2018年01月29日

2018 ペガサスワールドカップ・その他海外レース回顧

★ペガサスワールドカップ https://www.youtube.com/watch?v=4b2BsJWHUik

 開催2年目となったペガサスワールドカップ、今年からは更に賞金も増額されて中々に箔付けが露骨だなぁ、とは思いつつ、それでも今年もスーパーホースであるガンランナーが見事に引退の花道を飾る強いレースを見せてくれましたね。


 去年も似たような事を書きましたが、ガルフストリームパークの1800mは極めてスタートから1コーナーまでの距離が短く、とにかく外枠の馬は先行策を取り切るのが難しい条件です。
 去年も故障などの影響もあったでしょうが、外枠からいい位置を取り切れなかった一方の雄・カリフォルニアクロームが惨敗しており、そして今年、対抗格と見られていた馬がこぞって内枠を引く中で、ガンランナーが10番という結構な外目の厳しい枠からどのようなレースをするのかは大注目でした。

 しかしいざレースになってみると、完璧なスタートを決めたガンランナーは楽に内の馬の前をカットして先団に取りつき、なんとか機先を制して逃げることが出来たのはコレクテッドのみ、あっさりと番手外を取り切ってしまって、ある意味騎手の仕事としてはこれで完了、というくらいではありました。

 ラップも23,41-23,20-23,60-24,07-13,14=1,47,41と、いかにもアメリカらしい淀みのないハイペースではあるのですが、これでも温い、とばかりに3コーナー手前からあっさりと先頭を奪って押し切りを図る姿は、まさしく王者の威厳そのものでしたね。
 序盤に無理にハナを叩く形になったコレクテッドは早めに交代、それを追いかけたシャープアステカも苦しくなる中で、この日は好位追走を選んだウェストコーストだけが追撃し、直線入り口では1馬身差まで迫ってあわや、といいうシーンを作るものの、それでも王者は動じません。

 ラップ的には流石に最後の1Fはかなり消耗はしていますが、しかし2着馬とは逆に差をつけるくらいで、燃え尽きで晩節が宜しくなかったアロゲートと違い、こちらは尻上がりのまま引退の花道を飾りましたね。
 去年のこのレースには、伝染病の影響などで参戦すら許されなかったわけですが、その屈辱をも一年越しに返して、しかしつくづくこの馬とアロゲートの全盛期がずれてしまったのは惜しまれます。
 ドバイの時のガンランナーもかなり強くなっていたとは思いますが、あの時のドバイは馬場のバイアスが極端すぎでしたしなんとも言えなくて、どうあれどちらも本当にアメリカらしい王者ではあったと思います。

 2着のウェストコーストも非常に頑張っていて、BCクラシックでは4ポンド貰いながら4馬身差だったのを同斤量で2馬身半まで詰めてきたのは立派だと思います。
 この馬もクラシックには縁がなく、トラヴァースSから台頭してきた上がり馬ですが、その分消耗度も低く今後も活躍が期待できるでしょう。というより、後続との差を鑑みればこれ以降のアメリカ競馬の中心はこの馬、と言っても過言ではないかもしれません。
 バファート厩舎なのでドバイに持っていくかもですが、去年のアロゲートがそれで燃え尽きてしまった経緯も含めてどうなるか気掛かりですね。

 3着ガンネヴェラもクラシックの頃からそこそこ健闘はしている馬ですが、この距離でスピード一貫勝負ですとやっぱり分が悪くなりますし、着差を考えても超一線級では、というイメージです。
 ただ全体的に2000m路線では強敵が減りますし、そのあたりでひとつふたつはGⅠを勝つチャンスはあるかもですね。脚質的にも1800mより2000mがいいと思います。

 ガンランナーに真っ向勝負を挑んで潰れたコレクテッドやシャープアステカも、それぞれの持ち味を引き出せる条件なら改めて強いとは思いますし、しっかりアメリカ競馬を盛り上げていって欲しいところです。



