2017年01月08日

2017 フェアリーS・シンザン記念 レース回顧

**★フェアリーS レース回顧**

 中山は比較的雨の影響は受けず、そしてツヅクがかなり思い切ってのハイペースを演出した事で、全体の時計も押し上げられた格好ですね。
 ラップは34,7(11,57)-23,3(11,65)-36,7(12,23)=1,34,7(11,83)という、序盤から速く、中盤も緩みのない一貫した消耗戦でした。
 全体として縦長、ではあったけれど後続の押し上げの意識もそれなりには早く、またラップ的にもうコーナー地点では12,4と減速していたので外からの押し上げも比較的楽、結果的にそこまで枠の有利不利が問われず、純粋にこの流れに無理なく乗れる前半の追走力と、後半のスタミナ、持久力が強く問われるレースになったと思います。

 勝ったライジングリーズンは、15番枠から五分のスタート、枠なりに流れに乗って中団の外目を確保します。ペース的にはこの馬がいたあたりが丁度フラット、上がり3Fから逆算しての推定ですが、47,4-47,3くらいで走破している筈で、まずその点でカチッと嵌ったとは思います。
 ただここまでの戦績の中でここまで前半要素が問われるレースに出ていなかったので、結果的にこの馬は後半の切れ味や器用さより、減速していく流れの中でワンペースの持久力を生かす競馬がマッチしていた、ということでしょう。コーナーでも一番外を回していたし、距離が伸びてもスタミナ面に問題はなさそうだけど、前にコントロールされる競馬だとどうでしょうね?って、そこは今後の課題になりそうです。
 こういうタイプは距離を伸ばしつつポジショニングで優位を作って、前後半をなるべくフラットに入れるようにすれば、桜花賞路線では足りないと思いますがオークス路線で面白さは出てくるかもと思いました。

 2着のアエロリットは注文通りの番手からの競馬、ただツヅクがかなり飛ばす中で自身もそこまで緩めずについていって、4コーナーでもまだ手応えは楽、直線向いてきちんと一足は伸ばしてきて、自身46,5-48,3くらいのバランスの中でしぶとさは見せたけれど、今日も同じようなタフな競馬で1枚上手がいた、という形と思います。
 結局今のところ超スロー、激流、激流と、ある意味でまともなペースで競馬していないので、どういう流れが最適なのか読みにくいですが、この競馬センスは素晴らしいし、マイル適性も高いので、桜花賞路線でも展開次第で掲示板くらいはありそうなタイプでしょうか。今のところ崩れるパターンは見えにくいので、相手関係が弱いところなら今後も積極的に狙っていっていい馬かなと思います。

 3着モリトシラユリは道中は後方、コーナーでもやや内目を通して直線入り口で進路を見出し、坂でややもたつくところはあったもののラストの食い込みはライジングにも劣らないもので、前走ダートのゴリゴリの消耗戦で勝ち切ってきたところを見ても、この馬も消耗戦の適性が高かったのが上手く噛み合ったと思います。
 それでも外を回したライジングには完敗だし、中々こんな前傾の激流は見ないので、狙いどころは難しい馬になるかなぁと。この馬もマイル自体はやや忙しいとは感じました。
 4着ジャストザマリンは完璧なインベタから進路もスムーズに取れて、流れ的にも向いてこれなので、現状こういうレースでは、ですね。平常な流れの中で切れ味を生かす競馬でどこまで進捗があるか、ですけど。

 コーラルプリンセスはやはりこの流れの中でポジショニングで後手を踏んだし、進路取りもスムーズでなく直線大外、そこからも坂下、坂上、ラストもジリジリで迫力はなく、やはりこういうペースだと後半の良さが削がれるタイプなのかな、と感じました。やはりマイルだと忙しい馬でもあり、オークストライアル路線で改めて、ですね。




