2017年07月26日

2017 上半期私的名レースベストテン

**★はじめに**

 今週はあまりネタがないのと、列伝を書けるほど準備に時間を作れませんでしたので、箸休め的な企画としてまず上半期の振り返りを兼ねて、個人的に心に響いた名レースを改めてピックアップしてみようと思います。
 とりあえず今回に関しては、中央・地方・海外ごちゃ混ぜでベストテンを作成してみました。好きなレースや思い出深いレースというのは人によって見方が様々だと思いますが、やっぱりどうしても私の場合厳しい流れでの激戦とか、圧巻の強い競馬、という方向に偏ってしまうのは仕方ないですね。
 あと上半期と謳いつつ七月のレースも入っていますがご了解ください。

 ちなみに明日は、どこよりも早い(かどうかは定かではありませんが)下半期GⅠ予想――というより願望――を書いてみようと思っています。

**★第十位 キングズスタンドS 勝ち馬レディオーレリア**

 第十位は、アスコットミーティングの中でももっとも鮮烈な勝ち方だった、キングズスタンドSのレディオーレリアです。
 3歳限定のスプリント戦もある中で、敢えて古馬混合の1000mという距離にこだわり、レース序盤から圧倒的なスピードで古馬を圧倒、ほぼレコード、という素晴らしいタイムで3馬身差の圧勝でした。

 レース回顧でも触れたように、今世界中のスプリンターの中でもこの馬が一番強いのではないか、と思っていますし、今後世界中のスプリントレースを総なめにするような名牝に成長していって欲しいですね。

**★第九位 青葉賞 勝ち馬アドミラブル**

 第九位は、府中では御法度の3コーナー捲りを敢行しながら最後まで余力充分、青葉賞レコードで完勝してみせたアドミラブルです。
 府中は直線が長いので、あの位置から動く馬はほとんどいませんし、いても大抵は坂上で息切れしてしまうのですが、この馬は圧倒的な持続力で、むしろ坂上から他の馬を突き放す凄まじいレースぶりを披露し、素材としては世代ナンバーワンだろう、と衆目を一致させるに充分なパフォーマンスでした。

 ダービーこそ魔力に見入られたように動けず、切れ味勝負で不覚を取る形になりましたが、少なくとも現時点ではこの馬が3歳牡馬最強だと信じていますし、古馬との戦いでも大いに期待できると思っています。

**★第八位 ジャパンダートダービー 勝ち馬ヒガシウィルウィン**

 第八位は、並み居る中央勢を押しのけて見事東京ダービーからの連勝を飾ったヒガシウィルウィンのジャパンダートダービーですね。
 レースレベルそのものはさほど高くなかったと思いますが、各有力馬がそれぞれ持ち味を引き出せる様なしっかりした騎乗に導かれ、直線も白熱した競り合いになって、その中から地方の馬が台頭してきた、というのはやはり印象深いです。

 昨日の記事でも触れたスアデラなども含め、交流戦で地方馬がもっと活躍して欲しいですし、この馬の成長力はそれを充分に期待させるものがあるので楽しみですね。

**★第七位 ドバイターフ 勝ち馬ヴィブロス**

 第七位は、多士済々の強豪の中で、モレイラJの素晴らしいコンタクトに導かれ、見事牝馬の身で海外GⅠ制覇を達成した、ヴィブロスのドバイターフです。
 道中は後方インと苦しい位置にいたように思えましたが、それすらも鞍上の緻密な作戦の賜物、直線も右に左に、柔軟に進路を切り替えながら、一回もブレーキを踏まずに突き抜けてきたコース取りはまさに神業の一言でした。

 勿論それに応えた馬自身の強さも素晴らしかったですし、結果的に相手がリブチェスターにザラク、デコレーテッドナイトと、今春の欧州GⅠ路線の主軸となった馬が相手でしたので、その価値も一層に高まる、というものです。
 秋シーズンの国内にもライバルは犇めいていますが、このレースがフロックではなかったと証明する走りを期待ですね。

**★第六位 小倉大賞典 勝ち馬マルターズアポジー**

 第六位は、強烈な逃亡劇で後続の脚をなし崩しに使わせ完勝した、マルターズアポジーの小倉大賞典です。
 それまでスロー気味の逃げで結果を出していた馬だけに、このレースでのインパクトは非常に大きかったですし、改めて競馬とはペースひとつでガラッと着順が変わるものだと明確に認識させてくれるタフなレースでした。

 残念なことにその後のレースではいいところを見せられていませんが、ああいう厳しいレースをしてしまうとダメージが大きい、という証左にも思え、そのあたりは複雑なものの、やはりこういうレースは胸がすくものがありますね。

**★第五位 平安S 勝ち馬グレイトパール**

 第五位は、こちらも強烈なハイペースの中で、淀みの全くない中外々を一頭だけ楽々押し上げて圧勝した、グレイトパールの平安Sです。

 3秒以上の前傾ラップになっていましたので、それこそ2着のクリソライトのように漁夫の利を得る馬も出てきますが、この馬の場合はまだペースが速い段階から押し上げ、最後まで余力充分に突き抜けていて、規格外の強さを感じさせました。
 実際にこのレースで楽に退けたケイティブレイブとクリソライトが帝王賞でも1、2着と、能力的には既に現役最強と言っていいパフォーマンスでしたし、つくづく骨折が惜しまれます。なんとか能力を減衰させないままに復帰して、ダート中距離路線を席巻して欲しいですね。

**★第四位 クイーンS 勝ち馬アドマイヤミヤビ**

 第四位は、去年に続いてハイレベル戦になった、アドマイヤミヤビの差し切ったクイーンCです。

 翌日の共同通信杯と比較しても明確にラップ的に優位を紡いでいて、向こうの勝ち馬がダービー2着のスワーヴリチャードですから、これは本当に価値のあるレースだったなと。
 ここの上位メンバーから後の桜花賞馬、NHKマイルC馬が出ていますし、ミヤビも不利な枠からオークス3着と結果を出していて、レース自体はある程度の紛れもありつつ、それでも最後のミヤビとアエロリットの競り合いは迫力がありました。

 今週のクイーンSにも3歳牝馬が何頭か出てきますし、改めて世代レベルの高さが実証され、その上でまた秋に一堂に会しての激戦が見たいですね。

**★第三位 ドバイワールドカップ 勝ち馬アロゲート**

 第三位は、致命的な出遅れから破壊的な大捲りでものの違いをまざまざと見せつけた、アロゲートのドバイワールドカップです。

 本当にこの日のドバイのダートは前に行ったもの勝ち、という状況であり、そして本格化してきたガンランナーが完璧な立ち回りでレースを支配していたのに、それを最後方から楽に捲り切って突き抜けたのは、驚嘆を通り越して唖然とするレベルでしたね。
 文字通り世界に敵なし、どころか、今世紀最強のダート馬では、とすら思わせるパフォーマンスでしたが、しかしその代償も大きかったのか、復帰戦での体たらくはちょっと目を覆いたくなるほどでした。なんとかもう一度、この強烈な強さを取り戻して欲しいと切に願いますね。

**★第二位 安田記念 勝ち馬サトノアラジン**

 第二位は、ハイペースから懸命に粘り込むロゴタイプを、大外一気にサトノアラジンが捕らえた安田記念です。

 ダービーが超スローだったからというのもあったでしょう、このレースは府中マイルチャンピオン決定戦らしいタフな流れになり、それを先導して粘り込んだロゴタイプの走りも鮮烈でしたが、久し振りの適性条件で馬の力を信じ、一切ブレーキを踏まない大外を通して馬の力を出し切ってみせた川田Jの胆力を感じさせる素晴らしいレースでした。
 3着以下の馬も、それぞれが持ち味を発揮して秋の飛躍を予感させましたし、実に見ごたえのあるレースでした。

**★第一位 天皇賞・春 勝ち馬キタサンブラック**

 第一位は、超高速馬場の中で全く淀みのないペースを刻み、ライバルに影も踏ませず押し切り大レコードを樹立した、キタサンブラックの天皇賞・春です。

 ヤマカツライデンの大逃げがあったとはいえ、実質的に逃げの形で、後続に一切取り付く隙を与えないまま、堂々の早仕掛けで押し切ってみせたレースぶりは本当に凄まじく、シュヴァルグランやサトノダイヤモンドの健闘も含めていいものを見た、と心から思えるレースでした。
 ただその後遺症はかなり大きかったようで、宝塚での上位2頭の見る影もない惨敗を見てしまうと、この先が不安にもなるわけで、なんとか立て直して欲しいですし、早々と休養に入っていたサトノにも、しっかりフランスで活躍してもらって、凱旋レースでまた万全の体勢での激突が見たいですね。
posted by clover at 05:10| Comment(0) | 雑談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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