2018年02月15日

小倉競馬場主要コース攻略メモ

★はじめに

 今年から重賞以外のレースもそこそこちゃんと予想するようになりまして、その結果と反省などから見えてきた、それぞれの競馬場の主なコース別の攻略パターン、問われる適性面のバランスなどをメモしていこうと思います。

 流石に大箱の中央4場は施行コース数も多く大変なので、そのあたりはいずれ夏前くらいの余裕がある時に総括できればな、と思っています。
 さしあたり隙間でちょっとずつローカルから埋めていこうかな、と思いますし、その都度に思い当たるところがあれば追記などもしていく形にはなりますので、現状は本当にメモ替わりとご承知おきくださいませ。


★芝1200m戦

・コースレイアウト

 スタートからゴールまでほぼ延々と下り続ける、スピード特化コースです。直線も平坦なので底力はそこまで問われません。
 テンのダッシュ力、ポジショニングの上手さと追走力が強く求められますが、当然先行激化するので、好走の為にはハナを切らなくては、など限定条件の馬は、かえって恵まれないパターンも多くありそうです。

 基本的には自在性と追走力の高い先行馬が安定しています。
 枠的にも内外で極端な差は出にくく、コーナーがスパイラルカーブなので、この距離に限らず外からの捲り差しは一定決まりやすいです。後傾特化の差し馬よりは、バランス型の差し馬優位ですね。
 直線一気は余程極端なハイペース、このコースでしたらそれこそ32,5くらいまでテンが上がらないと厳しいイメージで、差し馬も自身平均バランスで走破出来るくらいの追走力と、コーナーでの機動力があれば台頭してきます。

 逃げ先行馬はタイトに立ち回れる内枠、差し追い込み馬は自分のリズムで動きやすい外枠の方が狙いやすいですが、好位雁行にならなそうな組み合わせなら外枠の先行馬も当然好走してきます。
 逆に先行馬が外に揃って、外主導の隊列になりそうな時の内枠の差し馬はやや危うい条件でしょう。

・他のコースとのリンク

 コース形態としては中山1200mとよく似ていますが、あちらはゴール手前に急坂があり、スピードに加えて底力も問われます。
 なので中山1200mで強い=小倉1200mで強い、は比較的成り立ちますが、その逆は必ずしも真ではない、という関係性があるかなと思います。

 他にも同じようにテンが下りの阪神・中京の1200mでの先行粘り込みの実績もそれなりに評価出来ますね。
 ただ中山・小倉程は前傾にはならないコースでもありますので、実際の走破バランスでどのくらいハイペース耐性があるか、絶対的な速度がどのくらいかの見極めは大切でしょう。
 直線が平坦なコースでの先行実績はそこまで鵜呑みにしない方が良さそうですが、上りスタートの京都でハイペースで押し切っている、などは面白いでしょう。

・強く求められる適性

 兎に角全体的に追走力、ハイペース適性の高さが一番のポイントですね。
 特に1200mがはじめて、という馬がここに出てくると、ペースの違いに戸惑って甘くなる可能性は応分にありますし、戦績上は強そうな馬を適性で嫌って妙味を求めやすい条件ではありそうです。
 他のコースでも前傾1,5秒くらいのラップを自身で踏んで、それでバタバタにならず直線半ばで一脚は使えている、けれどラストは一杯になってしまった、こういう馬の巻き返しはしょっちゅう出現する穴パターンとは思います。


 差し馬でも同様に、京都など特に後傾ラップになりやすいコースで、切れ味や持続力が足りずに惨敗してきた馬が、追走力と機動力をバランス良く問われて活き活きと蘇る可能性は強い条件だと思います。


★芝1800m

・コースレイアウト

 スタートから1コーナーまで300m弱くらいで、1コーナー付近に結構な上り坂があり、残り1000m手前からは延々下っていくレイアウトになります。
 コーナーまでの距離があまりないので、外枠の馬が無理に出していこうとするとペースが引き上がる可能性もありますが、基本的には内枠の先行馬主導で隊列が作られやすく、極端なハイペースになることはそこまで多くないとは感じます。

 ただ、これは小倉の一周コース全てに言える事ですが、先行争いが激化して上り坂の地点でも勢いを殺し切れずに入っていってしまうと、一気にテンが速くなりハイペースになります。
 大体残り1000mからは下り坂の為にペースを落としにくい事もあり、全体のペースのハイスローバランスは、比較的テンの2~3Fに集約されるイメージですね。

 当然序盤が速くなれば差しも決まり、逆なら断然前有利ですが、前がスローに落とし過ぎると向こう正面で捲ってくる人馬が出てきてロンスパになりやすいです。
 レイアウト的にもラップは分散されやすい傾向で、一瞬の切れ味とか抜群の加速性能よりは、長くいい脚を使える、持続力や持久力に優れた馬の方が噛み合う条件だと感じます。

 逃げ・先行馬ははっきり内枠の方がいいですし、差し馬はそこまで枠には拘りませんが、純粋に外過ぎるとそれだけポジションを下げてしまう事にはなるので、基本的には内枠の方がいいのかな、と感じます。
 ただロンスパ捲りパターンになった時は確実に外から押し上げた馬の方が噛み合いますし、内で待たされると直線だけで巻き返すのはシビアなので、そのあたりはメンバー構成なども踏まえて、ですね。

・他のコースとのリンク

 とりあえず府中と阪神(次点で中京)は基本的に瞬発力と持続力面、後傾型の馬の性能が強く問われるコースですので、そこでの良績を鵜呑みにし過ぎないのは大切だと思います。
 中央4場の中では淀は下り坂から分散されるパターンもありますし、中山も向こう正面からのロンスパになりやすいので、そこそこマッチするのではないかと感じます。

 ローカルですと同じスパイラルの福島実績はそれなりに噛み合う感じで、コーナーがタイトな新潟内回りや函館で機動性を見せている馬もまずまず、札幌が一番コーナー半径の関係でリンクしない感触はありますね。
 福島や中山、函館はここと同じく1コーナーまでの距離が短めなので、そこでスムーズに先行できているダッシュ力は加点材料になるでしょう。

・強く求められる適性

 一定の機動力と追走力はまず欲しいところで、その上でペースが上がった時は距離以上にスタミナを問われる事もあるので、流れた時にちょっと距離が足りないか?と感じる馬でもなんとかなる時があります。
 先行馬は特に早めに動いてしぶとさを生かせるタイプがベストで、差し馬は捲りも視野に入れての機動性と、一定の持続力、或いはペース次第では持久力があると面白いですね。

 嫌いたいタイプとしては、先行馬では加速力を一番の武器にする馬と追走力が足りない馬、差し馬ですと機動性がない後傾特化、持続力特化タイプになるでしょうか。


★芝2000m

・コースレイアウト

 1800mと似て非なるところは、スタートから1コーナーまでの距離がかなり長いので、必然的に前半のペースそのものは上がりやすくなるところです。
 意外と1800m以上に追走力を問われる可能性はあって、その分上りでガクンと緩み、また加速する、そのラップの上げ下げに対する対応力も1800mより問われやすいと思います。総じて折り合い面で難しい先行馬は1800mのほうが乗りやすいコースかな、と感じますね。

 また先行争いがさっさと決着ついて、隊列がスッと決まればペースもすぐ落ち着きますが、長い直線で延々ハナ争いが続くと、時に馬鹿みたいなハイペースになる時もあるので、とりわけハナ好走条件、という特化型が大挙して出てきた時には展開の紛れ、大荒れに注意が必要です。
 レース後半のイメージは1800mとほぼ変わらず、でしょうか。

・他のコースとのリンク

 2000m戦で考えるなら、やはりそこそこ追走力が問われやすい小回りコースはそれなりにリンクして、大箱のコースはそこまででもないかな、というイメージです。特に函館はリンクしてきそうです。
 中山と阪神の2000mはスタート直後に坂を登りますし、そこでかなり速い時計で先行しても粘れる馬なら、というところはありますが、レース全体に問われる資質で言うとそこまで鵜呑みにはしにくいかなと感じます。

 府中と新潟の2000mは全くリンクしない感じで、中京も坂スタートでテンが緩くなりがちですのでそこまで関連性はないかな、と思います。
 阪神だったら2200mで先行してそこそこやれる馬の短縮は面白そうで、マイルから1800mで先行力がある馬は追走面でもまず足りてくるので、ペースに恵まれれば雪崩れ込みは可能なイメージです。

・強く求められる適性

 ここもほぼ1800mと同じく一定の追走力と機動力、後半要素では持続力&持久力になると思いますが、1800mよりラップの緩急が出来やすいので、ギアの上げ下げに対する対応力も武器になるコースだと思います。
 基本的には絶対的に先行有利のコースなのは他と一緒ですが、後続の押し上げも相応に早くなってきますので、長くいい脚を使える馬が優位で、瞬発力を強く問われる条件ではないでしょう。

 ここもテン3Fがゆったりならスロー、激流になればハイペースと、最初の入りが全体のペースバランスに大きな影響を及ぼしますので、そこの読みが1800m以上に大切になりそうです。
 1800mですと先行争いの中で内枠の有利が強いですが、この距離だと外からでも頑張ればハナを切れる、という猶予がある分だけ幅が広いとも言えますし、地味に難解なコースですね。

 当然ペースが上がればスタミナ型が台頭してきますし、緩めば先行力のある馬や、捲ってくる機動性を持った馬が強い舞台でしょう。




★ダート1000m

・コースレイアウト

 芝1200mと同様に、スタートから延々下り続ける究極のスプリント勝負で、下級条件しか施行されていない事もあり、ほぼテン2Fのポジション争いが結果に直結するわかりやすいコースです。

 当然ペースは速くなるので、それだけの追走力とダッシュ力は必要ですし、その横の比較が非常に大切になってきます。
 外枠の方が不利なのは顕著で、どうしてもポジションを押し上げる為には、内の馬より実質2Fで0,3秒くらいのスピードのアドバンテージを持っていないと、安定して前に出ることが出来ないので、そこも含めての勘案が必要です。
 ただ内枠を引いた馬が逃げ専門ですと、ちょっとの出負けやテンのスピードで見劣る事で一気に劣勢になってしまう面もより強いので、なんというかギャンブル要素が他のコース以上に強いなぁ、という印象です。

・他のコースとのリンク

 全く同じ条件があるのは函館と札幌だけですが、函館は上りスタート、札幌は平坦ですので、下りスタートの小倉よりは多少テンがかかる傾向があります。
 ただ函館のほうがコーナーまでの距離が少ないので、先行争いがより激化しやすい面もあって、だいたいどちらも小倉に比べれば0,2秒くらいは遅くなるイメージでしょうか。

 1200mでは下り坂ダートスタートの中京と阪神の出足はそれなりに信頼出来て、かつ先行して1秒以内くらいに粘り込めている馬は、距離短縮&坂がなくなる事で一気に台頭してこられる条件ですね。
 テン3Fで34秒半ばをこの2コースで出せる馬なら、ここでもスピード負けはしないと思います。

 中山と新潟、それに福島の1150mは芝スタートですので、数字そのものを鵜呑みにするのはちょっと危険ですかね。
 特に中山はこの小倉1000m並にテンの速さが問われて、前半33秒前半、なんてのもザラですから、それがダートスタートですんなり引き出せるかはそれだけでは微妙に不安です。
 ダートスタートコースでのそれなりの先行実績があれば補完的に信頼出来るスピード、と考えておくとベターかなと思います。

 京都も1200mはダートスタートですが、一番1200m戦では芝同様スローバランスに振れやすいコースですので、純粋な通過順だけを鵜呑みにするのは危険です。
 勿論直ぐにテン3Fの数字の計算は馬柱で出来ますから、京都実績でも34秒半ば~後半くらいを出せているならそれなりに信頼は出来ると思います。上り坂スタートなので、その分補正値は強めで0,5秒くらいは速く走れる算段が立てられますしね。

 当然府中の1300mとか、その他コースでも1400m戦の実績はほとんどリンクしません。
 時折1400mでも芝スタートで33秒台とか、そういうレベルまでいけば狙い目は立ちますし、特に若駒戦ですと相対的に速い馬が少ない中では担保になるかもですが、あくまで補助的にですかね。

・強く求められる適性

 とにかく先行力、序盤の加速力で、むしろ追走力よりもこちらの方が大切なくらいです。
 ほぼ最終コーナーを3~4番手までで回った馬で連対馬は占拠される特殊条件ですし、何が前に行けるかを当てればそれが結果に直結してくる、スタート直後がハイライトという心臓に悪い条件ですね。

 ダート1200mでの好走組でも、通過順5番手より後ろで、自身の通過が35秒を超えている、なんてパターンはちょっと危なくなってきますし、基本的には同コース・距離でのテンの実質的なスピード比較の中で、内枠優位の補正を噛ませつつ考えていく条件でしょう。

 先行は出来るけどいつも終いはバタバタ、なんて馬でも時に粘り込めて穴を開ける事はあるので、特に初ブリンカーとかで出足が強化されそうとか、調教で前半から速いラップ、全体でもいい時計を刻めるようになってきている馬などは狙い目になってくるのかなと感じますね。
 あと減量騎手も、他の短距離戦以上に結果に繋がりやすいと感じますので、元々そこそこ速い馬が-3kg、とかで出てくれば勝負気配と考えてもいいのではないでしょうか。



★ダート1700m

・コースレイアウト

 スタートして250mほどで1コーナー、そこに上り坂があってからは延々下り、というのは芝の一周コース同様ですね。
 そして芝戦以上に、テンの2,5Fのペースが全体のペースバランスに影響を大きく与える感じで、別にここがスローでも終盤極端に切れる脚を使える馬が芝程出てこないのもあり、スローなら顕著に前残り、ハイなら中団からの差し、或いは捲りも決まりやすい、より二極化したイメージです。

