2017年06月18日

2017 6月第4週新馬戦 レース回顧(日曜編)

**★6/25(日) 東京5R 芝1800m戦**

 日曜の府中は、夜半からの雨で稍重馬場でした。
 ただメインのオーロCでも、35,7-11,5-33,7というかなりのスローバランスで1,20,9が出ていて、実質的にはほぼ良に近い条件だったと見ていいと思います。

 このレースでは、カーネーションが好スタートからハナを切り、それを2着のライトカラカゼが番手でピッタリマーク、ニシノラブコール、リアルハニーあたりと先団を形成します。
 3着のビレッジキングや、勝ったスワーヴエドワードは、その先団の一列後ろで前を見つつ、という形で入っていき、全体的にスローで概ね全馬行きたがるのを宥めながら、という新馬戦らしい競馬になりました。

 ラップは38,5(12,83)-38,8(12,93)-35,0(11,67)=1,52,3(12,48)という推移になっています。
 見ての通りに序盤・中盤共にかなり遅く、残り4Fが12,6-11,4-11,7-11,9という推移で、4コーナーから直線にかけての地点で1,2の加速、そこからじわじわ減速する、一定の加速力とそこからの持続力が問われている展開、と見ることが出来ます。

 勝ったスワーヴエドワードは、この流れの中で我慢を効かせつつ、勝負所ではやや外目に持ち出していきます。
 エイシンフラッシュ産駒の初勝利となったわけですが、いかにもその産駒らしく、加速地点で外から追い掛けたにも拘らず変に置いていかれるようなところはなく、坂地点での動きもまずまずで、かつラスト1Fまでそこそこ高い持続力を見せてしっかり後続を振り切る競馬になりました。
 けれど数字的には、この日の実質的な馬場状態を鑑みるとかなり平凡で、前半これだけスローなら、もう少し後半で鋭い脚を使ってくる場面があって欲しいかな、とは感じましたし、ラストを11,9でまとめているくらいが見所でしょうか。
 要所の反応はともかく、切れ味はやや足りない感じでしたので、今後良馬場の切れ味勝負でどこまで入っていけるか、かつ前半が流れて後半要素が削がれないか、課題は多いと思いますが、レースセンスの良さは感じたので2戦目以降の進境に期待したいところです。

 2、3着馬は、この流れの中で前目内目を取っていたので、競馬の内容としては勝ち馬よりは下かな、とは感じますし、持続力面での甘さはあるので、もう少し前半要素を問われて良さが出るか、が今後のポイントになりそうです。
 しかし両馬ともキングヘイロー産駒とか中々渋いですし、こういうタイプには息長く活躍していって欲しいですけどね。

**★6/25(日) 阪神5R 芝1800m戦**

 宝塚記念当日の阪神1800mの新馬戦は、評判馬揃いの中で勝ち馬ダノンプレミアムが、1頭だけ図抜けたパフォーマンスを披露してきました。
 当日の馬場は、宝塚記念の回顧でも触れましたが、大体1秒程度は時計のかかる馬場になっていた、という見立てで、500万下の同距離1800m戦は35,8-37,5-34,5と中緩み顕著の展開で1,47,8でした。これを比較材料として色々考えていきたいと思います。

 展開は、まずスッと3着ウインルーカスがハナを取り、それを外から勝ち馬ダノンプレミアムがピッタリマークする形になります。
 2着スプリングスマイルは最内から先団の内目を確保し、4着アドマイヤビクターはややもっさりしたスタートから、徐々に外目に出してリカバー、先団の一角に入っていきます。
 そして600mを過ぎたあたりで、ペースが非常に遅いと踏んだルメールJのアドマイヤビクターが一気に外から進出してハナを狙いますが、それにダノンプレミアムも呼応して道中は雁行に近い状態となり、ウインは無理せず少し下げて2頭の先行争いを追い掛ける形を選択しました。

 ラップは、38,2(12,73)-35,9(11,97)-34,6(11,53)=1,48,7(12,08)という推移でした。
 新馬戦らしく序盤は非常に緩いラップを刻んでいるのですが、アドマイヤビクターが進出していった4F目の地点から一気にペースが上がり、新馬戦にしては珍しいほどに中盤が速くなっています。
 後半6Fは12,1-11,6-12,2-11,6-11,0-12,0となっていて、流石に宝塚記念ほど一貫したロングスパートではないですが、レースの平均ラップからすればほとんど息の入らない流れではあり、実質的に6Fロンスパ戦、かつ直線400-200m地点で明確に切れ味も問われている2段階加速戦にもなっています。

 レースの全体時計が500万に見劣るのは、このレースの序盤があまりに遅すぎたせいもありますし、後半6Fで1,10,5は、内外の差はあれ宝塚記念が1,10,8だったので、これはかなり優秀だったと考えていいでしょう。
 かつ疑似的な6Fのロンスパになっていても、ラスト3Fのラップ推移は500万下の11,5-11,1-11,9という3F勝負のそれとほぼ遜色なく、少なくとも後半要素だけなら明確に500万下より上の競馬をしてきていると見ることが出来ます。

 勝ったダノンプレミアムは、スタートも良く、そこからしっかり折り合いもついていましたが、アドマイヤビクターの押し上げに反応してロンスパに付き合う中でも余力充分でしたね。
 直線入り口ではほぼ先頭、そこから11,0地点では他の馬もある程度ついてきていましたが、かなりのロングスパート仕様の中で最後の1Fでみんな息切れする中で、この馬だけは12,0と極端には落とさずに後続を楽々千切ってきました。
 宝塚記念でもラスト1Fは12,2と比較的消耗していますし、3F戦の500万下も11,9まで落としているので、その視座ではこの12,0はかなり価値の高いラップになっていて、少なくとも持久力面、底力の面ではこのメンバーで2枚くらい上だった、と考えていい勝ちっぷりでしたね。

 持続力面では直線400-200m地点最速ラップで、まだ測り切れないものがありますし、前半の追走力もこの緩いペースではなんとも、とは思いますが、そのあたりの細かい懸念を払拭してこられれば、総合力面ではかなり素晴らしいものを見せてきたので、クラシック路線に乗ってきても不思議ない1頭だ、と感じます。

 そして、この馬のペースに付き合う形になった3、4着馬もかなり強い競馬はしていて、このレースはややトリッキーでしたので、実際の新馬・未勝利らしい緩い流れになった時に確勝級か、と言われるとどうか、ってのはありますけど、ある程度レース全体の底力を問われる状況になれば確実に台頭してくるでしょう。
 2着馬の方が逆に、ロンスパ開始の地点では前を追い掛けず、12,2とやや緩んだところでインを上手く立ち回って差を詰める、噛み合った競馬をしての結果ですので、普通のレース展開になった時は3、4着馬に逆転を許す可能性は結構あるんじゃないかな、とは思います。
 でもこの馬も勝ち馬以外では一番ラストで踏ん張れていましたし、勝ち上がりに苦労する事はそんなにないでしょう。前評判通り、レベルの高い一戦だったと思います。

**★6/25(日) 函館5R 芝1200m戦**

 日曜の函館も、使われていく中で常識的にはなってきましたが、まだまだ高速馬場ではありました。
 その中での展開は、2着のタイセイアベニールが逃げて、それをヤマノグラップルが追いかけ、外から勝ち馬デルマキセキが加わっていきます。
 デルマがかなり掛かり気味に先団に突っかかっていったことで、2,3F目がかなり速くなる中、好位勢はそれを少し離れた位置で追いかける形となって、直線では内外入り乱れての大激戦になりましたね。

 ラップは34,7(11,63)-35,7(11,9)=1,10,4(11,73)という推移でした。
 やや前半が速かった分、新馬戦らしくコーナーで一旦緩んでの再加速戦ですが、後半は11,9-11,7-12,1と加速度は低めでラストも落とし気味、他の新馬戦と比較してもややレベルには疑問符がつく、という感じです。

 ただ勝ち馬は前半少し掛かり気味に前と並走する形になり、そこから一度下げて、コーナーでも一番外を回して、とかなりロスの多い競馬をしてきているので、ロス少なく立ち回った2~4着馬に比べるとスケール感は上かな、と感じます。
 それでも荒削りな部分は否めませんし、後半要素も現状は平凡なので、むしろアメリカ血統ですし、より前半要素を高める方向で活路が見出せれば、というイメージですね。