 今年から香港のレースは公式サイトのリザルト画面にリンクを貼ってみます。
 レース映像はマルチアングルリプレイから見られます。ぶっちゃけ私の英語力は雀の涙なので、どこに何が置いてあるか慣れるのに苦労しましたが(笑)、やっぱり質としては日本のJRAサイトより優秀な気がするんですよね。
 まあ韓国のサイトなども、1Fごとのトラックチャート採用してたりで、ここらは頭数が少ないからこそ出来るフットワークの軽さなのかな、とは思うのですが、本当にこれは信頼度も高く便利です。正直なところ、昨日の根岸Sの後ろ3頭の上がりとか地味に眉唾でしたし。。。

 余談はさておき、香港のスプリントシリーズでも中々に大きな地位を占める当レースは、国際レースの香港スプリント1、2着馬が揃って出走、今度は当時と逆に、外から追い詰めたディービーピンが豪快に差し切ってみせました。

 ラップは公式のを見てください、というところですが、完全にラスト2Fのスプリント勝負で、なのに差し馬決着になっているのが面白いところです。
 おそらく前の馬はコーナーで待ち過ぎて、そこで勢いをつけてきた馬が究極の切れ味を引き出す面で優位だったと考えていいですし、また中盤緩いスプリント色の薄い流れで、ディービーピンの切れ味は更に良さを増した、逆にミスタースタニングは後半特化になり過ぎて最後甘くなっている感じですね。

 2着同着に飛び込んできたモレイラJのビートザクロックは完全に上がり馬のようですが、今回は後方インからインベタで完璧なコース取り、そこから馬群を割って伸びてくる逞しさはあったものの、外々を回してきた上位2頭とこれで互角、という見立てはちょっと厳しいかもしれません。
 ただ2走前のハンデ戦では、重い斤量ながらこの日と同じような究極の上がり勝負で21,59という素晴らしい上がりを繰り出しており、このメンバー相手でも一番の武器を遺憾なく発揮出来れば通用する、というのは見せてきたと言えそうで、今年のこの路線の台風の目になるかもしれませんね。



 こちらは香港春の古馬三冠シリーズ第一弾となるレースですが、しかし三冠がマイル、2000m、2400mで構成されているというのも中々に特殊な色合いではありますね。
 ウオッカ的にコース巧者で全てを制する様な強い馬がいずれ現れるのか、とも思いますが、現状マイル路線と中長距離路線はかなりはっきり棲み分けがされていますし、このレースでも中距離路線からの強い馬が顔を揃えて豪華になる中、やはりマイル巧者が上位を締めました。

 ラップ的には淀みの少ない平均ペースという感じで、その分息は入りにくくタイトに立ち回った馬の方が、というイメージで、ここでのシーズンズブルームはその流れに噛み合うインベタからのちょい差し、という理想の競馬が出来ていますね。
 香港マイルでは痛恨の出遅れで差し届かずでしたが、そこはモレイラJというべきか同じミスは二度はしないわけで、あのポジションを楽に取り切れたのはまず勝因になると思います。

 2着のフィフティフィフティは上がり馬ですが、前走で上のスプリント2着同着のビートザクロックを破っており、その勢いを評価されて人気もあったみたいですね。
 好位からそつのないレースが出来ていますし、ややコーナー出口で待たされる感じもあったと思えば上々ではないかと思います。

 3着ワーザーもこの距離の馬ではないながら、早め早めの競馬で見せ場を作ってきてやはり地力はあるなと。
 逆に香港マイルの覇者のビューティージェネレーションあたりは、立ち回りでやや消極的になって伸び切れず、という感じですし、ヘレンパラゴンも狭い所に入ってしまって踏み遅れた印象でした。
 タイムワープもこの距離では忙しく、また楽に前を取れないと厳しいタイプなのかなとは思いますし、ここを叩いての次走、2000m戦でどういう競馬が出来るかが改めて楽しみです。
posted by clover at 18:12| Comment(0) | レース回顧・海外競馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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