続力の高さは折り紙付きですから、強気のポジショニングが出来そうな所に入ってくれれば重く狙いたいですね。


・シュヴァルグラン

 この馬の場合大目標は春天、というのは間違いなく、そこへのステップでダメージを少なくするためのチョイスではある筈で、その点勝負気配としてはやや中距離特化型の馬には劣るだろうとは思います。

 ただ近走はそれなりに先行力を身につけていて、あまりに瞬発力が問われ過ぎるとダメですが、阪神内回りなら前半スロー気味、後半4~5Fのロンスパ戦になりやすいですから、その点ではこういうタイプでも戦える舞台ではあると思っています。
 こちらも出来れば内目の枠は欲しいですし、後は外から早めに仕掛けてくれる人馬がいれば、という感じでしょうか。自分が外枠で、自分で動いていく形ですと、流石にこの距離のスペシャリストたち相手にはスピード負けするかな、と思います。

 三浦Jも今年のGⅠはフェブラリーS・高松宮記念と、人気のない馬で惜しい3着が続いていますから、そのいい流れをここに持ち込んで、しっかり勝負に行く騎乗を見せて欲しいですね。評価としては極端に外でなければ印は打ちたいかな、と思っています。


・ペルシアンナイト

 この馬の場合は元々マイルのゴリゴリのスピード勝負ではちょっと甘い、と思っているので、距離自体はこのくらいがベストだと感じます。
 ただし馬自身は出負け癖があり、かつ出足も悪いので、この距離でスタートの上手な福永Jになったとはいえ、容易にポジションを取っていくのは難しいかなと思います。

 この馬も機動性と持続力は一定以上備えていますが、どちらかと言えばある程度力の要る馬場になってくれた方が、というのはありますし、良馬場でBコース開幕週、となると中々狙い辛いかな、とは感じています。
 結局のところ皐月賞もマイルチャンピオンシップも、ミルコJが神懸かり的な捌きで上手くインを使ってのレースですし、それでもアルアインには完敗しているわけで、単純にそれ以上の評価はしにくい、というのもあります。福永Jも手が合うか、と言われると微妙かなと思いますし、多分この馬には渋らない限り印を回さないと思います。


・ミッキースワロー

 この馬はとにかく一瞬の切れ味が素晴らしく、ただしそれを長く持続は出来ないので、前半のポジショニングが最大の鍵になります。
 ペルシアンナイトほどではないものの、多少出負け癖と行き脚の悪さはあって、セントライト記念なんかはそれをインからスルスルリカバー出来たから良かったものの、多頭数で中団より前につけるのはちょっと難しいかな、というのはあり、単純なポジション差の問題でどうしてもアルアインより上に評価はしづらいです。

 セントライト記念ではアルアインを下しているのは確かですが、あのレースは馬場状況とラップが特殊過ぎてあまり参考になりません。
 ただ前走にせよ、ある程度タフな馬場で自分から動いていってそれなりに長く脚を維持してきたあたり、成長は感じられますので、ソコソコリカバーが効いて動き出しがしやすい真ん中からやや外目の偶数枠が引ければ怖いですね。

 横山Jも先週の重賞は不完全燃焼でしたでしょうし、ここは乾坤一擲の差しを狙ってくる可能性は高くて、馬自身その爆発力でポジション差を覆しうる破壊力は持っていますから、その点では今のところ評価の振れ幅が一番大きい馬かな、と思っています。


・トリオンフ

 4歳世代でもずっと裏街道を歩んできたセン馬のトリオンフですが、去年末から今年にかけての充実度はすさまじく、前走も相手は楽だったとはいえ本当に強い勝ち方ではありました。

 ただしこの馬の場合、まだ高いレベルでの追走力には疑問符がつくのと、仕掛けのポイントとしてもここ3走は全て顕著に400-200m地点最速で、前々につけてそこからの加速性能の高さで勝負を決めている感はあります。
 流石にこのメンバーに入ると、もっと前半の仕掛けは速くはなってくるでしょうし、ある程度ポジションが取れたとしてもそれを楽に跳ね除ける力があるか、となるとまだ少し足りないだろうとは正直思います。

 むしろ前走みたいにある程度中団くらいにじっくり構えて、前の動きを見つつワンテンポ遅らせて、というイメージで入ってくれた方が面白いですが、テン乗りで関西圏の田辺J、となると流石にやや信頼度は落ちますかね。
 噛み合えば圏内くらいはあってもいい馬ですが、今のところはここまで印が回らないかな、というイメージです。


・ダンビュライト

 こちらも年末に復帰してから2連勝、AJCCを制して堂々のここ参戦ですが…………個人的にはこの馬、春天の方が面白いとは思うんですよね。

 無論あのハイレベル皐月賞で外を通して3着に食い込んでいるように、ペースが上がってもやれるのは強みになってきますし、ここでも大崩れはしないとは思うのですが、本質的には2000mですと、ある程度追走で削がれる馬はいても、それを乗り越えてしっかり後半要素を引き出してくる馬も多いので、相対的に見劣るところはあるのかな、と感じています。
 年末の準オープンも勝つには勝ったものの、あの時期の超高速阪神での3F戦で上がりは突出したものではなく、どうしても良馬場ですとどこかで高いレベルの切れ味は問われる筈ですから、そのあたりでちょっと苦しくなるのかな、と見ています。

 浜中Jもそろそろしっかり存在感を見せて欲しいところですし、理想としてはヤマカツライデンの逃げについていって自身平均くらいの走破で押し切るイメージでしょうか。
 ヤマカツライデンを内に見ての真ん中からやや外目、くらいがベターかな、と思いますし、他の馬の並び次第で上げ下げするイメージですね。この馬自身はある程度安定して物差し的な走りはしてくれると思います。


・ウインブライト

 こちらも3歳秋からは裏街道から出発し、しっかり実績を積んで堂々この舞台に返り咲いてきました。

 この馬の場合も成長力は感じるところですが、秋の一連のレースからしても理想はタフな馬場でのロンスパ戦で、切れ味勝負ではなにもなかった毎日王冠、スピード勝負で枠の差はあれ最後はっきり甘かった皐月賞などを見ると、まだ少し足りないのかな、とは思っています。
 松岡Jが完全に手の内に入れているので、仕掛けの意識そのものは結構信頼出来ると思いますし、この馬がいる分最低でも4Fくらいのロンスパ傾向にはなりそう、と考えられるのは有難いところで、ただいつも坂でははっきり甘くなっていますから、そこで差し込まれないほどのバランスの立ち回りが出来るか、となると悩ましいところです。

 この馬も先行力は少しずつ身につけていますし、内からでも動ける器用さはあるので、外枠でないに越したことはないですね。
 このレース全体的に枠次第でガラッと予想は変わると思いますし、その中で印を打つか当落線上には確実にいる一頭ではあります。


・サトノノブレス

 前走は極端なスローに落として粘り込み、まだまだ意気軒高なところを見せました。
 ただこの馬自身のパフォーマンスとして、ああいうレースがベストとは思っておらず、理想は鳴尾記念を勝った時の様な、高速馬場での平均ペース、ロンスパでラップの波が少ない展開だと思っています。

 その意味で今回は、ヤマカツライデンを自分からつついてそういう競馬に持ち込むチャンスはあると思いますし、それで後ろが離れてけん制し合うようなら、という視座で引き続き面白さはあるのかな、と考えています。
 無論頭までは苦しいでしょうが、後続の出来や立ち回り次第では、前々から早め抜け出しで圏内確保のシーンはあってもいい馬ですし、少なくとも前走をフロックと考えない方がいいとは思っています。


・ヤマカツエース

 去年は金鯱賞連覇の勢いそのままに外目から差し込んで3着と気を吐いたものの、それ以降の戦績がどうにも振るいません。
 前走にしても得意なコースで極端にスローからの後半3F特化戦とはいえ、あまりにも前と離され過ぎていますし、有馬とセットで考えてもあまり前々で立ち回る形は良くないのでは?という感はあります。

 といってここで後ろから行って届くほど絶対的な後半要素を保持しているわけでもなく、能力そのものが下降線の疑いもあるので、ここで強気に狙うのは中々難しいかなとは思います。
 無論前走は太目残りなどの要因もありますし、枠と状態が噛み合えばチャンスはあっても、とは思いますが、この馬の場合いつも調教は走るから見極めがつけにくいですし難儀なんですよね。
 まあ基本的には印は打たない予定です。


・ゴールドアクター

 こちらも前走が明確に状態面に問題あり、という負け方で、このレースに向けての調教の雰囲気からも、そこからガラリ一変してきた、というイメージは持ちにくい数字になっています。
 単純に適性的にも、2000mである程度流れてしまうと追走面でやや苦しいと思いますし、結局前受してなんぼの馬だけに、ポジショニング野面で優位性を作れないメンバーですと勝ち負けまでは苦しいでしょう。

 なので、仮に最終追い切りで劇的に良化したと感じても、ここで印は打てないなぁと考えています。


・スマートレイアー

 まだ引退させてもらえないのね、というのはあるのですが、ただそれだけ馬自身の状態の良さや、能力落ちを感じさせない部分はあるのだろうと思います。

 そしてこの馬の場合、中長距離ならば牝馬相手に走るよりも、ペースがタイトになりやすい混合戦の方が適性的には噛み合う可能性が高いです。
 去年の京都大賞典も、超高速馬場でバランス的にはややスローながら、後半4Fの持続力戦、という形の中で立ち回りが良かったとはいえトーセンバジル&シュヴァルグラン相手に突き抜けているわけで、絶対能力そのものはここでも足りる馬だと思っています。

 好走できる距離のレンジも広い馬ですが、突き詰めれば全体のバランスが程よく整って、ラップの緩急が少ない方が楽なタイプですから、ある程度は流れて後半も分散されやすいこの条件は地味に楽しみです。
 無論外からの正攻法で、とは言えませんが、内枠で中団くらいを取れて、前の仕掛けが早くなってくれれば思い切って単穴くらいまで引き上げても、というイメージは持てる馬ですね。


posted by clover at 19:02| Comment(0) | 雑談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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