 2~4着馬も、他の新馬戦の負け組とかち合って、綺麗に勝ち抜けるほどの強みが感じられるところはあまりなかったので、ここは素直に時計面の物足りなさをそのまま受け取ってもいいかなとは思います。
 強いて言えば2着馬は前半競られてやや足を使わされたので、自分のリズムで早めにコントロールできれば、後半での出し抜き度や粘りが増してくるかも、くらいですね。
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2017 6月第4週新馬戦 レース回顧(土曜編)

**★6/24(土) 東京5R 芝1600m戦**

 期待の新種牡馬、オルフェーヴル産駒の初出走でも話題になった当レースは、人気薄の伏兵マイネルサイルーンが絶妙のコース取りから押し切る競馬を見せました。
 土曜の府中の馬場は、1000万下のリカビトスがスローの展開で1,46,1でしたので、基本的には高速馬場だったと思います。

 バラッとしたスタートの中、クリノモリゾが絶好のスタートでハナ、3着のスピリットワンベルが番手外につけて、2着のミュージアムヒルは中団の外目、その内から勝ったマイネルサイルーンが徐々にポジションを上げていく格好になりました。
 ラップは36,5(12,17)-24,1(12,05)-35,3(11,77)=1,35,9(11,99)という推移になっています。
 新馬戦としては中盤があまり緩くなく、かつ後半3Fは11,4-11,8-12,1という推移ではっきりコーナー出口が最速になっており、一定の追走力を問われた上での後半4Fレベルでの持続力戦、という感じで、新馬戦としては珍しいタフな展開になっていると思います。

 勝ったマイネルサイルーンは、その流れをまだ緩い内に上手くリカバー出来ていましたし、コーナーではタイトに内目を回って、前が11,4で引き放しにかかるところで、無理に脚を使わずにポジションを押し上げることに成功しており、結果的にこの立ち回りが明暗を分けたと思います。この辺は枠の差もありましたね。
 この馬自身ははっきり坂地点で前との差を詰めており、推定11,4-11,2-12,0くらいでしょうか。レース自体は持続戦の中、この馬は比較的仕掛けを待って動いていけたのがよかったですし、展開的にもあまり加速性能などの器用さは問われていないので、素材面としてもまずまずですが、上に入って戦える明確な武器があるか、というと微妙なところですね。

 むしろ2着のミュージアムヒルのほうが、スケール感という意味では確かだと感じます。
 道中はずっと外々で、勝負所の4コーナーも早めに動かす意識を持ちつつ、けれどコース取りの差で詰められていない、という状況ですので、ラップ以上に長い脚を使ってきている印象で、それでいてラスト1Fでははっきりマイネルとの差を詰めてきました。
 こちらは推定11,4-11,5-11,7くらいで上がりの字面は一緒でも仕掛けどころと通したコースがかなり違うので、少なくとも持続力面でははっきりこちらの方が上の素質を見せたと思います。
 ただ坂地点での切れ味はイマイチでしたし、ハーツの仔なのでもう少しゆったり入れる距離の方が噛み合うかもしれません。あまり器用さも感じなかったので、北海道開催で正味2F勝負、とかになると追い込み届かず、はありそうですが、それを意識して早め早めに動けるようになれば安定して強さを発揮してくるかなぁと感じます。

 3着のスピリットワンベルも正攻法で強い競馬でしたが、この感じですと持続戦でのマイルはギリギリですね。
 もう少しコントロールして仕掛けを待てる展開ならいいですが、1400mを試してみても面白い、と感じる競馬でした。新馬としてはペースも遅くはなかったですし、レース全体でのスピードを生かす方が味が出そうです。
 4着モカチョウサンは、血統的に注視されたと思いますがまだ現状は完成度で色々足りない感じですね。
 ポジショニングにしても、後半要素にしても今一つ、という感じで、距離ももう少し欲しいです。新潟1800mあたりで、しっかり動き出しを意識して切れ負けしないようにフォロー出来れば、というイメージでしょうか。

**★6/24(土) 阪神5R 芝1200m戦**

 この日の阪神はメインでレコードタイとかなりの高速状態を維持していましたので、このレースの時計自体はかなり平凡だと思います。
 外からジェネラルがハナを切り、3着のジュンドリームが番手、その外に断然人気のイイコトズクシがつけます。
 2着に食い込んだメルティキャンディは、スタートから二の足がつかずに、押して押しての追走ながらもやっとこ中団、というポジションでした。

