2017年07月26日

2017 7月第2週新馬戦ほか レース回顧(日曜編)

**★7/9(日) 福島5R 芝1800m戦**

 福島開催では数少ない1800mの新馬戦は、グランデウィークが出遅れや4コーナーでの不利をものともせずに押し切りました。
 展開は、4着降着になったハクサンフエロが逃げて(シルポート産駒、という所に趣きがあります)、外からロードジパング、3着のピースユニヴァースあたりが追走して先団を形成します。
 2着のトッカータはまずまずのスタートから先団のやや後ろでじっくり、勝ったグランデウィークはスタート一歩で最初のコーナーでは後方の位置取り、そこからじわじわ向こう正面手前までに押し上げて中団くらいを確保し、勝負所で更に外から仕掛けて上がっていく形になりました。

 ラップは37,6(12,53)-36,9(12,3)-36,7(12,23)=1,51,2(12,36)という推移になりました。
 全体的にはややスロー気味の平均ペースで、福島らしく3コーナー入り口の残り800m付近から後続が押し上げ、11,8-11,6と速いラップを踏んでいます。
 直線入り口でハクサンが大きく外に斜行した煽りもあり、ここのラップは12,4と落ちていて、ラストも12,7とやや消耗気味になっており、単純な数字上のレースレベルは馬場を考えてもそこまで高くないでしょう。最低限の追走力と後半の持続性能をある程度問われたレース、と考えます。

 ただ勝ったグランデウィークはかなりロスの大きい競馬をしており、数字以上の内容はあると思います。
 出遅れてから取り付く場面でも、特にラップが落ちている事はないのでこの馬自身はそこそこ長く12秒前半くらいで押し上げている計算になりますし、その上で勝負所も11,8-11,6と速いラップの地点で一気に差を詰めています。

 かつ4コーナーではかなり大きく外に振られていて、それでもしっかり直線では惰性を削らず粘り込んでいて、ラストはかなり肉薄されたものの、これは鞍上がある程度抑えていたのもありますし、流れ的にもかなりロンスパの中で速いラップを踏んでいると思うので仕方がないでしょう。
 競馬としては粗削りですが、スタートが解消されてくれば後半要素はかなり面白いものがありますし、改めてまともな競馬の流れの中で真価を見てみたいと思える馬ですね。
 
 逆に2着のトッカータは、ポジショニングは良かったものの3コーナーからの前の仕掛けに上手く対応できずにやや下がり気味、その分コーナーのロスには巻き込まれずタイトに回ってこられましたので、ラスト12,7と消耗するところで一気に突っ込んでこられたのも然るべき、という所です。
 結果的にこの馬自身は持久力ラップでラストまでバテない、という競馬をしていると思うので、グランデウィークとはその質が違うと思いますし、素材面ではどうしても着差以上に向こうかな、とは感じます。
 基本的に未勝利レベルだと要所の機動力がないと勝ち切れないパターンが多いので、その点で心配はある、けれどタフな流れになれば強いタイプかなと見ています。

**★7/9(日) 福島6R 芝1200m戦**

 こちらはナムラストロベリーが好位から抜け出し初戦勝ちを飾りました。
 ややバラっとしたスタートの中、人気の3着パスポートが逃げて勝ったナムラがその番手につけます。
 最後2着に突っ込んできたハーモニーライズは出足は鈍く中団より後ろくらいからの追走でした。

 ラップは36,6(12,2)-36,2(12,07)=1,12,8(12,12)という推移でした。
 見てわかる通りにスプリント戦とは思えないほど序盤がゆったりで、それでいて後半も12,6-11,7-11,9という推移で、強いて言えばコーナー出口での加速度に対応できたか、という部分で見せ場はあったかな、くらいの、全体的に凡戦と言える内容だったと思います。せめてこのペースなら、ラスト1F最速で回ってきて欲しかったですね。

 その中ではナムラはポジショニングが良かったですし、やや加速地点ではおかれていたものの、ラストの100mまで減速せずしっかり伸びてはいました。
 ただ結果的に2着馬のラストの脚勢の方が、将来性や距離の融通などを踏まえてもまだ、という感じですし、この組は少なくとも芝のスプリントの条件では頭打ちになるかな、とは感じましたね。

**★7/9(日) 中京1R 芝1600m未勝利戦**

 未勝利戦としては淀みなく一貫したペースになる中で、中団からシュバルツボンバーが楽に突き抜けてレコード勝ちを収めた一戦を見ていきましょう。

 展開は4着のウインに3着のタイセイが掛かり気味に競りかけていって、結果的に36,0-23,3-34,9という中盤が極めて速いタフなラップ推移になりました。2~7F目まで綺麗に11,4~7の範疇でまとまっているのは面白いですね。
 最序盤だけ遅かった分、比較的ステイヤー的な競馬になった中で、中団でしっかり脚を溜められたシュバルツボンバーは、最低限の追走力と高い持続力を見せてきた、と言っていいと思います。