**★シンザン記念 レース回顧**

 こちらは中山とは裏腹に、雨の影響が予想以上に大きかったですね。馬場の変化に表記が追い付いていない感じで、10レースまでやや重とか嘘だろ、ってくらいに力のいる特殊な馬場になってしまったし、その中でやはり内から主張する馬が多くて激流、完全に消耗戦になってしまうと、また全然違う適性が問われるレースになってしまったかなぁ、というところです。この辺は前日に読み切れないところなのでどうにもなりませんが、本当に今年の京都は土台から重い仕様ですよね。
 最終的にメイショウソウビが逃げてのラップは34,5(11,5)-25,0(12,5)-38,1(12,7)=1,37,6(12,2)と完全に後半加速する余地のない厳しい流れで、流石にこうなると純粋なスタミナと馬場の巧拙のほうがより強く問われる特殊な内容だったかなと思います。

 勝ったキョウヘイは大きく出遅れて最後方から、直線入り口まで全く動かずインベタで我慢、そこからスルッと中目に持ち出し、タイセイスターリーがやや外に寄れたところをすかさず割って突き抜けるという中々に派手な競馬でした。
 しかし最後方のこの馬自身ですら、推定で48,5-49,1と前傾バランスでは入っていて、それでも相対的に足を残せたこと、前走を見ても重馬場巧者であったことが上手く噛み合っての完勝、だったと思います。じゃあ今後時計の速いところで、となると安定しては来ないでしょうが、ひとつ決定的な武器はある馬、という認識は頭に置いていくといいかな、というところではないでしょうか。

 2着のタイセイスターリーは絶好のスタートから折り合い重視で徐々に下げて中団、結果的にドがつくハイペースの中でこの立ち回りは正解、少しでも馬場のいいところを選んで外々から仕掛けも遅らせて直線、上手く出し抜きかけたところでインから一気にキョウヘイに来られるものの、最内でしぶとく粘るペルシアンは差し切っての2着確保は見事でした。
 基本的に難しさのある馬ながら、こういう一貫して減速的な流れの中で真面目に走ってきた感じはあるし、素質は高そうなのでもう一回良馬場で真価を問いたいところです。

 3着ペルシアンナイトは、やはりお約束の出遅れからインに寄せて、中盤やや緩み始めたところでじわっと前に取りつき狭いところでコーナー回って直線、外からマイスタイルに蓋をされて進路を失うも、更にインに切れ込んでそこからスタミナを生かして粘りを見せるものの、外差しに食われて賞金加算できずの惜しい3着でした。
 とりあえず素材的に、速い流れでもそれなりに結果を出せたのは好材料ですが、しかし後半ここまで全馬バテバテになってるレースで、時計もすごくかかっているから、本質的な意味で前半流れてもやれるのかはまだ確定的に判断はしにくいですね。あとこの流れの中で、序盤はあまり急かさずにコースロスを減らすのを優先して、中盤のやや遅くなり始めたところで取りついていったのは巧かったと思うし、スタート直後にリカバーしていって脚を削いだ感のあるアルアインとは対照的でしたね。
 今後を考えると賞金加算まで届かせたかったですが、改めてもう少し前半ゆったり入れるロケーションで見直したいです。

 トラストも結局これだと、ハイペースが駄目なのか道悪が良くないのかわかりづらいんですよね。
 道中の手応え以上に粘っているのは朝日杯同様なんですが、基本的にはややスローくらいのバランスで入っていけるコースで真価を問うて欲しいかな、とは思いますし、弥生賞あたりで先行してレースを支配する形で一線級にどれだけ伍していけるのか見てみたいです。
 マイスタイルもここまで悪化すると流石に、ってのはあるし、レースの流れに沿って上手い競馬はしてくれたけどまだパンチ不足でしたかね。

 アルアインは上でも触れたように、出遅れた後リカバーの意識が強すぎて、ペース速いところで無理に脚を使った分が最後に来た感じで、不利も確かに勝負圏内に、という視座では大きかったけど、でも加速地点でもないからそこまで致命的、ではなかったようにも。そこから立て直しての伸びも非凡、とは言えなかったし、純粋に能力的にそこまでではない気はするんですけどね。ただスタート以外の全体的な競馬センスは改善されてきたので、きさらぎ賞あたりでゆったり入って、後半要素でどれだけやれるか試して欲しいです。 
posted by clover at 04:18| Comment(0) | レース回顧・中央競馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする