2017年03月03日

2017 フラワーC レース回顧

 今日は昼と夜の時間が等しい春分の日、これから春満開の季節に向けて、光輝く時間がどんどん伸びていくことになります。
 そんな日に行われたフラワーCは、正にここから沈むことのない、旭日のごとき栄光の軌跡を刻まん、とばかりに、評判馬ファンディーナが衝撃的な圧勝で重賞初制覇を飾りました。レースを分析していきましょう。

 まず今日の馬場は、やはり昨日と大差はない標準的な馬場だったと思います。
 9Rの1000万下マイル戦が47,1-47,4の平均ペースで1,34,5止まり、日月を通してもほとんど速いラップを踏んだところがない、パワー寄りのタフな馬場と見ていいでしょう。

 坂スタートなので全体的にバラつきはある中、ドロウアカードが絶好のスタートから楽にハナを主張していきます。
 内のデアレガーロはやや行き脚で遅れを取り、外からハナレイムーンとファンディーナが押し上げていって、最終的にファンディーナが完歩の違いによるスピードの差を見せつけるように一番外から番手を取り切りました。
 その後ろにやや掛かり気味にデアレガーロと、1コーナーで少し膨れ気味になったハナレイムーン、そして内からスルスルとディーパワンサもポケットに潜り込んできて、人気上位馬はきっちりファンディーナをマークする、という隊列になります。

 ラップは36,5(12,17)-36,9(12,3)-35,3(11,77)=1,48,7(12,08)という推移でした。
 ドロウアカードが刻んだ流れはややスローながら淀みの少ない、けど道中後方からの押し上げは許さない範疇の絶妙なもので、かつじわっと3コーナーから離しているように見せつつ、実際はそこまで上げておらずに本仕掛けを遅らせる見事な騎乗なのですが、流石にドンと番手で普通に折り合ったファンディーナに大名マークを受けてしまえば、その程度の妙技はあっさり能力で覆されてしまいますね。

 形式的にはスローからの加速性能と瞬発力を伴う3F戦、とみていいですし、先行列でファンディーナに食らいついていった上位勢がその加速に対応しきれずほぼ撃沈し、後方でじっと構えていた馬が2,4着に食い込んでくるという、強い馬が強い競馬をしたときの典型的な形になったと思います。ダイワスカーレットの有馬記念を思い出しましたね。
 ラスト2Fの11,2-11,7は、平均気味に流れた今の中山戦では破格の切れ味と持続力と見做していいですし、実際に先週の中山牝馬Sの11,3-11,8より上、勝ち時計も凌駕しているわけですから素晴らしいの一言。

 昨日のスプリングSは1,48,4ですが、こちらは平均から5Fロンスパで、ラストは12,4とかなり消耗、全馬脚を出し切っての時計ですので、ペースやラップ補正を加味すればこちらのほうが上の競馬はしていると考えていいかなと思います。
 加えて言うと、このレースのファンディーナは、4コーナーで少し促しただけであっさり11,2の切れ味を引き出して先頭、残り400mは自身のラップですので逆算して12,0-11,2-11,7でまとめており、しかも残り200mはほぼ持ったまま、惰性だけで急坂での持続力を難なく引き出してきました。やはり文字通りの怪物ですねこれは。

 強いて言えばまだ今日も61秒ペースなので、マイル戦で前半46秒そこそこ、ってペースに自分から入っていってどうか、という懸念はゼロではないですが、馬自身走る気が旺盛なのに制御も効く感じで、むしろペースが上がったほうがもっと強いのでは?と思わせる凄みがありました。

 ただローテーション的には難しいですね。
 桜花賞に出ても充分勝負になるとはいえ、中山遠征で多少なり馬体を減らしての中2週は決して楽ではなく、印象的には距離は伸びた方がより強い感触はあります。ぶっちゃけ皐月賞に出てきたら、極端な内枠とかでない限り本命打ってしまえるパフォーマンスなのですが、中3週で再度の遠征もそれはそれで辛いので、陣営がどういう選択をするか、その動向には大注目ですね。

 2着のシーズララバイは、流れに上手く乗りつつ、前は急激な加速を問われて苦しいところを段階的に押し上げてきた分、最後までしぶとく脚を残せたかな、というイメージですね。
 ここまでの強敵相手の善戦はあるので拾うか悩んだんですけど、馬格がない馬なのでそこで嫌っちゃったんですよねー。後述しますがディープの仔だとそれがより顕著に嵌るのですけど、全てに完璧に当て嵌まるわけではないですし、同じコース・距離でウインブライトから0,7秒差、というのを素直に受け止めておくべきでした。
 そしてこの点の比較でも、ファンディーナ>ウインブライトの図式が見えてしまう今年の牡馬戦線の脆弱さ、ですよね…………。

 3着ドロウアカードは、うーん惜しい、もう一粘り足りませんでしたね。
 ただ道中のペースコントロールは流石の一言でしたし、ファンディーナが番手で悠々構えてくれたおかげで本仕掛けを待てたのも良かったでしょう。勝ち馬には一瞬で交わされましたけど、むしろ一瞬過ぎて競り負けた、って馬自身が思わなかったのかな、ってくらいラストまでしぶとく脚を使えていましたし、よく健闘したと思います。
 この感じだと距離はもう少しあってもやれそうですし、この馬自身は休み明けで上積みも見込めるので、自分のリズムに徹する競馬が出来ればオークスの権利くらいはどこかで取れるかもしれませんね。

 4着エバープリンセスは、ハービンの仔らしく距離伸ばして時計がかかる馬場で一変、というところですね。
 昨日のトーセンもそうですけれど、ハービンの仔はワンペースで道中淡々と進む流れがベストっぽいですし、そこで脚を溜めれば一瞬は切れる脚を使ってくるので、距離がさらに伸びての警戒は必要かもですね。

 5着ハナレイムーンは、昨日は紙幅の関係で書き漏らしていたんですが、やっぱり先週の中山牝馬のビッシュ宜しく、馬格のないディープの仔は今の中山ではきついよなぁ、と。
 ファンディーナを不安視しなかった要因の一つは雄大な馬格にもありましたし、対してこちらは府中の軽いスピード馬場でこそだろうと見て軽視しました。
 ただレース内容としては思ったより頑張れていて、ポジショニングもあそこまで取れると思っていなかったので、素材面ではファンディーナを除く掲示板組の中では一番と見ていいと思います。まだ賞金が足りない馬ですが、府中のトライアル戦では積極的に狙っていいのではないかと感じましたね。

 さて、ようやく長い3日間開催が終わりましたが、息つく暇もなく、今週はGⅠ高松宮記念を含む4重賞にドバイミーティングと相成ります。
 果たしてネタが多すぎて記事の更新が間に合うか心許ないですが、出来る限り頑張って、しっかり競馬を楽しみたいですね。
posted by clover at 04:35| Comment(0) | レース回顧・中央競馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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