 レコード自体は超高速馬場でしたのでさほど評価する必要もないでしょうし、この勝ち方でダノンプレミアム組はやはり強い、といってもウインが負けているのでなんともですが、少なくともこの馬自身はこういう一貫ペースで、前走のように極端に要所で切れ味が問われない方がいい、というのは言えると思います。
 なので前にスローにコントロールされると厳しいタイプとは思いますが、中山のマイル戦などは噛み合いそうですし、先が楽しみな1頭ですね。

**★7/9(日) 中京5R 芝1400m戦**

 こちらは1番人気のフランケル産駒イッツパーフェクトがハイペースを刻み、早々に馬群に沈む中で、内目からあっさり突き抜けたシンデレラメイクが好時計で勝利しました。
 逃げたイッツパーフェクトにシンゼンホープが絡んでいく展開の中で、勝ったシンデレラメイクはちょうど中団くらいのイン、2着のタムロリバティはそれより後ろで進出の機会を伺っていました。

 ラップは34,6(11,53)-11,9-35,9(11,97)=1,22,4(11,77)という推移になっています。
 序盤がそこそこ速く、中盤で一息入ったもののこの次のコーナー出口で11,5とまた速いラップを踏んでおり、仕掛けの速い消耗戦で、先行馬には総じてつらい流れだったのは確かですし、後ろからでもある程度の追走力は問われていると思います。

 その中でシンデレラメイクは、やや荒れ始めたインをすいすいと追走し、外を回した先行馬を尻目に内を綺麗に回ってきてあっさり突き抜け、ラストまで他馬を寄せ付けませんでした。
 この日は前述のシュバルツボンバー含めてディープブリランテ産駒が大活躍で、この日のような超高速馬場で追走を高めに問われる展開が合う産駒が多いのかな、と感じさせます。自身のダービーがそういう馬場・競馬でしたしね。
 この馬自身もラスト2Fは減速ラップですので、極めて強い、という事はないのでしょうが、それでもこのペースへの対応と要所の加速など、総合的なスケールの大きさは感じさせるので、次が楽しみになる走りでした。

 2着のタムロも悪くない競馬でしたが、ラストで突き放されているようにこのペースでは辛いものがあったかもしれません。
 もう少し前半が緩い流れでポジションが取れるようになれば、と思いますが、すぐに未勝利で勝ち負けか、と言うとちっょと微妙に感じますし、それ以外の馬もガラッと変わってきそうな感じはあまりなかったです。
 イッツパーフェクトは名前とは裏腹に徹頭徹尾赤点、って感じの走りでしたね。どうもフランケル産駒はムラが大きいですし、欧州でも結局大レースは勝ち切れずで、ソウル以外で大した馬が出てこないなぁ、と。

**★7/9(日) 函館5R 芝1800m戦**

 人気2頭の一騎打ちになったこのレースは、クリノクーリングが最後力強く差し切って、父オルフェーヴルに初めての新馬勝ちをもたらしました。
 展開は3着のキョウエイルフィーが逃げて、それを1番人気で2着のカレンシリエージョがピタッとマークするように追走、クリノクーリングはやや離れた3番手で前を窺う格好になりました。

 ラップは37,8(12,6)-36,1(12,03)-35,8(11,93)=1,49,7(12,19)という推移でした。
 最序盤こそゆったりですが、向こう正面の残り1000m地点からペースが上がり、そこから淡々と12秒を少し切るくらいのラップでラストまで推移していて、スローからの5Fロンスパ戦になっています。
 当然ながら序盤の緩い地点でポジションを取れた方が有利ですし、残り1000mの地点でカレンとクリノの差は5馬身近くあったので、後半要素では明らかにクリノが圧倒してきたレースと見ていいと思います。

 勝ったクリノクーリングはスタートも悪くはなく、そこから前に壁を置かない単独3番手でしたが折り合いもピッタリで、オルフェの仔らしからぬ行儀のいいレースを見せてくれました。
 それでいて後半は、残り1000mからじわじわと前との差を詰めており、推定で11,7-11,6-11,9-11,9-11,7=58,8くらいのラップで走破しているように見えます。
 これは新馬としては中々にレベルの高い持久力ですし、勝ち馬もかなりしぶとく抵抗する中で、ラスト1Fでまたラップを上げてきたのも評価すべきポイントでしょう。

 半面どの地点でも鋭く動けたわけではないので、今後後半の加速度の大きなレースになった時に上手く対応できるかの不安は付き纏いますが、少なくとも持久力面では重賞クラスの威力を見せたと言えますし、こういうタイプにしてはスタートからのポジショニングセンスも悪くなさそうなので、これはかなり先が楽しみな馬ですね。
 今後もある程度自分から強気に動いて、ロンスパを作り出す競馬が合うと思いますし、上手く軌道に乗ってくればクラシック戦線まで楽しめるかなと思います。後は瞬発力が備わっていればなお良し、というところですね。

 2着のカレンシリエージョもほぼ完璧な立ち回りで、3着以下は千切っているように高い持久力を見せてくれました。
 牝馬ですし、かつスローロンスパで強い競馬が出来たというのはいかにもハービンの仔らしい結果であり、3歳春までの主戦場のマイル戦線で戦うには色々武器が足りない感もありますが、じっくりオークス路線を最大目標に育てていけば、かなり面白いところまでいけそうな気がします。
posted by clover at 05:10| Comment(0) | レース回顧・中央競馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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