 ラップは35,6(11,87)-35,3(11,77)=1,10,9(11,82)という推移でした。
 前半がかなりスローで、真ん中2Fが11,8-11,8とスプリント戦にしてはかなり遅くなっている割に、直線向いてのラップは11,6-11,9と加速度に乏しく、まぁ正直数字面では本当に見所のない、勝ち馬にとってはかなり相手に恵まれた一戦、と言えるかなと思います。
 無論あのスタートの良さとポジショニングの良さは武器になりますが、それでもクラスが上がればよりペースも上がるので、そこに対応できるかは未知数ですし、加速度や切れ味の質の面でも非凡なところは特になかったので、現状のままだと上では苦しいかな、と思います。

 2着に食い込んだメルティキャンディの方が違う意味で見所はあり、前半35,6の流れにあれだけついていけないのは考え物ですが、エンジンがかかってからの伸び脚はまずまずで、間違いなく距離が伸びた方が面白いでしょう。
 ここでは斤量面の恩恵もあったのでなんともですが、これからローカル戦の中では中京1400mとか1600mを使ってみると新味が出てくるかも?という雰囲気はありましたかね。

**★6/24(土) 函館5R 芝1200m戦**

 函館の馬場は、先週程ではなかったにせよ、最終レースの上がり11,2-11,1なんて有り得ない推移を見ている限りは、かなりの高速状態が維持されていたと考える方が妥当でしょう。
 レースは1番人気の2着ダンツクレイオーが引っ張り、アルマオディトと勝ち馬のアリアが雁行に近い状態で追いかけていきます。
 3着に入ったダウンタウンキラリはダッシュがつかず、リカバーしながら中団という位置取りになりました。

 レースラップは34,6(11,53)-35,1(11,7)=1,09,7(11,61)という推移でした。
 後半ラップの方が遅い前傾戦ですが、ここは函館新馬らしく、後半11,8-11,4-11,9と、コーナーで一旦緩んでからの再加速が問われていて、一定の機動力とある程度の持続性能が問われたレースにはなっています。

 勝ったアリアは常に2頭分外を回しつつ、直線を向いたところでは前のダンツがしっかり出し抜いているのにやや遅れを取る形でしたが、ラスト1Fでしっかり食い込んで捉え切る競馬になりました。
 ややコーナーでの不器用さは感じましたが、ラストまで自身の推定ラップはあまり落とさず突っ込んできているので悪くない競馬だったと思いますし、序盤もこのペースにしっかり入っていけたので、ナンヨープランタンあたりよりは1200m戦での融通は効くタイプかな、と感じました。

 2着のダンツクレイオーは、ワークフォース産駒なんて重めの血統の割に、スタートからの出足も良く、要所での加速力もまずまずで、イメージより器用な競馬は出来ていると感じます。
 ただこれでラスト差されているので持続面はかなり心許なく、より前傾にシフトして良さを引き出す感じにならないと、今後も未勝利レベルでもやや苦労するかも?とは思いますね。内枠とかでスムーズに先行出来ればいいですが、外枠から番手外、とかになると押し上げで足を使って甘くなりそうなタイプです。

 あと3着のダウンタウンキラリの、ラスト1Fの豪脚は見応えがありました。
 この馬も1200mでは短いだろうという追走面での不如意さはありましたが、しっかり緩んだところで外から勢いをつけて押し上げ、それを最後まで持続させるという鞍上の好プレーもあり、持続力面での素材ははっきり1枚上、と思わせる脚勢でしたね。
 この馬も1400mから1600m、或いは1800m戦を試してみてもいいと思いますし、器用にスッと動けるタイプでもなさそうなので、外目の枠からスムーズな競馬を心がけていけば、勝ち上がりのチャンスはやってくるのではないかと思います。

**★6/24(土) 函館6R ダート1000m戦**
 
 ここは圧倒的な人気のスパイツタウン産駒、モルトアレグロが外から楽に抜け出して勝ち切りました。
 血統的にリエノテソーロと同じ父で同じ厩舎、というあたりでの人気もあったでしょうが、レースの質としてはやや平凡です。
 伏兵が逃げてのラップは24,3(12,15)-12,2-24,1(12,05)となっており、全体バランスとしては平均気味ですが、じわじわラップを落としていく一貫減速戦ではあり、時計水準も良くありません。
 
 この日の500万下で勝ち馬のぶっちぎりとはいえ58,1が出ているように、脚抜きは悪くない馬場だったはずですので、如何に新馬と言えどももう少し要所で加速するくらいの見所はあっても良かったのではないかと感じます。
 それもほぼ追わず余裕綽々、とかならともかく、結構しっかり追っての結果ですので、今後はエーデルワイス賞路線、とのことですが、あまり過剰人気するようならちょっと期待を下げてみたくなる勝ち方ではありました。まぁ2戦目で変わってくる可能性も充分あるのでまだ何とも言えませんが、見た目に凄みのある勝ちっぷりでなかったのは確かです。
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2017 帝王賞 レース回顧

 豪華メンバーが揃った上半期ダート路線の総決算、帝王賞は、並み居るGⅠ馬を蹴散らして、スタートで出遅れて終わったと思わせたケイティブレイブが素晴らしい末脚で差し切り、嬉しいGⅠ初勝利を飾りました。レースを振り返っていきましょう。

 馬場状態は重でしたが、他のレースの時計推移を見ている限りですと、昨日よりは少し重くなっていたかな、という印象です。
 その分このレースの勝ち時計も2,04,4とやや掛かった印象ですが、それでも馬場を考えればほぼ水準のレベルにはあると感じます。

 展開は、逃げると目されていたケイティブレイブがスタートで大きく躓き後方から、という波乱のスタートになります。
 好スタートを決めたのはクリソライトで、その内側からオールブラッシュが二の足を効かせてハナを取り切り、クリソライトが番手外でピッタリマークする展開になります。
 アウォーディーはまずまずのスタートから、ケイティブレイブが出遅れたこともあってスムーズに外目に持ち出し、最初の1コーナーの入りまでにクリソライトの外3番手という絶好のポジションを確保しました。

 ゴールドドリームは一歩目こそ立ち遅れたもののリカバーを効かせて二列目で先団をしっかりマーク、アポロケンタッキーはケイティブレイブのせいで目立ちませんが、やや立ち遅れた上に左右の馬に挟まれて下がる不利があり、道中は中団のやや前で、外からじわじわリカバーしていく形になります。
 サウンドトゥルーは外目から出たなりに中団やや前で、やや内目に入り込みつつ進出に機会を伺い、ケイティブレイブは中団より後ろでじっくり脚を溜める作戦に切り替えることになりました。

 レースラップは、36,7(12,23)-50,1(12,52)-37,6(12,53)=2,04,4(12,44)という推移でした。
 三分割ですとやや前傾ですが、ハーフで見ると62,1-62,3と綺麗な平均ペースになっていて、一見先行勢に楽な流れに見えるのですが、このレースの特色は、道中で一回たりとも13秒台を踏まない、息の入らない流れになっている点です。

 折角なので全ラップを載せてみますと、12.6-11.6-12.5-12.8-12.6-12.4-12.3-12.6-12.2-12.8という推移で、最遅が12,8、最速が2F目を除けば12,2と、極めて波の少ないラップになっているのがわかると思います。
 かつ向こう正面に入っての残り1000mから12,4-12,3とじわじわ加速し、流石に急カーブの4コーナーではやや落としているものの、そこからの加速度も0,4とこのコースにしては大きくなく、見た目の数字以上に追走力と持久力が問われた展開と見ていいと考えます。
 
 勝ったケイティブレイブに関しては、古馬になってからの一連のレースぶりから、ハイペース、タフなペース自体は絶対に合う、という確信があったので、自分で逃げてそういう流れに支配出来るここは、それこそ歴戦の疲れがここで出なければまず好走できるだろう、と思っていたのですが、流石にこの出遅れからの差し切りコンボは予想出来ませんでしたね。。。
 ただ結果的に、平均ペースながらも息の入らない、かなりタフな流れになってくれた、というよりこれはクリソライト戸崎Jがかなり積極的に乗ってくれた部分に帰するものは大きいのですが、それが噛み合ったのはあると思います。

 他の中央勢は、多かれ少なかれ序盤から前目の流れに乗っていっていますし、かつ道中も早めにリカバーを、進出を、という形で、かなり厳しいレースをしているのに対し、こちらは最初の1000mまでじっくり脚を溜めて、後半のロンスパ持久力勝負に徹することが出来た、この前半での余力の差が比較的大きく作用したレースになった、と言えるでしょう。
 おそらくこの馬自身のバランスは、目視ですが63,5-61,0前後に見えていて、追走面での余裕があることと、後半の機動力の高さ、直線再加速の流れでもそれ以上に一足の鋭さが生かせた、このあたりのこの馬の良さが綺麗に嵌り切った感触ですね。

 とはいえかなり強い競馬だったのは間違いないですし、これだけハードなローテーションを強いられながら、レースを重ねる中でどんどん強くなっている感はあります。
 当然ながら前傾戦でも強さを見せられますし、タフな馬場・展開に噛み合えば後半勝負でも結果を残せるとなれば、この好走スポットの広さは本当に頭が下がる頑丈さ、精神面の強さに帰するしかないなぁ、とシャッポを脱ぐ思いです。でも馬自身に文句はないとはいえ、このローテでこの馬を本命にはしたくなかったんですよねぇ…………。
 ともあれ、今回はコパノの回避で出走出来た、というツキもありましたし、それを生かして見事にGⅠ馬になったのですから、今後はその立場に相応しいローテーションで、この路線の中軸として頑張って欲しいところですね。

 2着のクリソライトも素晴らしい競馬でした。
 個人的にオールブラッシュの逃げになったところでちょっと嫌な感じはあったのですけど、今回はこの馬も好スタートから前進気勢をはっきり見せて、道中全く緩ませないようにピッタリくっついていましたし、3コーナー手前から早めに仕掛けて、コーナーでの機動力のなさという弱点を出来る限り打ち消す好騎乗だったと思います。
 やはりこの馬は自分のリズム、かつワンペースでこそ、というのは改めて感じましたし、こういう波のない、スタミナを強く問われるラップで走れれば早々には崩れず、むしろ後続の脚を削げる競馬が出来るので、本当に乗り手の意識が重要になってくる馬なんですよね。

 今回は近走で調子を上げていたのもあるでしょうし、馬自身も気分よくレースに入れていた感じはあり、また戸崎Jとも比較的手は合っているのかな、という感じはありました。
 7歳ですけどまだまだ自分の形に持ち込めれば強いですし、もう一花咲かせて欲しいですね。ただ今日の結果を見ても、タフな流れでもケイティブレイブのほうが一枚上、というのは見えましたし、勝ち切るまでは中々、とは思いますが。

 3着のアウォーディーは、展開としては悪くなかったと思いますが、やはりドバイ帰りの調整の難しさに、この馬の気難しさ、乗り難しさも合わせて出てしまったかな、というのはまずあります。
 後は純粋に、タフな消耗戦的展開の中では上位2頭がかなり強かった、という見立ても出来て、チャンピオンズカップもかなりの消耗戦でしたが、あのレースで負けたサウンドは抑え、アポロあたりとの着差も同等、と考えれば、この展開で正攻法で、この馬の力は出し切った、とも言えるかもしれません。

 どうあれ、今日に関しては展開の不利もなく、ポジショニングも完璧でしたので、素直に完敗を認めるしかないですね。
 この馬ももう7歳なのは事実なので、少しずつ下降線には入っていくでしょうし、まだまだ一線級なのは確かですけど、気性的にあまり早く先頭に立てない部分などを鑑みれば、去年の破竹の勢いのような、常に勝ち切る競馬を期待するのは酷なのかもしれません。

 4着サウンドトゥルーは、展開的にはかなり向いたと思うんですけど、コーナーから内目に入って進出がややスムーズでなかったのと、後は休み明け、馬場コンディションがやっぱりちょっと噛み合わなかったのかなぁ、という負け方でしたね。
 2着以降は確実にラスト200m13秒台に入っているので、そこで持久力で食い込んでくるのがこの馬の十八番のはずが、今日は完璧にケイティにそのお株を奪われた格好でしたし、結果的には外枠をそのまま生かして、勢いをつけて外から入っていった方が良かった気はします。でもそれでも3着争いに勝てたかくらいでしょうし、叩いてからの馬、なんでしょうね。

 5着アポロケンタッキーは最序盤の不利は痛かったと思いますし、それに加えて持久力戦の序列ではこれが現状妥当なのかな、というのもあります。
 どうしても向こう正面から速くなり、コーナーでもほとんど緩まない中では、自分の脚を引き出すタイミングも作れませんし、要所での機動力がかなり大きな武器になる馬ではあるので、大井でしたらスローバランスの方が明確に合うのでしょうね。
 まあでもこの馬もドバイ帰りですし、まだ若いですから今後の飛躍に期待です。
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