 ただどうしてもテンの先行争いはそこそこ激しくなりがちで、特にハナを切った馬は意外と苦戦する傾向はありますね。基本的には2~5番手くらいの先行馬が圧倒的に強い条件です。
 差し馬ならスムーズな外枠の方が楽でしょうし、先行馬はやはり出来るだけ内枠を、となるものの、番手外を狙っていくなら適度に外の方が安定感はあるのかもしれません。

・他のコースとのリンク

 坂を2回上る阪神と中山の1800m先行粘り込みの実績はかなり強調できそうです。
 中京は1800mだと諸に坂スタートで、微妙に違う適性が問われますし、1900mは2回上りますがそこまで先行争いも激化しないので、京都1800mと並んで次点、という感じでしょうか。
 特に出来るだけ前に、逃げも狙っていきたいという馬は、先行激化の中で強く追走が問われても平気な担保は欲しいですね。阪神中山あたりで前傾2~3秒を克服して、最後に一脚は使えているタイプはまず崩れないと思います。

 また距離延長の差し馬もそこそこ狙いはつけやすく、特に1400mのハイペースで後ろからしっかり脚は使えているけど差し届かなかった馬は面白いでしょう。
 ここもペースは上がりやすいですが、それでも1400mの激流経験があれば問題なく、かつ距離延長で多少はポジショニングにも進展を見込めます。レース上がりよりも0,5秒以上鋭い脚を使えていれば、距離延長でのスタミナ適性もそこそこ期待出来ます。

 ちなみに府中の場合は、ダートスタートで一貫戦になりやすい1400mより、芝スタートで前半激流、けれど中盤緩んで終盤に加速を問われる1600mの適性の方がよりリンクすると思います。
 当然他の小回り1700mでの先行実績も評価出来ますが、札幌だけはコーナー長く、緩急がついて平均ペースに近くなりやすいのでやや割引かなと考えます。


・強く求められる適性

 基本的には先行優位ですから、序盤の先行力はあるに越したことはないですし、激流になっても耐えられるだけの追走力の担保があれば鬼に金棒ですね。
 差し馬でも有る程度の追走力は当然必要ですし、その上での機動力、長く脚を使ってくる性能はそれなりに欲しいところで、後半要素としての加速要素、切れ味の質などはさほど重視せず、しぶとくラストまで食い込めるスタミナ面は欲しいところです。

 基本的に1400mで先行して成績を上げてきた馬には苦しい舞台になりますし、1800m以上でも先行できない馬も、余程ペースに恵まれない限りは厳しいでしょう。
 そのあたりでの絞り込み自体はやりやすい条件に思えますし、目星をつけた馬に過去を振り返ってしっかり追走力の担保があるかどうか、そこを見極めていけば穴馬を見つけやすいのかなと思います。




posted by clover at 15:54| Comment(4) | 能力分析ツール・競馬場編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
初めまして! Yahoo時代からいつも参考にさせて頂いています。
非常に興味深い内容、ありがとうございます。毎度裏付けをしっかりなさっていて、納得させられるばかりです。
次回作も楽しみにしております^^
Posted by toshi at 2018年02月16日 20:51
>toshi様

 コメントありがとうございますー。

 中々ローカル開催ですとカオスなメンバー&乗り役になって難しいですが、その中である程度各コースで軸に出来る部分が見出せればな、とは思います。
 あくまでも傾向程度ですので、稚拙なつくりではありますが、一応今後も各競馬場で開催のある時に上手く噛み合わせて書ければ、と思っています。
Posted by clover at 2018年02月17日 14:52
こんばんわ

距離毎に特徴を詳細に纏めていただきありがとうございます。
これは永久保存版ですね。
特にダートは全然自信が無いので…
参考にさせていただきます。
Posted by サイクロ at 2018年02月18日 01:08
>サイクロ様

 いつもコメントありがとうございますー。

 まぁこんな記事を書いておいて、小倉大賞典はかすりもしない体たらくぶりではありますが(笑)、やっぱり小倉は難しいです。

 たださしあたり検討してみて思ったのは、ダートの方が紛れのパターンそのものは少ないので、ある程度展開決め打ちでその流れに嵌る位置を取れる馬、その流れに適性がある馬さえ見つけられれば、それなりに絞りやすい面はあるのかな、と。

 どうあれ日々勉強ですね。
Posted by clover at 2018年02月18日 16:10
コメントを書く
コチラをクリックしてください